オリ主がアビドスの借金を頑張って返そうとする話 作:タンペペン
───空崎ヒナ。ゲヘナの風紀委員長であり、キヴォトス最強の一角。ついでにゲヘナの治安の悪さの一番の被害者であり、社畜。ゲームではミサイルをもろに食らう場面があったが、それでも無事でいられる程頑丈だったのを覚えている。
そんな生徒に、今僕は銃口を向けられている。どうやら僕も温泉開発部のメンバーだと思われてるらしい。
「覚悟しろ」
……うん、本気でマズイ。余裕で死ねる。死ぬ気で誤解を解かないとお陀仏一直線だ……っ!!!
「違う!!僕は賞金稼───み”ゃあ”ッッ!?」
説得しようとしたその瞬間───彼女の『終幕:デストロイヤー』から撃ち出された弾丸が僕が居た場所に直撃した。
「ウッソだろオイッッ!?」
地面が深く抉られている様にまるで弾丸ではなく砲弾が飛ばされたかのようだった。そして、それを引き金に次々と弾丸が飛んでくる。
「話!!話聞いtアカン死ぬっ!!!」
なんとか誤解を解こうと話かけようとするも耳を傾けてくれる様子はなく、ただ虎視眈々と僕を狙って弾丸を打ち続けるのみ。
……流石に普通ならもう少し容赦してくれる筈だよな……?何かおかしいと思い、顔をちらりと見ると彼女の目の下に酷い隈ができていた。つまり彼女───多分徹夜続きで判断力が鈍っていやがる!!!
「ふざけんなっ!!本当に僕巻き込まれただけじゃねぇか!!赤冠転輪ッ!!」
……まだ前の赤冠モード解除から全然時間経ってないのにまた使う羽目になるとか……!!これが長引いたらマジで1日動けなくなるんだが!?
「……?今、気配が変わった……?」
空崎ヒナは遠距離特化!!逃げて背中を見せれば絶対撃ち抜かれる!!話は出来ない!!なら戦うしかねぇ!!!理不尽に己の拳で抵抗する男、スパイダーmって危ねぇ!?
「全然当たらない……面倒だ……」
徹夜明けであろう彼女の瞳は、されど犯罪者を逃しはしない決意をその奥に覗かせていた。……僕何もやってないんだが!?むしろ取り締まる方だったんだが!?……取引でちょっと悩んだのは……見逃してくれ……
……取り敢えず何か銃火器が欲しい!!別に扱えなくても構わない、ゼロ距離で突きつければヒナに戦意を喪失させられる程の威力を持つ銃火器が欲しい!!
だけど、まず僕の拳がヒナに傷をつける事が出来るのか試すのが先だ。その上で銃火器を──できれば『アレ』を──見つけるッッ!!
「やってやろうじゃねぇかよこの野郎ッッ!!」
地面を抉るように踏み締め、弾けるように走り出す。動きの予測を付けられないように不規則にステップを左右に刻みながら彼女の懐に飛び込む。
「速いッ……!?」
懐に飛び込めたっ!!次に脇腹を目掛けて大きく拳を───っ!?硬っっった!?何これってマズイッッ!!!
「グエッッ!?」
音速のような回し蹴りがもろに腹に捩じ込まれッ!!僕はビルの壁にぶっ飛ばされたッッ!!ヒナちゃんの神秘硬過ぎるだろ!!だがここに飛ばされたのは嬉しい誤算だ、とっとと『アレ』を拾って───
───いや足を動かせ!!死ぬぞ!!
そう脳内が警鐘を鳴らした刹那、眼を開けると、そこには弾丸が塵埃を貫き眼前に迫って───
───咄嗟に下げた頭上数ミリを通り、真後ろのビルの壁を轟音と共に破壊した。
「ミ”ッッ!?」
巻き上げられた塵の中、動かなければ即死と思える程に正確に頭を狙った弾丸。……いやおかしいおかしい!!なんであの視界の悪い中で狙えるんだよ!?分からない、分からないが、しかし一つ確かに分かった事がある。
「……次は外さない」
足を止めたら───死ぬッッ!!!
