ハッピー至上主義のヒロアカ冒険譚 作:もーまんたい
kenchanさん、☆9ありがとうございます。
もう少しでバーが伸びそうです。
kenchanさん、そして評価をつけて下さった皆様のお陰です。
本当にありがとうございます!!
あと、感想って返信しない方が書きやすいですか? 感想で教えてください。それによっては返信はしないようにします。
USJにて死柄木と黒霧が泥ワープで消えた後。
行動不能になった脳無は確保され、生徒達も無事に保護された。そして、生徒達が倒したとされる
被害は最小限に抑えられたことで、事件は左程問題視されずにいた。テレビでは『さすがは雄英』という報道とセキュリティの問題、生徒達の美談で埋め尽くされている。
ーー1人の生徒が退学したことは一部の者しか知らない。
★★★★☆☆☆
ピッ、
会議室のスクリーンにでかでかと画像が映し出される。そこに映されていたのはーー
ーー影山モブ男
名前 影山 モブ男(かげやま もぶお)
個性 筋力強化(異形型)
年齢 15歳
性別 男
誕生日 4月4日
身長 188cm
血液型 A型
出身 静岡県
出身校 陰乃私立小学校
職業 漫画家「モブ辛」 雄英高等学校所属
備考 オールマイト並みの力を持っており、中学一年生時の個性把握一斉診断にて個性届けを申請。両親は共に他界。原因は広島ヴィラン抗争事件。小学校中学校と共に親戚の家を転々とし、現在は一人暮らしの模様。両親のどちらも無個性とのこと。両親は医師であり幼少期はかなり裕福だった模様。漫画家「モブ辛」として活動。収入の大半は募金されており、一部は生活費と研究に使っているとのこと。雄英入試にて歴代1位の得点を叩き出している。USJ襲撃事件時は独自のコスチュームを着て脳無と呼ばれるヴィランと戦闘。そしてヴィランの撃退、確保に成功。しかし、全身に人の手と思わしきモノをつけたヴィランと面識があった様子。事情聴取にてヴィランの雄英侵入を阻止しようとしたと証言。雄英校門前監視カメラにて確認。記者とヴィランの間に入りに行く少年を確認。仮面を着けているが影山モブ男の可能性有り。ちなみに、モブ男という名前は両親が出生届提出期限に名前を決められなかったため適当につけた、とのこと。
スクリーンに出された情報を見ている者達が唸る。
怪しいとも、怪しくないとも、言えないこの情報達に何と言えば良いのかわからないのだ。
しかし、その中で女性警官が口を開く。
「怪しいですね……」
「そうか? 両親がヴィランのせいで死亡、ヒーローを目指す。別におかしいことはないだろ。てか最後の情報いる?」
「いるんじゃないですか? 実は両親から虐待を受けていたとか……可能性としてはあるじゃないですか……」
女性警官の発言を否定し、質問するベテラン男性警官。
モブ男という名前は両親が出生届提出期限に名前を決められなかったため適当につけた、という情報もそこから考えられることは沢山ある。一つ一つが重要な情報だ。
「ま、でもそこら辺も調べたんだろ?」
「はい、全くでしたね」
しかし、そこは流石警官。
調べ切っている。
怪しければ徹底的に調査し、裏を取る。
「しかもコイツ、モブ辛先生じゃねーか。あれだろ?膨大な収入の殆どを被災地とか貧困国に募金しちまう変態で聖人漫画家」
「そうですね、面白いですよね。モブ辛先生の漫画」
「おい!!お前、完全にファンじゃねーか!!」
警察の手にかかれば大抵の情報は隠蔽は不可。
名前を言ってはいけない漫画家の名前がバレてしまった瞬間だった。
「ま、疑わしければ罰せず、だ。刑事事件にはならんよ」
「え? そうなんですか? 警察ってとりあえず冤罪でも良いから訴訟するんじゃないんですか?」
「警察にどんなイメージ持ってんだ!! と、言っても全く否定できないのはそうなんだけどな……」
女性警官の警察へのイメージは間違いだと強く否定することはなく、ベテラン警官は、スクリーンに映る影山モブ男の写真を見ながら呟く。
「刑事事件にはならないから、警察は動かねえ。
だがな……雄英がどんな判断を下すかは判らねえ。だから、モブ辛先生のファンなら願ってやれ、彼が立派なヒーローになれるように……」
「そうですね……」
ベテラン警官の言葉に従い、変態聖人の漫画家「モブ辛」こと影山モブ男の幸を願う女性警官。
「ええ……ガチで手合わせて願ってるよ……」
「モブ辛様、影山モブ男さんを助けてあげてください……」
「あ、そういう感じね……深くは言わんとこ……」
実は新星の女性警官が変態漫画家の狂信者だと初めて知ったベテラン警官であった。
★★★★☆☆☆
雄英の会議室。
先生方が会議などで使う部屋だ。
「…………」
「…………」
俺は今、絶賛ーー退学に追い込まれていた。
冷や汗を垂らしながら、先生方の視線を一挙に受ける。
そう、俺は今……雄英の会議室にて、学校内裁判にかけられているのだ。
「…………えっと、俺ってなんで呼ばれたんですか?(すっとぼけ)」
「影山……わかってるだろ?そういう事だ」
「オレ、ワカンナイ(裏声)」
俺の質問に質問で返す相澤先生。
それに俺はわかっているが、わからないと答えた。
そりゃ、わかるでしょ!
