僕と幻想郷と召喚獣   作:只今更新凍結中

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門Fクラス

 

『吉井明久・・・!殺します。殺します。ころします。 

コロします。殺しころしコロしころコロコロコロ・・・』

 

おぉ、怖い怖い。

まさか恨み?で恐怖をかき消すとは・・・

 

『清水さん・・・ちょっとOHANASHIしましょうか?』

 

『あ!・・・あ、あの・・・OHANASHIは勘弁してほしいかなと美春は思うのですが・・・』

 

あ、永琳が何時の間にか清水さんに近寄ってた。

 

『ルールを見てたかしら?ペア相手をどうこうしようとするのはルール違反よ?』

 

『お、お許しを~!!!』

 

清水さんは襟首を掴まれ連れて行かれた。

怒らせてはいけないとあの時知った癖に実行しようとする清水さんに驚きだよ。

もしかして清水さんはMなのかな?

 

「そろそろ突入順を決めた方がいいな」

 

「しかし結構広いが・・・」

 

「見た感じがすごいですね・・・」

 

「頑張りすぎちゃったからね・・・」

 

「「「「え?」」」」

 

「なんでもないよ」

 

まさかこのためだけに昨日改装、準備をしたとは言えない・・・

まぁ、道すじとかは先輩達が決めているだろうけど。

わざわざリアルさを求めるために、墓石とか作っちゃったからね・・・

 

「それはさておき、ムッツリーニ。モニターの準備は?」

 

「・・・問題ない。学園長に許可を取った高性能ディスプレイを運び込んである」

 

雄二はムッツリー二に尋ねるとムッツリー二はすぐに答えた。

 

「よし、そんじゃ、夏の風物詩を気軽に楽しむとするか」

 

「そうだね。今回はイベントだしね、楽しもうか」

 

「だな」

 

雄二が言うと僕と妹紅も同意する。

 

「うぅ・・・」

 

「咲夜、大丈夫なの?」

 

「だ、大丈夫です・・・」

 

うん、咲夜の後に・・・いや、何も言うまい。

 

「私はあまり、楽しみじゃないです・・・」

 

「う、ウチも・・・」

 

「・・・色々と良いショットを期待してる」

 

ムッツリーニ・・・

 

 

 

_________

 

 

 

 

『ね、ねぇ・・・あの角、怪しくない・・・』

 

『そ、そうだな・・・何か出てきそうだよな・・・』

 

ムッツリーニが設置した高性能モニターから、

尖兵として出撃していったDクラスの男女ペアの送ってくる映像と音声が流れてくる。

FFF団が暴走しだしたがすぐに殲滅した。

まず最初に向かうことになっているのは、Fクラスの教室のチェックポイントで、

そこは平安京の都をモチーフとした作りになっており、頑張った。 

演出のために光量が絞っており、おまけで幻術を使ってるのだが・・・

教室のみんなを見て、反省はしているが、後悔はしていない!!

 

『そ、それじゃ、俺が先に行くから』

 

『うん・・・』

 

カメラが見るからに怪しい曲がり角を中心に周囲を映していく。 

カメラを構えた二人は入念な警戒態勢を取りながらそちらへと歩を進めていった

 

「み、美波ちゃん・・・あの陰、何かいるように見えませんか?」

 

「き、き、気のせいよ瑞希。何も映ってないわ」

 

「なんでしょう・・・」

 

「咲夜、気をしっかり持ちなさい」

 

ちなみに慧音とアリスはこういうのがダメなため、職員室に引き篭もっている。

 

『行くぞ・・・っ!!』

 

『うんっ!』

 

カメラが曲がり角の向こう側を映し出す。 

そこには何がいるのかな…? 

そこには・・・何もなかった。

 

「な、何よ」

 

「良かったです・・・あそこは安心して進めるんですね・・・」

 

モニターを見て姫路さんと美波とが胸をなで下ろした瞬間のことだった。

 

 

『『ぎゃぁあああーっ!?!?』』

 

「「「きゃぁあああーっ!!」」」

 

カメラの向こうから大きな悲鳴が響き、

それを聞いた姫路さんと美波が同時に悲鳴を上げてしまった。 

 

「咲夜、大丈夫だから。(苦笑」

 

僕は抱きついてきた咲夜の頭を撫でながらなぐさめる。

しかし、何があったんだ?画面を見てなかった。

 

「・・・失格」

 

ムッツリーニがカメラ①と表示されている画面の右隅を指差す。 

そこに映し出されているデジタルメーターは一瞬で跳ね上がり、

赤い失格ラインを遥かに超えた音声レベルを示していた。

 

 

「「「・・・??」」」

 

 

ちなみに同じ女の子でも、霧島さんと工藤さんと優子さんは咲夜達が何を怖がったのか分からないようで、しきりにモニターと咲夜達を見比べては首を傾げていた。

 

「一つ目の曲がり角でいきなり失格とは・・・驚かす役も本気だな」

 

「そうだな。流石は三年といったところか」

 

妹紅と雄二がうんうんと唸っていた。

 

この二人は全然気にしてないね。

 

「・・・二組目がスタートした」

 

ムッツリーニがカメラ②と表示されている画面を指差した。 

そちらにはEクラスの男女ペアが進んでいく姿が映し出されている。

 

「今度は向こうがどんなことをしてくるのかがはっきり映るといいね」

 

「そうね」

 

一応コレは三年生との勝負だし、

怖がっている咲夜達のためにもちょっとくらいは情報が欲しい。 

せめて何が来るのかぐらいは分かっておきたいところだ。

まだ抱きついてる(腰から腕になったが・・・と言うか後に隠れてる)咲夜をなだめていると・・・

 

