怪獣バスターズ 星征大乱   作:雪晒

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第1章 レラトーニ/進獣
第1話 遠い未来、ウルトラマンがいない世界で


 

かつて地球が怪獣の脅威に晒された時代。

人類の平和は「ウルトラマン」と呼ばれる光の戦士達によって守られていた。

 

強大な力にも屈せず立ち向かう彼らの姿に勇気づけられた人類は、自らの手で怪獣と戦うための組織を結成した。

 

やがて怪獣は地球から姿を消し、ウルトラマンも故郷へと帰っていった。

 

しかし、危機は去ったと断ずることはできない。地球は既に多くの異星人に目を付けられている。宇宙からの魔の手は、明日にでも及ぶかもしれない。

 

その他にも、資源の枯渇、温暖化に伴う地球環境の変化、天変地異――。

「いつかは起こる」危険が山積みだった。

 

人類は豊富な資源と新たな住環境を求め、広大な宇宙の模索を始める。

友好的な宇宙人による導きもあり、いくつかの惑星に拠点を置くようになった。

 

長い年月を経て、人類が地球に根を下ろしながらも、他の惑星に枝を伸ばすようになる。

世界各国は地球外惑星の大地を領土に内包し、一部の人々は外惑星で生活を営むようになっていた。

 

地球外惑星の豊かな環境と資源は、今では欠かせないものとなっている。

だが、かつて人類を恐怖に陥れた「怪獣」も、人類が移住する前よりその星に棲み着いていた。

 

「科学」という武器を身につけた人類は、その力をもって、外惑星での平和を守るために戦う。

 

人類自らの、そしてきっと、ウルトラマンたちと同じ願いを胸に。

地球の命が、遠い未来まで生きていけるように。

 

 

 

――――――――――

 

 

芳治(ほうじ)21年 地球 日本

 

 雑居ビルの二階に構えたチェーン居酒屋、その奥の宴会席は喧然たる様子だった。3月末という時期に居酒屋の宴会場を借りるのは会社の送別会か大学の追い出しコンパと相場が決まっており、騒がしいのは断然後者になる。

 卒業式後の追いコン。卒業生は感慨から酒を呷り、参加した在学生がはやし立てる。年度末の時期が気持ちの高ぶりをもたらすのは必然ともいえるものであり、店外の未だ冷たい春先の空気を暖めそうなほどだ。

 

 そんな風に、人間は生きていた。科学技術が身の回りを席巻するようになってから、長い年月を経が経っている。しかし、人々はAIに支配されることもなければ脳が水槽に浮かんでいることもない。世界も、日本も、東京も、依然としてそこにある。

 

「あ~……」

 

 座敷の奥、長机の真ん中あたりであぐらをかく青年は、ぼうっと天井を見上げている。

がやがやと賑わう空間の中、彼を中心に異質な空気が漂う。囲っているのは不安と憂鬱。そしてもう一つ。

 

「働きたくねえな~……」

 

 労働への忌避感だった。

 

 天井を見ていた青年、殻島勇玖(カラシマイサク)はテーブルに直り、残り少ないジョッキを空にした。

 

「それなぁ~」

 

 声を上げたのは2人。彼の対面いる女子、家南(イエナミ)と、左隣の男子、北戸(キタド)。3人はいずれも同い年の4年生だった。卒業式後の飲み会に招待されたはいいものの、数日後に迫った長い長い勤労のスタートラインを意識すると、他の同期連中のようにはいかなかった。

 これではいけないと感じたのか、家南もまた姿勢を正す。

 

「うだうだ言っててもしょーがないからさ、大学で楽しかったことを一人ずつ言ってこうよ」

 

 なんとか明るい方向に話を持っていこうとする。すると突っ伏していた北戸も顔を上げて「いや」と補足した。

 

「せっかくだからせーので言おう。多分揃うだろ、俺らなら」

 

 殻島、北戸、家南の3人は、1年生から、何かとつるんでいたトリオだ。たまたま同じサークルで何とはなしに知り合い、行動を共にしていた。気づけばここ数年の記憶には、大抵誰かの顔が覗くくらいには仲がよくなっていた。