この雰囲気普通じゃないからさ!
裁判とかで良くみる場面と同じだって!
コレもう判決出てるやつじゃないよね?
判決を言い渡すためだけに、呼ばれたってことは……(チラリ)。
根津校長の方を一瞥すると
齧歯類こと根津校長は俺に向けて手を振る。
おい、アンタなんでこのタイミングで手を振るぅ? そういう事なの? そんな訳ないよね?ね?
「その疑問に私が答えるのサ!!」
「…………(思考を盗聴されてる!?)」
「してないのサ!」
「されてるわ……(確信)」
「では、気を取り直して!」
ドクドク、
「……判決はーー」
バクバク、と鼓動が早くなっていく。
「ーー……死刑なのサ!!」
「し、死刑ィ!?」
退学を言い渡されるかと思ったらまさかの死刑判決。
運命の野郎ついに俺を雄英からじゃなくて世界から排除しようとしてやがる……負け確では?
確かに怪しまれる要素は沢山ある。
それにしても……
「重すぎませんか!?」
「間違えたのサ!」
「うっしゃぁあああああああああああああああああああああああああッッッ!!オラァァア!!」
勢いよく立ち上がり、ガッツポーズ。
運命に打ち勝ったぞッ、オラッ!!
「間違えたのサ! 退学なのサ!!」
「ぁあぁ終わったぁあああああああああああああああああああああああああああああああもうダメだぁあああああああああああ〜〜〜………」
俺はガッツポーズのまま、へなへなと崩れ落ちていく。
べちょりと床に寝そべって現実の厳しさに打ちひしがれていた。
結局、どっちにしろ死刑宣告に変わりはなかった。
期待させやがってぇ〜ー〜〜………。
ガタッ、
相澤先生が椅子から勢いよく立ち上がる。
「根津校長、俺が聞いていた話とーー」
「すまないね。よく考えたら、彼は怪しすぎる……雄英を堕とされては日本が危険に晒されてしまう……
だから、グレー判定だとしても退学にするしかないのだよ……」
くっ、と相澤先生は正論で殴られていた。
相澤先生のさっきの、わかってるんだろ?発言は何だったんだ……?何、イタズラ? かなり趣味が悪いけど……まあ、味方してくれるなら許そう。
「確かにそうですが……」
あ、認めちゃったよ。
もう許さんわ。
「ーー……ですが、コイツの怪しい所を一つずつ明かしていけば……疑いは晴れる」
「それは無理なのだよ、相澤くん。明かすために掛かる時間と、彼が内部から雄英を陥落させる時間、後者が圧倒的に早いのサ……」
「…………」
相澤先生……ありがとう。
だけどーー
ーーあなたでは運命に勝てない。
主人公級の改変力を持つ者「オールマイト」でなければ、この状況をひっくり返すことは無理だ。
そして、オールマイトはココにはいない。
ーー俺の運命は確定している。
勿論、委員長職の代わりに得た連絡先からオールマイトには連絡したさ。でも、繋がる筈もない。
運命の力が、働いている。
俺の雄英入学を機に崩れ出した運命は、その修復力を持ってして世界を元に戻そうとしているのだ。俺という異分子を排除して。
世界が再び俺の行動を否定する。
そうして、俺は雄英を退学になった。