ハッピー至上主義のヒロアカ冒険譚   作:もーまんたい

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前々回の後書きにも書きましたが、アンケートを勘違いで削除してしまいました……さっそく1人だけ投稿してくださっていたのですが、申し訳ない。よければ、もう一度投票してくださればと……。私のミスで、申し訳ありません。

それと、アンケートにて、改変してほしい話を選んで貰えらば、投票が10以上超えたものを再度アンケートにかけて、改変変していくので、投票をよろしくお願いします。

レイxyzさん、☆9 ありがとうございます!!
胴長太さん、☆8 ありがとうございます!!
仮面幻夢さん、☆9ありがとうございます!!
天魔刀さん、☆10 ありがとうございます!!

そして、感想もありがとうございました。
感想には、絶対返信させて頂きますので、よろしくお願いします。


マスコミ騒動

 

雄英校門前に、大量に集まる記者たち。

 

オールマイトの雄英就任を聞きつけて集まった……その記者たちは、項垂れていた。

オールマイトの情報が全く掴める気配がしないからだろう。

 

そしてーーそこに近づく、一人の青年。

 

ボロい黒服を着ており、見るからに怪しい、少し青味がかった白髪の風貌をしている青年。

 

しかし、その怪しい青年に提示される甘い蜜を記者たちは欲してしまう。

 

オールマイトの情報が欲しいだろう?、と青年は囁く。

 

記者たちは、その蜜が毒だと知りながらも、吸おうとーー

 

 

しかしーー

 

 

「ーーよう、何してんの? 俺も混ぜてよ」

 

ーーそれは、俺によって阻止される。

 

 

俺は白髪の青年に肩を組みながら、軽口を叩いた。

 

させねーよ。

お前らにココは、荒らさせねえ。  

 

青年の嗤っていた顔が、不愉快そうな顔へと変わる。

 

「チッ、ガキか……マナーがなってないな……」

 

その表情を見た記者たちは、いそいそと、その場を後にした。

 

おいおい、殺気撒き散らすじゃないよ。

しかも、駄々漏れだ。周囲にまで、漏れちまってんだわ。

ガバガバだな…… 指向性がなく、周囲に広がるこの感じ……技としてではなく、自然と殺気を放てるようになったって感じか。

 

「人と肩を組むのは、仲良くなってからって学校で習わなかったのか? ……だから俺はガキが嫌いなんだ……まあ良い」

 

とりあえず……と白髪が呟く。

 

「…………死ね」

 

そして、()()()()で自身の肩に組まれている俺の腕に触れようとする。

 

しかし、

 

ガッ、と彼の腕は俺に掴まれ、()()を阻止される。

……だから、させねーって言ってんじゃん。

 

「まあ話し聞けよ……」

「…………ッ」

 

動かさねえだろ? 

 

ーー合気ってやつだ。

 

無理に動かそうとすると、健が切れたりするから気をつけろよ?

まあ、切りたいなら、ご自由に。

 

「で、話聞く気になったか?」

「ああ、なったから。離してくれよ……」

 

コイツ、狙ってやがるな……。

それに、動けなくなっても、なお俺のことを殺そうとするその姿勢。その視線の動き。その殺気……だいぶ殺してるだろ、お前。

 

「だいぶ、殺してるみたいだな……。おい……殺気、漏れてんぞ?」

「……殺気を感じれるガキが何言ってやがる……お前も殺してるんだろ? 人のこと責められる立場じゃないだろ……」

「…………ああ、もちろん直接ではないにしろ、やっちまったよ。俺のせいで、何人も死んだよ。だから、俺が殺したも同然だ……。

 でもな。言っとくとが、殺気を感じられるのは、殺人(それ)が理由じゃねえよ。お前の理由とは違う」

 

しっかし、コイツ、この状況でも余裕あるってことは、どっかにいるな。仲間が、もしくはコイツの()()がよ。

 

その()()に、その手で何人、()()()()()()

 

もう彼の心は、すでに救えぬ所まで、行ってしまっているのではないか……そう思えるほど、彼の殺気は凄まじい。

ただの小悪党が放てる殺気ではない。

 

「それで、お前も壁破壊するの、手伝ってくれるのか?」

「そんなわけねぇだろ。バカか、お前」

 

さてはお前、国語苦手だな?

