「…………ハル?」
横に座った女性におそるおそる尋ねた。
彼女は頬を膨らませて、殻島の肩を平手で叩く。
「気づくの遅っ!隣に座った時点でわかれ」
口調は怒り気味なものの、表情に明るい笑みが満ちている。
連絡は取り合っていたものの、彼女と直接会うのは久々。そして今日来るとも聞いていなかったので呆気に取られてしまった。
が、当初気づかなかったのはそれだけが理由ではない。
「悪い。格好がいつものシャツじゃなかったからさ」
ハルの格好はブラウンのジャンスカ、その下は五分丈のトップス。髪はいつもより多く後頭部にまとめ、髪でお団子を作っている。大抵会うときは仕事終わりだったため、ワイシャツやトレーニングウェアを着た彼女しか知らない。初めて見る私服だった。
「学校とかでさ、制服姿しか知らない奴とばったり街で会ったみたいな。なんか新鮮」
「ならいいけど」
ハルは両膝を合わせ、その上に手を重ねて置く。
しかしなぜハルが空港にいるのか、疑問だった。
「ていうか、なんでここにいるの?旅行?」
「んな訳ないでしょ。見送りよ」
「誰の」
「あんたの!」
殻島はたじろき、人差し指を自分に向けた。
「俺の?」
「他に誰がいんの」
「えぇ~、いいのにわざわざ。だってお前怪我治ったばかりじゃん」
予想外の理由に、驚きと申し訳なさが募る。夜蛍市から空港まで、近くはない距離だ。
ハルは自身の足を軽く叩いて胸を張った。
「もうとっくに治りました。全然仕事も復帰してる。心配ご無用、大丈夫」
しつこいくらいに念を押す彼女を見て、特に後遺症も残らなかったようで安心した。
「そっか。……よかった」
「それに、あんたに言っておきたいこともあるし」
ハルは身体を殻島の方に向け、ピシッと姿勢を正した。急にうやうやしくなり、何事かと勘ぐる。
ハルの瞳は真剣そのものだった。
「殻島。ゲスラと戦ったとき、あんたはアタイと、関と、隊長の命を救ってくれた。本当に――本当に、ありがとう」
はっきりと言って、彼女は頭を下げた。
先ほどとは打って変わった丁寧な言葉と礼に、殻島は戸惑う。
「いいって、もう過ぎたことじゃん」
「よくない」
ハルは頭を下げたまま言い放った。
「アタイが生きてるのはあんたのおかげ。あんたはアタイ達の命の恩人。ちゃんと感謝させてよ」
似たようなことを谷神にもされたなと思い出す。こういう時は変にのらりくらりせず、きちんと受け取ることが大事だと殻島は学んだ。
「……わかった。どういたしまして」
「ん」
ハルの礼が直る。しばし目線を泳がせた後、身体の向きを戻した。
レッドキングを倒した後、感謝されることがしばしあった。背負って避難させた女性など、どこで知ったか病室を尋ねてくれた。が、彼女のような人に言われても耳慣れぬ文言がある。
「『命の恩人』なんて、本気で言われる日が来るとは思わなかった」
「アタイも、本気で言う日が来るなんて思わなかった」
どちらともなく、ぷっと吹き出した。
やがて、ハルが切り出す。
「アタイさ、ゲスラに叩き潰されそうになってたじゃん。あの時、ああもう駄目だって、もう死んじゃうなって思って、お母さんとお父さんの顔が浮かんだんだよね」
叩き潰されそうになった、とは、殻島が援護に入った瞬間のことだろう。ゲスラが前足を振り下ろすギリギリのところで、殻島がハルを担いで助けることができたのだ。
「アタイの両親は、何か、アタイに無関心っていうか。S4やっててもあんま心配とかされないんだよね。全然連絡とかしてこないし、アタイにしろとも言ってこない。まあ、仲が悪いわけじゃないんだけど」
S4の職務というのは、当然訓練を重ねるだけではない。何度も市外地に足を運んでは素材データの採取や怪獣討伐を行う。体力は必要だし、危険も伴う。親としては不安な心持ちだろう。自身の親はそれが薄いというハルは言う。
