Tiny Dungeon ~next to generation~   作:いどさん

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どうもお久しぶりです。
ここ最近はコミトレやらなんやらで絵ばっか描いてたのであんまり小説かけずに更新が遅くなりました
すいません(汗)

というわけでとりあえず迷宮試験編更新ですー

ほぼ説明回になってしまってる気がする上に会話文ばっか(汗)
後々修正するかもしれませんがよろしくですー


第二章:勝利の噂と迷宮試験(7)

突然の開始宣言に一瞬全員が戸惑う。

え?もう行っていいの?

みたいな会話がところどころから聞こえた。

「随分と突然の開始宣言だね」

「あぁ、そうだな。だが、おそらくこれもヴェル姉さんの狙いだと思う。突然の出来事への対処法ってのを見るためなんじゃねぇかな」

「なるほど」

「俺たちももたもたせずに行こう。トレス、頼む」

「任せて、インビジブルサイド!」

トレスの放った魔法により、俺たち3人の姿は周りから見えなくなる。

幻術魔法の一つ、インビジブルサイド。

この魔法は発動した本人または指定した人物や物の姿を見えなくすることができる魔法だ。

あくまで幻術魔法の一つなので、見えなくするだけ。

魔法が使われているということはつまりそこに魔力反応はあるわけで、神族はおろか魔力感知にたけた魔族にも姿は見えずとも簡単に見つけられてしまう魔法ではある。

人族、ないし竜族に対しては一応有効な魔法ではあるが、幻術を解く魔法自体はそこまで難しくはないため、人族にも魔法の原理がわかっていればすぐに解かれてしまう。

だが、今は1階級がひしめき合うこの状況だ。

敵が1対1でないこの状況において、しかもほぼ全員が混乱している中ではこの魔法は非常に有効なのである。

姿は見えないが、何かが近くを通り過ぎた。

と感じるものは多いだろうがそれにすぐ対処できるものはまず少ないはず。

そう、この魔法は主にかく乱が目的の魔法だ。

ゆえに初手でこの魔法を使い一気に迷宮の入り口まで走り切って切り抜けるという手段は実に有効なのである。

俺たちはほかの生徒の間を素早く走り抜け、かなり早い段階で迷宮に入ることに成功するのだった。

ちょうど俺たちが迷宮に入った後くらいに、広場から魔法の爆発音なんかが聞こえてくる。

予想通り、状況を理解した生徒たちが乱戦を始めたようだ。

「あれに巻き込まれるとなかなか厄介だったね」

「あぁ、ここでひとまず俺たちは一歩リードだ。だが油断せずに追いつかれる前に先に進もう」

「ひとまずは予定通り、だね」

俺たちは当然、このことを予想して作戦を立てていた。

数日前の俺たちの特訓と話し合いで決めた作戦だ。

俺はその時のことを思い出していた。

 

---

 

「さすがは神族、それもその銀髪保有率だな」

俺は今しがた終わったトレスとリノの模擬戦を見て深々と呟いた。

今は放課後で、例の特訓を丘の上でしているところだ。

ちょうど俺が審判係でトレスとリノが模擬戦を終えたところだった。

「いやぁ、それでもやっぱりすごく戦いにくかったよ。リノさんのシャットアウト」

これはそれぞれの実力をそれぞれがちゃんと把握するために行った模擬戦だ。

誰がどんなことができるのか、どんな戦い方をするのかで得意なことも苦手なことも見えてくる。

パーティでの参戦なのだから苦手な部分があればフォローしなければならないし、してもらわなければならない。

長年付き合っていればそういうのは自然と身につくのだろうけれど、俺たちは何分トリニティに来てから知り合った中でまだお互いを知らなさすぎる。

もちろん、授業の戦闘訓練で何度か戦いを目にすることもあったが、授業は授業。

自分も当然訓練をしないといけないわけで、なかなかじっくりと確認することはできなかったのだ。

だが、改めて能力、実力の把握という面を踏まえてトレスとリノの戦闘を見たのはこれが初めてだった。

リノに関していえば最初の時点で戦闘は見てはいるが、シャットアウトの原理も何もかも謎だったし、その衝撃ですべて持っていかれたような感じだったので、あれはノーカンに変わりない。

