永遠の命を手に入れたくて!   作:ただの厨二病A

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第28話「見えざる準備」

(さて、サードに確認したガンマ=ルーナが確かなら、月旦のミツゴシ共倒れ計画も滞りは少なく済むだろう。)

(そして、シロンの方は音楽家。つまり、オリアナの方の戦力も減っていると考えられる。ドエム•ケツハットの奴は警戒の仕方は分かっていても警戒していることに満足して慢心しがちだからな。あいつがラウンズになるというのも問題な気がするが、ラウンズになった所で鍛えるとするか。)

(後、ナツメ•カフカの方は、そろそろリークの新聞が教団の手によって出回るはずだ。)

(判明したシャドウガーデンの表の顔への対応は問題なさそうだ。なら、俺はアレクサンドリアの偵察をしに行くとしよう。空襲の計画を練る為にも、サードの真偽を確認する為にもな。)

 

 

 

そして、雲に隠れてしばらく飛びながらアレクサンドリアの方へ向かった。

(さて、アレクサンドリア上空はおそらくこの辺りだと思うが、)

 

(城下町の風景。ここがアレクサンドリアだな。)

(シャドウガーデンの下っ端を訓練している様子もある。防衛設備は、一本道で連戦させて消耗を強いる構造か。だが、空から降り立てばこれは無視できる。)

(後は、これが襲撃する価値のある拠点であるかの確認だ。シャドウか七陰が出入りしている様子を確認できれば、本拠点かどうかに限らず襲撃箇所として良い場所だろうからな。ギリ大気圏内からの張り込みって所だ。)

 

 

(見つけた。アルファだな。施設から出てきたということは、監視を始めてから今までの間、施設内で何かをやっていたということ。七陰第一席がそれほど長居するような拠点であれば、襲撃しない手はない。ラワガスの方へ向かうとするか。)

 

 

そして、ラワガスの拠点に移動した。

(・・・散らかりすぎじゃないか?天井を歩けば床の散らかり具合は無視できるとは言え、もしここに敵が潜入してきた場合、こちらが何を研究していたかの情報が散らかっている資料を確かめるだけで、判明するということになる。元々ここを使っていたロード•ラワガスが何を研究していたかが簡単に分かったようにな。)

(本棚の色々な箇所にアスセスできるショートカットでも作っておくか。聖域ならではの特性を生かさない手はない。より空間を広く使えると考え、天井を歩けるようにしたが、あまり有用ではなかったしな。)

 

サー「スラスター、できた。」

ネス「そうか。セカンド、確認は済んでいるか?」

セカ「はい。設計通りに作り、魔力を込めての確認もできています。」

ネス「であれば、サード。闇の知識の説明をしてやる。スラスターを持ってついて来い。セカンドもだ。」

サー「おぉ、、、」

 

 

床が平面で、開けた場所へ移動した。

ネス「まず、作用反作用は分かるか?」

サー「ん。押したら、押される。2つ、合わせたら、ゼロに、なる。」

ネス「そうだ。そして、反作用だけに注目すれば、それは自分を動かす力となる。」

ボールがいくつか載った台車の上に乗り、大きめの物を載せた台車を押し、両方が離れる方向に進んだ。

ネス「このようにな。」

 

ネス「つまり、ずっと何かに作用し続ければ、その間は反作用を受け取り続けることができる。では、どうすれば作用し続けられるか。持っている物を投げ捨て続ければ良い。」

そして、台車に載っているボールを進行方向後ろに向けて投げ飛ばし、台車が加速した。

ネス「そして、投げ捨てる物がボールである必要はない。魔力でも反作用を得られる。ただし、人の手で可能であっても、アーティファクトで可能であるとは限らない。これから作る物にはアーティファクトで反作用を得られる必要がある。それの実験がこれだ。サード、スラスターを手に持って台車に乗れ。」

 

ネスが台車を止めて降り、サードがそれに乗った。

ネス「さて、機能を確認した時に、大体の事は分かっているだろうが、一応説明しておこう。」

ネス「これは制御装置に蓄えられた魔力を一点に圧縮し、解放することで一気に魔力を放つ。魔力消費量は多いが、反作用を得られるならば、そのエネルギー量は有用だ。」

 

ネス「サード。台車に掴まって、スラスターを起動してみろ。」

サー「ポチッ。」

すると、スラスターから可視化された魔力が放たれ、台車が高速で動き出した。

(片手で持てるくらいの大きさでこの出力であれば、十分だろう。むしろ、台車をもう少し重くしておくんだったな。)

血を伸ばして紐にし、台車に結びつけて引っ張った。

(馬力もかなりあるな。これであれば、爆弾も作って載せるとするか。)