でもね、とハルは首を上に傾けた。
「アタイが怪我したって聞いたら、地球から2人とも病院にすっ飛んできてさ。しかもボロボロ泣いてんの」
地球から移住先惑星までの移動は日進月歩で効率化・短縮化されているが、それでも一番早い便で1日半はかかる。
「わざわざ来て、無事でよかったって。びっくりしたけど、思ってたより心配されてるんだなってわかった」
「そりゃそうだろ。親なんだから」
殻島はここにいないハルの両親にフォローを入れた。脳裏には自分の父のことがよぎっている。入院していた時、殻島はとにかくレッドキングと戦ったという事実を父達にひた隠しにした。なぜなら、必要以上に心配をかけてしまうからだ。無理せずやれよという父の言葉に完璧に背信しているため、『大丈夫か』と確認の電話が来ても普通に避難した風を装った。
その行動の裏には、事実を伝えれば身を案じてレラトーニまで来てしまうだろうという予想がついていたためだ。
「娘が怪我した、なんて、普段はドライでも普通の親なら辛いよ」
「そうだよね。でも、『親だから』だけじゃないと思うよ」
ハルの真っ直ぐな視線が殻島に向く。
「血縁とか、家族とか以上に、ちゃんとアタイのことを大切に想っててくれたから心配したんだ。逆にいえば、人って、大切に想ってる誰かに何かあったら、きっと不可抗力で心配しちゃうんじゃないかな」
「まあ、そうかもだけど」
殻島は、「逆に言えば」の意味を図りかねていた。首を傾げる殻島に、ハルは「だからぁ」とじれったい様子で頭を掻いた。
「あんたのこと、めちゃくちゃ心配したんだからね」
「え」
「え、じゃないよ。当たり前でしょ!」
ハルはまたふくれっ面になり、殻島を指さした。
「ただでさえ攻撃に巻き込まれたんじゃないかと思ったのに、大怪我したって聞いて。その原因がレッドキングと戦ってたってどういうこと!?」
戦っていたことは、関か雪町から聞いたのだろう。
「マジで死ぬわよ!馬鹿じゃないの!?」
「いや、ごめんて。でも、俺が戦ってたことは後から知っただろ?無事だったし別に――」
「無事とか関係ないから」
発言がハルに抑え付けられた。
「アタイの時も大丈夫だって言ったけど、お父さんもお母さんも全然泣き止んでくれなかったし。それと同じよ。大切な人には死んでほしくないの。傷ついてほしくないの。怪我した理由が変に無茶したからとか、本当……勘弁してほしいの」
声が徐々に小さくなっていく。反して、一言一言の重みは増していった。
「だから殻島!もう必要以上に無茶しないで、心配かけさせないで!もし、もしアタイが今度死にかけたら」
すうっと、ハルが息を吸う。同時に瞳が潤んだのが殻島にはわかった。
「その時は、あんたの顔も浮かんじゃうから」
冗談めかした涙声に、殻島は声が出なかった。
レッドキング戦の後、感謝ともう一つ、殻島につきものになっていたものがある。それは心配だ。関と雪町に心配され、家南を驚かせ、そしてハルを不安にさせていたのだと知った。
またか、と思わないわけではない。が、それを口にして一蹴することなどできるはずもなかった。飽こうと、辟易しようと、相手の痛心は紛うことなく自分に注がれているのだから。
「…………うん。そうだな、もう無茶なことしねえよ」
ハルは疑いの晴れぬ目でねめつけた。
「約束して」
「わかった、約束する。だから――」
殻島は握った拳をハルに差し出した。
「お前も約束してくれよ。もう怪我しないって」
「え?」
「冗談でも、『もし死にかけたら』とか、縁起でもないこと言わないでくれ。俺だって、お前の身を案じてもいいだろ。お互いさまってことで」
殻島とて、ゲスラと戦う前、ハルが囮になろうとしたときはひどく狼狽した。彼女に死んでほしくないと思った。
