Tiny Dungeon ~next to generation~   作:いどさん

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更新ですー

前回同様4000文字くらいの更新になります


第二章:勝利の噂と迷宮試験(4)

「すごいな……」

俺は驚きながら今の戦闘を見ていた。

最初からの攻撃、動き、そして表情さえ演じきってなおかつ、相手の動きを読み切った完全な試合だった。

実力はそれなりだろうとは思っていたけれど、やっぱり師匠の妹さんだ。

俺の師匠たちとも劣らない実力者だと俺は間違いなく実感した。

皇女先輩が使っていたのは間違いなく真眼だ。

それも俺が使う中途半端なものじゃなく、間違いなく完成系に近い。

試合を見ていたほかのやつらもかなり唖然としているようだ。

最後のあの一撃、いきなり神族の先輩が吹っ飛んだあの攻撃を理解できていないやつも中にいるようでなんだあれ、やらせじゃないか?とかいってるやつも中に入るが、おそらく見えている奴には見えている。

あれは間違いなく魔法だ。

はた目から見るとよくわかる。

ちいさくではあるが確かに皇女先輩は弓の弦をひいて、相手が近づいた瞬間に放している。

あの場面で魔法を撃ったのだ。

魔力光すらもらさず隠したまま、誰もが終わったと思ったあの瞬間に。

そしてその時に浮かべていた笑みを見て俺は確信した。

あれは狙ってやったものだと、いやあれを狙ってたんだと。

しかもそのあとの広範囲殲滅魔法。

あれを避けられるやつはそうそういない。

あの量はたとえヴェルさんやリンセ先輩が使う空間割砕でもすべては対処しきれない。

出来るとすれば、ミヤ姉さんの多重防御結界くらいじゃないだろうか。

ノート姉さんが本気で防御結界を張れば防ぎきれるのかもしれないが、かなりきついだろう。

もしくは紅姉さんの神速なら発動後でもぎりぎり効果範囲を抜け出せる?

いや、抜け出せたとしても無傷とはいかないだろうな。

いつか見せてくれたアミアさんとノート姉さんの合体技、圧縮魔力障壁イージスなら防げるか。

つまりはそのレベルであの攻撃を対処しなければいけないということだ。

まずここにいる1階級のメンバーには俺も含めて到底不可能だ。

それはさっきの謎の攻撃と違ってここにいる誰しもがわかることである。

だからこそ、見ていたやつ全員が全員唖然としている。

敵わないと思い知ったのだ。

それも人族に。

それは衝撃的な事実だろう。

まあ当然同情したりはしないが。

「さて、今まさに見たのが3階級の実力だ。思うところ、感じるところもあっただろう。これからお前たち1階級の戦闘訓練を始めるが、己の実力を顧みて2年後あの実力に辿り着けるように精進しながら授業に励め。今日の授業で一番いい動きをしていたものは3階級との模擬戦ができるから、各自今持っている己の力を出し切って戦うがいい」

ラーロン兄さんの言葉で俺たちの本当の授業が始まる。

わらわらと散らばりながら模擬戦の相手を決める。

さて、俺は誰にしようか。

そう考えているとエルとトリスが俺の方に向かってきた。

「青葉ー、誰と模擬戦するんやー?」

「いや、まだ何も決まってない」

エルが話しかけてきたが、さっきの見学で頭がいっぱいでそんなことまだ全く考えていなかった。

「エルさんはともかく、僕は相手をしてくれそうなのが君くらいなんだけど」

トリスが苦笑交じりに言う。

ふむ、トリスの相手か。

確かにトリスとは一度戦ってみたいとは思っていた。

この銀髪含有率だ。

いい戦闘経験になるだろう。

「んじゃトリスはうちとやる?」

「……エルさんとかい?」

トリスはエルが相手をしてくれるなど思ってもみなかったようで驚きを浮かべている。

「いやー、まあ正直私は青葉でもトリスでもどっちでもええねんけど青葉の戦闘は一回見ちゃってるし、やっぱこういう初めて戦う場合はお互いを知らん同士でフェアにやった方がええかなーって」