混ぜて貰いたくて、話かけたと本当に思ってんのか? だとしたら、相当アホだぜ……?

 

「じゃあ、何の用か言えよ。……まさか、壁破壊するの止めに来ただけじゃないんだろ……?」

「ああ、よくわかったな。そうだ、今日は言いたいことがあってな……」

 

察しの良い白髪野郎に、俺は言う。

 

「雄英からは手をひけ」

「ぁあ? 何で、その事知ってやがる……」

 

コイツらは、ヴィラン共は、狙っているのだ。

オールマイトを、雄英を。

そして、雄英を襲撃する予定だと、俺は知っている。

 

「俺には物知りな友人が、いてね……」

「義燗か……いや義燗のとこのデブか……」

 

そうだ、疑え……自分たちの仲間をな。

まあ、そんな上手くはいかないはずだが、上手くいけばワンチャン内部からの崩壊もさせられるか……? まー……そんな上手くはいかないよなー……。さて、そろそろか……。

 

「で、そろそろか? お仲間さん達が来るのは?」

「ああ、だからこの手を離せよ……まだ、死にたくはないだろ?」

 

死にたくないだろ、と吐きながら殺気を出す。

お前が殺したいだけだろ、と悪態をついてしまう。

 

「そーだな……

 ……まだ死ぬには早すぎるし、もう死ぬには遅すぎた。ってことで、ここら辺で退却させて貰うぜ、あばよっ」

「ぁあ? 何言って……ッ」

 

そう呟いて、俺はーー消えた。

 

「チッ、ワープ持ちか……おい、黒霧。行くぞ…… 雄英をぶっ壊す理由が増えた……帰って早く準備しなくちゃなぁ……」

 

路地裏から黒いモヤを全身に漂わせる"黒霧"と呼ばれた者が出てくる。白髪の青年は、路地裏に入って行き、その場を後にする。

 

 

その様子を俺はーー建物の上にうんこ座りで眺めていた。

はぁー、とため息をつきながら、コレからの事を考える。

 

やっぱ、そうなるかー。

コレでやめてくれたら、良かったんだけどな……。

ただ、コレで俺の委員長キャラは確定した。

収穫としてはデカいな……。

 

本来の目的である「委員長キャラの死守」

 

を成し遂げることは出来た。

 

もしも、あのまま記者たちが雄英に侵入すれば、マスコミパニックが起こり、飯田が活躍。

そのまま、俺は委員長から降格。

 

そうすれば、委員長になりそこねたモブと化す。

それだけは、避けなければならなかった。

モブでは変えられない運命(ストーリー)が近づいているからな。

 

 

USJ襲撃事件まで、残り……4日。

 

 

 

★★☆☆☆☆

 

 

 

どうも、委員長になりそこねたモブです。

 

万能系キャラでも何でもないモブ男になっちゃいました……つまり、ただのモブです。なぜ……こうなった……。

 

俺は、USJ(嘘の災害や事故ルーム)へとバスで揺られながら、自分がモブに成り下がった理由を思い返す。

 

あの後、

 

俺がマスコミパニックと委員長降格を阻止した後。

 

学校に戻っていくと、副委員長の緑谷が委員長代理として飯田を指名し、委員長(仮)としてクラスをまとめ上げていた。

 

「え」

「「あ」」

 

おい、やめろ。その浮気現場を目撃されたみたいな反応。

てか、なんで副委員長がやらずに、代理委員長指名してんだ?

……その役目は緑谷、お前がやんだよ。

 

しかも、クラスも良いぞー、飯田ー、と盛り上がっていたみたいで、みんなが気まずい顔をしていた。

 

あー、コレは完全にイジメです。

 

もう委員長、飯田で良くね?みたいな雰囲気出して俺を降ろそうとしてますわ……君ら、人の心ないか?

いや、ねーなコイツら……人生初めてだわ、虐められたのなんて……ま、まあ全然、気にしてないけどね……(震え声)

 

「影山、なんでお前がいる。お前、早退したろ」

「あー、治りました……」

 

相澤先生が、早退した俺が何故いるのか、と尋ねきた。

もちろん、仮病で早退したので、治ったと先生に伝える。

 

「うし、じゃあお前が飯田の代わりに仕切れ」

「え? 人の心ないんですか?」

 

この状態から俺に仕切れっていうのは、どうなの?