彼女が無茶なことをするなと言うのなら、自分だって同じことを要求してもいいだろう。
ハルはぽかんとしていたが、すぐに肩をすくめて笑う。
「しょーがないな」
2人の拳が打ち付けられる。
お互いさま。もう一度胸の中でそう呟いた。
ハルは拳を離したかと思うと、両手の指を胸の前でもじもじと絡め始めた。
「あーその……それでさ、殻島。移動先って、たしかモシリスだったよね」
「おう」
指の動きが、小忙しくなる。
「ここ数年さ、モシリスとの周回軌道も近いしさ、レラトーニとすぐに行き来できるし」
「だね。今日も2時間半くらい」
「だからさ、あんたさえよければ今度遊びに行っても――」
「殻さーん!」
ハルの声が、後ろから呼ばれる声で遮られた。
殻島は振り返り、声の主を理解した。
「関さん!?」
コンコースを歩いてこちらに向かってくるのは、ハルと同じ部隊の隊員、関だった。
よく見ると、そのやや後ろには隊長の雪町が歩いているのも見える。
「雪町さんまで」
遠くから会釈を返された。唐突な登場に口を開ける殻島に対し、関は歩み寄る。
「お見送りに来ました」
「お二人まで、ありがとうございます!」
「いえいえ。でも、神林……」
関が隣にいたハルに訊いた。
「なんで見送りに行くこと俺らに黙ってたんだよ」
「え?」
「俺ら殻さんの見送り行くって言ったじゃん。その時は『私は行かなくていいや』っつってたのに、蓋開けてみれば俺らより先に来てるからさ」
『あ……あーいやその……用事がさ!もともとあった用事が急になくなってね!」
どこかあたふたとしながら答えるハルに違和感を抱いたが、尋ねる前に、関が手に持っていた缶の箱を差し出した。
「これ、どーぞ」
殻島はその若葉色の箱に目を移す。行書の白文字で『れらとぉにサブレ』と書かれていた。
関の後ろにくっついた雪町が「お土産です」と加えた。
「私たちで選ばせてもらいました」
「中身はマジで普通のサブレっすけどね」
関が呆れたように言う。が、殻島としては中身など二の次で、くれたことが嬉しかった。
「いや、ほんとすみません。お見舞いにも来てもらったのに」
「そりゃあそうですよ」
「殻島主事は、私たちの命の恩人ですから」
関と雪町が口々に言う。また言われてしまったと、面映ゆくなった。
「ありがとうございます。ちゃんと大事にします」
「大事にはしなくていいんで食ってください。っていうか――」
関は再度ハルに目をやった。
「神林。さっきなんか殻さんに言おうとしてなかった?」
「え!?いや?べ、別にぃ?」
ハルは必要以上に大きい声で否定しながらまた頭を掻いた。せっかく髪型が似合っているのだからやめればいいのにと思う。
殻島としても気になったため、ハルに尋ねようとした。が、時計を確認したところ、搭乗時間が迫っていることに気づく。そろそろ検査をしてもらわないと、間に合わなくなってしまう。
「すいません、そろそろ行かないとなんで、ここで失礼します」
リュックを背負い、3人に礼をする。
「皆さん、お世話になりました」
やはり、名残惜しさがあった。
「こちらこそです」
「向こう行っても頑張ってくださいね!」
「殻島、またね!」
別れの言葉に、小さく手を振り返した。
手荷物検査を受け、ゲートを抜けたあたりで立ち止まる。先ほど振った右手を見た。もう少しだけ、退院が遅くてもよかったなと思った。
ーーーーーーーーーー
モニターには待機画面が表示されている。そのぼんやりとした青い光が、机に色を差していた。
ある惑星の日本管轄区、S4基地、第17作戦室。そこには1名のオペレーターと3名の隊員が座って談笑していた。既に本日の任務を終え、帰還。隊員は作戦室に戻って事後報告と成果確認を行うのだが、それも済んでいる。所定の勤務時間まで残り数分というところであるため、室内で皆が時間を潰している状況だ。
