僕と幻想郷と召喚獣   作:只今更新凍結中

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到着と写真

 

side雄二

 

「・・・・・・俺は・・・・・無力だ・・・・」

 

電車とバスで2時間ほどかけ、俺と翔子は如月グランドパークの前にいた。

こ、これは仕方がなかったんだ!翔子1人だけならまだしも、おふくろまで面白がって結婚の話を進めだしたのが悪いんだ!

あの妙な雰囲気から逃れるために出かけてしまった俺を誰が責められよう・・・

 

「・・・・・やっとついた」

 

嬉しそうにアミューズメントパークを見ている翔子。

・・・・・・ふむ。そんな姿を見ると連れてきた甲斐もあるかもしれないな。

うん、そういうことにしよう。

 

「よし。それじゃ、翔子」

 

「・・・・うん」

 

「帰ろう」

 

「・・・・ダメ。絶対に入る」

 

翔子は腕を組んできた、どういうつもりだ?

 

「・・・・・恋人同士は皆こうしてる」

 

「あれ?雄二。雄二たちも来てたんだね」

 

「?坂本か」

 

この声は・・・明久と・・・

 

「上白沢先生?」

 

「どうかしたか?」

 

「いや・・・喋り方が・・・」

 

「これが素だ。学園では教師だからな」

 

「そうですか。じゃあ明久、俺達は先に行ってる」

 

「・・・・・・中でまた会えたら、よろしく」

 

俺と翔子はそれだけ行って、入場口のほうへ向かう。

プレオープンという限定的な期間であるため、特に待つ事もなく入り口の方へ行けた。

 

 

side明久

 

 

僕は今日、慧音とグランドパークまで一緒に遊びに行くため待ち合わせをしていた。

幽香いわくこれが普通だそうだ。まあ確かに女性は用意が時間かかるっていうしね・・・

 

「すまない、またせたな」

 

「いや待ってないよ慧音」

 

慧音はいつもの帽子に白いワンピースを着て、上にブレザーっていうのかなあれ?まぁ服を羽織っていた。

 

「似合ってるね」

 

「そ、そうか。ありがとう」

 

「じゃあもうそろそろ電車来るし行こうか」

 

「うん」

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・吉井君が、今向かい始めました」

 

 

 

 

 

side妹紅

 

「よろしくな、秀吉」

 

「かまわんよ、ところでお主らはよかったのか?」

 

 

「いや、明久の・・・」

 

「あ~私は別に」

 

「私もそうね。誘いたいときは誘うし」

 

「そうか・・・」

 

今ここにいるのは私と幽香だけ。ほかは客に交じって待機してもらっている。

 

「雄二達が来たみたいだな」

 

「ではスタートじゃ」

 

一応のメインはこっちだしな・・・頑張るか。

 

 

side雄二

 

 

「いらっしゃいマセ!如月グランドパークへようこソ!」

 

その男は日本人ではないのか、若干訛りの混じった口調で俺たちに笑顔を振りまいた。

顔立ちはアジア系っぽいので日本人かどうかはよくわからないが・・・

 

「本日はプレオープンなのデスが、チケットはお持ちですか?」

 

「・・・・・はい」

 

翔子がポケットから例のチケットを取り出す。

 

「拝見しマース」

 

係員はそのチケットを受け取って俺たちの顔を見ると、笑顔のまま一瞬固まった。

翔子がそんな係員の様子を見て不安そうに表情を曇らせる・・・

 

「・・・・そのチケット、使えないの・・・?」

 

「イエイエ、そんなコトないデスよ?デスが、ちょっとお待ちくだサーイ」

 

係員はポケットから携帯電話を取り出し、俺たちに背を向けてどこかに電話をし始めた。

 

「私だ。例の連中が来た。声が違うからこっちだ。ウエディングシフトの用意を始めろ。確実に仕留める」

 

「おいコラ。なんだその不穏当な会話は」

 

この係員、急に目の色が変わりやがったぞ。まさか例のジンクスを作るための工作員か?

・・・・・・ん?明久以外にも来ているヤツらがいるのか?

 

「・・・・ウエディングシフト?」

 

翔子が首をかしげている。

如月グランドパークの企みを知らないコイツにはよくわからない単語だろうな。ってか知らないでいて欲しい。

 

「気にしないデくだサーイ。コッチの話デース」

 

「アンタ、さっき流暢に日本語話してなかったか?」

 

「オーウ。ニホンゴむつかしくてワカりまセーン」

 

取り繕ったように元の雰囲気に戻る係員。あからさまに怪しい。

 

「ところで、そのウエディングシフトとやらは必要ないぞ。入場だけさせてくれたらあとは放っておいてくれていい」

 

もはや潔いとも言えるネーミングのおかげで、向こうのやろうとしていることはよくわかった。

だが、そんなものに乗る気はない!そうしないと、俺の人生がっ!

 

「そんなコト言わずニ、お世話させてくだサーイ。トッテモ豪華なおもてナシさせていただきマース」

 

「不要だ」

 

「そこをナントカお願いしマース」

 

「ダメだ」

 

「この通りデース」

 

「却下だ」

 

「断ればアナタの実家に腐ったザリガニを送りマース」

 

「やめろっ!そんなことされたら我が家は食中毒で大変なことになってしまう!」

 

あの母親は間違いなく伊勢海老だと勘違いして食卓にあげるだろう。なんて恐ろしい脅迫をしてくれんだ、この似非外国人め・・・・!