ネス「よし。実験は済んだ。サード、スラスターを止めろ。」

 

 

ネス「まず、これが兵器の設計図だ。」

サー「大型の、スラスターに、3つの、制御装置、付けたもの、2つと、」

セカ「人が乗って操作する乗り物?でしょうか。」

ネス「そうだ。これに全員を乗せて、アレクサンドリアで降ろす。アーティファクト版の馬車みたいなものだ。」

セカ「これだけの力があれば、蒸気機関よりも早く、多くの物や人を運べるようになって蒸気機関を優に超えるブレイクスルーに...」

ネス「セカンド、忘れたのか?このスラスターは魔力の消費量が多い。それを大型化し、機関車のように日常的に利用するとなると魔力の消費量は計り知れない。」

ネス「これはあくまでも兵器だ。民間用のものではない。民間用として広めるのは強欲の瞳と制御装置で十分だ。だが、まだそうすべきではない。そんなことよりも優先すべきことがあるだろう。」

セカンドがシャドウの顔を頭に思い浮かべ、憎しみの顔に染まる。

ネス「そうだ。シャドウガーデンだ。奴らを消さなければならない。その恨み、決して忘れるな。」

セカ「はい゛。」

 

ネス「それとセカンド。作れるだけ作らせている弾薬についてだが、お前でも扱えるようにした。射撃試験場に来い。」

ネス「サードは設計図の作成を初めていろ。」

 

 

そして、何千キロもの長さのある射撃訓練場に移動した。

ネス「これに魔力を注げ。」

そう言って、ペットボトルのキャップのような形をした制御装置をセカンドに渡した。

セカンドがそれに魔力を注ぐと、血が飛び出し、ライフルの形になった。

セカ「うわぁ〜っ」

ネス「これが対魔剣士ライフルだ。サクラとは違って1発しか装填できないが、その分遠くの敵を撃ち抜くことができる。マスケット銃なんか比較にならないほどの距離をな。」

セカ「そんな遠くの敵をどうやって狙うんですか?」

ネス「上の筒の部分を覗いてみろ。」

 

セカ「金髪エルフの的、、、アルファの的ですか!?サクラで狙えるのはイータの的がかろうじて狙える限界なのに、その4倍の距離がこんなに大きく!?」

ネス「8-32xスコープだ。ひとまず、撃ち方を見せる。それを真似て撃て。」

セカ「はい。」

 

ネスが血でもう一つ対魔剣士ライフルを作った。

ネス「まず、二脚を使って床に設置し、安定させろ。銃自体が大きいのに加え、反動も大きい。手に持って撃つのは困難だろう。」

ネス「そして、それに合わせて伏せてスコープを覗け。二脚を支点として、銃の後ろ部分を持ち上げて動かして、スコープの十字と的の中心を合わせろ。ちょっとのズレが遠くでは大きなズレとなる。集中して狙え。」

 

ネス「最後に、銃弾は完全に真っ直ぐは飛ばない。重力で落ちるし、風の影響も受ける。スコープの十字の線に一定間隔で点があるだろう?その一単位はミルで数え、アルファの的との距離であれば、1ミル下の所に的の中心が来るように調整しろ。」

ネス「そこまでできれば後は撃つだけだ。狙いを定めて引き金を引け。」

そして、セカンドがアルファの的に向けて撃ち、的の中心のやや右下に着弾した。

 

ネス「始めてにしては良い精度だ。」

ネス「とはいえ、この距離で今のズレだと、シャドウの的にはまず当たらないが、お前は研究者だ。手先は器用だろう?それなら、開発の合間に訓練するだけでも、ブシン祭最終日までには当たるようになるだろう。」




スラスター:双発機用のスラスター。垂直離着陸用の制御装置を下側に、逆噴射用の小型の制御装置を前側に付け加えた物。
セカンド用対魔剣士ライフル:キャップ型の制御装置部分は8〜32倍可変スコープの倍率調整用のダイヤルとして回せる。
対魔剣士ライフル弾(完成形):強欲の瞳の弾頭と制御装置の薬莢部分に分かれる。それによって、少なからずあった誘爆の可能性がゼロになり、撃つときの魔力消費が必要なくなった。その分、威力を上げるために弾自体がかなり大きめになっている。
射撃試験場:主に対魔剣士ライフル弾を試す為に作った空間。高さと横幅はあまり広くないが、奥行きがだいぶ大きい。また近い方から順に、ただの的(サクラの有効射程)・イータ(サクラの最大射程)・ゼータ・イプシロン・デルタ・ガンマ・ベータ・アルファの的が等間隔で並んでおり、アルファの的までの距離の2倍の遠さに初会敵時シャドウの的があり、そのまた2倍の距離に現在のシャドウの的がある。
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