(作者より)
ep.13 胸の高鳴り
次の日、俺と北見さんは一緒に家を出る。
「ごめんね、俺から誘ったとはいえ。。。大丈夫だった?」
彼女は顔を真っ赤にして俯く。
「ひゃ。。。い。。。大丈夫ですっ」
なにこの彼女。。。可愛すぎる
俺たちは恋人つなぎをして道を歩く。
「私、幸せすぎて頭ふわふわしちゃいます。。。」
北見さんは真っ赤な顔で俺に微笑みかける。
唐突に何かを思い出した俺は北見さんに話しかける。
「あのさ!連絡先。。。付き合ってるのに知らないのはあれだよね」
北見さんも驚いた顔で俺の顔を見る。
「本当だ!!なんで今まで知らなかったんだろう」
「まぁよく会ってたしね。じゃあ、これ俺のLINEね」
俺のLINEに、北見さんが追加された。
「これでいつでも連絡できるね」
「はいっ。。。!」
そして北見さんは最寄りの駅で降りていった。
正直俺もまだ実感はわいていない。
「昨日で振られて。。。付き合って。。。本当に波乱万丈だなぁ」
会社につくと、ばったり西浜さんに会う。
「おはよう七浦くん!。。。で、どうだったよ!」
「あの。。。お恥ずかしながら。。。お付き合いすることになりまして」
西浜さんは、手を口に当てて笑みを浮かべた。
「本当に!?やったじゃん!!七浦くんの心、ちゃんと伝わったんだね!」
「どれもこれも西浜さんのおかげです。本当にありがとうございます」
「お昼の時にじっくり話聞かせてよ~」
今日の俺はメンタルも良く、仕事も効率よく進めることが出来た。
「おう、七浦君!今日の君はとっても良く頑張っているじゃないか!」
昨日怒られた上司にも今日は良く褒められる。
そしてお昼になり、俺は西浜さんとレストランに行く。
「それでそれで?彼女ってどんな人なのよ!」
西浜さんが予想以上に食いついてくれるので、俺も笑顔になる。
「彼女今大学四年生で。。。」
「えー!!!年下なの!?出会いはどんな感じだったの?」
「実は。。。入社式の日に、彼女が痴漢に遭ってて。。。俺がまぁ助けたというか」
それを聞いて、西浜さんは微笑む。
「七浦くんは本当に変わってないね、昔と。私が知ってる七浦くんだ」
思わず俺の顔が真っ赤になる。
「あっ、そうだ西浜さん。彼女まだ就職先決まってないみたいなんですよ。」
「あら、そうなんだ。ちなみに大学とかってどこだかわかる?」
俺は声を潜めて言った。
「実は東京大学らしいんですよ。。。」
それを聞いた西浜さんは驚くでもなく、ただ顔が固まっていた。
「おーい、西浜さんっ?」
「。。。私も」
「へっ?」
思わず素っ頓狂な声を上げる。
「私も。。。東京大学行ってたわよ。。。首席で卒業して」
「へぇっ??」
俺の頭の理解が全くもって追い付いていない。
西浜さんが東大で。。。。首席で。。。
「俺なんかがよくこの会社入れましたね。。。。」
するとふと、北見さんとの会話が頭をよぎる。
「でも私、2つ上の先輩の事を尊敬してて、その先輩と同じ所に就職出来たらなぁって思ってます…! 凄いんですよ、首席で卒業したんですから…!」
「。。。西浜さん」
「何、どうしたの改まって。。。」
「北見遥。。。って知ってますか?」
西浜さんの目が丸くなる。
「はるっち。。。?同じサークルだったよ?彼女本当に可愛くて。。。」
すると、西浜さんがまた口を押さえる。
「ま、まさか七浦くん!!!」
「。。。彼女です」
「ちょいちょい!!はるっちは大学の中でも絶世の美女なのよ!そんな子と七浦くんが!?」
「ちょっとそれ西浜さん失礼じゃないっすか~?」
「ごめんごめん、あまりにもびっくりしたもんで!」
すると、西浜さんが微笑む。
「まぁ、でもはるっちか~。。。七浦くんとは本当にお似合いだと思うよ!お幸せにね!」
「ありがとうございます!」
「あと、説明会は来週の水曜!」
「それもありがとうございます!!」
世界は意外に狭いのかと思い、作業に戻る俺であった。