 

「いいね」

 

 殻島が賛同する。言い出しっぺの家南が「じゃあ、せーのでいくよ」と二人の顔を交互に見た。

 

「よし、せーのっ」

 

「外惑星旅行!」

 

 3人の声がきれいにそろった。

 

 数世紀変わらぬ街。変わらぬ世界。だが、進歩がなかったわけでは決してない。

 人類は既に宇宙へ進出し、その居住区域を地球や太陽系という枠に囚われなくなっていた。

 

 

――――――――――

 

 

惑星モシリス足奈賀市調査地 地球偏差適用 3月21日 

 

 空から降る光が、砂漠のような大地を照りつけていた。辺り一帯の地表は黄砂で覆われており、時折吹く風に微細な粒が巻き上がる。屹立する岩石とわずかに生える細草やサボテンに似た植物。点在する岩山は雲のない空を突き、かろうじて景色に遠近感を作る。もうもうとした熱気がそれらを取り囲み、水分は存在を許されない。

 

 そんな猛暑の地帯を、3人の人間が歩いていた。強化繊維で編まれた鈍いオレンジ色のジャケットとスラックスに、各々が武器を背負っている。奇妙な集団だ。

 

 光があり、酸素があり、人がいる。だが、ここは地球ではない。

 

 3人は数十メートルの高さを誇る岩石群で挟まれた細い道に踏み入っていた。熱暑の空気はいまだ流れ、風化が空けた岩肌の穴からは、ガガンボのような羽虫の群体が不快な音を立てて飛行する。

 

 それでも、日陰があるだけマシだ。最後尾を歩く浦菱唯(ウラビシユイ)はそう思っていた。両側に立ち並んで道を形成する大岩は、鋭く差す空からの光をばっちり防いでくれる。何の遮蔽もない先ほどの砂原を歩いているときに比べれば、だいぶ涼しい。

 

 気温は摂氏39度といったところだろうか。この惑星の本来の姿は40度後半が常という地獄じみた環境だが、ここから離れた居住市街地にあるバリア装置が広範囲に展開し、熱やら紫外線やらを遮ってくれているのでこの温度に落ち着いている。加えて、市街地の外で任務に当たる浦菱たちのような者は、暑さを緩和する薬を服用している。それでも暑いは暑いのだが、日陰に来ると幾分か楽だ。

 

(さっき見渡しても建物は見えなかった……。私たちの市街地からは随分離れてるんだな)

 

 なぜそんな離れた場所にいるのか。決まっている。『怪獣』を討伐するのだ。自分たちがいるのは、人類が新たな居住圏域として踏み込んだ外惑星の一つ。火星や金星などの太陽系惑星ではない。そういった星々よりも環境が整っており、かつ人類が到達可能ないくつかの惑星が数世紀前見つかったのだ。そこから調査、開発を経て多くの人類が移住している。

 文字通り天文学的な確率の幸運。しかし、外惑星の要素は全てが人類に味方していたわけではない。

 

 移住に際して最大の障害となったもの。それは、人類が目を付けるより以前から惑星に生息していた『怪獣』たちだ。

 

 外惑星の豊富な資源と土地、そして現在はそこに住む人々を守るために、浦菱らは日夜怪獣と戦っている。

 

「ここで止まろう」

 

 隊列の先頭、この部隊においては隊長と呼ぶべき男の野笠(ノガサ)が停止した。

 

 隘路の出口。両端の大岩はそこで大きく切り開かれて途切れ、先はまただだっ広い砂原となっていた。野笠はそこのやや手前、岩が反り出し、砂原の方向から見てわずかに遮られる位置にしゃがみ込む。真ん中にいた、浦菱の先輩にあたる女性隊員、篠山(シノヤマ)も同様に右の岩壁に背をすり寄せた。浦菱もそれに倣う。

 

 野笠が左手に装着した腕時計型の装置を起動する。

 

「作戦室、作戦室。こちら野笠だ。リク、ターゲットの住処はこの先であってるか」

 

