ハッピー至上主義のヒロアカ冒険譚 作:もーまんたい
嬉しかったので、前書きに書かせてもらいます。
姉妹の兄で弟2さん
ろっかくさん
キンキンキノコさん
わけみたまさん
高評価、ありがとうございます。
戦闘訓練。
午後のヒーロー基礎学にて、個性使用可の訓練。初のオールマイトの授業として、行われることとなった。
個性を使うことに慣れる前に、初っ端なから実践形式。さすが雄英としか、言えない。見据えるは、常に遥か先。
伊達にヒーロー育成の最高峰と言われているわけじゃないな。
「始めようか有精卵共!!! 戦闘訓練のお時間だ!!!」
オールマイトの掛け声と共に、全員がグラウンドに集合した。
クラスメイト達が思い思いのヒーローコスチュームを、学校に提出したものを着ている。
被服控除。
要望する機能とデザインを学校に提出することで、各生徒専用のオリジナルヒーローコスチュームを学校のサポート会社が用意してくれる制度。
つまり、自分が考える最強、最高のコスチュームを作ってくれる機関だ。
誰もが考えたことのある、もしも自分がヒーローになったら。そして、そんな自分が着るヒーローコスチュームも、幼い頃から考えている子が大半だ。
そんな中で、俺は考えていなかった方に入る。
ヒーローコスチュームの妄想なんてする余裕なかったからな。俺の能力のせいで、ほんとに忙くて。とにかく、時間がなかった。
だから、俺のコスチュームは適当だ。
黒いフィットアンダーシャツを着て、その上に、白い羽織風のコートを羽織り、下に、白いクロップド丈のバルーンパンツを履く。
そして、最後に黒マフラーを首に巻く。
黒と白を基調とした和服風コスチュームだ。
和服の要素が羽織だけなのだが。
皆んなが、個性的なコスチュームを着ている中で、この服だと若干浮くな。いや、柔道服着たみたいな、奴がいる。
尾白だ。そのコスチューム、モブだな?と俺は瞬時に気づく。まあ、彼とはモブ同士、仲良くなれそうだ。
ニコニコと微笑みながら、彼に近づくと、離れていく。撤回。やっぱ仲良くなれそうにないわ。モブがモブと仲良くなれないって、どうなってんだ。じゃあ、そいつはもうモブじゃないだろ(正解)。
はあ、気をつけろよな。
モブは優しくされないと、死ぬんだぞ?
嘘です、ごめんなさい。
ほっぽいといても、ゴキブリ並みの生命力で生き残り続けます。大体、主役と人気キャラが死ぬんだよな。モブなんて殺しても、曇らせも起こらん。あ、死んでたんだ、くらいの反応が1番いらないからな。
頭の中で、ぼっち会話を繰り広げていたら、いつの間にか話が進んでいたみたいだ。
コレぞ、モブ。
なんか知らんけど、勝手に話が進んでる現象。
モブに甘んじるな。
ストーリーに関わっていけ、でないとストーリーによって消されるからな。
とりあえず、今はオールマイトが訓練の説明をしているみたいだ。
「状況設定は敵ヴィランがアジトの何処かに核兵器を隠していて、ヒーローはそれを処理しようとしている! ヒーローは時間内に敵ヴィランを捕まえるか、核兵器を回収する事。敵ヴィランは制限時間まで核兵器を守るか、ヒーローを捕まえる事」
俺は、質問をオールマイトに投げかける。
「除籍ありのルールですか? それともなし?」
「もちろん、なしだよ。私は相澤くんではないからね」
おお、とその場が湧く。俺も、うし!と声が漏れる。
ーーただし!とオールマイトがその歓声を断つ。
「除籍ルールはない。つっても、気持ちは、除籍ルールありの個性把握テストと同じ。 雄英はゴールじゃない、通過点なんだぜ?少年少女。怠けていれば、君たちは他校の生徒に先を越されてしまう。
個性把握テストのときの必死だったのは、何故か……。
ーーみんな、思い出してほしい……なぜ、雄英に入ったのか。目指しているものがあるはずだろ? 思い出せ、少年少女。
……自身のオリジンを。
相澤くんにも言われたろ?