何をしてるか、わからんて。

 

「じゃあ、影山。お前、委員長降りろ」

「やります、やります!!やらしてください!!

 お願いしますッ!!(土下座)」

 

じゃあヤレ、と相澤先生はクイッと顎で指示する。

 

「ほんじゃ、やりますか。

 緑谷、今なにやってんのか教えてくれ、それと飯田は引き続き委員長代理の仕事をしてくれ」

 

パッパと俺は2人に指示を出していく。

2人とも、驚いている。

 

俺が普通に委員長としての仕事してるだけで、そんな驚く? お前らの俺への印象どうなってんだよ……って、自己紹介(アレ)で止まったままか……そりゃ、その反応になる訳だわ……。

 

「ほいほい、仕事しろ仕事。とっとと終わらすぞ」

「う、うん」

「あ、ああ」

 

2人とも戸惑いながらも、俺の言葉に頷く。

 

そして、そのまま色々な決め事を全て終え、その日のHRは終了した。

 

そして、問題はその2日後。

 

俺が、委員長を引退することとなった日だ。

 

その日、俺は完全に油断していた。

度重なる成功、原作改変(ストーリー改変)をしたことで、調子に乗っていたのだ。自分でも調子に乗らないように気をつけていると、思い込みながら、俺は自分に酔っていた。

 

案外、余裕じゃねーか、と。

 

14年間で起こった失敗の連続は、この短期間で起こる奇跡の連続が、あたかも自分自身が引き起こしたモノと勘違いされるには、十分な要因だった。

 

偉大なるトーマス・エジソンは言った。

 

失敗は、成功のもと、だと。

 

俺はその言葉を信じて頑張ってきた。

失敗の連続は、いずれ大きな成功へと変わる。

そうでなくては、今までの努力が、失われた命が、報われないから。

 

そして、俺は報われた。

偉大なる人の言葉は、本当だったのだ。

 

しかし、時にその身の丈を超える報いはーー

 

 

ーー人を失敗へと導く

 

 

見事に、俺は過剰な成功体験をし、失敗へと進んで行った。

 

 

鼻歌を歌いながら、教室から職員室へ向かう俺。

もう、この時点でだいぶ浮かれていた。

 

だが、この調子もあと少しの間。

 

職員室で自席に着く相澤先生へ、プリントを渡し終えたときーー衝撃の発言が飛んでくる。

 

「影山、お前。やっぱ委員長、降りろ」

「は? ハァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?(バシッ)痛ッ」

 

俺の絶叫を、相澤先生は俺の頭を叩いて止める。

 

「うっせえ、理由を聞け、理由を」

何でですか(死ね)?(直球)」

「ああ、それはな……って今、死ねって言わなかったか……?」

「はははっ、言ってる訳ないじゃないですかー(言ってるよー死ねーー)

「いや、今『言ってるよー死ねーー』って言ってたよな? 聞こえてないと思ってんのか、馬鹿にしてんのか、どっちだ?」

「してるよーー」

「ああ、もう隠す気ないわ、コレ。

 てか至近距離にいるのに誤魔化せるわけねえだろ」

 

バシッと頭を(はた)かれる。

 

痛ッ、クッ……ソォ、頭叩きすぎだろぉー……。

 

どうやら、バレていたようだな。

相澤先生に、俺の母音が似てれば死ねって言ってもバレない説は、通じなかったみたいだ。

 

「死ねしか、語彙(ボキャブラリー)がないのか……この語彙力弱者(ボキャ貧)め」

「はぁーー? 死ねぇ?(ありますけどぉ?)

「まあ、良い。とりあえず、話を聞け」

「うっす……」

 

話が進まないため、俺は折れる。

まあ怒るのも、理由を聞いてからで問題ないだろう。

 

「オールマイトからの指名でな、お前に講習を行ってくれるみたいだ」

「……? それと俺の委員長が何の関係が?」

「俺が委員長との兼任は出来ないと判断した。委員長は、かなり忙しい役職だからな」

「なら、オールマイトの講習やめます!」

オールマイト(No.1ヒーロー)との講習と委員長職で、委員長を選ぶ馬鹿がどこにいる……」

 

は? ココにいるが?

つか、オールマイトは緑谷の師匠だろ?