 砂原の方に目線を投げたまま、装置に語りかけた。

 

『こちら作戦室、リク。そうっす、約420メートル先にいますね』

 

 浦菱が装着するイヤホンに、軽薄な声が流れてくる。街の外で活動する隊員をサポートする者。その一人であるリクからの通信だった。

 

『改めて、今回の目標を確認しますね。――ターゲット、磁力怪獣アントラー。目標、討伐。普段は砂ん中に潜ってますが、獲物や外敵を見つけると姿を現します。あとは、磁力光線に注意って感じで』

 

 一通り述べたところで、リクが親しみを込めた笑いを寄越した。

 

『まあ、野笠さん達は慣れたもんか。わざわざ注意事項なんてなくても』

 

「いや、そうでもないわ」

 

 返したのは篠山だ。言葉に関西の訛りがある。

 

「何事も油断は禁物。下手すると、文字通り足をすくわれんで」

 

 その通り。そして、足を掬われることが死に結びつきかねない。それが自分たちの仕事だ。

 砂原を睨む。リクは400メートル先にいると言ったが、アントラーの姿はない。太陽ではない恒星の光で照らされた地表に、躍動の気配は微塵もなかった。やはり、地中に潜っているのだろう。

 

「誰かが囮で出ないとな」

 

 呟くとも伝えるともなく、野笠が言った。

 

「誰が行くんですか?」

 

 そう尋ねると、野笠は腕をまくって握りこぶしを見せる。

 

「いつも通り、ジャンケンで決めるぞ」

 

 やっぱりか。

 篠山と浦菱も拳を掲げて同意の意思を見せる。

 予想通りの決め方に少々冷めている2人に対し、野笠は拳を空いた手で揉んでいる。気合い十分という感じだ。

 

「しゃァ、負けねえぞ」

 

「あんたここのところ負け続きだもんね」

 

 篠山が煽るような笑みを向けても、野笠は意に介さない。

 

「今日は絶対に勝つ。あ、先に言っとくけど、俺はパー出すからな」

 

「3人のジャンケンでその心理戦はあんま意味ないんやけど」

 

「うるせ。じゃあ始めるぞ。ジャン、ケン」

 ポン、の声で3人が拳を落とす。結果はパー2つ、グー1つ。負けたのは野笠だ。

 

「……またかよ!」

 

 まあ、そうだろうな。ここの隊長はジャンケンが弱い。大抵負けては、囮やら何やら貧乏くじを引いている。

 

「嘘ついてまで負けるのが一番ダサいなぁ」

 

 篠山がいたずらっぽく呟いた。

 

「ほら、早くしないとアントラーに逃げられますよ」

 

 浦菱も尻を叩くつもりで言う。

 

「行ってください、隊長」

 

「へいへい、わかりましたよ」

 

 野笠は立ち上がり、すごすごと不承の歩みを進めていった。小さくなる背中を浦菱は凝視する。どこだ、どこでアントラーは姿を現す。

 野笠の歩幅も徐々に小さく、速度は遅くなっていった。熟練者のみが感じうる、怪獣のテリトリー内独特の空気。それを感じ取っているのだろう。やがて牛歩が忍び足に近くなり、とうとう止まる。その時、野笠の立ち位置、その地面の色が一瞬濃くなった。

 

『生体反応、明瞭化。気をつけてください、そろそろですよ』

 

 リクの声が入った。

 濃くなった色の正体は影だ。砂の下に潜む存在が、リクの言葉通り浮上してきている。もう肉眼で捉えられるほどに。

 

 野笠は後ろに大きく跳んだ。その1秒も経たぬ後に立っていた位置の砂が持ち上がる。砂のベールを脱いで現れたのは、あまりに巨大な平たい頭だった。そこから左右に伸びるくの字の大アゴは、ノコギリクワガタを彷彿とさせる。が、アゴの付け根ではなく幅の中間に白濁した目が並んでいることを見ると、アリジゴクの方が近いか。

 

