ランセの国より来たる者   作:野良ブショー

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ブショー、初めてのポケモンバトル

 

そのまま一泊した朝、シカイはポケモン達の世話をしていた。

 

「…こんなものか」

 

長年連れ添っただけはあり、世話もすぐに終わった。

 

「シカイさーん!おはようございます!」

 

そんなシカイの部屋のドアをバァァン!と開けて、ネモが現れる。

 

「あれ!?もう起きてる!?」

 

「…元々日の出の前には起きる生活だったからな」

 

シノビにはやる事が多い、諜報や貴重品が仕舞われた倉庫の番、そして頻発するイクサと…ほぼ睡眠時間がなかった。

 

そんな生活にシカイは慣れているので、短時間睡眠が常になっている。

 

「何か用か?」

 

「はい!是非ともポケモンバトルをして欲しくて!」

 

「ぽけもんばとる…?……イクサか?」

 

ネモには『イクサ』という単語は聞こえなかった。

しかし、流れ着いた以上はその土地に合った戦い方をするべきだ、とシカイは考えポケモンバトルを受ける事にした。

 

 

そのまま海岸にあるバトルフィールドへ行き、ネモはボールを構える。

 

「出すポケモンは一匹だけです」

 

「ふむ、一匹…」

 

自らの懐に納めたままのボールを見つめながら、シカイは感じ取る。

ポケモン達の気持ちを

 

「…こちらも決まった」

 

「じゃあお互いボールを投げましょう!行け!ギャラドス!」

 

ネモが繰り出したのは、ランセでもよく見かけたギャラドスだ。

 

対して、シカイが投げたのは

 

「…いくぞ、バンギラス」

 

こちらは600族として名高いバンギラス。

 

ネモとシカイはお互いを見つめ合う

 

「先手必勝!ギャラドス!アクアテール!」

 

ギャラドスは雄叫びを上げると、その尻尾に水を纏わせてバンギラスに向かって叩き付ける。

 

しかし、バンギラスは平然とした顔でギャラドスを見つめていた。

 

「えっ嘘!?ちゃんと育成してる子なのになんで!?」

 

その事に驚くネモ

 

「バンギラス、ストーンエッジ」

 

「ギャラドス離れて!」

 

淡々と技を告げるシカイに従い、バンギラスの周りにトゲトゲした岩が現れる

 

ギャラドスは即座に尻尾を地面に叩きつけて飛び退く事で距離を取る。

 

そのままギャラドスを見つめるだけだったバンギラスは、無表情のまま、その岩の礫をギャラドスに飛ばす

 

「ハイドロポンプで数を減らして!」

 

即座にネモが指示を出し、ギャラドスはハイドロポンプを放ち礫の数を減らす

 

「…ふむ、そういう戦い方をするのか」

 

それを見たシカイはイクサとの違いを感じ、関心する。

ランセ地方では、ポケモン一匹につき技は一つな為、パルデアのような複数の技を使って相手を仕留める…なんて事はしない

 

…ただし、技を一つしか使えない代わりとして、その威力は『リンク』を深めると共に上がって行く

 

「っ…!ギャラドス!?」

 

ギャラドスのハイドロポンプをモノともせずに迫った岩の礫は、ギャラドスを襲う。

 

そのままストーンエッジを受け、ギャラドスは倒れた。

 

「…数多の技を使い、勝利を目指す…それがぽけもんばとるというモノか」

 

勝利を喜ぶ訳でもなく、ただランセのイクサとの違いに新鮮さを思うシカイは

 

この後、ネモにストーンエッジの威力が高い謎を質問攻めされる事になるが、絆の力とはぐらかした。

 

 

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