一目見ればある回答は、「バカっぽい」「優しそう」「女装が似合いそう」など。
しかし彼に一番合う言葉がある。
それは「たらし」
ある意味人を引き付け、関わった者は何かしらの形で変わる。
それはいいことなのか、悪い事なのかは誰もわからない…
僕達の声に答え、召喚獣が現れる。
現代文
Fクラス 吉井明久 2194点
vs
Bクラス代表 根本恭二 341点
「なに!?」
「まて!?あれAクラス上位並だぞ!?」
根本君の召喚獣は両手に鎌を持つ格好…
しかし…
「点数上がってるね」
「あぁ。だがお前には届きもしてないさ」
やはり何かがおかしい。昔の彼ならこんな対応なんてしなかったし…
「…なんで試験戦争なんて挑んできたの?」
「さっきも言っただろ?リベンジさ。
制裁なんて建前、お前と戦いたかっただけさ吉井」
彼は笑う…しかしそれは人を見下したような哂いではなく、楽しみにしていたことが現実になったことを喜んでいるような笑顔。
「…OK……言っとくけど僕はそう簡単にはやられないよ?」
僕は腕輪を発動すると召喚獣は大鎌を持ち、深紅のコートを着ていた。
「それじゃ…」
「おう…」
「「行くぞ!!!」」
しかし鎌…実はと言うとこれはかなり使い勝手が難しい。
大きさも関係するが、威力を出すとしたらかなりの遠心力がいるし、斬り裂く道具であるため引くと言う動作がいる。
まぁ、関係ないけど。
僕は振り回すように鎌を振り下ろす。
抑えるなんてしない、手は唯の軌道を作るためにそえるだけ。
「うを!?」
根本君はそれを後ろに下がって避けるが、僕は遠心力に体を任せ一回転すると横薙ぎに鎌を振う。
「っち!?」
そのまま切り上げ、切り落とし、また横薙ぎと怒涛のように鎌を振り回す。
「ハッやっぱ、お前強いな!!」
「けど根本君も攻撃すべて避けてるじゃない?」
「当たれば点数的に即死だからな。まだまだ粘るぞ!!」
点数差があれば勝てる…と言うわけじゃない。
実際僕だって点数差がある状態で勝っていた。まぁそれは観察処分者の恩恵のおかげでもあるが…
「俺さ、お前に負けた時なんでお前があんなに怒っていたのかわからなかった」
僕の攻撃をギリギリ、いや掠りながらも耐えながら彼は言う。
「でも清涼祭の時、あの写真が原因で小山と別れた時そりゃ怒ったさ」
あ~あれか…
僕はちらっと雄二を見ると彼は苦笑していた。
さすがにやり過ぎたと思ったらしい。
「しかし同時に納得した。なんでお前が怒っていたのか…
いや、俺はあれ以上にひどいことをしたんだよな…」
「……」
「だからこそ…勝手で悪いが吉井、踏ん切りをつけるためにお前を利用したと言ってもいい。
別れた後損得で付き合ってたはずなのにすごく辛かった……
いや、意味がわからないな…なんて言えばいいかな…
お前とぶつかり合えば…勝てば上場、負ければ…まぁ諦めなければってとこだな」
根本君はそう言って苦笑する。
確かに肝心な時に言葉ってうまく言えないんだよね。
「そっか…なら」
僕は下がり、鎌を構える。
「?」
「根本君…今から出す技…避け切れるかな?」
「え?」
「食らい尽くせ…」
僕は水月で懐に潜り込むと横薙ぎに鎌を振う。
「うわっ!?」
「我は虚構…嘆きは届かぬ!!」
怒涛のように振りまわされる大鎌。その残光の深紅はなぜかそのまま漂っていた。
「くそっ!!」
「諦めるのかい?」
「え?」
「君の願いは…思いは、そんなに簡単に諦められるものだったのか!?」
切り上げにより根本君の召喚獣は打ち上げられる。
そして大鎌に残光の光が集まり色は変わり、漆黒の巨大な刃を作り、
「
-荒神を処断する断頭-
振り下ろした刃は根本君の召喚獣を飲み込もうとし、
「諦めれるわけ…」
「!!」
「諦めれる訳ないだろ!!!!」
根本君は僕の攻撃を…一瞬…そう一瞬だが凌駕した。
「くっ!!」
「っ!!」
地に立つ召喚獣…その両手の鎌はクロスにし、漆黒の
衝撃が周りに散るのだがここでアクシデントがあった…それは…
「「「「うわっ!?」」」」
僕の召喚獣は物理干渉が出来ること…
「明久!?」
「きゃっ!?」
飛び散った衝撃が皆に…見守っていた皆へと襲いかかろうとする。
「やらせるか!!」
そんなこと…そんな
「あ…あれ?」
「え?収まった?」
窓を揺らし、壁を軋ませていた衝撃が何事もなかったように消えうせた。
そしてそこに残ったのは…
「おおおおおおおおお!!!!」
「うおおおおおおおおおお!!!!!」
力を込める僕と、それを受け止める根本君…
「……覇ッ!!」
「ぐ!?」
しかし拮抗は崩れ…漆黒の刃は根本君の召喚獣を飲み込んだ。
「……」
「……ハハハ…はぁ…俺の…Bクラスの…負けだ」
「…戦争終結!!勝者、Fクラス!!!」
「「「「「「よっしゃああああああ!!!!!!」」」」」」
Fクラスのみんなの怒声のような歓喜の声が廊下に響く…
「皆、すまない…」
根本君はBクラスのもとへと向かい謝った。
「いいって」
「そうそう、でもすげぇじゃねえか代表!!」
「うんうん、カッコよかったよ!!」
「お前ら…」
根本君は一瞬俯き、そして此方を向くと、
「坂本、俺達の負けだ。だから…」
「あ~教室交換とかしなくていいぞ?」
「なに?」
「明久のおかげで結構マシになってるし…何かと言いながらあの畳は気にいってるしな。
とりあえず3ヶ月仕掛けて来なければいいさ」
「そうか…」
そう言うと根本君は姫路さんに近づき、
「すまなかった」
「え?」
「いくら戦争とはいえ…謝罪が遅れた…」
「……良いですよ…謝ってくれましたから」
…ふう…
「明久…」
「どうかした?」
「大丈夫なのかしら?」
「何が?」
「その…体…あの能力…つかったんでしょ?」
あ~
「うん、
「そう…でも…」
そう言うと妹紅と幽香は僕の腕を掴み、
「保健室に行くわよ」
「いや、だから大丈夫…」
「文句は聞かない!!いつもそう言って無理するでしょ!!」
妹紅…口調崩れてるよ…
僕はそのまま保健室へと引きずられて行き、戦争は終結した。
放課後の教室…
「すまないな…勝てなかった」
「そう…」
「じゃあ…そういう…」
「諦めるのかしら?簡単に」
「え?」
「男なら…落してみなさいよ…」
「小山…」
「…その代わり私は頑固よ?」
「ハハハ、そりゃ頑張らないとだな…」
「やっぱり明久はたらしね…それもある意味たちの悪い♪」