 首から下は人型。もっとも、地上に出ているのは上半身だけだ。黄土色の腹面と、濃いグレーに肩甲骨のあたりが青く染まった背面。手は様々な丈の衣服を何枚も重ね着したように皮が伸び、その先で3本の爪と指が一体化したものが並ぶ。

 

『出現確認、推定全長36メートルの通常種っす』

 

「――出てきた!」

 

 目を見開く。磁力怪獣アントラーが、今目の前に現れた。

 

「おおお!」

 

 野笠が()え、背負っていたハンマーを抜いた。金槌の柄を細く、頭部を大きくしたような、『武器としてのハンマー』。それを横薙ぎに振るいながら、地面から飛び出たアントラーの左脇腹へ抜ける。

 ハンマーの打撃部がアントラーの腹部に強く打ち付けられた。

 

〈ギュゴオオオオオ!?〉

 

 この仕事をやっていれば、怪獣の声が咆吼か悲鳴かくらいはわかるようになる。今のは後者だ。人間が振るうとはいえ、その重さ・威力は決して軽くなく、アントラーは左半身を押されたように体制が崩れる。

 その体感のブレを利用し、アントラーは野笠を正面に捉えた。自慢の大アゴを開き、憎き人間の身を真っ二つにせんと狙いを定める。が、今度はその頭部が思い切りぐらついた。

 原因は、細道から既に抜け出ていた篠山。彼女のライフル銃が、アントラーの左大アゴを正確に撃ち抜き、さらに頭部へ射撃を浴びせたのだ。

 

「今や、唯ッ!」

 

――出番だ。

 

 浦菱は、先ほどまで背負っていた『ボード』に足を載せた。

 奇妙な鋼鉄製の板だ。約1メートル四方の足置き(ステップ)が中心にあり、そこから右と左にそれぞれ2つずつ、半円形の鋭い刃(エッジ)が対称に並ぶ。前にはブレーキ、後ろにはジェット機のような噴出口を小型にしたもの。そして底部にも浮力を維持する噴出口がある。スノーボード、スケートボードとも違う、最新技術が凝集した兵器としてのボード。浦菱は、それを操る。

 

 僅かの体重移動で、後部のノズルが透明な火を噴く。それにより、ボードは浦菱を乗せたまま前方に勢いよく進んだ。

 無風の大地。そこを高速で駆動する浦菱のみが風圧を感じていた。開けた視界の先、がら空きになったアントラーの右脇腹めがけ疾走。目の前に来たところで、力の限り体をひねった。それに伴ってボードも回転。側面についたエッジが煌めき、アントラーの腹部を切り裂いた。

 

〈ギュグルオア!〉

 

 返り血すら浴びぬ俊速の斬撃。だが、浦菱の手応えはもう一押しというところだった。

 

「――すみませんッ、浅いです!」

 

 今の一撃で、アントラーは警戒してしまったのか、再び熱い砂の中に潜り身を潜めた。

 

「くっそぉ……!」

 

 唇を噛む。砂に潜られれば隊員は後手に回る。できればそうなる前に仕留めたかった。

 

「周囲を警戒!」

 

 野笠がせわしなく首を振りながら喚起する。次はどこに現れる。どこに頭を出す。

 視界の端、砂から突き出た岩が、急に盛り上がった気がした。翻り、気づく。視線の先、100メートル以上離れた位置だ。2人は気づくのが遅れた。

 

「篠山さん!隊長!」

 

 注意を呼びかけるが、遅かった。アントラーは数秒の溜めの後、大アゴの間からぼやけた虹色の光を射出した。

 桃色や水色、クリーム色など、全体的にくすんだ虹のグラデーションは絶え間なく揺らめく。長く厚い光線の先は野笠を捉えていた。

 

「ぐ……!?」

 

 光線を浴びた野笠の体が、アントラーに引き寄せられる。これがアントラーの特殊能力、磁力光線だ。野笠が身につけるアーマーや武器など、磁力の格好の餌食だ。

 踏ん張ろうと爪を立てようと、地面は砂だ。引き寄せる力には勝てず、野笠とアントラーとの距離が詰まっていく。

 

