永遠の命を手に入れたくて!   作:ただの厨二病A

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第10話「最恐かつ最強」

そうして、シドが拘束されてから5日目の夕方になって、シドが一時的に釈放されることになった。

(一度釈放するのか。勢いで処刑する手もあったような気がするんだが、ここで決定的証拠を作るという手もありではあるか。)

(なら、証拠作りの工作してるだろうから、今夜は屋内待機しておくか。)

 

 

 

そしてその夜、突然爆音が鳴り響いた。

(教団の工作の一部か、シャドウガーデンの襲撃か。確認を急がなければな。)

 

 

(表向きは規則性のない同時襲撃に見えるが、狙われているのはフェンリル派アジトか。やはりシャドウガーデンの襲撃で間違いないようだ。)

ネス〈シャドウガーデンの襲撃だ。襲撃箇所は多数、臨機応変に各所の襲撃者に対処しろ。幹部クラスが居た場合は撤退も考慮しろ。〉

ファ〈了解しました。〉

(にしても片手では数えきれないくらいの地点が襲撃されているな。2年前にファーストが遭遇した数より圧倒的に多い。やはり悪魔憑きの治療法は手に入れているか。だが、一対多戦術も習得した。1か所ごとなら問題ない。)

 

すると、突然地面から巨大な化け物が出て来た

(あの位置は、ちょうどアレクシアの部屋の真上か。襲撃が来たから、アレクシアと一緒に入れてあった実験体227番にとりあえずの薬品を打ち込んだんだろう。)

(あれはアイリスか。様子を見るに、再生力を火力で押し切るつもりらしい。あの様子ならしばらくはあの状態が続くだろう。)

その時、超高速で化け物に向かう1つの陰を捉えた。

(あの速さ、表社会の奴ではないな。1人という事は、高確率で幹部。隙を狙って行くか。)

 

 

アル「それが苦しめるだけだと、なぜ分からない。」

化け物とアイリスの間に黒衣を纏った1人の少女が割って入った。

アイ「何者だ!」

アル「アルファ。」

 

アルファが上空へと飛び上がった。

アル「かわいそうに、痛いでしょう。」

アル「もう苦しむことはない。悲しむことはない。」

 

そして、アルファの剣が化け物の体を両断した。

(今だな。)

アルファの首を狙って血の剣を振る。

が、縦に構えられたスライムソードによって防がれた。

そしてお互いに距離をとる。

ネス「これに気づくか。さすが幹部クラスなだけはある。」

アル「赤い剣に、赤いスーツ。ラウンズ末席『最恐』のネスか。」

ネス「よく調べているようで。七陰のアルファ。おそらく貴様が七陰第一席だな?」

(他に潜入が得意なゼータとかが居たな。つまりギリシャ文字か。)

アル「そちらこそ、よく調べているようじゃない。2年ほど姿を現さなかったのに、あの時の戦闘で怖気づいたのかしら?」

ネス「ふっ、安い挑発をするという事は、」

高速で距離を詰めて、今度は足を狙う。

ネス「先手は譲ってくれるんだな?」

それをアルファのスライムソードで防がれた。

そして、すぐさま次の攻撃に移り、突きを連続で放つ。

アル「っ!」

それらを一つ一つ防ぐが、徐々に防御を突破されていった。

ベー&イプ「「アルファ様!」」

そこへベータが矢を、イプシロンが魔力の斬撃を放った。

高速で血の剣からサクラに持ち替えて矢を相殺し、左手の腕輪に魔力を通し、先ほどの化け物に似た皮膚を出して斬撃を受けた。

その隙にアルファが距離をとった。

アル「ありがとう。」

 

ネス「使いづらいだろうと思っていたが、案外使えるものだな。」

(魔力伝導率が100%なのは自分の血だけじゃない。自分の肉だってそうだ。ただ、血とは違って肉は汎用性に欠けるのが難点だ。)

腕輪に魔力を通すのをやめ、皮膚を元のサイズに戻し、血を使って片手でサクラのリロードをする。

 

ネス「さて、第2ラウンドって奴かな?」

アル「それも良いけれど、私達はそろそろ引かせてもらうわ。」

ネス「ハッ、逃げられる算段でも?」

アル「どうかしら。」

ネス「逃げれるもんなら、逃げてみな!」

(殺気を出すか。)

サクラを左手に持ち替え、血の剣を右手に持って距離を詰める。

そして、アルファと剣が交じり合い、それを援護しようとする2人をサクラで牽制する。

片手のネスとアルファがやや互角に打ち合う。

(そろそろ頃合いか。)

打ち合いの衝撃で地面から砂煙が上がって、ネスの殺気がベータに向かなくなったのを狙い、ベータが背後から仕掛ける。

が、

ネスを捉えたと思った瞬間、砂煙の中から血の剣が斬りあげられてきた。

イプ「ベータ!」

間一髪の所をイプシロンがフォローした。

ネス「そのままやられてくれても良かったのに、仕方ない。もう少し技を使おう。」

(闇式奥義、攻撃型『残像斬り』)

前方からアルファがネスに斬りかかる。

それと同時に、イプシロンが直感的にスライムを構える。

そして、アルファは斬ったと思った剣が空振り、イプシロンは剣を受けた。

イプ「っ!」

 

ガン「イプシロン!」

ガン「シュシュシュシュシュ!」

ガンマが大量の魔力を込めて太刀を振るう。

ネス「増援か。だが、何やってんだこいつ。」

(明らかに空ぶっている。近づけさせない戦法だとしても、そこには守る物はないだろう。)

 

ファ〈幹部の獣人2人と会敵。撤退しました。〉

(となると、こちらに戦力が集まる可能性が高いか。これ以上人数が増えるのは危険か。念のため撤退しておこう。)

ネス「フンッ、そうだな。ここは引くとしよう。1人も削れなかったのは残念だが、またの機会に会おうじゃないか。」

マントのアーティファクトを数値『6』にして姿を消した。

 

 

そして、寮の部屋に戻ってきた。

ネス〈ファースト。今回の戦果は?〉

ファ〈2部隊を壊滅のみです。〉

ネス〈では、会敵した幹部の名前は分かるか?〉

ファ〈犬型の獣人はデルタと。猫型の方は分かりません。〉

ネス〈分かった。ゼノンもやられたんだろう、地下のほとんどが今さっきの魔力で消された。なら、この騒動はここまでだろう。今日は休め。〉

ファ〈分かりました。〉

(猫型の獣人ならおそらくゼータだろう。それ以外の可能性もあるにはあるが、それは特定できないか。)

(さっき戦闘した中で、金髪エルフがアルファ。銀髪エルフがベータ。水色髪のエルフがイプシロン。それと藍色髪のエルフが1人。)

(見た目と名前が一致できていないのは、ガンマとイータか。かなり情報を集められたな。今回の戦果としては、これが一番だ。)




・左手の腕輪
悪魔憑きの、腫瘍部分を斬りおとしてもすぐに回復する特性を利用した防御手段。腕輪内にある皮膚片に魔力を通して、悪魔憑き状態にし、ある程度形状を操作できる。

・闇式奥義、攻撃型『残像斬り』
残像を残しながら相手を斬る技。通常、反撃として使われる残像を攻撃に転用する為に編み出された。

・殺気の操作
普段は息をするよりも簡単に人を殺せる為、殺気が一切ない。例外として、殺気を意図的に出す一対多戦術では殺気を作って出す。
目的①殺気によって威圧し、横槍を入れようとするのを阻害する。
目的②殺気の向け方を操作し、意識を向けていないと思わせて奇襲反撃する。
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