「で、でも負けてしまいました……」

リノが少し残念そうな声で下を向いている。

そう、先ほどの模擬戦はトレスの勝利で終了したのだった。

「まあ、僕はリノさんがそういう固有の能力を持っていることを前提に動いていたしね」

「あぁ、さっきのはすごかったな。リノを止める方法として魔法の糸でがんじがらめにした後に身体強化の魔法をかけたうえで体に直接打撃を与える。糸そのものが見えないっていうのがリノの対処に有効なわけだ」

「もともと、僕の戦闘スタイルは細かい魔力操作を使った戦闘だからね。僕の得意な魔法がリノさんに有効だったっていう偶然に近い形なんだけど」

そう、トレスの戦闘スタイルは魔力の糸を生成してそれを操り、それを攻撃のかなめにするスタイルだ。

一本でもその糸が相手に巻き付いていればそれを伝って魔法を放つことも可能だし、何よりその魔力の糸は目視できないというのが厄介な点だ。

魔力を限りなく少なくしておけば、魔力感知に特化した神族でも判別が難しいという点も含めると、

かなり優秀な魔法技術の一つであると感じられる。

それは当然トレスだから可能な芸当だ。

見た目でわかる銀髪保有率、その才能は単純に魔力保有量に比例するといわれているが、正確には違う。

銀髪保有率は様々な魔力、魔法の運用能力に特化している場合でも保有率は左右する可能性があるということ。

同じ魔力量でも銀髪保有率に差が出る場合があるのはこのためである。

トレスの場合、魔力自体も並み以上のものを持っているのは間違いないが、総合的な魔力量はおそらくアミアさんにはかなわない。

ではなぜ、アミアさんと同レベルの銀髪を保有しているのか。

それは神族の中でも圧倒的に優れた魔力操作の能力によるものだ。

普通はあそこまで精工に細く正確な魔力の糸を生成し、それを何本も操るなんて芸当はできないし、考えられないほどの異常なのだ。

ゆえにこの戦闘スタイルはトレス唯一のものであり、トレスの能力を存分に発揮できるものだともいえる。

「ただまあ予想はしていたが、見事に全員前衛よりだな」

俺は思った通りの感想を口にする。

トレスの実力をはっきりと把握したうえで考えるとやはりそうなのだ。

トレスの実力は魔力の精密操作にある。

つまり、大規模な魔法はできなくはないが得意ではないという感じ。

変わって、リノだがこちらもほぼ前衛向きといっていい。

シャットアウトがあるため後衛として防御に徹すれば無敵ではあるが、それでもトレスが先ほどの戦闘で勝ったように割と穴がある。

せいぜい後衛補佐がメインになるだろう。

攻撃に関してもリノの儀式兵器は二丁拳銃。

魔法に比べると射程距離はどうしても短くなるし、瞬間的な火力は出そうにも出せない。

本来銃とは一撃必殺、一発でも当たれば致命傷になりえるからこそ優秀な武器なのであって、ことこういった集団戦闘にはあまり向いていない。

シャットアウトという固有能力があってやっとまともに機能する攻撃手段といっても過言ではないのだ。

そうして俺自身。

儀式兵器は刀で、もうその時点で前衛しか向いていない。

後衛で守りに徹する以前に自分を守るだけの防御力しか持たず、砲台としての活躍も人族ゆえに難しい。

というわけで、それぞれ実力はあるものの随分とバランスが悪いパーティになってしまっているようだ。

「まあ仕方ないといえば仕方ないと思うよ。そもそも人族は後衛にはどうしても向かないだろうし」

「そうなんだよな、3人中2人が人族な時点で無理があるか」

「あ、そうだ結局リノのシャットアウトについてまだ詳しく聞いていなかったな。聞かせてくれないか?」

「あ、は、はい」

「僕らの印象だと、魔力と気麟を消滅させる能力という印象なのだけど」

「それで、間違っていない、です。強いて、言うなら魔力とか、だけじゃなくて気配とかも消せます。あとはやったことないけど、もしかしたら、存在とかも」

「存在までって、おいおい。想像してたよりも異常な能力だな……」

俺とトレスはリノの発言を聞いてかなり驚く。

存在を消す、という定義がどういう風に解釈されてどういう影響が起こるのかはさておきそもそも気配そのものを消せるという時点で異常なのだ。

「い、異常……」