"
オールマイトの言葉に、諭され、1-Aを覆う空気が変わる。賑やかな、少し抜けたような空気から、ピリピリとした空気へと。
皆、自身に問いかけたのだ。
……俺たちは、何のためにココにいるのか。
皆、思い出したのさ。
……自分の
「良いじゃないか皆!! カッコいいぜ!!」
流石は、オールマイト。流石は、雄英。
コレじゃあ、やる気になるしかないじゃないか。
1-A組全員の心にあった火種は、大きく燃え盛っていた。その熱意は、テストを回避出来て喜ぶ普通の高校生から、目標へとひたすらに進むヒーローの卵へ、彼らを運んでいく。
「よし、じゃあやろうか! 戦闘訓練開始だ!」
ーー初の戦闘訓練が今、始まる。
★★☆☆☆☆☆
くじ引きにより、決まったチーム。
全員のくじ引きが終わりチームが決まる。
Aチーム:麗日お茶子&緑谷出久
Bチーム:障子目蔵&轟焦凍
Cチーム:峰田実&八百万百
Dチーム:飯田天哉&爆豪勝己
Eチーム:青山優雅&芦戸三奈
Fチーム:尾白猿夫&口田甲司
Gチーム:上鳴電気&耳郎響香
Hチーム:蛙吹梅雨&常闇踏陰
Iチーム:影山モブ男&葉隠透
Jチーム:切島鋭児郎&瀬呂範太
……俺は……Iチームだから……葉隠と同じだな。
モブすぎて、なかなか名前が見つからなかったぜ。モブの大変さはこういう所だよな。
じゃあ早速、葉隠と合流しようか。
気配を探り、葉隠の元へ向かう。
「よろしくな、葉隠」
「うん、よろしくね! ところで、影山くん……
ーー……なんで目、閉じてるの?」
「あ、それ聞いちゃう?」
「もしかして……聞いちゃダメなやつだった……?」
流石に聞かれるか……。さて、なんて返そうか。
目を閉じている
葉隠が全裸だからである。厳密に言えば、グローブと靴を身につけているのでほぼ全裸と言うべきだろうか。
とにかく、胸部や臀部が見えてしまっているのだ。
何故見えているかは、予想がある程度つく。
多分だが、俺の超感覚のせいだろう。
葉隠以外は、全て見える。
だから、葉隠も見える。
普通の人はわからないかもしれないが、感覚が極まると、普通は見えないものが見えてくるのだ。
例えば、幽霊。
最初見た時は、疲れすぎて幻覚が見えているのかと思ったが。コイツらは、実際に存在する。
ただ、悪さをする部類のものではなく、そこにただいるだけで干渉されもしないし、こちらも出来ない。
幽霊すら見える奴が、光を屈折させただけの透明人間ごとき見えないとでも? バチクソに見えている。
もちろん、色も分かるぞ。
葉隠の髪は、黄色みが強い黄緑色で、ちょっとくせっ毛だった。肌は、真っ白だ。光を屈折させているからか、日焼け知らずなのだろう。
後ろ姿しか見てないので、これくらいしかわからなかった。顔は、実際に見たことはないが、前世で見た事がある。
葉隠の素顔があんなに可愛いかったなんて誰が予想していただろうか。正直、度肝抜かれた。
そんなクソ可愛、全裸少女こと葉隠さんが前にいるにも関わらず、俺は素顔を拝むことは叶わない。
素顔だけでなく、色々と見えてしまうからな。
すると。
「影山くん? 喋りたくないなら言わなくて大丈夫! 人に言いたくないことってあるもんね! こう見えて、実は結構、あるんだよ!」
「って、見えてないやないかーい! ……ッ! 近ッ!」
「え?」
考えごとをしていたら、いつの間にか、かなり至近距離まで近づいてきていたみたいで、思わず驚いてしまう。
「か、影山くん……もしかして、見えてたり……しない?」
ま、マズい……。
何か……何か言わなくては……。
脳内に、選択肢が思い浮かぶ。
その1「素直に姿が見えていることを言う」
その2「誤魔化す」
その3「嘘をつく」
その2か、その3しかない。
その1は論外だ。下手したら、除籍させられる。
ヤバい、時間がない。
早く答えねば!
ここは、無難にその2だ! 行くぞ。
「はっはっはーー! そんなの、
「だよね、よかったーー……
…………へえ?」
あれ……今、なんて言った俺……。
自分で言ったことが、信じられず。
俺は、あれれ?と目を開けてしまう。
コスチュームと謳っているが、実質グローブと靴しか身につけていない葉隠が目の前にいた。
そんな彼女が、口元をわなわなと震わせながら。
こちらを凝視している。
「…………」
すると。
葉隠の真っ白な肌が桜色に染まっていくのが目に見えて分かった。
「きゃ……」
彼女は、口を開ける。
「きゃぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
あ、俺死んだわ^^
バイバイ、みんな。
先に逝ってるぜ。