僕と幻想郷と召喚獣   作:只今更新凍結中

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題名はこれといって意味はない。


2つの死体

「えーっと……」

 

あまりの流れに誰かが声を漏らした。

 

「すみません、先生。タイムで」

 

そこで、僕は今更ながらもタイムを審判に申請し、正式に試合を中断した。

ここで一度作戦会議が必要だろう。さすがにフィードバックがあるとなっては対策なしではやばすぎる。

マウンド付近に出場メンバーが全員集合する。

 

「どうするんだ坂本?目論見外れたぞ?」

 

「……正直、この展開は予想外だが、問題ない。このまま試合続行だ」

 

目論見とは変態をけしかけて乱闘を起こし、抹消した後正当防衛だともみ消すつもりだったらしい。

とりあえずそれだと両組退場な気がするんだが……

 

「さて、どうすr……」

 

ん?どうしたんだ、雄二……

 

「……………」

 

先ほどから無言を貫いている幽香。

その表情は笑顔だが、漏れ出しているように錯覚する黒いオーラが……

 

「坂本くん、ピッチャー交代してくれないかしら?私とてもボールを投げたい気分なの」

 

「そ、そうか。わかった」

 

幽香の出す雰囲気に雄二は圧されているようだ。

 

「明久、キャッチャーお願いね」

 

「大丈夫なの?」

 

「大丈夫、大体は理解できたし、あの変態(くず)に用事があるだけだから」

 

「(あ~明久を散々馬鹿にしてたことにとうとう堪忍の尾が切れたか)」

 

持ち場に戻っていた妹紅が何か思案顔になり、黙祷をしていた。

 

1アウト、ランナー一塁で試合が再開される。

 

「へっ。何の小細工を考えたかしらねぇが、俺には通用しないってことを教えてやるよ。

試獣召喚(サモン)ッ」

 

向こうの3番打者、オールバック先輩(へんたい)がバッターボックスに立った。

 

「フフフ、試獣召喚(サモン)ッ」

 

幽香もマウンドに立って笑顔で召喚獣を呼び出す。

 

 

化学

 

3-A 夏川俊平 244点

vs

2-F 風見幽香 503点

 

「げっ!?なんだ、あの点数は!?」

 

「まさかこんな点数取れるとは思わなかったわ。明久には感謝ね。

教えてもらったとこ全部出るなんて……」

 

実は言うと今回化学のテストの製作担当の森山先生。

この先生は結構豆知識を出したところをテストに出すため、テスト範囲をかなりしぼりやすいのだ。それでも500行くと言う事はそれだけ幽香が頑張った結果である。

 

「くそっ。高城と小暮抜きでやるのはキツイかもしれねぇぞ……」

 

悔しそうに先輩が呟く。

高城?小暮?高城先輩は分かるが……どちらにしても高得点選手を抜きにしていると言うこと。

Fクラスだからってなめてかかってきたのだろう。

 

「じゃあ、行くわよ……あっ」

 

幽香の召喚獣は投げるモーションを止め、

 

「一塁にランナーがいたわね。

まず盗塁されないように牽制球を投げるべきね」

 

牽制球か、確かに間違ってないね。

一応塁から離れていないが、肩慣らしにはなるだろう。

 

幽香の召喚獣が腕を振り上げ、投球の構えを取った。

待ってくれ、牽制でそんなに力を入れる必要は……

 

「ふっ!!」

 

 

───キュボッ

 

 

「「……え?」」

 

 

福村幸平 0点 & 常村勇作 0点

 

 

普通は聞こえない音にその場を確認すると、

二人の召喚獣はおらず、召喚獣の下半身であろう物が残っていた。

すごいグロすぎる……

 

『『……』』(ピクッピクッ

 

どうやら召喚獣の設定変更済みようだ。

二人仲良くフィードバックによる痛みで気を失っていた。

 

「あら?」

 

『負傷退場者の交代要員を出してください』

 

審判の先生がクールに交代を促した。

そこはスルーしていいのだろうか?

とりあえず福村君の変わりにベンチに戻っていた雄二がファーストに立った。

「失敗したわね」

 

さすがに幽香もわざとじゃ……

 

「跡形もなく消し飛ばすつもりだったけど……

まぁ変な事を言った馬鹿も消せたから良いわね……」(ボソッ

 

……聞かなかったことにしよう。(「幽香さんのむ……」発言=福村君の発言である

 

 

「気にするな風見。ただ全力で投げればいいんだ」

 

冷や汗を流しながら雄二はそう言う。

 

「えぇ……」

 

「大丈夫だ。キャッチャーは明久だ。

絶対にフォローしてくれるさ。明久の事、信じろよ」

 

「そうね」

 

雄二……まさかこれが狙い……じゃないな。

もし狙いなら試合に出ていないはずだし。

 

「じゃあ行くわよ。はっ!!」

 

 

『ん?……!?』

 

幽香の投げたボールは、目にも止まらぬ速さで……

次打席の用意をしていた先輩の召喚獣が持っていたバットを地面を抉りながら消し飛ばした。

 

 

Aクラス 佐奈斑春樹 197点

 

よかった。消し飛んだのはバットだけみたいだ。

しかしこれで犠牲者は3人目だ。

 

「し、審判っ!あれは危険球じゃないのか!?退場モンだろ!」

 

「おいおい、酷いこと言うなよ先輩。

風見のあの姿を見たら、わざとじゃないってわかるだろ?」

 

「大丈夫かしら?本当ごめんなさい。

召喚獣でボール投げるの慣れてなくて」

 

幽香が佐奈斑先輩に頭を下げていた。

さっきの球は本当に操作ミスのようだ。

 

「ふ、ふざけんな坂本ぉっ!

故意じゃないにしても許されないっもんがあるだろうがっ!」

 

「黙ってくださいクソ先輩。先生、よく考えてくださいよ。

努力してクラス行事に一生懸命に参加する風見と、神聖なスポーツに悪意を持ち込む卑怯で愚劣で不細工な先輩。

先生はどちらを信用して応援してくれますか?」

 

『……プレイッ!』

 

「審ぱぁん!?」

 

「おいおい、さすがにあそこまで謝ってるのにそれはないだろ」

 

危険球の被害者の佐奈斑先輩からもそんな声が上がり、ほかの先輩方がうんうんと頷いていた。

 

「おい吉井!あの女、お前の所のだろ!?どうにかしろ!!

このままじゃお前まで死ぬぞ!!」

 

「……先輩、言っておきますね」

 

「な、なんだよ・・・?」

 

「僕は別に死にません」

 

 

吉井明久 2320点

 

 

「今畜生が!!」

 

知りませんよ。幽香にけんか売ったのは先輩達なんですから。

 

「今のは失敗したわね……さすがに細かい所を狙ってだと操作が上手くできないわね……」

 

幽香、君はどこを狙っているんだい?

 

 

 




字数と明久の点数を合わせたのは内緒。
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