【ポケモンプラチナ】失ったポケモンは二度と戻らない。【ポケモン視点】 作:null cedar
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「せっかく仲間になったんだしちったぁ仲良くしてくれてもいいんだよ?
あんたも進化前なんだろ? しかも多種多様な進化をするそうじゃない」
「くだらん」
にしまつやは新しく仲間になったイーブイのファーを気にかけていた。
もともと別の人間に飼われていたものを飼い主を二転三転して今の状況になっていることになにか親近感に近いものを感じているのかもしれない。
「にしてもファーさんって名前かっこいいね。ルシファーみたい。前の飼い主さんは別の名前をつけてくれてたりしてたの?私は……前はキネンシスって名前があったんだ。今のにしまつやも大好きな名前。どっちも大切な名前なんだ」
「貴様の事には興味ない。馴れ合うつもりはない。ただ、協力はすると言うだけだ」
「連れないね。まぁ分かるよ。私もね、人間の手を転々としていたときは擦れていた。私は人間の道具じゃないって人間を恨んだりもしたよ」
人の身勝手さというのはファーも感じるところはあった。
ファーはイーブイという種類のポケモンである。イーブイは進化ポケモンというポケモンであり、その種別の名前のように色々な進化の可能性のあるポケモンである。現在でも新たな進化先が見つけられており日々研究が重ねられている。
また、現在見つけられている進化先はどれも愛玩動物として人気があり、ペットとしての人気が高い。
ファーもそんなペットの為に繁殖されたイーブイの一匹であった。もとはジョウトで産まれたイーブイであり、産まれた頃は兄弟がたくさんいたが沢山いすぎたためか知人へと譲渡され今このシンオウの地でもまた飼い主を変えようとしていた。
(愛や幸せ。人間が嘯(うそぶ)く言葉。その言葉になんの意味がある? その感情のために俺たちは繁殖させられ飼われる。俺たちはその目的のために神に造られたというのか? この世界すら神の造物だと言うなら俺は神に反旗を翻す。俺のこの感情までお前の造物であってたまるか。俺の体は肉の一片まで俺の物だ。俺の意識は俺だけのものだ。誰かのためであってたまるか。
こいつらがギンガ団とかいうカルト宗教を相手にするなら都合が良い。神に用事があるのは俺も同じだ。精々利用させてもらう)
「ファーさんって口では反抗的だけどさ、なんだかんだ好意的だよね。今もこうして可愛さアピールのコンテスト出てるし」
ステージの上で審査員に可愛さアピールをしているファーを見ながらにしまつやは呟いていた。
今ポケモンコンテスト会場で開催されているコンテストにファーは参加していた。
参加する前は「下らん」といつもどおり突っぱねてはいたがいざ可愛さをアピールするとなると、本能には逆らえないようだった。いざ、甘えるとなるとその可愛さは人間を骨抜きにし、イーブイもそれをすることで生存率を高めていった為にDNAに刻み込まれていた。
(く……これも神の仕組んだ事か……余計な設計を……)
心とは裏腹に、ファーは腹を見せ審査員にアピールをしていた。