永遠の命を手に入れたくて!   作:ただの厨二病A

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リメイク版第2話

ん?ここは?

見慣れない天井だが、病院や警察病院という訳でもなさそうだ。

周りを見渡すと、こちらの様子を伺う男女とメイドらしき姿があった。

 

なるほど。最有力説は異世界転生って奴だな。

とすると、このオーラのように漂っているのは魔力といった所だろう。

前世では完全無欠の悪になる事に失敗してしまったからな。この世界で一からやり直せという意味だと考えることにしよう。

 

にしても、やはり弾を食らったのがデカかったか。

最初に撃ってきた時は単発でサプレッサー付きだったから、サプレッサー付きトカレフ辺りの銃として、狙いを定めづらい動作といつでも回避できるようにしていたが、アサルトライフルは少し予想の域を超えていたな。

予想外だったとしても、致命傷にならない程度には避けられると踏んだが、傷を負う可能性自体が問題か。

 

一番の原因は、一対多の状況かもしれないな。雑魚が群がろうと、脅威にはなりえないが、数を相手にするのは一対一よりも時間がかかる。

時が流れれば、局面に変化が訪れることはよくある。

やはり、悪としての形から入らなければならないか。実績を優先した結果が前世でもあるし、この世界ではちゃんと悪の組織との関係を明確にしておかなければ。

それに、戦う時には念には念をおして、ちょっとした不利だったとしても撤退するようにしよう。

短期間で壊滅させることはできないものの、長期的にジワジワ削るというのも悪くない手だ。

それに、物語とかでも何度も勇者たちの前に立ちふさがって妨害していくみたいなのも悪役っぽいしな。この世界ではこのスタイルを重視しよう。

 

あと、忘れてはいけないのは新たな存在である魔力だな。

前世を超える最も簡単な方法は、前世にない力を使うことだ。

 

 

 

そして10年が経った。

俺、もとい僕はアーク・ヤックノウ、ヤックノウ子爵の長男として生活している。

一応、子爵は貴族最下位の男爵の上、伯爵の下って感じだ。

せっかくなら伯爵の方が悪役感がある気がしなくもないが、まぁ良しとした。

 

魔力については、試行錯誤を続ける事数年で、寝ながらにして起きているかのような状態を作り出す事に成功した。

元から寝込みを襲われても、即座に起きれるくらいの深さでしか寝ていなかったので、それを魔力による回復の仕組みに置き換える事で、起きている状態のまま脳を休息できるようにした。

これによって24時間活動可能になった。

 

それに加え、半分寝ている状態では一部、脳の活動にブレーキがかかるという事から、自然と手加減ができるという事になり、表の顔を作る事が可能だという事になったため、『アーク』という人物を作り上げた。

人物像としては、熱心で勤勉と言った感じで好印象を抱かせている。

前世では表の顔は最小限にして、裏の顔に重点を置いていたが、表の顔があれば、もしもの時の隠れ家としていつでも使えるようにしておく事が可能だ。

 

それと、ヤックノウ子爵は『魔剣士』の家系らしく、今は目の前の大岩を魔力を込めた剣で破壊するテストみたいな物をやっている。

ちょうど隣に居る女の子が、大きな衝撃音を響かせながら大岩を27カケラに切り刻んだ。

ちなみにこいつは2歳下の妹、ハイカだ。

特記事項として言うなら、こいつはかなりアークへの執着がある。いわゆるブラコンって奴だろう。

つまり、この感情は利用できる。

 

さて。俺も適当に岩を斬っておくか。

そして、ほぼ音を鳴らさずに目に見えぬ速度で大岩を斬る。

そこに息を吹きかけると、

大岩が小石ほどの大きさの粒に分かれてバラバラになった。

それを見ていた人達が拍手を送る。

ハイ「流石です。お兄様。」

アー「ハイカも十分に出来ているさ。」

ハイ「2年前のお兄様でも、今の私より細かく斬っていたはずですが?」

アー「実力というのは、過去の自分と比べるもの。他人と比べる方法はいつか終わりが来る。」

というのが表の顔だ。そして、

 

 

裏の顔、ネス。名前は適当にダークネス(Darkness)から取った。

身を隠す服に身を包み、盗賊を見つけて、そこに向かう。

ネス「お前ら、悪魔憑きを運んでいるな?」

賊①「なんだぁ?このガキ、」

ネス「聖教に引き渡した時と同じ金を渡す。その代わり、悪魔憑きを俺に渡してくれるか?」

賊②「俺達に何の得があるってんだ。」

ネス「聖教まで運ぶ手間が省ける。それにこの俺、ネスと戦って無駄な傷を負わなくて済む。」

 

賊主「ふんっ、傷を負う、だと?俺らがお前のようなガキに傷を負わされると言いてぇのか?」

こう言う時に子供というのは不便だ。その分、油断を誘えるという点もあるが。

そこで、盗賊のリーダーの背後に素早く回る。

ネス「あぁ、そう言っている。」

賊主「お前、いつの間に⁉︎」

気づかれるより早く背後に回るというのは、実力差を見せつけるのに便利だ。最も簡単な実力のみせつけ方だろう。

ネス「悪魔憑きを引き渡すことになんら損はないはずだ。無駄に争う必要なんてない。」

賊主「分かった。引き渡そう。」

ネス「懸命な判断だ。」

 