モブなんかに構わず、弟子の方見てやれよ。

 

「オールマイト直々の指名だ、受けてやれ」

 

オールマイト、アンタ合否発表から原作改変しすぎだって……もうちょい抑え気味でいきません? 変えすぎると、変な方向行っちゃうんで……え、俺? 俺はモブだから大丈夫だって……。

 

 

「とにかく、そういうことだ……ちなみに、断ったら除籍な」

「え、拒否権無し?」

「なし」

「へえ、やるやんけ(震え声)」

 

相澤先生(アンタ)が俺のこと除籍にしないことはわかってるんだからね? その脅し通用しないんだからぁ、その除籍簿をしまえやぁ……名前を書こうとするなぁ。

 

「わかりました……受けますよ」

「そうか、なら良かった」

 

やっと除籍名簿をしまった相澤先生を見て、ホッとする俺だが、コレと同時に委員長職を失ったことに気づく。

 

「え、コレで俺の委員長生活、終わり?」

「ああ、終わり。お疲れ様」

 

 

 

こうして、俺は委員長職から降りることとなった。

 

バスの長椅子で、ため息をついていると。

 

横に座っている梅雨ちゃんが話しかけてくる。

 

「影山ちゃん、どうしたの? 元気、ないようだけど……」

「いや、委員長職を降ろされたのがなぁ……」

 

あの後、すぐ相澤先生に「相澤先生……!!委員長をやりたいんです………」と、手と膝を地面につけた状態で泣きながら頼み込むが……「諦めろ、試合終了だ……(ポンッ)」そう言われ、肩に手を置かれた。

 

思い返しただけでも、腹立たしいわ。

何が、試合終了だ。

ちゃんとスラム◯ク読んでから出直して来い。

 

「でも、オールマイトから直接、教えて貰えるんでしょ? 

 正直、羨ましいわ」

「そうか?」

「ええ」

 

なら、変わって欲しい……って言ったら嫌味になるよな……。

実際、オールマイトから何を教わるのかもわからないし、俺オールマイトみたいにパワーと耐久でゴリ押すタイプじゃないし。

何かが得られるとは、思えないんだよなぁ……。

ほんと、受ける意味ねえな……。 

 

はぁ、と俺はさらにため息をつく。

 

「影山ちゃんは、オールマイトに教わるのが嫌なの……?」

「いや、そういう訳じゃないんだけど……なんて言うかなぁ……まあ、単純に俺とオールマイトではタイプが違うんだよなー……」

 

オールマイトはパワー系ゴリ押し。

俺は頭脳系スマート。

 

それに、俺の場合は準備が色々と必要だし、資金も結構、必要なんだよなー……あんなナチュラルボーン筋肉とは違うのよ。

こちとら、()()()()なんだよ。

 

「そうかしら?」

「そうなんよ」

「パワー系としてはオールマイトに似ていると思ったのだけれど……」

 

そこで、少し考えた様子の梅雨ちゃんから爆弾発言が飛び出す。

 

「……やっぱり親戚だったりするかしら?」

「「「…………ッ」」」

 

2人の会話を盗み聞きしていたクラスメイト達が声にならない声で、驚愕する。今まで聞きたくても聞けなかったことを、さらりと聞く梅雨ちゃんの度胸に驚いているのだろう。

 

「んにゃ、全く血縁関係でも何でもない」

「……そうなのね……あまりに個性が似ていたから、気になってしまって、ごめんなさい」

「謝んなくて良いって、オールマイトの個性に似てる自覚はある」

 

まあ、そら、気になるよな。ここまで個性が似てたら……。だが、残念なことに俺のコレは個性じゃなくて、転生特典(チート)だからな……。しかも、()()()だし。

 

ところで、オールマイトに親戚の子供がいるなんているのだろうか……。両親が亡くなっていることは知っているが、そういう人はいなかったのか? まあ、オールマイトはお師匠大好き野郎なので、あんま居そうにないよな……。

 

「ま、そんな事より、梅雨ちゃんの個性について教えてくれよ」

「ええ、でも、影山ちゃんの個性も教えてくれる?」

「おうともさ」

 

で、梅雨ちゃんから聞かせてもらったことをまとめると……

 

蛙吹梅雨(あすいつゆ)

“個性”『カエル』

カエルっぽいことは大抵、出来るぞ!