「ックソッ!!最高速度でぶち抜いたる!!」
命の綱渡りに恐怖した自分を──塵埃の中拾い上げた『アレ』をポケットにつっこみながら──某ドブカスの言葉で強引に奮え立たせる。もう躊躇している暇はない。
「あれは……神秘……?いや違う、それよりもっと『崇高』な……」
足に力の全てを込める。今度は地面を抉るなんてモンじゃない。地面が陥没してしまう程までに踏み締める。
「……何でもいい、これで終わらせる」
僕から彼女までの最短距離22m。ヒナの弾丸と、僕の足。どちらが速いか、勝負ッッ───
───するわけねえだろッッ!!!
「……っ!?」
真っ直ぐ駆ける態勢から無理やり、しかし速度を殺さずに力を斜め六十度に方向転換し、空高く跳躍する。
「うそっ!?」
遠距離タイプの相手に自由に動けない空中は不利かも知れない。しかし、再度狙いを定めるまでのタイムラグ。そして……この時間は太陽が天頂にほぼ昇り切っている。故に、太陽を背にすれば、逆光が彼女の視界を眩惑する。ふはは、徹夜明けの太陽光はさぞ眩しかろう!!その隙に、僕はどんどんヒナに近づく。もう、デストロイヤーの優位は失われた。
「っ……!!」
彼女もそれに気付いたのか、デストロイヤーを放り投げようとしている。恐らく優位を失ったデストロイヤーなどただの手を塞ぐ荷物でしかない事を理解し、僕が銃も何も持っていない事を考慮して徒手空拳でカウンターする事を選んだのだろう。成る程それは間違いなく懸命な選択だが……それは『僕が銃を拾っていない前提』で成り立つし、そして、もう遅い。
「銃っ!?いつの間に──!?」
そう、さっき拾い上げた『アレ』は、一丁の拳銃。事前にバイトちゃんに銃火器を売っている店を教えて貰ったので拾う事ができた。銃種は───『THOMPSON:ENCORE』。それは、キヴォトスにある拳銃で固有武器を覗けば多分トップクラスの威力を誇る拳銃。まぁ一発撃つ毎に装填しなければならないし、反動が恐ろしい程デカイのでロマン武器の域は出ないけど。
取り敢えず、この場においてはこれ以上ない程最適な銃。迷わず瞬時に拾えたのは赤冠様のお陰である。赤冠便利だな!!最高だぜ!!
「───動くな。撃つぞ?……流石に空崎ヒナといえどこれをゼロ距離で頭に食らったらキツイだろう?」
ヒナの両手に未だ握られている終幕:デストロイヤーの銃身の上に立ち、銃口をヒナの額に突きつける。
だけど、まだ戦意は消えていない。空崎ヒナがこんな事で屈する訳がない。だからヒナはゲヘナの、そして風紀委員の、最大戦力にして抑止力として働けるのだろうから。今は少し動揺してるだけ。でも、これで十分。その動揺の隙に、何とか話を付ける。
「取り敢えず何でもいい、まず話を聞いてくれ、空崎ヒナ。頼む。貴女は勘違いしてるんだ。」
「……何が?」
「取り敢えず僕はこの銃を降ろす。僕は最初から貴女と敵対するつもりなんて無かったんだ。信じられないならそちらは銃を持ったままで構わない。だけど、話は聞いてくれ。本当に頼むっ!!」
そう言って、突きつけていたコンデンサーを遠くに投げる。次に、丸腰であることを示すために両手を挙げる。
「……分かった」
取り敢えず話を聞いてくれる気になったらしい。生き延びる事が出来た事に内心安堵しつつ、彼女の様子を伺う。少し戸惑いつつもデストロイヤーを降ろしてくれた。かといってその瞳は完全に信用している訳でもなく、いざとなったら生身でも勝てる事を算段に入れて捨てたのだろう。
「話って、何?」
「えー、はい。実はその……僕、温泉開発部じゃないんですよ」
「……え……?だって、貴方カスミと一緒に話して……」
「あれはですね、ちょっとカスミの口車に乗りかけてしまって……僕一応賞金稼ぎなんですよ。ちょっと大金が欲しくて……」
「それで、駅で温泉開発してたカスミを捕まえようとしていた所なんです……あの気絶していた温泉開発部メンバーも全員僕がやりました。」
「……本、当?」
「本当です!!貴女に銃を突きつけておいてなんですけど信じてください!!僕は体が滅茶苦茶脆いので今のヒナさんとまともに話す為にはこういう方法しか無かったんです!!許して下さい……」
すると、深く息を吸って疲れたような諦めたような表情をしたかと思うと、まるで糸がきれた人形のように倒れていく。
「えっ、ちょ、倒れっ!?大丈夫ですか!?」
地面にマトモに頭をぶつけそうなヒナを慌てて支える。近くで見ると本当に目の下の隈が酷い。この娘まだ高一だよね……?高一が過労で倒れちゃ駄目でしょ!?
