「「「…………」」」
「明久君、此処はどうすればいいのかな?」
「え?あぁ、そこはこうして……」
確かに私は、崎橋さんと話してきなさいと言った。
でもだ……
「あぁ、こうすれば確かに動きやすいですね」(明久の隣に立つ
「まぁね」(苦笑しながらも離そうとはしない。と言うより意図に気付いてない
「「「呪呪呪呪呪呪……」」」
近すぎだ。そう、近すぎる。
そして……
「私あんな崎橋さんはじめてみた」
「そうだよね、いつも無口って言いはしないけどクールって感じだったし」
「て言うより右髪初めてのけてるよね」
昨日まで隠していた金色の右目。
彼女はそれを隠さず、見えるようにしていた。
「あ、風見さん」
「何かしら?」
「昨日はごめんなさい」
?何のことかしら。
「昔馴染みなのにあんなこと……」
「あぁ、気にしてないわよ」
「そうですか……負けませんから」
こうまで表立って宣戦布告されたのは何時振りかしら?
「ふふ、でも相手は私だけじゃないわよ?」
「なんとなく予想は出来てるわ。
でも狙った獲物は逃さない主義なの」
「あらあら、楽しみね」
本当、楽しみ。でもそれ以上にまずやらないといけないことは……
私と栖々希は明久のほうを向く。
「?」
この理解していない朴念神をどうにか捕まえることよね……
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「報告、お願いできますか?」
「はい、被害人数は99名。
いずれも……」
「……そうですか……」
少女は立ち上がり窓へと向かう。
「エリー、飛行機の予約を取ってください」
「え?なぜでしょうか?」
「心苦しいですが彼の手をお借りしましょう……」
「しかしそれなら……」
「いえ、直接いきます」
「しかし……」
「エリーだけ顔合わせるなんてずるいじゃないですか!?
私だって会いに行きます!!!」
「きょ、教皇!?いや、セレナ、落ち着いてください!!」
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「はぁ本当ひどい目あった」
栖々希とのことでFFF団は暴走するわ、女子からは関係を聞かれるわ。
「たしかにな~てか女子にモミクチャにされてたのが一番ってか?」
隣を歩く正人が笑いながら聞いてくる。
「電話番号聞かれるし、教えられるし。
それに休みの日、暇か確認までされたよ」
「……なぁ、お前本当にそれがどういう意味かわかってないのか?」
正人も失礼だな……
「わかるわけがない」
「威張ることじゃないんだが……」
正人はいきなり真剣な表情になる。
「明久、お前って……俺達が何か知ってるのか?」
「……なんでそう思うの?」
「どうもな……決定的なのは昨日の校門での話さ」
あら幽香達との話、聞かれてたか。
「そうだね、野園。
いや夜宴って言えば大体伝わるかな……」
「やっぱ俺の家の事も知ってたんだな」
「うん、父さん経由でね」
「明久の父さん……なぁ、もしかして名前って……」
『ドンッ!!』
僕は正人の肩を押して、軽く飛ばすと地面に大穴が開いた。
「な……」
「朝から僕を監視してたのは君か」
木の陰から現れたのは体の半分は木、半分は魚というなんとも不気味な生物?だった。
「何がもくて……!!」
僕はバク転するようにしていきなり振り払ってきた枝を避ける。
「……シュー……」
言語が通じない?
だが明確な悪意を持って襲い掛かってきているのは確かだ。
僕はカウンター気味に殴ると木の部分は砕け、再生する。
「あらま。こっちはだめか」
僕は執拗に腕を避け、砕くも木の部分なので再生を繰り返す。
ちょっと試しだな……
僕は両腕を腰近くまでもって行き、
「阿修羅双手・八雲」
次の瞬間、まるで高速の如き抜き手の嵐がそれに襲い掛かった。
一瞬、そのたった一瞬にそれの上半身が消し飛んだかのようになり、
再生した。
「魚の部分も再生するか」
どうも打撃系では駄目みたい。
仕方ない、焼き払うか。
僕は右手に力をこめると、蒼い炎が腕を包み込む。
『葬炎を操る程度の能力』
ほかでもない、幻想郷にいる少女、智理の能力。
その炎はすべてを焼き尽くす。
それこそ形のないはずの魂もだ。
明久は高速移動のようにそれに近づき、右腕で頭を鷲づかみ、持ち上げる。
「燃え尽きろ」
-蒼華禍陣・鬼邪羅刹-
腕より放たれた炎は一瞬でそれを燃焼させた。
その後には灰すらも散っておらず、それが居た痕跡すらなかった。
「大丈夫、正人?」
「あぁ。やっぱりお前も持つ人間だったんだな……」
正人はまるで悔しいように、何かをあきらめるように……
自分の手を見つめていた。