 

「では、マズ最初に記念写真を撮りますヨ?」

 

「・・・・記念写真?」

 

「ハイ。サイコーにお似合いのお二人の愛のメモリーを残しマース」

 

「・・・・・・・・雄二と、お似合い・・・・(ポッ」

 

翔子は似非外国人の言葉に頬を赤らめていた。

 

「お待たせしました。カメラです」

 

帽子をかぶってるがこいつ・・・

 

「藤原、何してやがる」

 

「私は藤原ではありません」

 

「彼女はココのスタッフのエリザベス・フジナガ(二十五歳)通称もこたんでース。あなたの言うフジワラさんではありまセーン」

 

「黙れ!年齢氏名全てにおいて堂々と嘘をつくな!しかもどう考えてもその名前で通称もこたんはないだろ!!」

 

「ちっ、ばれたか」

 

「何が目的だ・・・」

 

「大丈夫。メインは明久の護衛だ。その為にアイツ等(FFF団)にお帰り(強制)してもらっただけだしな」

 

そう言って藤原は戻っていった。あいつはそこまでかかわる気はないみたいだな・・・

しかしアイツ等に関しては礼を言おう。口には出さないが・・・

 

「カメラもキマシタし、ソコノきみウツシテくださーイ」

 

花壇を整備してたやつに声をかける・・・

藤原がいたって事は他のヤツらもいるな。なら・・・・

 

「翔子、すまんがちょっと我慢してくれ」

 

「・・・・・???」

 

きょとんとしている翔子のスカートを掴み、軽く捲り上げる。

下着が見えるか見えないかというギリギリの高さまでスカートが持ち上がった。

 

「・・・・・・!!」

 

カメラを持った従業員はすぐさま反応した。ってことは、

 

「ムッツリーニもいたんだな」

 

「・・・俺はムッツリーニじゃない」

 

「・・・・・・雄二、えっち」

 

翔子が少し怒ったような顔で俺を見ていた。

 

「なっ!?ち、違うぞ翔子!俺はお前の下着になんか微塵も興味がないっ!」

 

「・・・・・それはそれで、困る」

 

翔子は腕に抱きついてくる。この頃暴力ではなくこういう行動だから対応に困る。

 

「でハ、写真を撮りマース」

 

「ちょっと待て!!」

 

「はい、チーズ」

 

近くでフラッシュが焚かれ、ピピッという電子音が聞こえてきた

 

「スグに印刷しマース。そのまま待っていてくだサイ」

 

「・・・・わかった。このまま待ってる」

 

ちょっとして、

 

「―――――はい、どうゾ」

 

ほどなくして似非野郎が写真を持ってきた。翔子は嬉しそうに写真を受け取った。

 

「・・・・ありがとう。・・・・雄二、見て。私たちの思い出」

 

翔子が俺に写真を見せてくれる。

 

「…なんだ、この写真は」

 

写っているのは俺と腕を組んで写っている翔子。そして、

 

「サービスで加工も入れておきまシタ」

 

その2人を囲うようなハートマークと『私達、結婚します』という文字。

未来を祝福する天使が飛び回っている。この写真をみると本当に結婚してしまうみたいじゃないか!!

 

「コレをパークの写真館に飾っても良いデスか?」

 

「キサマ正気か!?コレを飾られたら俺はもう言い逃れが出来ないじゃないか!」

 

そう言いあってると、

 

『あぁっ!写真撮影してる!アタシらも撮ってもらおーよ!』

 

『オレたちの結婚の記念に、か?そうだな。おい係員。オレたちも写ってやんよ』

 

いかにもチンピラのようなカップルがやってきた。

 

「すいまセン。こちらは特別企画でスので……」

 

似非野郎が断ろうとする。どうやらあの写真撮影は例のウエディングシフトとやらの一環で、

俺たちだけが対象なのだろう。

 

『あぁっ!?いいじゃねーか!オレたちゃオキャクサマだぞコルァ!』

 

『きゃーっ。リョータ、かっこいーっ!』

 

男が下から睨みつけるように似非野郎を威嚇し始める。

絵に描いたようなチンピラだな。その姿を見て喜ぶ女もどうかと思うが・・・

 

『だいたいよぉ、あんなダッセぇジャリどもよりもオレたちを写した方がココの評判的にも良くねぇ?』

 

『そうよっ!あんなアタマの悪そうなオトコよりもリョータの方が100倍カッコイイんだからぁ!』

 

とりあえずチンピラカップルが係員の注意を引いている間に逃げるとするか。

 

「・・・・」

 

「っておい翔子。どこに行くんだ」

 

急に勢いよく歩きだした翔子の腕を掴んで引き止める。

 

「・・・・・あの2人、雄二のことを悪く言ったから」

 

「あのなぁ・・・その程度のことでイチイチ目くじら立てていたらキリがないぞ?」

 

正直あんな連中に何を言われても気にならないし、何より視界に入れておくだけでも不愉快だ。

まあ、翔子怒ってくれた事に悪い気持ちはしなかったがな・・・

 

「行くぞ、翔子」

 

「・・・・雄二がそう言うのなら」

 

翔子もその光景は嫌だったようで、促すと渋々ついてきた。

 

 

 

 




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