ひろがるスカイ!プリキュア〜無個性なヒーロー〜 作:そらまめ24
第0話 プロローグ
出久「………よし」
僕、緑谷出久は街にあるビルの屋上で手紙を用意していた。なぜなら、僕はこれから、ここから…飛び降りるからだ。
世界人口の約八割が何らかの特異体質“個性”を持つ中、僕は何の特異体質も持たない“無個性”として生まれた。そんな僕には、なりたいものがあった。それは個性を悪用する“
出久「…ッ」
ビルの手すりを越え、ビルの端に立った。飛び降りる先である路地に誰もいないことを確認すると同時に、路地までの距離を確認してしまいここに来て恐怖してしまった。
出久「…戻っても、苦しいだけだ…」
ここで飛び降りずに元の日常に戻っても、
出久「…ごめん、お母さん…」
何の地面もない空中に一歩踏み出しながら呟いた。その時、お母さんの言葉を思い出した。僕の個性検査をした時、僕が無個性だと知った時、僕が画面の向こうにいるヒーローになれるかと言った時の言葉を…
引子『ごめんね、出久!ごめんね…!』
出久「違うんだ…あの時、言って欲しかった言葉は…」
僕がそう呟いた時には、もう全身は空中にあった。あとは地面に着くまで待つだけだった。
もうすぐで地面に着く、そう思った瞬間、
?「あぁ、酷い目にあったのねん…」
地面に紫色のモヤが現れ、その中から肌が薄紫色で青色のモヒカンをした豚顔の大男が少し怪我をしている顔を抑えながら出てきた。
出久「えっ?」
?「…ん?」
僕は気の抜けた声を出し、大男がその声に気づいてこっちに顔を向けた瞬間、
ゴッツーン!
出久「うわぁッ!?」
?「グフッ!?」
僕は大男とぶつかり、そのままの勢いで大男と一緒にモヤの中に入ってしまった。
出久「イタタ…ん?ここは…」
大男に掴まりながら、ぶつかった衝撃で痛む体を確認しようとした時、周りが紫色の空間で漂っていたことに気づいた。ここがどこかを大男に聞こうと思ったが、目を回していたので聞けなかった。
出久「無重力空間、なのかな…あれは?」
紫色の空間を漂いながら観察していると、目の前に白色に輝くモヤが見えてきた。
出久「あれも何処かに繋がってるのかな…んッ」
白色に輝くモヤの眩しさに目を瞑った。少しして目を開けると無事に通り抜けれたことがわかった。ついさっきまでの紫色の空間にはなかった、上に青い空と白い雲があった。
出久「戻ってきた…えッ!?」
?「……ん、ここは…ん?」
少し安心して下を向いて僕は驚愕した。ちょうど大男も気がつき、僕が下を向いて驚いていることを不思議がり下を向いた。視界の中にある地面は遥か先にあるように見えた。つまり、僕たちがいるところは遥か上空だった。それに気づいた時にはもう遅かった。
ヒューン!
出?「「うわぁぁぁー(なのねーん)ッ!?」」
僕たち2人は地面に向かって落ちていった。
ーこの物語は、僕が一度夢を諦め…ある少女たちと出会い、最高のヒーローになるまでの物語だー