「それは難しいだろうな」

 

「え? 雄二、それってどういう・・・」

 

何かを知っている様な物言いの雄二にその真意を確認しようとしていると

 

『『ひゃぁぁあああーーーーっ!?!?』』

 

「「「きゃぁあああーっ!!」」」

 

開始早々、またもやモニターの向こうから悲鳴が聞こえてきた。

咲夜、怖いのはわかるけど霊力が漏れ出してる・・・

 

「・・・失格」

 

今度はさっきとは若干違って、まだ曲がり角が見えてきたばかりの地点だ。 

ポイントをずらしてくるなんて、向こうもやってくれるね。

 

 

『ち、血塗れの顔が壁から突然でてきやがった・・・』

 

『上からいきなり女性が・・・』

 

そんな呟きが聞こえてくる。カメラには何も映らなかったのは死角に突然現れたからか。 

今回の召喚獣は今までと違って等身大になっている。 

どれもリアルな形で現れているだろうから、かなり怖いに違いない。

しかし・・・

 

「なるほどね・・・」

 

「・・・あちらもカメラ使ってる可能性があるわね・・・」

 

カメラを使っているのが僕達だけじゃないってことは・・・

 

「三年生もこの映像を見ているってこと?」

 

「そりゃそうだろ。そうじゃなかったらカメラの使用なんて俺たちに有利すぎる。 

文句を言ってこなかったのは、向こうは向こうでメリットがあるからだ」

 

「そうなの?私はてっきり自信があるからだと思ってたよ」

 

妹紅の意見もあたりだろうけど・・・

あとは、驚かす側が相手を待ってる間も楽しむためとか・・・

 

「こっちのカメラの映像を見ていたら、標的がどこら辺に注意を払っているのかが分かるからな。 

驚かす側としてもタイミングが取り易いし、死角から襲いかかるのも簡単だ」

 

「あ、そっか」

 

位置の確認くらいなら他の方法でもできるけど、

どこに注意を払っているのかはカメラを通した方が断然分かり易い。

 

「おまけに明久以外の皆の召喚獣は物に触れないから、障害物をすり抜けて急襲できる。 

相手の位置と方向が分かればいきなり背後に化け物を配置するなんてことも可能になるしな」

 

「なるほど。 何台もの固定カメラを設置しなくても私達自身が相手に情報を与えているのか。 

それは向こうも相当やり易いだろうな」

 

雄二が分かりやすく説明すると妹紅が呟く。

 

「・・・召喚獣を使った肝試しならでわ」

 

カメラ③と表示されている画面には三組目が撮っている映像が映し出されているけど、今度もやっぱりチェックポイントに至ることなく失格になってしまった。 

最初のFクラスからこの調子だと、勝負の先が思いやられるね・・・

 

「とは言え、あまり切羽詰まってなくても勝負は勝負。 

一方的にやられたままって言うのも気に食わないな」

 

ふん、と雄二が鼻を鳴らす。負けず嫌いな雄二らしい考えだ。

 

「最初は様子見と思ってたけど、これはそうも言ってられないな。 

あまり人が失格になりすぎるとあとが辛い」

 

「そうだね。向こうもチェックポイントには成績の良い人を配置しているだろうからね。

あまり人を裂くと点数も減るし、後が持たない」

 

三年生側の召喚獣バトルをする人は全部で六組十二人。 

その人数なら間違いなく全員をAクラスメンバーで埋めてくるだろう。

こちらも成績の高い人を沢山送り込まないとチェックポイントのバトルで全滅なんていう可能性も

充分にありえるわけで。

 

「んじゃ、こっちも手を打つか。皆!順番変更だ! 

DクラスのペアとFクラスのペアを先行させてくれ!」

 

雄二がその場に座ったまま声を上げると、

しばらくしてカメラ④と表示されている画面に見慣れないの顔が、

カメラ⑤と表示されている画面にFクラスの見慣れた顔が映った。

 

『んじゃ、行くか』

 

『カメラはわたしが持ちますね』

 

どうやら男女ペアのようだ。

どちらも大人びた感じがあり、カップルみたいだな。

 

時間をずらして突入するため、Fクラスには待機してもらい、

まずはDクラスのペアがカメラを構えてスタスタと歩を進めていく。 

度胸があるのか、二人は何の躊躇もなく件の曲がり角へと迫っていった

 

「あ。こうやって何でもないように映してもらうと、さっきよりも怖くなくて助かります」

 

「そうね」

 

姫路さんと美波の言う通り、

警戒している人のカメラワークよりこうやって無警戒でドンドン進んでいく方が怖くない。 

それに、こうやってズンズンと先に進まれたら驚かす方だってタイミングが取り辛いだろう。

 

『お。あそこだったか? 何か出るって場所』

 

『そうみたいですね』

 

立て続けに三組のペアがやられた曲がり角をカメラが映し出す。 

二人がカメラを構えたまま角を曲がり、何気なく横の壁を映すと、

 

「「「きゃぁああああーっ!!」」」

 

そこには血みどろの顔が壁に浮き上がり、そしてそのままカメラは更に動いて背後を映す。 

そこにいたのは、女性が上から逆さでぶら下がっていた。

 

「「「きゃあぁああああっ! きゃぁああああーーーっ!!」」」

 

うん、これはいきなりだと怖いかも・・・しかし咲夜・・・ちょっと・・・

うん・・・まあ役得とあきらめよう・・・肋骨がちょっと痛いけど・・・

 

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