そんな俺の発言にリノは若干ショックを受けたようで少しうつむいてしまう。

「あぁ、悪い。別に悪い意味で言ったわけじゃないんだ。思ったより強力な能力だったから」

「そうだね、ほんとにそれが可能なら正直想像もつかないけどやりたい放題なんじゃないかい?」

「そうだな。あ、それとリノが戦闘中に表情というか雰囲気が変わるのはそれが原因なのか?」

「それは僕も気になってたかな」

「それ、は、戦闘中は自分自身にシャットアウトをかけて、感情を消してるん、です」

「感情を消す?」

「攻撃するときに、罪悪感とか、そういうの感じちゃって、普段のまま、だと、まともに戦えないから」

「自己暗示の類か、なるほど」

「まあでも確かに戦闘中は普段のリノさんからは想像つかないような動きをするからね」

そうやって会話を交わしながら俺は考える。

リノの能力が思った以上に幅広く使えること。

シャットアウト、つまり遮断。

その言葉の通り、様々な現象や物事を遮断できる能力のようだ。

だが、さっきの戦闘を見る限りでは……

「リノ、そのシャットアウトは物理にも反映されるのか?」

「??」

リノは俺の質問の意味が分かっていないようで首をかしげる。

「単純な話、運動エネルギーを遮断できるのかどうかという話だ。俺がリノを殴ったとして、その俺のこぶしをシャットアウトで受け止められるのかどうかってことだが」

「それは、できないです」

「物理法則そのものを無視できるわけではないんだな」

「うん、そうだね。もしそうだったとしたらさっきの僕の攻撃なんかやルルウ先輩と戦ってた時の攻撃も全部無力化で来ていただろうし」

「まあなんとなくは気づいていたんだが、一応確認しとこうと思ってな」

「そういう意味では、強い力かもしれないけれど常識の範囲は超えないのかもしれないね。気配も達人の域までいけば自分の意志で消せるらしいし、存在の遮断も行ってしまえば他人から認識されなくなるってことだろうから、幻術魔法の最上位互換ってところじゃないかな」

「そう考えると、多少はわかりやすくなったという感じだが、まあひとまずはそれでいいだろう。とりあえず現状を踏まえて作戦を立てよう」

「う、うん」

「そうだね」

ある程度情報が出そろったところで次は俺たちの戦略を考えなくてはならない。

俺は少し考えて、二人に提案する。

「俺の結論としては、ある役割分担だけして全員前衛ってことでいいんじゃないかと思うんだが」

「わ、私はあんまりそういうの詳しくないから、ごめんなさい。何とも、言えない」

「まあ、それぞれの良さを殺してまで役割分担してもという気はするね。僕も別に代替案があるわけじゃないから異存はないよ」

「ならそれで行こう。戦闘時のフォーメーションは後である程度考えるとして、ダンジョンを進むにあたっての役割分担は俺がトラップ解除、リノが先行して偵察、トレスが後方注意。基本はこんな感じか」

「この中でトラップ解除ができるのが青葉だけだしね」

「リノはどうだ?シャットアウトを一番生かすにはこれしかないと思っていたが」

「あんまり、自信はないけど、あの、がんばります」

「よし、それじゃとりあえずダンジョンの攻略ルートをまず決めるか」

そういって、俺は持ってきていたカバンから地図を広げた。

迷宮試験には事前にダンジョン内の地図が渡される。

それを見ながらチェックポイントをいくつ経由してゴールするかなど、ある程度の目標を決めてそれに合わせてルートを決め、ダンジョンを攻略していくのだ。

「この辺に関しては、巫女先輩たちに少し話を聞いてきたんだが、どうやら最短ルートは避けたほうがいいらしい」

「なぜだい?チェックポイントがあるとは言っても、ゴールした順位がかなりの影響で評価の対象になってくると思うんだけど」

「いやそれが単純な話、最短ルートには当然そういう考えのやつらが集まるから、最短のルートを通ったとしても別グループと戦闘が度重なって結局他よりも遅くなることのほうが多いらしい。当然モンスターも出るし、トラップの対処なんかも含めたら当然戦闘のやつは一番苦難が多いしその分後ろからは追いつかれやすい。まあよくよく考えればわかることではあるんだけどな」

