黒川あかねと話すだけ   作:推しの子ハピエンで終わりそうですかね?

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感想・評価ありがとうございます!!
いつも嬉しく思ってます。

マクドナルド派の人、不快にさせたらごめんなさい。


黒川あかねと遊ぶだけ

「よっ大女優!! すごかったよ!!」

「でしょ? 私友達少ない事以外はすごいんだよ?」

「流石だよあかねん! 僕にもキラキラ教えて!」

「あ、あかねん? ……アレは教えられるものじゃないと思うな」

「美人! 賢い! 結婚したい! 次は関係者席に呼んでくださーい!!!」

「こんなに残念な告白された事ないよ。煽てれば私が呼んであげるとでも思ったの?」

「うん!」

「呼んでもいいけど、また前稽古見にきた時と同じになるんじゃない?」

 

 他の人の親とか来るよと伝えるあかね。

 キラキラと眼を光らせてあかねを褒めちぎっていた? 緋彩はそれを聞くと、急に()()とした表情になる。

 

「確かになるな。うん推しに貢ぐ? と思って、これからも一般のお高い席のチケット予約しておくよ!」

「うん。そうするのが緋彩くん的に一番いいと思うよ」

「そうしとくよ……何はともあれ、お疲れ様」

「ありがとう。そう言ってもらえるだけで頑張った甲斐があるよ」

「そういうわけで……はいこれ」

「なにこれ?」

「労いの意味をこめてゼリー作ってきたよ」

「…………お礼よりも先に何でも作れるんだねって感想が出てくるよ」

「すごいでしょ? これならあかねさんにも引けを取らない自信があるよ」

「ありがとうまた家で食べるね。伝えるの忘れちゃってたけど、前のドーナツも美味しいって言ってたよ」

「おお! ドーナツは僕の得意なお菓子なんだ。実は感想がなくて美味しくなかったかと思って不安だったんだよ」

「ごめんね。私はポン・デ・リングみたいなの……というかポン・デ・リングが一番美味しいと思ったな」

「それを作りたいからドーナツを作ってたと言っても過言じゃないから褒められてちょー嬉しい」

 

 

「そうだ」

「うん? あかねさんがそういうの珍しい気がする」

「今度のお休みで遊びに行こうよ!」

「おお、いいねぇ」

「行ける日が決まったら連絡するね」

「わかった。楽しみに待ってるよ」

 

 

 

 

 ☆☆☆☆☆

 

 

 そんな会話をしてから数日後。

 

「おはよう緋彩くん」

「おはようあかねさん」

 

 二人は朝早くから出かけようとしていた。

 いい笑顔で親指を立てている親たちがいたような気がするが、二人が認識することはなかったので、存在していなかったのだろう。

 

「こうやって出かけるのは初めてだね」

「図書館はちょこちょこ行ってたけどね」

「今日は勉強させないからそんなに警戒しないで。…………ほらほら怖くないよ〜」

「僕はペットじゃない。警戒は…………してないよ」

「私の顔を見て言ってくれないかな? え? 私お出かけ中にも勉強させるような人だと思われてたの?」

「ソンナコトナイヨー」

「へたっぴな演技やめて。やるならもっと上手くやってよ」

「大女優のもっと上手くってどれくらいなの?」

「とりあえずは……子役のかなちゃんくらいかな」

「それめちゃくちゃ美化されてたりしない?」

「ふふふ、私を驚かせたいならそれくらいは必要だよ」

「とはいえ、いくら十秒で泣ける天才子役だと持て囃されていようと、所詮は子供。今の僕なら余裕で越えられるね」

「どこからその自信が湧いてくるのか、私に教えて欲しいって常日頃思ってるよ」

 

 緋彩は、あははと笑うだけで何も答えない。答えなんてないのだから当然である。根拠のない自信というやつだ。

 

「強いて理由を挙げるなら……」

「なになに?」

「あかねさんをいつも近くで見てるから……かな☆」

「そんな事? 私演技は教えた事ないよ」

 

 勉強は教えてるけどと、緋彩の決め台詞を華麗にスルーしつつ答える。

 

