僕と幻想郷と召喚獣   作:只今更新凍結中

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仕掛ける者

教室のドアから現れた女子生徒を見てクラス内がにわかに騒がしくなる。それもそうだろう。彼女は本来このクラスにはいるはずがない生徒だ。

走ってきたのだろうか…息が少し荒い。

 

「ちょうどよかったです。自己紹介をしているところなので姫路さんもお願いします」

 

「は、はい!あの、姫路瑞希と言います。よろしくお願いします…」

 

小柄な身体と背中に届くまでの柔らかそうな髪を持った少女、姫路瑞希はあわてて自己紹介をした。

 

「はいっ!質問です!」

 

すると1人の男子生徒が手を挙げた。

 

「なんでここにいるんですか?」

 

聞き方によっては失礼な質問だが、彼女の場合仕方ないのかもしれない

元々瑞希の学力は学年でも常に上位にあるほどに高い。

そんな彼女が学年最下位のFクラスに来たのだから誰もが疑問に思うだろう。

 

「そ、その……振り分け試験の時に高熱を出してしまいまして……」

 

…あの時のことを思い出したら少しイライラしてきた…(プロローグ2参照

 

「明久…」

 

「大丈夫だよ妹紅ちょっとね…」

 

いけない、いけない…

すると先ほどの姫路さんの発言に

 

「そういえば俺も熱が出たせいでFクラスに」

 

「ああ、化学だろ?あれはむずかしかったな」

 

「俺は弟が事故に遭ったと聞いて実力出し切れなくて」

 

「黙れ一人っ子」

 

「前の晩藤原さんが寝かせてくれなくて」

 

「「「「異端者には…「私は明久の家に泊まってたからあり得ないな」「ちょっ、妹紅!?」…チクショオオオオオオオオ!!!!!!!」」」」

 

これは想像以上にバカばかりのクラスである。

 

「で、では一年間よろしくお願いします!」

 

そう言うと姫路さんは僕と雄二付近の空いてる席に着いた。

 

「き、緊張しました~~」

 

そう言って彼女は卓袱台に突っ伏した。

 

「あのさ姫「姫路」・・・」

 

体調は大丈夫か声をかけようとしたら雄二が声をかぶせてきやがった…

 

「は、はい。何ですか?え~と・・・・」

 

「坂本だ。坂本雄二。よろしく頼む」

 

「あ、姫路です。よろしくお願いします」

 

深々と頭を下げ、挨拶も丁寧なあたり育ちが良さそうである。

 

「ところで体調もう大丈夫なの?」

「よ、吉井君!?」

 

声をかけた僕を見て姫路さんが驚いた…なんだろう…ちょっと悲しい…

 

「姫路。明久がブサイクですまん」

 

「そ、そんな!目もパッチリしてるし顔のラインも綺麗だし、全然ブサイクなんかじゃないですよ!」

 

「そうね、女性に向かって蛆虫っていう奴よりははるかにかっこいいわね」

 

「うん、ゴリラよりは絶対かっこいいな」

 

「うぐっ・・・・ま、まあ確かに見てくれは悪くないな。そういえば俺の知り合いにも明久に興味を持ってる奴がいたな」

 

「それって誰ですか!?」

 

雄二が言うと嫌な予感しかしないな…

 

「確か久保ーー」

 

「久保?」

 

「利光だったかなあ」

 

 

 

久保利光ー♂(性別 オス)

 

 

…うん、だろうと思ったよ…

 

「…(ホッ」

 

「ゴリラ…」

 

「え?…」

 

「「覚悟はできてるか(わよね)?」」

 

「ちょっ!?」

 

「ほらそこ、静かにしなさい」

 

「あ、すいませ…」

 

 

『バキッ、パラパラ…』(教卓が残骸となった)

 

「…ちょっと、替え持ってきますね(あの学園長どうシメテくれようか…)」

 

「あ、手伝いましょうか?」

 

「いえ、大丈夫ですよ吉井君。教室で待っててください」

 

さすがにこの環境は姫路さんにも悪いし、いくら頑丈とはいえ妹紅達の体にも悪いな…

 

「・・・・雄二、ちょっといい?」

 

「ん?なんだ?」

 

 暇になったからか欠伸をしている雄二に声をかける。

 

「ここじゃ話しにくいから、廊下で」

 

「別に構わんが」

 

 

 

「で、明久何の用だ?」

 

「雄二この教室の設備なんだけど」

 

「ああ、想像以上に酷いもんだな」

 

「そこで僕からの提案。Aクラス相手に試召戦争をやってみない?」

 

「・・・・・何が目的だ」

 

雄二が警戒するように目を細めてこちらを見る。

 

「何がって、姫路さんと妹紅達のためだよ」

 

「……」

 

「あの教室じゃ体調崩すのは目に見えてるからね」

 

「お前…本当に明久か?」

 

「それどういう意味さ!?」

 

「まあいい明久に言われるまでもなく俺自身Aクラス相手に試召戦争をやろうと思ってた所だ」

 

「どうして?」

 

「世の中学力が全てじゃないって証明したくてな」

 

「……」

「まあいいだろ。先生も戻ってきたし教室に入るぞ」

 

 

「ではクラス代表の坂本君、最後にお願いします」

 

雄二の番になり、雄二は教卓に上がった。目立ちたがりだね~雄二

 

「Fクラス代表の坂本雄二だ。俺のことは代表でも坂本でも好きに呼んでくれ」

 

「じゃあゴリラで」

 

妹紅…

 

「所で皆に一つ聞きたい」

 

そう言うと雄二は視線を巡らせた。

 

かび臭い教室

 

古く汚れた座布団

 

薄汚れた卓袱台

 

「Aクラスは冷暖房完備の上、座席はリクライニングシートらしいが・・・・・不満はないか?」

 

「「「「大ありじゃぁっ!!!!」」」」

 

Fクラス魂の叫びである。ちょっと耳が痛い…

 

「だろう?俺だってこの現状に大いに不満だ。代表として問題意識を抱いている。そこでこれは代表としての提案だが・・・・FクラスはAクラスに試験召喚戦争を仕掛けようと思う」

 

こうして戦争の引き金は引かれた。

 

でも何だろう…すごく不安に感じる…

 

 

 




おまけ


「明久、ゴリラと何話してたんだ?」

「うん?あ~試験召喚戦争についてね」

「あら、楽しそうねそれ」

「うん、特にこんなクラスじゃ、妹紅と幽香が体調崩さないか心配なんだよ」

僕がそう苦笑しながら言うと、

「「そ、そう…(赤面」」

「?」

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