【ポケモンプラチナ】失ったポケモンは二度と戻らない。【ポケモン視点】 作:null cedar
youtube:https://www.youtube.com/watch?v=XHffJG8TefE
ニコニコ:https://www.nicovideo.jp/watch/sm43577212
悪逆非道を行うギンガ団を相手に私の主であるヒカリは戦うことを決意した。主は正義感の塊のような人だ。強気を挫き弱気を助くを地で行く、そんな人だ。そんな人に仕えることができて私は嬉しい。
彼女はいつだって私達ポケモンの事も大切に思ってくれる。怪我はすぐに治療してくれるし、相手を観察した良い戦いをしてくれる。
そんな彼女が今回のギンガ団は相手が多いと判断し他のポケモントレーナーと共闘をすることを選択した。決して自らの力を過信せず、常に打てる手の最善手を選択する。それが彼女の素晴らしいところだ。
だが……そんな彼女が見つけてきたのは、冴えない少年……いや、少年と言うには肌のハリが無く焦燥しきっていた。まるでつい最近全財産の半分以上を溶かしたかのようなそんな顔。こんな男で大丈夫なのだろうか、というのが正直な感想であった。だが、自体は一刻を争う事態なので背に腹は代えられなかったのであろう。もとより私がいればこの程度の相手なんてことはないのだ。せめてほんの少しでも役にたてばいいだろう。そう思っていた。
いざ戦いが始まった時、その男が取り出したのはポリゴン2。なかなかに珍しいポケモンだ。使いこなすには少しコツがいるのだが、その堅牢なる守備には定評がある。そしてヒカリはパートナーとしてピッピを選択した。なるほど、ポリゴン2の守備を更に盤石とするための補助役としてコレ以上の選択肢は無いだろう。流石は話が主である。
しかし……次の瞬間なぜか冴えない少年はポリゴン2に電磁浮遊をするよう命令した。全く訳が分からない。相手のポケモンはグレッグルとズバットであり、地面から浮かび上がることで得られるアドバンテージは無い。それどころかこちらのピッピがフィールド展開した際にはせっかくのフィールド効果を得られなくなるディスアドバンテージになりかねない。いや、そもそも無駄な行動をしているのでその時点でディスアドバンテージだ。
そして何よりも……相手にズバットがいるため恐らくピッピの選んだ選択肢は重力だ。空中の相手を地面に叩きつける。まさかポリゴン2が浮くとは思っていなかっただろう。見かたを妨害する手段を選んでしまう事になってしまう……。
「テメェぷかぷか浮いて遊んでんじゃねぇよ」
ピッピの怒声が戦場に響き渡る。まぁ無理も無い。全くの想定外の動きをされピッピも頭に血が登ったのだろう。だが、その状態のまま戦ったのがよくなかった。
怒りに身を任せ攻撃をしたせいで相手のグレッグルの狙いすましたカウンターを食らってしまう。
致命傷を負う前にとっさに私と交代させてもらった。
ピッピによりある程度相手の力量は見せてもらった。問題ない。私一人で問題ない。横のポリゴン2もなんなら浮いて遊んでもらっていても結構だ。それほどまでに相手と私との間には力量の差がある。
サイコカッターの為の精神統一をする。切断領域の指定……前方3メートルと中心に半径50センチメートルほどで良いだろう。
私の指定した座標に空間の歪みが発生する。そこを中心にズバットの翌膜だけを傷つけるように斬撃が発生する。意識外からの斬撃は、超音波で数多くの物理的攻撃を避けることができるズバットの特性を逆手にとり、一切の回避行動は許さない。ズバットは地に落ちギンガ団に回収される。
そのまま私は最後の一匹まで適切に、殺すことなく、戦意のみを挫いていった。
最後の一匹もスカンプー。やや苦手ではあるが問題はない。
だがその時、隣の冴えない男はグライガーを繰り出した。このタイミングでの交換は何か意味があるのだろうか? 確かにグライガーは地面タイプの技を使いこなすことができるが、地面タイプの技は範囲が広く、ダブルバトルの際は味方にまで攻撃が及ぶため禁じ手となっているため打たない。
そんなグライガーが地面技以外にスカンプーに有効打をなにか持っているのだろうかと思っていたら、その尻尾を地面に刺し地面を揺らし始めた。……これは……地面技の最高峰である……地震!?
その威力を誰よりも近い位置で喰らえば当然私は耐えることはできない。……ポリゴン2はその為に電磁浮遊を覚えていたのか……!?
「ふざけんなよこのクソガキがぁあああ!! テメェらのチームに一生つのドリルが当たり続ける呪いをかけてやらぁあああ!!」
私は意識が途切れる前にその男に呪力をぶつけることにした。
即席の呪力が成功したかどうか、私には関係ないことだ。せめて成功していることを祈る。