【完結】フロム・ヘル//ファンタズマ〜黒髪凶暴系美少女なACPP主が無双するアフター的なやつ〜   作:その辺の残骸

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プールサイド、スイムウェア・ヴァルキリーズ

 スミカは一泳ぎしてリフレッシュした。

 

 アーマード・コアを駆るレイヴンでありながら、生身で活動することも多く、時には敵地に潜入のために泳ぐこともある。

 

 けれど、プールでの水泳は久しぶりだ。

 ここはアンバー・クラウン上層にあるリゾートプール。スミカ・ユーティライネンは一時の休息を楽しんでいた。

 

 ピンク髪のヴァルキリーは競泳水着姿だ。

 白地に青のアクセントカラーが清廉な印象を引き立てていた。

 体に密着する薄い生地のため、腹筋やヘソの形は浮き彫りに。

 

 プールサイドに上がりながら、スミカはTバックのように食い込んだ尻の布地を直す。

 

「ん……!」

 

 ハリツヤ溢れる乙女の肌が、水を吸った競泳水着の生地にぱちんと打たれた。

 プールサイドに上がった直後は、ハイレグカット鋭い局部から水滴が滴っていた。

 

 高い背丈、美麗な曲線の肢体。ピンク色の髪に凛々しい顔立ち。

 豊かなバストとヒップの艶やかな揺れ。

 

 スミカは周囲の注目を集めながら、颯爽と歩む。脚が長いため、その歩幅は広く、俊敏な印象を強く与える。

 

 競泳水着は臀部の生地がハーフバックであるため、スミカの白い素肌が露出している。

 揺れ弾むお尻が、持ち上がるほど鍛錬された筋肉をアピールする。

 扇情的なだけでなく、カッコいいお尻だ。

 

 スミカは周囲の眼差しを気にしていない。

 スクリーンの青空から降り注ぐ、人工の陽光が気持ちいいとだけ感じている。

 

「あら?」

 

 不意にビーチボールが転がり、スミカの前を横切ろうとした。

 しゃがんでボールを拾うと、落とし主の少年に微笑みかけて、近寄っていく。

 

 少年はピンク髪の美女に見惚れ、水着の胸部を押し上げるロケット型の双丘の動きに、身体を硬くさせていたのである。

 胸を高鳴らせている間にボールを落としてしまい、拾ってくれたのはピンク髪の綺麗なお姉さん当人。

 

 どんどん近付くハイレグ競泳水着の美女。少年は優しい笑顔に理由もなくあたふたしていた。

 

「あっあのえとその……」

「はいこれ。君のでしょう」

 

 目の前にやってきたピンク髪の美女の迫力は桁違いだった。アスリートのような肉体のあらゆる部分が魅力的だ。

 

 少年は恥ずかしさに俯き気味だった。

 綺麗に割れた腹筋やおヘソ、逆三角形が鋭い食い込む局部などを拝むことになり、顔を真っ赤している。

 

 筋肉質な女性を見るのが、そもそも初めてのこと。凛々しく力強い女性美は、途轍もない衝撃を与えた。

 

 周囲の男の羨む視線が、ビーチボールを受け取った少年に集まった。

 

 しかし、少年自身は熱に浮かされたように陶然とするばかりで、視線に怯えることはなかった。

 踵を返して歩み去るスミカの背中を、瞬きもせず見つめている。

 

 肉感的な臀部が左右に軽やかに揺れ弾む――その様子がバイバイと別れの挨拶をしてくれている、そんな錯覚を覚えるのだった。

 

 

 チェアに腰を降ろし、スミカはアリスが戻ってくるのを待つ。黒髪の少女はプールにやってくると、大はしゃぎだった。

 

 一緒に更衣室で着替えているときも、アリスは素早かった。

 

 競泳水着を身に着けるのに苦労するスミカの隣で、瞬く間に自前の水着に着替え「オレは先に出るぜ!」と更衣室を飛び出したのだ。ウォータースライダーなどで遊びまくり、今は昼食を買いに向かっている。

 

 

「~~~♪」

 

 アリス・ジャバウォックは今朝からずっとご機嫌だった。買い込んだ昼食を抱えてデッキを歩いている。

 不意に脚を止め、アリスは軽快な動きで振り返った。

 

「何だよ、そんなに見つめても分けてやらねえぞ♪」

 

 というアリスのセリフは、自分を見つめる少年に向けての一言。深紅の双眸で見つめ返し、悪戯っぽい笑顔を作る。

 アリスの前にいるのは、スミカにビーチボールを拾って貰った少年だった。

 