悪魔憑きの馬車を覗き込む。

ネス「2人か。」

賊主「かかれ!」

リーダーの合図とともに、盗賊達が斬りかかってくる。

が、その瞬間に赤いフードで身を包んで防ぐ。

賊①「何⁈」

ネス「他の奴にも言った事だが、奇襲は自分を有利にするだけの手段であって、どんな相手にも勝てる手段ではない。」

赤い剣を作り出す。

そして、その剣で盗賊達の剣を斬る。

ネス「さて、やっぱり大人しく悪魔憑きを引き渡すというのなら見逃すが、どうするんだ?」

賊主「わ、分かった。引き渡す。」

ネス「最初からそれだったら良かったものを。」

合理性に欠けるな。

ネス「金はこれだ。じゃあな。」

 

やはり魔力伝導率100%の自分の血は武器として便利だ。液体だから形も自由、魔力伝導率で火力も防御力も高い。まさに理想の武器だ。

そして、悪魔憑きを担いでとある場所に向かう。

 

 

〜〜〜[スタイリッシュ盗賊スレイヤー]〜〜〜

 

 

スタ「ヒャッハー、有り金全部置いてけ!」

賊①「今度は別のガキだ!」

賊主「気を抜くんじゃねえぞ!」

スタ「子供相手に油断しないなんて、君たちはよく訓練された盗賊だー!」

賊①「ぎゃあーーー」

・・・

 

 

〜〜〜[ネス]〜〜〜

 

 

聖教「悪魔憑きの浄化に協力していただき、ありがとうございます。」

ネス「(ネスだ。)」

聖教「はい。どうぞこちらへ、」

 

ネル「これはこれはネス殿。いつも悪魔憑きの提供、感謝しています。」

ネス「俺と教団の良い関係のためだ。今日は2人だから、いつも通り1人は俺が使う。場所は空いているな?ネルソン。」

ネル「はい。ご自由にお使いください。」

 

この世界において『悪魔憑き』は蔑まれている。その中で、聖教は悪魔憑きの浄化をしているんだそうだ。

ここまでなら何もおかしくない、ただの異世界だっただろう。

だが、悪魔憑きを引き渡したら金がもらえるそうだ。

蔑まれている存在を浄化するのに金がかかるのではなく、金がもらえる。

 

つまり、悪魔憑きを消そうという明らかな意思を感じるわけだ。

そこで、古代文字とかを解読した結果、聖教の裏にディアボロス教団という悪の組織がある事を突き止めた。

そこから色々あって、ディアボロス教団の動きを色々と手助けする代わりに、俺が生きている間に不老不死の薬である『ディアボロスの雫』が完成したら、俺にも渡せといった協力関係を築いた。

 

不老不死。よく悪役が目指す力だ。

それに、長期戦スタイルで行く上で不老不死というのは相性が良い。

そうであれば俺も目指すしかないからな。

 

ただ、悪魔憑きの仕組みを自分で解析して、色々と自分を強化していたりするから、上手くいけば雫に頼らずとも不老不死を手に入れられるかもしれない。

実際、魔力量に関しては、悪魔憑きの魔力暴走で十分に実験してから、自分のをいじることで効率良く魔力量の底上げに成功した。

その時の悪魔憑きは治療しちゃいそうになったから、しっかりと殺しておいた。

悪魔憑きを蔑まれるようにした教団に恨みをもつ可能性のある存在を自分で作るわけにはいかないからな。

 

そんな感じで力を蓄える日々を送って、いつか現れる可能性のある敵に備えている。

 

 

 

そして翌日の夜

さて、そろそろ遠出しないと悪魔憑きを手に入れられなくなってきたか?

屋敷の屋上から周りを見渡す。

 

ん?あれはハイカか?周りの様子を伺いながら森の方に向かって何してるんだ?ネスとして様子を伺うか。

 

 

なるほど。悪魔憑きを発症したか。

良い機会だ。利用しない手はないな。

 

ネス「偶然にも、貴様には選択肢がある。」

ハイ「誰?」

ネス「ネス。貴様が俺の下に付き、目的のために協力するのであれば、特別なアーティファクトで悪魔憑きを治そう。それに、誰にも気づかれていないからこそ、昼は普段通りの生活を送れる。」

アーティファクトということにすれば、自分が選ばれた感に加え、他の悪魔憑きを治療できない理由づけにもなる。

そして、普段の生活を取り戻すことを対価に出せば、アークへの執着ゆえに協力する度合いが増える。

ハイ「協力しないと言ったら?」

ネス「何もせずに立ち去る。つまり、悪魔憑きとして最期を迎える事になるだろうな。」

ハイ「その目的って言うのは?」

 

ふむ。完全無欠の悪役になることが最終目的だが、そうだな。

ネス「一番の目的は、永遠の命を手に入れる事だ。分かるとは思うが一応言っておく。俺は目的の為なら手段を選ばない。つまり、俺の下につくということは、殺しに手を染めるというのを意味する。」

殺しに手を染めるというのを言うのは協力する可能性を下げるかもしれないが、後から殺せないなどとなられるわけにもいかない。

殺しを躊躇う可能性を考えて、ネス=アークだというのを使えばもっと成功率はあがるかもしれないが、もしもの時の為に取っておいた方が効果的だ。

さて、普段通りの生活のために、悪魔に魂を売るか、いさぎよく諦めるか。

 

ハイ「協力、します。」

ネス「良いだろう。これから貴様はファーストだ。俺の指示で動く時は、その名を使うように。」

ファ「はい。ネス様。」

これで信用できる駒が一つできたな。

 

ネス「まず、普段通りの生活を送りたいなら、家に戻れ。その上で、生活リズムを変え、夜の間活動できるようにしておけ。これが最初にやるべき事だ。」

ファ「はい。」

ネス「1週間程したら呼びに来る。それまでに準備を整えておけ。」

ファ「はい。」

ネス「期待しているぞ。ファースト。」

その場から立ち去る。

一人称視点にリメイクするか。

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