持ち物検査
それは朝の出来事。
「先生、確かに俺達のしたことは愚行かもしれない……」
「しかし仕方ないことなんです。人とは興味と言う一点においては貪欲なのですから」
何時ものFクラスからは考えられない一言だ。
いや、と言うより愚行とか知ってたんだね。
「それに言うじゃないですか、『知的好奇心は具体的目的を持つことで、より良い結果へと繋がり易い』って……」
「そうか……それもそうだな」
西村先生は頷き、同意する。
「だが没収したエロ本の返却は却下だ」
「「「ちくしょおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」」」
Fクラスの説得の理由がとてもくだらなかった。
「お願いです西村先生!!僕らにその本を返してください!!」
「僕らの保健体育の勉強に必要なんです!!」
「「「お願いします!!!!」」」
「駄目だ」
「「「ちくしょうがああああああ!!!!!」」」
Fクラスの皆は西村先生を囲む。
うん、負けるな。
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皆補習室に連れて行かれた。
「しかしいきなり持ち物検査とはね~」
「私らには関係ないしね~」
「明久に関しては持ってくる必要自体がないものね」
「いや、七ッ夜見つかった時はどうしようかと思った」
「「何やってるの……」」
いや~あぶなかった。唯の鉄の棒と勘違いされなければ没収されてたよ。
「持ち物検査なんぞ久しいからの。油断するのも仕方ないかもしれんのじゃ」
確かにいきなりだった。それにあの西村先生の表情……何かあったのか?
「確かに不意打ちだったわね。ウチDVDと雑誌と抱き枕を没収されたわ」
「美波ちゃんもですか?私はCDと小説と抱き枕です……」
はて?なんか違うものが聞こえたのだが……
「……」
「幽香?どうかしたの?」
「なんでもないわ……(今は土屋は私達のを売ってはいないから……昔のでしょうね)」
「ワシも演劇の小物をの……これでは今日は練習できないのじゃ」
「え?部活用なら言えば返してもらえたんじゃない?」
部活の顧問の先生に確認をとった後になるだろうけど。
「そういや明久は没収されたことないから知らないんだったな。
取られたら返してくれないんだよ、ここは」
「……は?」
まって、大概どこの学校でも家に送るなどして後で返してくれるはずだが……
「学園長の方針らしくてな。回収した物は一旦金庫に、そして後日処分するらしい」
「……良く文句が出ないね」
「出てるじゃねぇか、今ここで。はっきり言って返してくれる方がマシなんだよ。
まぁ携帯等は返してくれたらしいけどな」
「基本問題無いが授業中扱えば没収じゃの」
「どうせ壊して保護者に文句でも言われたんだろう。
一部教師からも厳しすぎるって言われてるらしいしな」
なるほど、西村先生のあの表情はそう言うことか。
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その後、Fクラスの状態は散々だった。
男子の大半は補習室から戻り次第また西村先生を襲撃。
当り前だが返り討ちに合い、また補習室へを繰り返し、授業が進まないことを理由にムッツリーニ、美波、秀吉はEクラス、僕と妹紅、幽香、姫路さん、雄二はAクラスで授業を受けることになった。
これが後、1週間ほど続いた……
「お前達……そんな無駄に消費する体力があるなら運動をしろ……」
さすがの西村先生もそう呟き頭を抱える。
「運動?」
「そういや体育祭近かったよな?」
「体育祭と言えば……あれだよな?」(ニヤッ
体育祭……そうか、もうそんな時期か……
「「「よっしゃあああああ!!!目指すは生徒・教師交流野球じゃあああああ!!!!」」」
なんかすごい意気込みだ。
「どうせ日頃の恨みを込めて教師を
いや、ボコるって……
でも多分あの皆の意気込み用からしてそうなんだろうな……
僕は苦笑しながらそう考えた。
数日後……
【 連絡事項
文月学園体育祭 親睦競技
生徒・教師交流野球
上記の種目に対し本年は実施要項を変更し、
競技に
とする。
文月学園学園長 藤堂カオル 】
「「「あのババァあああああああ!!!!!!!」」」
人生上手くいかないものだが……いきなりすぎるね。