前世でやる気のない転生者が女神補佐を目指します。 step1 めだかボックス 作:呪壊 赤城
またこちらの不手際により、こちらの感想欄からアンケートを取ったことをお詫び致します。
申し訳ありませんでした。
以降からは活動報告からアンケートに御参加下さい。
ただ、今回の分につきましては、数としてカウントしておりますのでご安心下さい。
それと、アンケートにご協力頂いた皆様にはお礼を申し上げます。
では、吹っ切れた鶴戯をご覧ください。どうぞ。
箱庭学園時計台屋上。
時刻は午後4時。帰宅する者や部活動をしに各々の活動場所へ向かう者のんびりと理由もなくまだ学校に居る者、様々な人の表情を眺めながら戦神鶴戯は気だるそうに屋上のコンクリートに寝そべった。
特に理由はない。いや、理由なら一応はあるが、彼にとっては来たらまぁ良し、来なければ完全下校には帰るか。程度の至極軽い理由であった。そんな事を思いながら彼は昨日までは身に付けていなかったネックレスを掲げると手の中で弄り始める。金属であるにも関わらず光の当たり具合で微妙に色合いを変えるペンダントは盾の様な形で十字架と十字架に絡み付く翼龍の彫りが細かく施され、所々に派手すぎない宝石が小さくあしらわれている実に手の込んだものだった。
鶴戯はそれを見ながら何を思ったか、そのペンダントを真っ二つに分けた。・・・訳でもなく、実はこのペンダント、見た目の薄さに似合わずロケットペンダントになっており、中には写真を入れられるようになってあった。まぁ、ロケットペンダントなら当然なのだが。しかし、中を見た鶴戯は驚いていた。1枚しか無い筈の写真が2枚に増えていたのだから。
[・・・アイツ。余計な物入れやがって。]
そう苦々しく言い捨てる鶴戯は口とは裏腹に顔は綻んでいた。とはいえ、そんな鶴戯は誰かが来そうな気配を感じ取り、普段の顔に戻ったが。
「やあ鶴戯。探したよ。今日は3回もここに来て居なかったからもう1回来て居なかったら帰ろうと思っていたんだよ。」
そう言いながらいつの間にか鶴戯の隣に体育座りをして現れた安心院なじみに何時もの事かと驚くこともせずにここ最近見せていた表情とは違う普段の調子で話した。
[俺もそうしようとしてたな。下校時間迄に来なけりゃ帰ろうと思ってた所だ。]
鶴戯の表情を見てなじみは彼が自身の問題も結局、自分で解決したと分かった。何故なら昨日まで見せていた曇ったような何かを考えているような表情は今は見えていなかったからだ。
「ま、会えたし良かったよ。それにしても、何か良いことでもあったのかい?ここ最近変だったけど、今日は何時もの鶴戯みたいだし。」
[いつもの俺ってどういう意味だよ。・・・ま、吹っ切れたっつーとこだな。"今は今"って事でよ。]
「え?」
不思議そうな視線を向けるなじみ。まさか鶴戯の口からそんな言葉が出てくるとは思わなかったからだ。依哉から鶴戯の過去を聞きはしたが、今の鶴戯は過去の事を気にしているようには見えていなかった。だからこそそちらの言葉に一瞬気が逸れてしまった為に鶴戯の次の台詞を違う意味で受け取ってしまっていた。
[それはそうと・・・なじみ、俺に言うことがあるンじゃねェか?]
そんな言葉を言われ、まさか依哉の元へ行き、鶴戯の過去を本人に内緒で、しかもバレていないと思い込んでいたなじみは慌てていた。そして、全く関係の無いことを言い始めた。
「え・・・な、なっ、何!?鶴戯が嬉しそうに買ってきたお菓子をつまみ食いしちゃった事!?」
アワアワと特別言わなくても、そもそも言わない方が良さそうな事で慌て始めるなじみ。
[は?]
「・・・え。」
暫くの沈黙が気まずく2人の間を流れる。どういう事だろう?あれ?僕他に鶴戯に言わなきゃならないような事したっけなぁ?と全く鶴戯の言葉にその事以外に身に覚えがないなじみ。一方の鶴戯は少しの沈黙の後ふるふると拳を震わせながらなじみに笑いかける。
[・・・なじみィ。]
「ヒャッ!?え?なっ、なななな何カナ?」
あれ?なんだろう?鶴戯の笑顔がとっても怖いなー。と内心冷や汗だらけのなじみは料理全般が自分で作った方がの美味しい鶴戯がまさかお菓子ごときでそんな笑顔を浮かべるとは思わなかったのだろう。しかし、ここでなじみは致命的なミスを犯していた。鶴戯が"嬉しそうに買ってきた"時点でそれを食べるのを楽しみにしていたということに。加えて、なじみは知らなかったが鶴戯はし実は自分で料理を作るよりも他人の作った料理の方が楽だし好きだったりしていた。また、全く関係ないが鶴戯が買ってきたお菓子は季節限定で実はもう今年はもう売っていなかったりするものだった。
[食べ物の恨みって怖いの知ってるよなァ?]