「戦い方を知られただけで俺は不利だとは思わないぞ?」

「うちの戦い方を知らんのは不利やろう」

そういわれると確かに不利かもしれない。

「お、バレッドはもう始めたらしいな」

魔法がぶつかる音が聞こえて俺はその方向に目を向けた。

すると案の定バレッドの圧倒的魔力が猛威を振るっている。

俺との一件があったから、模擬戦の相手には困らなかったのだろう。

「話に聞いた通り、という感じだね。さすがは魔王の血族というところなのかな」

「いや、むしろ昨日あんだけ青葉と全力でやりあっておいてよくもまあそれだけ元気有り余ってるなーって感じやけどなぁ、うちからしたら」

「まあ一応回復魔法をかけてもらってたし、あれには一応疲労回復なんかも含まれるからな。それに俺も致命傷を与えたわけじゃないから、回復なんてそれこそ一晩で充分だろ」

そんなことを言いながら俺たちは横目でバレッドの戦いを見ていたが、自分も動きたくなったのかエルが会話の口火を切る。

「んじゃ、うちらもやろか!というわけで、トリスはうちと。青葉はそれこそ、リノちゃんと」

そう言ってエルが振り向きながらリノを見ようとしたが、そこにリノはいなかった。

というか、エルが近づいてきた時点で一人のようだったが。

「あれ?さっきまで一緒におったのに」

リノは先ほどまでエルといたようで、エルは不思議そうに周りを見渡してリノを探す。

……やばいな、こういう時こそ人族が狙い撃ちにされるっていうのに。

俺も周囲を見てリノを探す。

が、いかんせん今日は3階級もいて人数が多い。

それにリノ自身がかなり小柄なので、周りから見つけにくいのだ。

「あ、リノさんあそこにいるよ」

「あ、ほんまや」

トリスがリノを見つけたようで俺はトリスが指をさした方に目を向ける。

そこには魔族三人がリノと対峙していた。

「ッ!!」

「青葉!?」

即座にやばいと判断した俺はリノの方に走った。

エルが驚きの声を上げているが気にしている暇はない。

俺は一目散にリノのもとに走る。

そりゃ、これからこういう戦闘訓練の授業はいくらでもあるだろう。

ゆえに毎度毎度リノの様子を見ながらできるわけもない。

そもそもこのトリニティに入学してきているんだ。

それなりに実力はあるのだろう。

だがそれでも、初めのうちだけは人族を蔑んでいる奴らがむちゃくちゃな戦闘を行ってくるかもしれない。

多人数との戦闘訓練、などと詭弁を言われて集団リンチにさらされることだって全然ありえるだろう。

そういうことにならないようにしないといけない。

蔑んでいたとしてもこちらとは関わらないように、ちょっかいをかけられないようにする必要がある。

その空気作りは俺の仕事だ。

俺がほかの連中を倒してしまえば黙るだろう。

だからこそ、黙らせるだけの時間があればよかった。

だが、このままだと俺がその空気を作る前に恐れてたことが起こるかもしれない!

「リノ!」

俺はリノに近づいて名前を叫んでいた。

「大丈夫!」

俺は驚いて足を止める。

リノから返ってきたのは、今まで見た彼女からは全く想像できない大きく強い声。

「いいのか?俺たちは別に人族程度二人同時にでも構わねぇぞ?」

3人のうちの一人の魔族が俺を見ながらリノににやけながら言う。

「おい、お前ら」

「おっと、俺たちは正式に模擬戦を申し込んでちゃんとそこの人族の了承を得たんだぜ」

「3対1でもいいのかってのもちゃんと聞いたんだ。その上でOKをもらってる。お前がどうこう言う権利はねえんだよ」

「……リノ」

俺は確認するためにリノの方を向いた。

「だ、大丈夫なのです」

さっきとは違い、いつも通りの口調だがリノは首をしっかり縦に振っていた。

「あ、あの始めましょう」

そう、リノが言うと相手も模擬戦を始める準備を始めた。

「クソッ」

俺には小さく悪態をつきながら模擬戦を見ることしかできない。

思った通りのことが起きてしまった。

魔族3人相手?