「何度も観てれば、あかねさんには遠く及ばないけど多少はできるようになるよ」

「私は努力してるから、練習してない緋彩くんに追いつかれはしないよ」

「知ってる。四月だか五月だかからの付き合いだもんね」

「まだ四ヶ月くらいなんだね私たち」

「そうだねぇ」

「なんだか、もっと長く一緒にいたみたいな気持ちだよ」

「僕たちもはや親友と呼んでもいいくらいの仲じゃない?」

「親友…………!」

「あ、喜んでくれたみたいでなんか嬉しいよ」

 

 親友というワードに反応して、嬉しそうな雰囲気が溢れ出るあかね。緋彩は思った以上の反応に、どんな事言えばいいのかハテナが浮かんでしまった。

 まずはあかねのオーラですれ違う人々の視線が集まり、二人の顔とスタイルの良さに二度見する。とても目立っているが、本人らはどこ吹く風。全く気にしていない。

 

「で、今日はどこに行くんだっけ?」

「ふふふ、今日は私が一度は行ってみたいと思ってたカラオケボックスに行きます!」

「おーどんどんぱふぱふ」

「人生で一度は友達と……()()と行きたいと思ってたんだ」

「カラオケかぁ。僕も家族と行ったことしかないかも」

「じゃあ友達は私が初めて?」

「そうだね。初めてだ」

「じゃあこれから私以外とカラオケに行ったとしても、行くたびに初めてのカラオケは私と行ったことが思い出されるわけだね」

「カラオケの初めてってそんな重かったか?????」

 

 初めて自転車こいだ時と同じくらいのレベルじゃない? と緋彩は緋彩で変な例えを出す。

 どんな会話をしているのかと耳をそばだてていた通行人は、少し吹き出した。さもありなん。

 

「お出かけプランは完璧に組んできた……はずだから、緋彩くんは私について来てね」

「大船に乗ったつもりで行くよ!」

「それは期待しすぎな気も……」

「あかねさんとならどこでも楽しむ自信があるよ!」

「緋彩くん…………!」

「だから今までやりたかったことがどんなに変なことでも気にしなくていいからね!」

「…………緋彩くん」

 

 最後の一言で台無しだよなどと話していると、目的のカラオケボックスについた。

 

「私たちこれからここに入るんだよ」

「うんそうだね、それがどうしたの」

「私は今すごく感激してるの」

「なかなかいないぞ、カラオケ来て感激するやつ」

 

 いいから行くよと、手を引かれされるがままのあかね。緋彩は早速船の乗り間違えをした気分となった。

 お金を払い部屋へと移動する。

 

「ここが」

「ようこそカラオケボックスへ!!」

「変なことしないでね」

「あれ、これ僕が悪いの?」

 

 そんな会話をしつつも、あかねは上着を脱ぎハンガーに掛ける。

 タブレットを取り、準備を始める。

 

「やり方は、劇団の人に教えてもらったから完璧だよ」

「お、本当?」

「服は入口のドアのところにかけるんでしょ?」

「しらん」

「私はこうやるって教えてもらったよ」

「じゃあそうなんじゃないかな」

「それで部屋の明るさを薄暗くするんだって」

「へー確かになんとなく雰囲気が出てるかも」

「これで歌うらしいよ」

「なるほど、確かにこれなら歌ってる時の顔を見られたくないとか言う人でも歌いやすいかも」

「そういうことなのかな?」

「適当に言ったから正しいことは知らない」

「緋彩くんそう言うところあるよね」

「適当なこと言っているけど、いつも本気で生きているから釣り合いとれてるよ」

「確かにいつも全力! って感じがする」

「やりたいことには全力で、そうじゃないことにはほどほどにだよ」

「そっか、じゃあ歌おう!」

 

 

「緋彩くん、歌うまいんだね」

「でしょ? 家族と来た時、みんな100点とか99点とばっかり出すから僕もかなり練習したんだよ」

「本当に100点と99点しか出してないね」

「あかねさんも歌上手いね。95点以上毎回出してるじゃん」

「緋彩くんに言われてもなぁ……」

「いや、初めて来たんでしょ? 僕が初めて来た時なんて80点くらいだったよ」

「そうなの? 意外だな」

「練習の成果ってわけだね」

「私も練習すればそれくらいいけるかな?」

「間違いなく余裕で行けるよ」

「じゃあ私に教えてよ」

「えぇ〜? 僕は好きな歌聴いて、歌い方を真似しただけだからなぁ」

「そっか、なら私もそうしてみようかな」

「楽しくやるといいよ!」

 

 

 