「え、いや、あー、いや、うん。分かってるよ?で、でも、美味しそうだったからつい、つい、食べちゃったんだ。凄い美味しかったからてっきり鶴戯が作って保管するのに箱に入れてたとばっかり・・・。だから、ごめん、ホントごめんお願いだから真っ黒い笑顔を浮かべないでくれるかな。」
作り笑いを浮かべながら懇願するなじみ。もし、ここに球磨川禊が居たら彼がこういうことを無意識に引き受けてくれるのになぁと内心とんでもない事を考えている彼女はそりゃあもう、半分泣きそうな状態に陥っていたりなんかする。
[・・・さァ?何を言ってンだ?]
ニコニコと嬉しそうに口元を吊り上げて笑っている鶴戯。しかし、目が笑っていない。
しかも、なんだか後ろからどす黒いオーラがもわもわと漂っていたりする。鶴戯がここまで食べ物の事で怒るなんて意外だよ。新しい発見だなぁと思いつつも正直な所全く嬉しくないなじみは流石にヤバイと例のごとく
「うん。鶴戯ごめんよ。だから、そんなに怒らないでおくれよ。僕はもうしないから。もう鶴戯が子供みたいに嬉しそうに買ってきたお菓子については食べないことにするから。」
冷や汗をダラダラ滴ながら、開き直って謝罪をするなじみを見ながら、笑顔を崩さない鶴戯。スッと手を振り上げる鶴戯を見て、これ、もうだめかもしれないと思い、思わず目を瞑るなじみ。しかし、少し待っても、叩かれたりする感覚はなく、代わりにポスっという間抜けな音と共になじみの頭には手が乗せられているだけだった。
[・・・冗談だぞ?]
「へ?」
ニヤッと意地の悪い笑顔で呆けた顔のなじみを見ながら言う鶴戯。暫し、目をパチパチさせていたなじみだったが、少ししてから状況が理解できたのか、先程までの冷や汗はどうしたのか、今度は顔を赤くしながら怒り始めた。
「もう!!なんだよ。てっきり、本気で怒ってたと思ったじゃないか!!ビックリしたよ!鶴戯のそれ、冗談に聞こえないんだよ!!まったく。」
ぷんすかぷんすかという擬音が付いても可笑しくなさそうな怒り方をしながらポスポスと自分の腕を叩き始めるなじみに苦笑しつつ、鶴戯は内心「依哉に聞きに言ったの言うきないのかよ」と思っていた。
―まァ・・・いいか。そう思うことにして、鶴戯はなじみに手を差し出しながら、流石に今のは質が悪すぎたかと声をかける。
[じゃあ帰るか?
冗談めかしてそう言う鶴戯に怒っていた筈のなじみは笑いながらその手を取って言った。
「ちょっと鶴戯にはその台詞合わないよ。」
[だな。]
そう言って互いに笑い合う2人はどこから見ても、恋人同士にしか見えなかったりするのだが、本人達は気が付いていない。そして、2人は互いに手を繋ぎながら、善吉の元に向かっていった。
・・・余談だが、この後鶴戯は心配を掛けさせるんじゃないと、亜沙を始め、色々な人に言われて翌日干からびかけていたそうな。
~鶴戯を心配してた人達のお説教~
その1
亜沙「全く!皆さんにご心配かけてどういうつもりなのデスか!?云々かんぬん(かれこれ1時間後)分かったデスか?」
鶴戯[・・・お、おう。悪かったな。]
その2
怒江「あ、戦神さん。大丈夫だったんですか?(亜沙の愚直etc.…で1時間後)だったんですぅ。」
鶴戯[お、おう。怒江にも迷惑かけたな。]
蛾ヶ丸「疲れているんですね鶴戯さん。いっそそのまま破ぜたらどうですか。」
飛沫「いや、蛾ヶ丸。お前。」
鶴戯[・・・いや。もうつっこまなくていいぞ飛沫。]
飛沫「はぁ。」
蛾ヶ丸「もっと疲れたんですか?ざまぁ(笑)ですね。」
その3
善吉「あ、鶴戯先輩。漸くいつもの調子に戻ったんですか?良かったス。」
鶴戯[おう。悪かったな。迷惑かけた。]
善吉「いえ、全然良いですよ。それより、埋め合わせよろしく頼みますね。」
鶴戯[ああ。]
その4?
鶴戯[帰った。]
亜沙「あっ、鶴戯じゃないデスか。全く!鶴戯には云々かんぬん(?時間)」
鶴戯[・・・ちょっ、分かったから。飯食わせろ!!]
亜沙「そんな事言うデスか?じゃあこうなのデス!」
鶴戯「・・・ちょっ!?お前何俺を女にしてんだ!ざけんじゃねぇ!!」
亜沙「あ、ちなみに今世ではもう戻らないデス。」
鶴戯「っざけんじゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!」
鶴戯[ハァハァ・・・ゆ、夢か。]