明らかに無茶だろう。

相手がどの程度なのかはわからないが、それでも魔族三人相手にするのは俺でもかなりつらい。

俺は途中で乱入する覚悟で模擬戦の始まりを待つ。

「リノちゃん、あの3人とすんの!?」

すると走った俺についてきたのか、エルが顔を見せる。

「あれは、さすがに無理が過ぎるんじゃないかな」

続いてトリスもあとから歩いてきた。

「やりすぎるようなら、俺が途中で乱入する」

俺は隣にいる二人にしか聞こえないような小さな声でそう言った。

「協力するよ、友達だしね」

「しゃーないなー、うちも手伝うわ」

予想外にも、二人は俺に協力してくれるらしい。

周りには、かなり人が集まってきていた。

皇女先輩の時と同様、この一戦はやはり気になるのだろう。

人族がどこまでできるのか。

たぶん、ほとんどのやつはそう考えているだろう。

そんなアウェイの中で、俺を手伝てくれると二人は言う。

頼もしい限りだ。

「それでは模擬戦を始めます!」

審判は竜族の女の子がするらしい。

そこはさすがに公平を期すための別種族にしたのだろう。

「はじめ!」

「なっ!!?」

「えっ!?」

「ええ!?」

竜族の子の一言で模擬戦が始まるや否や、俺たちは唖然として驚きの声をあげていた。

 

---

 

「それでは模擬戦を始めます!」

審判の次の一言で模擬戦が始まる。

私は深く深呼吸しながら、自分の儀式兵器である二丁拳銃を手に構える。

そうして、小さな声でつぶやく。

「シャットアウト」

そうして、私のスイッチは切り替わる。

意識が、見える景色が、変わる。

「はじめ!」

模擬戦は開始された。

私は特に動かない。

銃を構えたまま、微動だにしない。

「一撃で終わらせてやるぜ人族!!」

そういって前にいる相手3人がそれぞれに魔法を放ってくる。

模擬戦を始める前から準備していたのだろう。

模擬戦開始から魔法を放つまでのラグがほとんどない。

それに対して私は、正面から突っ込んでいった。

そして、

「シャットアウト」

放たれた魔法を消す。

「シャットアウト」

消す。

「シャットアウト」

消す。

3人の魔法をすべて消し終えた後もう一度、私はつぶやく。

「シャットアウト」

今度は私の気配を、消す。

そうして相手に全力で近づき、最後は。

ダンッダンッダンッ!

私の儀式兵器である二丁拳銃の弾を至近距離で数発ずつぶちかまして終了。

魔族3人と私の模擬戦は30秒もかからずに終了する。

いわゆる瞬殺。

そうして、注目された私と魔族3人の模擬戦は一瞬のうちにして終了した。

 




最初に言います。

すいません、1階級の実力お披露目リノちゃんしかできませんでした;
エルとトレスの分が入りませんでした;
なのでそこは次回持越しってことでよろしくお願いします。
むしろ、次回が完全にそれで埋まる気がする;


はい、というわけで
リノちゃんの実力が判明しましたー


まさかのこの小説内でおそらく一番最強のキャラです←wwwwwwww

主人公より強いです←wwwww


……あれ、そういえば自分この小説のタグに俺TUEEEEEEをつけてたような

ヒロインの方が強い場合でもこのタグはつけていいのか?(汗)


まあそのことは置いておきましょう←

今回もちょこちょこ小説解説していきますー

リノちゃんの使ってるシャットアウト
本編で詳しく書くので、あんまりここでは書きませんが魔法ではなくリノちゃんの固有能力です。
ゲンさんみたいなもんだと思ってください。
あ、儀式兵器に備わる能力ではなくあくまでリノちゃんの持つ能力です。

それとリノちゃんの儀式兵器、二丁拳銃に関してですが
これは皇女ちゃんの弓と一緒で、魔力で弾を生成する仕組みになっています。
ちなみに進化前です。
儀式兵器を生み出した時から二丁拳銃です。
ここで起こる疑問として、初めて儀式兵器を生成した時に複数個生成できるのかという件に関してですが、姫がヴェルの羽を4枚作ってるのでおそらく可能だと思われます。
個数制限がある場合だとヴェルの羽一枚しか再生されませんしねw
そも、魂が願った形が武器となるというのが儀式兵器なのですから、おそらく願えば何でもできると思います。
たぶん武器じゃなくても←ww
まあでもそう考えると、紅ちゃんの進化は残念な結果のようですね(汗)
もともと二刀流と祈っておけばわざわざ進化させる意味もなかったという←w
まあ性能自体も上がるようですからその辺は無意味ではないのでしょうけれど

というわけで、次回予告なのです
次回は上でも言ったように模擬戦、トリスVSエル編ですね
下手したら、リノの模擬戦の後の話で結構文字数持ってかれてそこまで行かないかもなんてこともあるかもしれませんが予定は二人の模擬戦をしますんでよろしくお願いします(汗)
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