「え? なんか上手くなるの早くない?」

「そうかな? これくらい普通だよ」

「普通……普通……普通か? 普通かも? 普通だな」

「ほら難しい歌じゃないしね。緋彩くんの方がすごいよ。さっきから100点ばっかりじゃん」

「100点取れる歌しか歌ってないから当然だよ」

「100点取れる歌がそんなにあるのが普通なのかな?」

「うちの家族はみんな100点取れる持ち歌みたいのあるよ」

「テレビでも100点ってそんなに見ないよ。多分緋彩くんのご家族は普通じゃないと思うな」

「そうかな? まあ、できて困ることはないから問題ないね」

 

 

 

「楽しかったね! 世の中の人たちがこぞってカラオケに行きたがる気持ちがわかったよ!」

「うんそうだね楽しかったね」

 

 なんでそこまで大袈裟な感想が出てくるのか緋彩には理解できなかったが、楽しそうにしているのでまあいいかと思う。

 それよりも、異様な成長を見せるあかねの才能にビビっていた。こいつ歌もできるのかと。

 あかね曰く、音程のバーに自分の声を合わせるだけと言っていたが、それそんなに簡単だっけ? と言ったところ。

 

「次はお昼?」

「そう! 友達とファミリーレストランとか、外で食べるってことしてみたかったんだ」

「ん、おっけー」

「行くよ」

 

 

 

「んー美味しいね」

「やっぱりアメリカ発祥の某ハンバーガー店とは違うんだよ」

「それ言って大丈夫そう?」

「やっぱり日本の企業なんだよ」

「私は何も言わないよ。一応芸能人の端くれだからね?」

「ほら、見てよこれパンも柔らかいし、野菜もシャキシャキしてる。肉もジューシーだよ」

「確かにそうだね。すごく美味しい」

「某Mだったらもっとパンしなっとしてるし、肉も薄い。野菜なんて瑞々しくないよ! 同じMでも黄色いMとは格が違うんだよ!」

「う、うん…………推しがつよいなぁ

「あかねさんもハンバーガーを食べる時は必ずこっちに来ようね」

「あ、うん。緋彩くんにこだわりがあるのはわかったよ」

「コーヒーシェイクもおすすめ」

「わかった、緋彩くんのおすすめはわかったよ」

「絶対に後で買うんだ」

「わかったから、近いよ」

 

 わかったから落ち着いて、ね? となだめるあかね。なんで高校生男子をこんなことで宥めているのか、疑問が頭をよぎる。

 

「んん、失礼取り乱した。普段はこんなのじゃないんだけどね」

「あれ? 普段もあんまり変わらないんじゃ……?」

「ソンナコトナイヨ。それはともかく、まだどこか行く?」

「うーんここまでしか考えてなかったな」

「なら、そうだなぁ……ショッピングモールでも行ってみる?」

「いいね。じゃあそうしよっか」

 

 

 

 昼食を終えた二人は、コーヒーシェイクを持ってショッピングモールへ移動した。

 

 

「目的なく来たけど、楽しめるんだね」

「まあ、僕が一緒だからかな☆」

「一人だったらこんなに楽しくないと思う」

「…………真面目に返されちゃうと恥ずかしいんだけど」

「ふふふ、知ってるよ」

「いい性格してるなぁ」

 

 

 

「ん、似合ってるね」

「こっちは?」

「ん、似合ってる」

「……こっちは?」

「ん、似合ってるよ」

「どれも似合ってるしか言わないじゃん」

「やっぱり元がいいとなんでも似合うんだね」

「…………じゃあ次は緋彩くんね」

 

「どう?」

「似合ってる」

「どう?」

「……似合ってるね」

「どう?」

「……似合ってる!」

「ほら〜やっぱり顔とスタイルがいいから大体似合うんだよね!」

「私も似合ってるしか言えなかった……」

「違うって言われるよりもいいんじゃないかな?」

「そうかもしれないけど……アドバイスとかさ」

「僕ファッションわかんないよ? いつもマネキン買い? ってやつだから」

「モデルさんになったらどうかな?」

「僕がモデルになっちゃったら、他の人の仕事無くなっちゃうだろうからやめとくよ」

「流石にそれは芸能界舐めすぎだよ」

「関係者が言うと、言葉の重みが違うね」

「緋彩くんの普段の言葉が軽すぎるって言うのもあると思うな」

「普段は軽薄な言動だけど、決める時に決めるとかっこいいって教わった」

「そういうところだよ…………」

 

