ハッピー至上主義のヒロアカ冒険譚   作:もーまんたい

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背水の陣さん、誤字脱字報告、修正、ありがとうございます!!
そして、穂花さん、☆10 ありがとうございます!
しばばんさん、☆9ありがとうございます!

今回も長くなって申し訳ねえ。
この話は、作者がさっさと投稿したくて先出ししちゃった話なので、初見の人は11話と12話を読み飛ばした方が読みやすいです。
ちなみに、職業体験後に11話12話は並べ替えて入れる予定なので、読まなくても後でどうせ出てきます。


墓参り

 

「ミッドナイト先生、行きたいとこあるんすけど良いっすか……?」

「そうなの? じゃあ、私も行くから待っててくれる?」

「いえ、そんなすぐに行けるとこじゃないんで、ミッドナイト先生が休みの時で良いんですけど……」

 

雄英襲撃事件から一緒に住むことになったミッドナイト先生に、俺は行く場所を伝える。

そして、ミッドナイト先生の休暇時に、俺たちは家を出た。

 

ミッドナイト先生宅から出て車で3時間。

 

少し道が混んでいたため、かなり時間がかかってしまった。電車で行ける場所でもないので、仕方ない。

俺1人なら、すぐ着くのだが、ミッドナイト先生が一緒だとそうはいかない。

 

車で先生と話しながら、いや大半は先生の愚痴なのだが。その愚痴を聞きながらだと、3時間なんてあっという間だった。

 

さらに、そこから飛行機で、2時間。

 

プラス、歩いて30分。

 

 

 

そして、俺たちは目的地へと到着した。

 

そこにはーー

 

ーー大きな慰霊碑

 

500人の犠牲者が、この地に眠る。

 

そう書かれていた。

 

 

俺は、その慰霊碑に向けて言う。

 

 

「ーー今年も来たぞ。父さん、母さん……」

 

 

よう、と俺が2人に挨拶する横で、ミッドナイト先生は慰霊碑に向かってお辞儀をする。普段の言動からは想像がつかないほど、真剣な顔つきで、ミッドナイト先生は慰霊碑を見つめる。

 

慰霊碑(いれいひ)…… 事故や戦争、災害などで亡くなった人や動物の霊を慰めるために建立された石碑。

 

だが、この慰霊碑はそんな風には見えない。

 

2人が眠る慰霊碑は、植物に侵食され、パっと見なんなのかわからない謎のオブジェクトと化していた。俺以外の人はあまり来ていないのか、植物たちは、毎年俺が来ると、元気な様子で生い茂っている。

 

まずは、草むしりからだな……。

 

軍手をつけ、このために持って来た鎌で草を刈っていく。ミッドナイト先生が、手伝うわよ、と言ってくれるが、俺はそれを断る。

 

この作業は自分でやりたいんだ。

俺が今、2人に出来ることはコレくらいだから……。

 

それに、草を刈りながら、喋るのは毎年やってることだしな。先生に聞かれているのは、少し恥ずかしいが、父さん達との約束を守るために辞めはしない。その年のことを教えてくれって言われたからな。

 

「今年は、色んなことがあったんだぜ?

 ……少し長くなるけど、聞いていてくれよ……」

 

草をむしり、刈り取る間、俺は2人に語りかける。

いや、そこに居てくれ、と願った。

 

「今年は、あの時、2人とした約束が果たせたんだ……2人にも話せてなかった俺の夢が……。

 けど、まずは……2人に謝んなきゃいけないことがあってさ……」

 

そう、俺は一度、その夢を。 

 

ーー必ず叶えろ、と。

ーー成し遂げろ、と。

 

家族との約束を……破ろうとした。

 

「2人が諦めずに成し遂げろ、って言われたのに、やめようとしちゃって…… 約束守れなくて……ごめん。それとーー

 

 ーーありがとう。

 

 2人のおかげで、夢が叶ったんだ……」

 

いつまでも見守り、手助けしてくれる、と俺は約束を破ろうとしたのに、2人は守ってくれたのだ。

本当に、悪いことをしてしまった。

 

ココの草、全部刈り取るから許してくれたりしないかな……? 

まあ2人なら許してくれそうだなー……。

母さんも父さんも本当、怒ったり叱ったりしなかったからねー……もっと叱ったりはした方がよかったかもな。

どうだろう、俺は自慢の息子になれてるだろうか。

 

 

★★★★☆☆☆

 

 

「結構、頑張ったつもりだったんだけどさ……まあ、無理な話だったわけよ。どうやっても、叶うわけないって状況になんの。

 もう、どうして良いかわかんなくなって、諦めようとしたら……叶っちゃって。やっぱり、2人が神様か仏様なんかに頼んでくれたのかなーって。まあ俺の実力ではないのは、確実なんだよねー……」

 

草刈りを終えた影山くんが、地面に座りながら慰霊碑に話しかける。どうやら、彼のご両親がこの地には眠っているみたいだ。

この超常社会では、よくあることで、2年か3年の周期で起こっている。けど、それをヒーローが食い止められるか、どうか犠牲者が大量に出るか、出ないのか、が決まっていく。

 

その犠牲者の中にいるのが、彼のご両親なのだろう。そんな両親が入っている慰霊碑を、彼は見つめ、話しかける。

しみじみと、そして寂しそうに。

 

私はそれを聞き、記録していた。

それが、私の仕事だから……。

だから、記録はやめない。

 

彼が話し出してから数十分。

 