「ぐおおおおお……!」

 

「野笠!」

 

 篠山がライフルを連射するが、アントラーも意地を見せ、光線を止めることはしない。やがて、野笠がアントラーの目の前まで引き寄せられたところで、開かれた顎が瞬時に閉じる。

 

「があ!?」

 

 思わず目を背けた。野笠が、大顎に挟まれた。

 

 助けに向かわなければ。ボードの上で体重を傾けたとき、アントラーは露わになっている上半身を凄まじい勢いで反らせた。顎の先端にいる野笠は――。

 

「あああああああああああああああああ!??」

 

 顎の固定をすっぽ抜け、武器を持ったまま真上へと投げ飛ばされていた。地上にいる浦菱からは、徐々に豆粒のようになっていく。かろうじて、体がぐるぐる回転していることだけは見て取れた。

 

「うわ、あんなの絶対吐く」

 

「でも何とか無事そうやね」

 

 言った篠山が銃を構えた。

 

「私が牽制する。唯、決めてきてな」

 

 アントラーの注意が野笠に集中した。ならば、フリーの自分たちが決めねばならない。

 

「はい!」

 

 浦菱がボードを繰り、銃弾を浴びるアントラーの左から肉薄する。篠山の攻撃を煩わしそうに防いでいたアントラーだが、突如その手を解く。

 篠山が攻撃を止めたためだ。接近する自分への誤射をしないための判断である。

 

 既に巨体は目の前。ボードは間違いなく最高速に達している。怖いくらいの風圧だ。スピードを出しすぎたか。いや、大きなダメージを与えるには最低でもこれくらいいる。

 目を閉じるな。ここで決めろ。

 

 アントラーの脇腹が迫る。通り過ぎる瞬間、わずかに刃を浮かせると、先ほどつけた切り傷に刃が突き立った。

 今度はスピンを効かせない。真っ直ぐ、ただ真っ直ぐに切り裂いた。先ほどの傷口をより深く抉った感覚。

上手くいった。

 

〈ギョグゴオオォオオォォオッォオ!!〉

 

 アントラーの絶叫が響いた。苦しみに悶える、爆音の悲鳴。しかし。

 

――断末魔じゃない。

 

 浦菱には、まだ絞りかすほどの余力を残しているように聞こえた。ぞっとして振り返る。

 

「こいつ、まだ――」

 

「いや、これで終わりだ!」

 

 途端に、野笠の声がインカムから響いた。

 見上げれば、アントラーのはるか頭上から降る影が、大振りの槌を掲げていた。野笠は空中で体制を整え、落下と同時にハンマーの一撃を叩き込むつもりだ。振りかぶりが度を超して、背中に付きそうになっている。

 

「おォおおッ!」

 

 アントラーの頭に落ちる寸前、声と共にハンマーが真円を描いた。落下の衝撃と野笠の膂力・重量が、ハンマーの打突面積一点に集約する。地を唸らせるような重い音と共に、アントラー頭部は容易に陥没し、割れた甲殻が跳ねた。

 巨体は、完全に動きを止めていた。

 

「浦菱」

 

 巨大怪獣の亡骸の上、とどめを刺した当人の野笠が呼びかける。飛ばされた際の回転にやはり気持ち悪くなったのか、青白い顔に精一杯笑みを作っていた。

 

「ナイス攻撃、いい隙ができた」

 

「隊長こそ、グッジョブでしたよ」

 

 生意気に返すが別にいいだろう。生意気さを気に掛ける間柄ではない。

 

 篠山も駆け寄ると、ドライバーに声を通す。

 

「報告、地球時刻16時04分、野笠幸彦、標的討伐完了」

 

 その口上が、作戦の終了を告げた。

 

 




原作のゲームでは「豊富な資源を求めて宇宙へ向かった」という設定ですが、この作品はその先の段階、「地球外での生活が営まれている」というものになっています。

このようにゲームの内容と異なる部分が多々ありますが、ゲーム内で登場したNPCなども少しずつ出していければと思っています。

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