 

「ゲームセンターか」

「緋彩くんは来たことある?」

「あるけどそんなにはない」

「私とおんなじだね」

「そうなんだ? じゃあ何やる?」

「クレーンゲームは……取れるの?」

「取れた試しがないね。漫画だとか小説だとかで簡単に取ってるやつがいるが、あれはフィクションだ」

「あ、大失敗したことがあるんだ」

「ほら、あかねさんもやってみなよ。そしてお金を溶かせ」

「普通は応援してくれるんじゃないの? ……やってみるけど」

 

 

「なんでそんなに取れるの?????」

「思ったより簡単なんだね」

「クレーンゲームでゲーム機とかぬいぐるみって取れたんだ……」

「でもそれなりにお金使ってるよ。位置調整したりするから」

「位置調整? なんでできるのか僕にはわからないぜ」

「……これくらいにしておこうかな。袋もらってくるね」

 

 床に置かれているのは、ゲーム機にぬいぐるみ、お菓子やフィギュア。緋彩もお金を入れてやってみたが全く上手くいかなかった。あかねさんマジで天才なのではと、勉強でも演技でもなくクレーンゲームで実感した緋彩であった。

 一発くらい殴られても文句は言えない。

 

「もらってきたよ〜」

「ん」

「なんでそんな目で私を?」

「天才だったんだなぁって」

「なんのこと?」

「クレーンゲームでこんなに稼げるのはもはや才能だよ」

「大袈裟だなぁ。緋彩くんももうちょっと考えてやればできるようになるよ」

「そこまでしてやりたいと思わないからいいよ……」

「そう?」

「うん」

「じゃあこれあげるよ」

 

 あまりに取れない緋彩を憐れんで、女神あかねは某黄色いネズミのぬいぐるみを手渡す。

 

「え? くれるの?」

「うん。あまりにかわいそ…………んん、今日付き合ってくれたお礼ってことで」

「いいの?! ありがとうあかねさん!」

 

 なぜか可哀想なんて言葉が聞こえた気がしたが、お礼と言うなら喜んで受け取る緋彩。純粋に喜んでいる様子を見て、あかねも気分が良くなった。決して哀れに思ったわけではないのだ。6:4で感謝の気持ちがある。

 

「帰ろっか」

「うん。今日は楽しかったよありがとう」

「私も楽しかったよ。また遊ぼうね」

「もちろんだよ」

 

 夏休みにいい思い出ができてよかったと思う二人であった。

 

 

 

 

 

「あ、そうだ」

 

 電車に揺られながら話していると、緋彩が急に声を上げる。

 

「ん? 緋彩くんはいつも唐突に何か思いつくよね」

「今日の服もあかねさんに似合ってるね。いつにも増して綺麗に見えたよ」

「えっ? そう、かな? ありがとう……でも遅くない?」

「伝えるのをすっかり忘れてた。女性と遊ぶ時はまず褒めろって言われてたのに」

「む、言われてたから褒めたの?」

「そんなわけないだろ。思ってもいないことは口に出さないよ」

「ふーん……緋彩くんも気合い入った服装で、かっこよかったね。もしかして、私と遊ぶの楽しみにしてた?」

「僕がかっこいいのは当然だよ。服装は……店員さんの腕かな」

「楽しみにしてたの?」

「答えなきゃダメ?」

「答えてほしいな」

「…………その言い方はズルじゃない?」

「ふふふ、私は女優だからね」

「楽しみにしてたに決まってるだろう」

 

 顔を逸らして言う緋彩に、そっかーと返すあかね。

 少しの沈黙ののちに答えた。

 

「私も楽しみにしてたから、緋彩くんもそう思っててくれてよかったよ」

「僕もあかねさんが同じことを思ってくれてて安心したよ」

 

 

 




月下緋彩
素直。
マクドナルドよりもモスバーガーが好き。マクドナルドアンチ、何が美味しいのかわからないそう。
作者ももちろんモスバーガー派。
コーヒーシェイクめちゃくちゃ美味しい、読者の方も飲んでみてください。
マクドナルド美味しいかな?モスと戦えるバーガーあれば食べてみたい。

黒川あかね
友達と遊べてよかった。
他所のラブコメなら、ショッピングモールお決まりのナンパイベントがあっただろう(偏見)多分二人のオーラで話しかけられなかった。


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