 

 再び少年は硬直することになった。ピンク色の髪のお姉さんに続き、同い年くらいの途轍もなく綺麗な女の子に見惚れてしまったのだ。

 

 視線に気付いて話しかけてきた少女の口調と雰囲気は、何やら凶暴そうな感じで怖い。

 

「えーと、そのごめん……なさい」

「なんで謝るんだよ。オレはお前に迷惑かけられた覚えはないぜ」

 

 後退りながら詫びると、少女は距離を詰めてくる。

 艷やかな黒髪の後ろを髪留めで纏めていた。肌は抜けるように白く、体のラインにぴったりしたワンピース水着は夜闇を思わせる。

 

 腰回りにシースルーのフリルスカートがあり、お姫様が着るドレスのように可憐だ。

 しかし、下腹部の逆三角形はシースルーで仕切られることで、パンツが丸見えになっているような錯覚を与える。

 

 女の子は少年に綺麗過ぎる顔を寄せた。深紅の瞳でじっと見つめて、意地悪に笑っている。

 

 少年は泣き出してしまいそうだったが、同時にずっとこうしていたい気持ちでもあった。

 

「――――変なやつ。用がないなら行くぜ」

 

 慌てふためく少年をしばらく観察してからアリスは軽やかな足取りで去っていく。何か言いたげな少年をその場に残して。

 

 足早にスミカの元に向かうアリスのお尻はフルバックに覆われ、挑発的に揺れている。

 

(ちょっとからかい過ぎたかな?)

 

 反省する死神少女。少年の内心は手に取るように分かっていた。

 

 

「お待たせ、スミカ」

 

 テーブルに買い込んだファーストフードを並べる死神少女。飲み物は四人分。これから来ることになっている二人のために用意してある。

 

 ウェンズデイ機関本部襲撃から数日が経つ。

 

 苦労してデータを吸い出した本部はムラクモの爆撃で灰塵と化してしまったが、情報公表は当初の予定通りに決行。

 関係者リスト。タイムスタンプ付きの物資の取引記録。詳細なやり取り。ショッキングな動画と写真。

 

 ムラクモ、クロームの両社をはじめ、多数の有力企業が非人道な研究に多額の投資をしていたことを多数の証拠で明らかにした。

 

 それは、公開された曜日と両社が支援していたとされる組織の名から、水曜日の醜聞(ウェンズデイ・スキャンダル)と名付けられ、一大スキャンダルに発展していた。

 

 最大の物的証拠が消滅している以上、影響は期待できない、ともすればよくできたフェイクとして扱われるのが関の山という覚悟だったが、予想を遥かに上回る結果に。

 

 信用を損ない、多大な損害を被ったムラクモとクロームだが、本社は関与しておらず、系列企業の暴走という形で情報工作して民衆を納得させつつある。

 

 悔しいが、それが個人でしかないスミカ達の限界であった。

 

「また"善意の第三者"が新事実を公開しているわ」

「クロームに不利な感じのヤツ?」

「ええ。やっぱり、私たちは利用されたみたい」

 

 スミカは防水カバー越しに携帯端末を操作していた。

 

 公開した情報に匿名の人物が勝手に補足を加えている。クロームがウェンズデイ機関により深く関与していたという印象を与える資料が次々に提示されているのだ。

 

 これにより、クロームはここ数年間保ってきたムラクモへの優位を失い、両社の勢力は拮抗するのが予想されている。ウェンズデイ・スキャンダルに乗っかった何者かの目的はこの結果を作り出すことだったのだろう。

 

 そもそもスキャンダルが広まる速度は異常であり、強大な力を持った何者かの意志で操作されている感覚があった。

 

「気分が悪いぜ。いずれとっちめてやりたいが――――」

「機関の残党への対処が先決ね」

 

 ウェンズデイ機関の残党が北部雪原地帯ノルト・ハイランドなどに潜伏している、という確かな情報を得ていた。

 

 情報源はアンバー・クラウン裏社会の主要組織の集まり。対立関係にある組織が、対ウェンズデイ機関で連合しているのだ。

 

 上層から下層まで、この地下都市でも幅を利かせていたウェンズデイ機関だが、方々に恨みを買っていたのである。連合は報復も兼ねて有力なレイヴンを雇い、確実にウェンズデイ機関の息の根を止めることにしたのだ。

 

