「あら・・・?買い物に行っている間に帰って来ていたのですね、アキくん」
この声、間違いなく姉さんだ。
「明久君のお姉さんですか・・・どんな方でしょうか?」
「う、ウチ、きちんと挨拶できるかな・・・?」
「・・・会う気満々」
「なんと言うかのぅ・・・」
「ある意味すごいな、この二人」
どんな人かは聞いてるはずなんだけど・・・
「あら。お客さんですか。ようこそいらっしゃいました。
片付いてないですが、ゆっくりとしていった下さいね」
姉さんは荷物を置きながらそう言う。
いや、片付いてないって・・・
「「「「お、お邪魔してます」」」」
「失礼しました。自己紹介がまだでしたね。私は吉井玲といいます。
皆さん、こんな出来の悪い弟と仲良くしてくれて、どうもありがとうございます」
意外と普通に挨拶した・・・
「・・・出来の悪いって・・・」
「私らからしたら・・・・」
「・・・・・・」
「どうも。俺は坂本雄二。明久のクラスメイトです」
(聞いてたのと違うんだが・・・)
「・・・土屋康太」
「はじめまして。雄二くんに康太くん」
「明久、話とぜんぜん違うんだが・・・(ボソッ」
「・・・・・・」
「ワシは木下秀吉じゃ。よしなに。初対面の者にはよく間違われるのじゃが、
ワシは女ではなく……」
「ええ。男の子ですよね?秀吉君、ようこそいらっしゃいました」
「わ、ワシを一目で男だとわかってくれたのは、明久達や家族を除けば主様だけじゃ……!」
「勿論わかりますよ。だって・・・」
・・・なんか展開が読めた・・・
「だって、うちのバカでブサイクで甲斐性なしの弟に、女の子の友達なんてできるわけがありませんから。
ですから、こちらの3人も男の子ですよね?」
やっぱり・・・普通かと思ったけどそんなことはなかったか。
「・・・貴女、いきなり失礼じゃないの?」
「あら・・・貴女達まだいたんですか?」
幽香の一言に姉さんが冷ややかに言う。
「・・・とりあえず自己紹介をしましょう。
はじめまして、十六夜咲夜です」
「あ、申し遅れてすいません。私は姫路瑞希といいます。
明久君のクラスメイトです」
「ウチは島田美波です。アキとは・・・友達です」
「そうですか・・・女の子、ですか・・・まさかアキくんは、
家に女の子を連れて来るようになっていたのですか?」
「来て見たいって言ったからね。友達だから断る理由はないもん」
「不純異性交遊は犯罪ですよ?」
「とりあえず家に呼んだだけで不純異性交遊になるお前の頭の中が気になるわ・・・」
「・・・不純同性愛なら許します」
「ダメだ・・・理解もしたくない」
妹紅は頭を抱える。そして姫路さん達なぜ頬を染める。
「ところで姉さんは何をしに出掛けていたの?」
「お夕食の買い物に行っていました」
「・・・母さんから連絡あったよ?勝手に来たらしいね」
「あ、そうでした。アキくん、覗きをしたらしいですね?」
「犯人を捕まえるためにフリはしたね」
「でもしたのは確かでしょ?それは・・・罰が必要ですよね?」
「そんな事するならただじゃおかないわよ?」
罰・・・幽香達はその意味を知ってるため、
幽香は姉さんの後ろを取り、
妹紅は前に立つようにし、
咲夜はナイフを持って僕の前に立った。
「・・・邪魔しないでください。姉として弟を叱るのは当たり前ですよ?」
「貴女のそれは教育ではなく、理不尽な暴力です」
「「「「・・・・」」」」
このままじゃ埒があかない・・・
「とりあえず勉強しよう?そのために家に来たんだし」
「そ、そうだな」
「よろしければ私がお勉強を見て差し上げましょうか?」
「え? お姉さんがですか?」
「はい。日本ではなくアメリカのボストンにある大学ではありますが、
大学の教育課程は昨年修了しました。少しはお役にたてるかと」
「ぼ、ボストンの大学だと・・・!?まさか世界に名高いハーバード・・・」
「よくご存じですね。その通りです」
「「「「「えええええええぇぇっ!?」」」」」
そう、突拍子もない事を言うが、姉さんは頭がいいのだ。
「なら解らない所は教えてもらおう。明久だけだと間に合わないからな」
「アキくんの面倒は大丈夫ですよ?」
「いや、教える側なんだけど・・・」
「え?」
「明久は教師よりも頭がよいからのぅ」
「・・・・解りやすい」
いや・・・そういわれると恥ずかしいな・・・
そして姉さん。まるでありえないものを見るような眼で見ないでください。
そうこうしながらも、勉強会は開始した。