「おお、この記事すげえな」
年かさの男、
横にいた、野笠よりやや年下の女、
「『突如レラトーニに現れたレッドキング。討伐したのは防衛局職員に独占取材』……。面白いんは認めるけど、ホンマかこれ?」
「京和が出してる記事だし、信頼できそうだがな」
2週間ほど前、レラトーニの夜蛍市という場所をレッドキングが踏み荒らした。その怪獣を撃破したのは、S4隊員ではなく、その場に居合わせた防衛局員であったらしい。驚くべき事実だ。
記事では、名を伏せた当人にインタビューを行っている。
野笠が腕を組んで唸った。
「それにしてもすごい奴だ。40メートル超えのレッドキングを撃波なんて」
「将来有望やね。私が上司だったらS4への転職を勧める」
「実際スカウトされているかもしれないな」
野笠と篠山は、その職員について意見を交わす。途中で、篠山が思い出したようにオペレーターを見た。
「リクさん」
リクと呼ばれた若い男性オペレーターは画面から目を離して篠山に向いた。
「どうかしました?」
「防衛局員って、怪獣災害があった地域に異動になったりすることあります?」
「ありますね」
リクは間髪入れずに答えた。
「予後の怪獣の動きを警戒するんで、被害があった地域にはベテランが送られたりします。実際、知ってる上司が一人、赴任するよう言われてました」
「じゃあ逆に、被害を受けた地域におる新人が別の惑星に異動になることも」
「ありますね」
「おぉ~」
篠山は満足げに頷く。そんな彼女を見て、野笠は眉をひそめた。
「篠山、お前ひょっとして、レッドキングを倒した職員がこっちにくるかも、とか考えてるのか?」
咎められた気がしたのか、篠山はむっとする。
「可能性はあるやん。レッドキング討伐者なんて有名人、わくわくするのが人の心よ」
「この職員が新人で、異動リストに入っているとは限らないだろ。仮に来たとして、俺達と関わりがある局員は任務課窓口と作戦補佐、あとはせいぜい装備課ぐらいのもんだ。お近づきになれる可能性は極めて低い。淡い期待だぞ」
「ぐぅ」
正論で返された篠山は、もう一人の女性隊員に近づいた。輪から少し離れたモニターで、今日の戦闘を振り返っている。そんな彼女に、篠山は背後から抱きついた。
「
「わっ、どうしたんですか篠山さん」
急に抱きつかれた若い女、
「野笠が私をいじめるぅ」
それを聞いた浦菱は、首が捩れる勢いで野笠に顔を向けた。
「隊長、篠山さんをいじめたんですか!?」
「いじめていないが」
「嘘つくなァ!篠山さんが言うことは全て正しいんです!」
「この部隊俺に厳しすぎじゃないか?」
こういった流れは日常的とはいえ、野笠は呆れかえった。リクが後ろでけらけらと笑っている。
「浦菱ちゃん、そもそもどういった流れか知らないでしょ」
「……知らないです」
押し黙った浦菱に対し、リクがレラトーニの騒動と、件の職員がこの惑星に来るかもしれない旨を説明した。
「って感じなんだけど、浦菱さん的にはどう思う?」
浦菱は顎に手をあて、うーんと考える素振りをした。その実、どう返答するかは決まっている。
「どうでもいいですね」
その答えを聞いたリクは吹き出し、野笠は太ももにおいていた肘をずるりと落とす。
「そんな、唯までぇ」
篠山は眉を八の字に落とし、すぐに演技とわかる落ち込んだ声を出した。浦菱が篠山に同調しないことは珍しい。
とにかく、と野笠が椅子から立ち上がった。
「新人が来ようと来なかろうと、俺達の(・・・)やる仕事は変わらない、だろ」
その言葉に、篠山が「まあ、せやけど」と渋面で同意する。
退勤の時間が来た。野笠は掛けてあったS4のジャケットを手に取り「帰るぞ」と促す。
各々が支度を済ませ、作戦室から出る。野笠と篠山の、数歩後ろにくっつく形で浦菱が歩く。