「なるほどね、言われれば確かにそうかもしれない」

「そこで、俺たちなんだが一番遠回りなルートで行こうと思う」

「遠回り?さすがにそれはやりすぎなんじゃないかな」

「あぁ、いや、違うな。正確に言うと一番遠回りに見える道で行こうと思う」

「遠回りに見える?というとこの道かい?」

トレスが地図を指さしながらいう。

「あぁ、その道は実際距離はあるんだが、遠く見せてるだけで実際に図ると見た目ほど差があるわけじゃないんだよ」

「そうなのかい?」

「まあこれも巫女先輩に教わった攻略法なんだが、渡される地図はこうやってトリックアート的なことが意図的に仕組まれてるらしい。全部図ってみたら、一番遠そうに見えるこの道は実際にはそこまで距離はなかったしな。まあ最短距離がここなのはわからないが、実際に一番距離がかかるのはこの道だ」

俺も地図を指さして説明する。

「ここは、見た目だけなら3番目か4番目に早そうに見える道だね。なるほど、安定を取ろうとすると余計に時間がかかるわけだ」

「というわけで俺たちはこの道を進もうと思うんだが。あ、それと巫女先輩から一つ言われてたんだが、迷宮に入る前にもしかするとひと騒動あるかもしれない」

「というと?」

「今回の迷宮試験は1階級全員が闘技場に集まってスタートするらしいんだが、当然順番に入っていくなんて言うことはなくて、突然開始宣言された後のそれぞれで迷宮に入るらしい。つまりはそのスタートの時点で戦闘がおこる可能性がある」

「なるほど、ダンジョン攻略以前の問題なわけだね。ということはそういうのは迷宮試験で毎回起こる出来事ってことなのかな?」

「ふつうは、スタート地点が分かれてたりするらしいからそこまで大規模な戦闘にはならないみたいだけど、今回は全員がスタート位置一緒だしな。巻き込まれたらどうしようもない」

「あ、あのシャットアウトで駆け抜ければ何とかなる、と思う」

「シャットアウトって他人にも使えるのか?」

「3人くらいまでなら、何とか、なる、と思う。そんなに持たない、かもしれないけど」

「気配遮断に使ったとして、流れ弾に当たってたら意味がないしそれはちょっと難しいんじゃないかな」

「そうだな。まあでもリノのいうことは正しい。まともにやりあうよりもどうやってその場から抜け出すかを考えるのが賢いだろうし。トレスの使える魔法で何かないか?」

「うーん、そうだね。あ、インビジブルサイドっていう魔法は使えるよ。本人の姿だけを隠す幻術魔法なんだけど」

「乱戦の場合はありだな。それ3人同時に魔法かけれるか?」

「それこそ僕の得意分野だからね、魔力操作は問題ないよ。魔力消費の大きい魔法じゃないし」

「よし、ならそれで行こう。ひとまず、それで迷宮まで入るとしてそこからはルート通りに、だな」

さて、と俺は立ち上がりながら地図をたたんだ。

「ルートに関しては明日にでも先輩に意見をもらいながら詰めてみよう。とりあえず今日はこんなところでお開きにしとくか」

そう、そろそろ日も傾いてきて特訓を始めてからかなり時間がたっていた。

「そうだね」

「さって、迷宮試験まで頑張るか!」

「う、うん」

「あぁ!」

そういって俺たちは迷宮試験対策の特訓を終えるのだった。

 

---

 




迷宮試験、ダンジョンに入るまでに何文字使ってるんだ(汗)←www

というわけで、

まさかのここでトレスの戦闘能力説明回←

いやもっと適当に流したかったのですが、

書いてたらもうなんかどうしようもなく長くなっちゃいましたね、、、

地味ーにリノちゃんの能力説明もあるのですが、
まあたぶんこれ以上リノについては説明はないと思います。
わかりにくかったらすいません(汗)

次回で迷宮試験は終了の予定です!
予定です!!←ww

正直まだまだ話あるのでさっさとこの辺は書き上げてしまいたい(汗)

早く第三章に入れるように頑張ります;w

あ、
感想もできたらお願いします←
感想書いてくれればその分だけ作者にやる気がたまっていって投稿スピードが上がるかもしれません←

というわけで次回もできればよろしくですノシ
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