「ありがとう、ちょっと疲れただけ……そして、勘違いして襲ってしまって、本当にごめんなさい……後で風紀委員会に貴方に賠償金を支払ってもらうよう言っておくから……」
「いやそれは分かってます!!それより大丈夫ですかヒナ委員長!?」
「……委員長……?何か勘違いしているようだけど私はゲヘナ風紀委員情報部の部員……委員長じゃない」
あ、ああ……まだこの時期は委員長じゃなかったのか……
「……取り敢えず私は一旦報告しに戻るから、貴方も一緒に来てくれる?」
「わ、わかりま、した……」
マジか、いやまぁ風紀委員に銃向けてただで済むとは思ってなかったけど……取り敢えず体の脆さ見せて正当防衛主張しなきゃ────って、マズイ……意識が……朦朧と……反動もそうだけどやっぱ何発か当たってたのか……痛いとか考える余裕無かったからな……
あ、だめ……死ぬ……
「そういえば、まだ貴方の名前を聞いてな───」
「───え?」
──────────────────────
「へ?バイトにも来ていないんですか?」
「そうだね、クロ君は今日は来ていない。」
何かあったのかい、と少し心配そうな目線を向けている大将の前で、予想外の事実に私とホシノちゃんは頭を悩ませていた。
現在、時刻は昼前。いつもなら学校で授業BDを視聴して勉強している時間だ。だが、今はそんな事をしている場合ではなかった。
「クロ君が朝から学校に居なくて……てっきりバイトしているものだと思ってたんですけど……」
バイトに行ってないなんて全くどこに居るんだろうと不安になってきたその瞬間、腹の底からぐぅ、と唸るような音が響く。
「……朝から何も食べてなかったの忘れてた~」
「なにやってるんですか……」
つい食べるの忘れちゃって~、と呆れ顔のホシノちゃんに言い訳をしたその直後、ホシノちゃんのお腹からも同様の音が。
「あ……」
「お二人ともお腹の減り具合はお揃いのようだね。食べてくかい?サービスしておくよ!!」
ハッハッハ、と笑う大将に、ホシノちゃんは少し顔を赤くしながら「ちゃんと食べたんですけど……」と呟いている。可愛い。ニヤニヤしちゃう。
「……お言葉に甘えて、ラーメン食べよっか!!ホシノちゃん!!」
「ニヤニヤしないで下さい!!……ま、まぁ確かにお腹は空いてるので食べますけど……」
「じゃ、決まりね!!でもクロ君が居ないのは寂しいから、帰ってきたらまた三人で食べに行きたいね~。私達の大切な仲間なんだし、もし無理してそうならラーメンで止めてあげないと!!そんな無理しなくてもきっと大丈夫だよ~って!!」
「……っ……そうっ、ですね……」
「……ホシノちゃん?なんでそんな顔して───お腹痛いの?」
「いや、なんっ、でもないっです、ほら、早くラーメン食べましょう……」
「う、うん……分かったよ……」
後で色々変えるかも知れないのでご了承下さい
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