「ーーでさ! クラスで大滑り! もう恥ずかしくて、恥ずかしくて……危なく、そこで挫けるとかだったんだぜ!? あー、思い返すと良く踏み止まれたなーー……」

 

私がいることすら忘れて、2人との会話に夢中になる影山くん。口調も段々と子供っぽくなっていく。普段もはっちゃけているが、今はいつもとは少し違うーー

 

ーーとても楽しそうだ。

 

彼の素の表情を見た気がした……。

 

「ーーそしたら、オールマイトが救ってくれて。そこでNo.1ヒーローの凄さに改めて気づいたわけ! もー、アレがなかったら、今頃どうなってたことか……」

 

「そんで、今はミッドナイト先生っていう先生と暮らしてるんだけど……もう流石、18禁ヒーローって感じで……色々と凄いわけよ。襲われないか、襲いそうになるか、毎日ドキドキしすぎて真っ青! 日々、試練の連続でさ……」

 

そんな風に思っていたのね……もっとドキドキさせちゃったら、どうなっちゃうのかしら……。でも、あんまりやり過ぎは彼に毒だから、控えてあげないとね。

 

そんなことを思っているうちに、彼の話が終わった。少し寂しそうな、そんな顔で慰霊碑を見る影山くん。

 

「ーーって感じで、今年は色んな事があったんだ……本当に色々なことが、あったんだ……。

 でも、来年からはもっと色んなことがあるかもしれない。だから、また来るよ。土産話はいっぱい持ってくるから。

 ……じゃあ、また来年。今年も見守っていてください」

 

私も彼と一緒にお願いする。

どうか、彼の頑張りを遠くから見守ってください。

 

 

 

 

車に乗り込むと、影山くんがお礼を述べてくる。

 

「先生、今日はありがとうございました。おかげで今年も約束が果たせました……」

「いえいえ、良いのよっ、全ッ然、気にしないで頂戴。だって、こっちが貴方の生活に干渉しているんだから」

 

雄英が彼を見張るためにつけたのが、私……。

ーー18禁ヒーロー・ミッドナイト。

 

すでにオールマイトすら超える彼に四六時中、監視することが出来る人間は限られてくる。そこで抜擢されたのが、相澤くん。

 

そう、元々は相澤くんの家に泊まっていた影山くん。だけど、すぐに私に土下座しながら、住ませてください、って言ってきたわ。

正直、相澤くんの家って人が住める環境じゃないのよねぇ。

 

そうして、監視役に選ばれた私。

 

私は、彼の私生活に干渉し、制限する。

だから、私は、制限が掛からないことは出来る限りしてあげるつもりだ。私に出来ることは、それくらいなのだから。

 

「そうですか……でも、お礼はさせてください。

 いつも通り、家事はもちろん。マッサージもしますんで」

 

子供のような笑顔で、彼は笑った。

 

普段は見せない、その笑顔に胸が締め付けられる。

あー、ヤバい。

完全に惚れちゃったわ。

 

私の感情は、キュンキュンと音を立てているが、理性はやっちゃったと嘆いている。

 

普段は懐かない猫が、飼い主に会って機嫌が良くなったら、こっちにも尻尾を振ってきたみたいな。

ーーそんな感覚。

 

いわゆる……ギャップ萌えってやつね。

 

もー、好きッ!!って感じ。

 

はぁー、好き(ベタ惚れ)

 

なんて言うか、もう好きなのよ! 伝われ私の気持ち! キュン死しろ! おらっ!!

 

 

 

そこから私の記憶はなくなり、いつの間にか自宅に着いていた。

 

やっと、帰れた……。

 

キュンキュンしすぎて死ぬかと思ったわよ。大人になってからキュンキュンすると謎の感覚になるのよね……。

 

理性は働いてるのに、体は正直になっちゃうから、(メス)が意図せずに出ちゃう謎の現象って何なのかしら……。

 

あー、この胸筋に挟まれてぇー。

 

黙れ、おらっ!(拳)

 

理性と本能の戦いが、こうして何度も脳内で起こっている。この戦いに決着はいつ着くのだろうか。

 

考えるだけで、ため息が出る。

 

「……先生、大丈夫ですか? すぐご飯にするんで、ちょっと待ってて貰えれば……それとも先に風呂っすか?」

 

おい、今やさしくすんな(半ギレ)

 

「うんうん、先にご飯にする(めちゃカワボイス)」

 

ほら、出ちゃった。

自分の体が、自分のモノじゃないみたい。

 

大人になって、恋愛なんてするもんじゃないわね……。はぁーー、好き♡ はぁー、死ね。

 

本能に、そう告げて、影山くんのご飯を食べ、お風呂へ。そして、マッサージを受けていた。

 

ちなみに、マッサージはとても気持ちよかった(いやらしいマッサージではない)。

いつかされたいわ〜♡

……◯ね、オラァ!!(本気パンチ)

 

そうして、私は永遠の眠りについた(普通に寝た)。

 

 





1話のアンケートを締め切らして頂きました。
結果としましては「泣いて喜ぶモブ男」に決定いたしました。

アンケートへ参加していただいた方、ありがとうございました。
感想が、増えないので、アンケートをバンバンやっていこうかなと、思っているので、今後もアンケートへの参加をよろしくお願い致します。

アンケートを間違ってる消してしまいました……誰が投票して下さったか確認していないのですが、さっそく投票してくださった方、申し訳ありません。
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