閑話 少女の明久観察日記
それはもう何年経つだろうか……
初めて彼と会い、そして繋がりを持ち、彼は人としてはあり得ない力を手に入れた。
そしてその力ゆえに八雲紫という妖怪と会合。
会合だけならよかったが持前の人当たりの良さで次々と仲良くなっていく。
まぁ、あの姉故にある一定の感情にはあまりにも鈍感だが……私は手出しはできない。
私は見てるだけ……もし問題があればそれに干渉し削除する。
しかし彼の生活は干渉の対象にはなっていない……いや、干渉したくない。
彼が変わってしまうのが怖いから。
そして、無意識の会合から意識を持った状態での会合……
私はそれをすべて見ていた。彼は……死にかけた、いや殺されかけた。
しかし、干渉はできない。例え…怒りがあろうと…
しかし彼が言った言葉は、
あの少女を助けたい
何となくわかっていた。
彼はそういう人間なのだ。
だからこそ私は意地悪をしたくなった。彼の傷が癒えるまで帰れないように…
しかしその考えは彼の前では無意味だったようだ。
まさかあの扉をあけるとは…私ですら許可なくは入れない…
そう、彼は認められた。
私は見てることにした。
彼の作る
彼は遠野志貴と出会い、体、そして技を磨いた。
似たところがあったのだろう…おもに女性関係とか…
しかし似て非なるものだ。遠野の女性関係は…混沌だ。
彼の女性関係はなんというかみんなして彼の意見を尊重している。
まぁ、自重はしていないが。
さぁ、今日は彼はどんな日常を過ごすのだろうか?
何の変哲もない日常だろうか?
幻想郷でのいつもの日常だろうか?
もしくは…殺伐とした戦闘だろうか…
こればっかりは私でもわからない。
だって彼は…運命を壊すのが得意だから。
彼は…人でありながら…いや、彼であるが故に何物にもとらわれないのだから……
しかし、今度はいつ来るだろうか…彼は思い出してくれるだろうか…
水面のような波紋の中笑う明久を眺めながら私はそっとそれを撫でた。