 この決定さえも、裏で糸を引く者の差し金なのかもしれないが、機関の残党は捨て置けない。

 ピンク髪のヴァルキリーは戦意を燃やしていた。

 

 スミカ達の他に、二人のレイヴンを同行者としてノルト・ハイランドに出向く。このプールで顔合わせすることになっていた。

 

「二人ともオレの知り合いだ。上手くやれると思うぜ。女同士だから変なトラブルも起こらないだろーし」

「ランカーなら実力を疑う余地はないわ」

 

 

 遠くからプールの客のどよめきが起こる。

 

「来たみたいだな。予定通りの時間だ」

 

 アリスはどよめきの方向を向いている。緊張した面持ちのスミカ。

 

 騒ぎの原因は美女の二人組であった。美脚の堂々たる歩みでプールサイドを闊歩して、死神少女に向かってくる。

 

 

「凄い水着ね。私もレンタルじゃなくて自前のを用意するべきだったかしら」

 

 スミカは二人組を見て呟いた。

 スポーティーな競泳水着はハイレグカットが際どいが、これからしばらく戦友になる女たちの派手な水着に比べたら地味で、見劣りする。

 

 新たなレイヴン達が並んで名乗る。二人とも八頭身の美女だ。大企業お抱えのモデルと名乗っても、証拠無しで納得するレベルの容姿である。

 

「はじめましてスミカ・ユーティライネンさん。ホワイトクィーンと申します。任務にご一緒できて光栄です」

 

 礼儀正しくお辞儀するのは、白い髪の理知的な女性。丸眼鏡をかけており、穏やかな印象。

 

 とてもレイヴンとは思えない。しかし、その瞳の奥に宿るサーベルの如き鋭さをスミカは見て取った。

 

 オンラインチェスの達人であり、実戦においても卓越した戦術家でもあるホワイトクィーンは近接戦闘においても卓越した技量を備えている。

 

 女性としてのしなやかさと豊かさに溢れる肢体に、純白のハイネックワンピース水着を纏っていた。

 胸元から下腹部までシースルーで透けており、大胆。股間の角度も鋭角なハイカット、バックスタイルは臀部が剥き出しのTバック。

 

「アリスと一緒なら楽に稼げるわね―――――それにしても、レイヴンで正義の味方なんて、変わり種もいたものね。知っていると思うけど、私はリンクスミンクス。まっよろしくね」

 

 金髪の嗜虐的な美女は、スミカに負けないくらい筋肉質で野性的な肉体を誇っていた。

 

 ユーモラスな猫のエンブレムの四脚ACプリティキトゥンを駆るリンクスミンクスは残忍な女傭兵として悪名高い。金髪の女はスミカを値踏みするように睨んでいた。

 

(恥ずかしくないのかしら?)

 

 息を呑むピンク髪のヴァルキリー。リンクスミンクスの挑発のせいではない。眼前で片手を腰に当てて立つ彼女の恰好が気になるのだ。

 

 自分の力と戦歴への自信のためか、肌を晒すことに抵抗がまるで無いようで、ドS全開の金髪美女の水着は紐であった。

 

 黒紫色のスリングショット水着が局部から肩までV字に伸びている。横は丸見えだし、後ろなど紐一本が肉感的な臀部に食い込んでるのみ。全裸と変わらない。

 

 リンクスミンクスは肉食獣を連想させる筋肉の肉体に他者が怯み、あるいは誘惑されるのを愉しんでいるようだった。

 

 ホワイトクィーンとリンクスミンクスは局部が際どい水着で着飾っていたが、そこに関する心配を抱くことはなかった。

 スミカ自身をはじめ、女性レイヴンはスキンタイトなパイロットスーツを着用する者が多く、衛生面の都合から首から下の体毛を処理するのが常識だった。

 

 今日だって、スミカが選んだ競泳水着は股間の処理が完璧でないと着られない急角度のものだ。

 ピンク髪の女戦士は動きやすさを重視するので、結果的に際どいコスチュームになりがちだった。

 

「よく来てくれた。一緒に仕事できて嬉しいよ。飯を用意しておいたから、良かったら食ってくれ」

 

 アリスは満面の笑みで新たな仲間を迎える。

 

 今日の戦友が、明日の敵になるかもしれないのがレイヴン稼業だが味方でいる間は、わざわざ角を立てる必要はないというのが、死神少女の考え方だ。

 

 死神少女の招きに素直に従い、二人は席につく。ミーティングの間、女たちは競い合うかのように旺盛な食欲を発揮し、周りに集った男たちを驚かせていた。

 

 

 

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