俺達の仕事は変わらない。その言葉を口に含んでいた。
「……うん、そうだ。私のやることは変わらない」
自身も野笠らと同じくS4隊員。外惑星の探査・調査と怪獣の討伐がその職務だ。
だが、1つ。彼らとは異なる、浦菱だけが目指すものがある。
高校時代に親交のあった、憧れの人。彼は2ヶ月ほど前、宇宙航行機の墜落事故に巻き込まれて行方不明となった。死亡ではなく、行方不明。不明瞭な表記が、焦りと希望を抱かせる。
もう無駄かもしれない。手遅れかもしれない。それでも、謎の一端だけでも掴みたいのだ。
「絶対に見つけてみせます、
前を行く二人の耳には届かぬ、小さな声。だが、そこには不動の意思が宿っていた。
ーーーーーーーーーー
宇宙航行機内は、地球や外惑星の管轄区を飛ぶ飛行機と同様、クラス分けされている。殻島が取ったのは、飛行機でいうビジネスクラス。といっても、防衛局側が手配してくれた席だ。急遽辞令が下されたため、負担も局側だ。足を伸ばせる広い座席に、殻島はゆったりと腰を下ろしていた。
窓辺に頬杖をつき、外を眺める。外、といっても宇宙なのだから、目に飛び込んでくくるのはほとんどが漆黒の闇。散らばる天体の光も、まるで砂粒のように心許ない。
レラトーニでの戦いを振り返った。ゲスラ、そしてレッドキング。どちらも、剣を取り、怪獣に向かう理由になったのは、級友湖田
――勇玖はきっと、責任感が強いんだよ。
――君はきっと、これからたくさんの人間を助けてあげられると思うよ。
「…………はっ」
10年以上前に言われた言葉を未練がましく覚えている、そんな自分を嘲る。だが、笑い飛ばせない。忘れられない。
同時にレラトーニで、そして地球で交わした会話を思い出す。
無茶をするなとハルに言われた。家南にも言われた。必要以上のことを背負うなと父に言われた。
それでも、それを振り切ることになってでも、1つ目指したいことができたのかもしれない。
強化ガラスを隔てた向こうには闇が広がっている。夜よりも、瞼の裏よりも深い暗闇。このどこかに、湖田は今もいるのかもしれない。
行方不明から二月が経過したのに、なぜこんなことを考えられるのかわからない。ただ、心のどこかで、彼が生きているという思いがある。
湖田には勇気をもらった。彼のおかげで自分は生きているし、人を救うこともできた。その礼くらいは伝えたい。そしてもし生きているのなら、今度は自分が手を差し伸べたい。言葉でもいい。あの日、彼が言ってくれたように。
「待ってろよ、湖田。きっと、きっと見つけるから」
視界の奥、砂よりも細かな、粒子のような星がまたたいた気がした。
宇宙航行機は、惑星モシリスに向かう。
ーーーーーーーーーー
基地のゲートをくぐって外に出る。強い光が照りつけ、野笠と篠山は手びさしをした。
「うひゃあ、暑い」
地球時間は17時18分。通常であれば夕焼けが拝める時間帯だが、ここは外惑星。時間を地球に合わせようと、自転周期はいうことを聞いてくれない。この星の日照時間はまだ継続中だ。地球時間に合わせた時計で23時にもなれば、空に暗色が差し始めるだろうか。
浦菱も光に目を細め、2人に倣った。
「本当、暑いですね。モシリスは」
1章 レラトーニ/進獣 完
2章 モシリス/駆影 へ
22話で第1章が終わりになります。読んでくれた方、感想・評価をくださった方、SNSで反応してくださった方、本当にありがとうございました!
2章からは舞台を変えて引き続き進んでいきますが、投稿ペースの方を3日おきから5日おきに変更させていただきます(もしかしたら5日おきからさらに伸びてしまうかも……)。
定期的に更新を続けられるよう頑張っていきますので、ご確認いただけたら幸いです。
もしよろしければ、今後もよろしくお願いします!