 

てな、感じだ。

 

「ってことは……壁にも引っ付ける感じ?」

「ええ、天井にだって貼り付けるわ」

 

俺は知っているにも関わらず、梅雨ちゃんにワザと個性について聞く。あたかも知らないかのように。

個性は、この世界では人に言うか記録を見られない限り、知る由はない。なので、自身の個性を知らない奴が知っているとなれば、確実に怪しまれる。怪しまれないためにも、俺は知らないフリをする。

 

「強いな……派手な個性ではないが、汎用性の高い個性だ……」

「ケロッ、ありがとう。ほんとは派手な個性が良かったのだけど……コレは嫌味になっちゃうかしら?」

「人によってはじゃねーの?」

「ケロケロ、影山ちゃんが思ってないなら、よかったわ」

 

良い子やわぁ〜〜……全然、表情読めないけど……。コレは、笑っているのか? 1ミリだけ口角が上がってるけど……うーん、わからん。まだ、日が浅いからな。もう少し一緒にいたら、わかってくるかもしれないし。

 

「じゃあ今度は影山ちゃんの番ね」

「了解っ」

 

俺が個性登録した個性「筋力強化」

 

後付けだが、個性として認められたため、中学の頃に登録した。

小中と1回ずつある個性診断。

小学校の頃は、後付け出来ていなかったため、登録できなかったが、中1の頃には、すでに後付けした後だったからな。

 

「……てな感じの異形型の個性だね」

「凄いわ、そのパワーで異形型……」

 

異形型というのは、3つに分類される"個性"のうちの1つで、一般的な人とは異なった見た目をしている者たちの事を指す言葉だ。

 

基本的に"個性"は、能力によって「発動型」「変形型」「異形型」の三系統に大別している。

 

「発動型」

数多くある"個性"の中で一番スタンダードな系統。

 

「変形型」

通常の人間の体から、自身の意思で肉体を変化させる系統。

 

「異形型」

生まれた時から常時"個性"が発現している系統。

俺と梅雨ちゃんの"個性"がココに当てはまる。

 

そして、"個性"の分類ではないが、

 

「無個性」

"個性"を持たない事を指す。世界の8割の人が"個性"を持っている中、残りの2割の人間のことである。

 

実際、俺はココに分類される。

ヒロアカ世界では、個性因子と呼ばれる、人を超人へと進化させるモノが存在する。しかし、ごく稀にソレを持たずに生まれてくる人間がいる。例えば、俺や緑谷、そしてオールマイトだ。その因子がないが故に、"個性"は発現しない。

 

しかし、その因子の存在を証明できたものは未だにいない。

 

だから、俺のような因子を持たない者ですら、個性として登録できる。

 

そして、さっきも言ったが、俺が()()した"個性"ーー

 

"個性"『筋力強化』

オールマイト並みのパワーとスピードを()()、発動できる。

 

梅雨ちゃんが驚くのも納得のチートっぷり。

表情が読みにくい梅雨ちゃんでさえ、この時だけは驚いてますって顔をしている。

 

確かに、チートだ。

緑谷みたいに発動すれば、自損することもない。

だから、デメリットはないように思えるーー

 

「ーーデメリットはないのかしら……?」

 

だが、もちろんーー……デメリットはある。

 

力のコントロール。

 

コレが常に必要とされる。

歩いている時も、話している時も、糞している時も、そして寝ている時でさえ、強大な力をコントロールしなくてはならない。

 

でないと、家が吹き飛ぶし、人が死ぬ。

 

寝返りを本気でうてば、家の半分が吹き飛ぶ。

そのせいで、俺は人里へは降りれないモンスターと化すところだった。いや、実際に力を手に入れた頃は、一度も人の近くには行けず、しばらくの間、山で生活していた。一時期、謎のUMAとしてテレビで報道されていたのは、俺だ。

 

「それは、恐ろしいわね……」

「本当に大変だった……」

 

しみじみと俺は、山籠りの大変さを思い返していた。

 

そんな話をしていると、

 

相澤先生から声がかかる。

 

「着いたぞ。お前ら、準備は出来てるか?」

「「「はい」」」

 

真剣な目つきで、彼ら1-A組は答える。

入学式からは想像が、つかない変わりようだ。

 

そんな中ーー

 

ーー俺は一際、真剣な表情でUSJを見ていた。

 

ヴィラン達は既に、動き出している……。

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