バカと無気力で暇つぶし   作:プラスマイナス裏表

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モチーフ

「やはー……大丈夫そ?」

 

 清涼祭1日目終了。

 代表さんのプライムの件は結局召喚大会の結果に委ねられた。

 

「代表はオレに勝つ手段を見つけたって言ったんだろ。ならオレの勝ちだ」

 

 シオンは小難しい動画を並べてベルトとボトルをいじっている。

 中身どうなってるんだろ……

 

「えぇ……」

「どこまで対策してもオレは次の手を用意できる……とはいえシステムである以上組み込んでないと使えないが……」

「今って相手の武器使う以外になにできるの?」

「なんもない」

「それで?」

「別に?このままのつもりだが」

「機能追加しなくていいの?まけちゃうよ?」

「そもそも召喚大会にオレが勝つ必要は無い。学園の存続はほぼ確定だ。代表たちが優勝しても結果は同じ。欲しかったのは試験召喚システムへの干渉許可だ」

「まぁそれもそっか……代表さんのプライムってアテがあるの?」

「無い。だから負けてから考える。そもそもプライムは適性の無い能力を選ぶと最悪死ぬんだ。雑に渡せないのが難点だが……ブランクウォッチなら勝手に適合するライダーの能力になるから最適っちゃ最適なんだ」

「あぁそれで……」

 

 本人の性質で変化してくれるなら適合するしないも関係ないか。

 では私にもウォッチをくれていいのでは……?

 

「使うかわからん他人の力よりオレのフェーズが先だ。とりあえず姉さんのフェーズ2を超える程度にはならないとな」

「フェーズねぇ……」

「仮面ライダービルドパーフェクトノックアウトゲーマーハザード。エナジーアイテムや物質操作しながらこっちの装甲破壊してくるんだ、悪魔かよ」

「名前長い。先に省略して」

「仮面ライダービルドパーフェクトノックアウトゲーマーレベルナインティーナインハザードフォーム。略すならパーフェクトノックアウトハザードか。それでも長いならフェーズ2」

「フェーズ2でいいや。で?」

「前の世界でやったがパーフェクトノックアウトはいずれ無限に到達する。まずそれを超える」

 

 前の世界……パーフェクトノックアウトは印象強かったから覚えてる。

 聖杯の攻撃に対応するために分身してスピードとパワー上げまくったんだ。

 ん……?

 

「それってさ……かかれ柴田、ってやつのせいじゃなかったっけ?」

「……そうだが?」

「だがじゃないが……?」

 

 かかれ柴田は……確か、全ての動作ごとにバフが入るんだっけね、永続で。

 もう全部かかれ柴田でいいんじゃないかな。

 

「……かかれ柴田を候補にする。にしても信じられん能力だよな。藤丸はどう処理したんだこれ」

「ソラが殴り勝ったんじゃない?」

「……できるだろうが仮にも抑止力、他でどうにかできるギリギリまで抑えてるだろうし……ヘラクレスだか何だかの時は姉さん呼んだくらいだしな。特異点でもソラが100%は無いだろうな」

「そっか。まぁいいじゃん、採用で」

 

 なんか黒赤のガチムチマッチョのバーサーカーともやったっけ……呼び方が電話越しに『死ね』って……しかもマシュに呼ばせるとか……本当に抑止力の存在か……?

 

「まて。よくないぞ、ソラが上から殴ったならいいがそうじゃない場合は何かしら突破口があるって事だ。それを突き止めるまでは使えないな」

「えぇー……多分この世界の誰も突破不能だと思うよ?」

「ワンチャン西村教諭があるからな。あの人多分この世界最強だ」

「西村……?ああ、あの筋肉か……強そうだども……」

 

 この世界のバーサーカーだろうね。

 

「ああ。彼の思想は素晴らしい。Fクラスなどと言う社会のゴミを相手にしてなおその教育に向き合っている。彼がいるから学園の知性は底上げされ、より上位が進化する」

「だいぶ熱心に買ってるね」

「熱意だけなら他にも居たが、方向性が合致してるのは初めてかもしれん」

「ぷーん」

「ぷーんて何だよ……いや、かかれ柴田より優先するのがあった」

「何?」

「ハザードトリガーだよ。それさえなんとかできりゃ別にフェーズ2を超える必要もねぇんだ」

「トリガーねぇ……『無かった事』にされたはずが私の手にあるしねぇ……なに?暴走しないようにしてくれるの?」

 

『無かった事』にしたら復元はできなかったはず……だからバーサーカーを復活させられなかったんだから。

 

「……してもいいが難しいだろう、ってのがオレの結論だ」

「ならしてよ、って言いたいけど?」

「……単純にハザード自体を暴走しないようにするのは不可能だ」

「ぽー……」

「……思考放棄するな。暴走を念頭に置いてそれを制御するアイテムを追加で使う」

「フェーズ3ってこと?」

「……そうも言える。過剰な戦力だが仕方ない。姉さん、ボトルモチーフに希望はあるか?」

「んー……別に?なんでもいいよ?何で急に」

「……いや、姫路と吉井からラビットタンクのボトルを取って思ったんだよ。こういうのって基本的に何かしらのモチーフがあるだろ?オレなら鏡や風車だが……姉さんって、何なんだろうなと思ってよ」

「……」

 

 モチーフ……かぁ……

 …………………………………………

 

「無……かなぁ……?」

「……」

「だって引きニートが何の興味関心も無く虚無眺めてるだけだし……永遠も無に行き着くし……」

「……悪かったよ、なんか考えとく」

 

 シオンがバツの悪そうな顔して作業に戻る。

 モチーフねぇ……あれだ、面接でよく聞く『あなたを動物に例えるなら〜』ってやつだ。

 どう答えるんだろ……共通点とかで探すのかな……

 私の場合……転生して世界に突然現れて……世界ぶっ壊して転生する……これを繰り返す……そんな動物いないな。いたとしたら絶滅してるか世界が破壊されてるから存在しない。

 シオンが鏡なら私はそれに映る虚像側だからなぁ……

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