第十回 書いてみたいけどなかなか書きだせないお話を短編で書いてみたステークス   作:雅媛

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ウミネコアイレス奮闘劇

春、桜舞い散る季節、巨大な学園の校門前に腰まで届く銀髪の長髪のウマ娘が立っていた

ただ他の周りにいるウマ娘と比べ非常にやせ細り背も低いウマ娘だ

 

なぜここに来てしまったのか

いや、私はここには来ざるを得なかった

あのゴミ、いや糞どものせいだ

前世からの因縁がまたついて回るとは思わなかった

ああ・・・どうせなら何もかもを投げ捨ててしまいたい

 

だが脳裏に浮かぶのは同じ小屋に入れられていた枝のようにやせ細りゴミどもに連れていかれ二度と姿を見ることのなかった同年代のウマ娘たち

 

「はあ」

 

ため息1つつきトボトボと校門をくぐった

 

緑色の服を着た人がその姿をじっと見つめていた事など彼女は知る由もなかった

 

 

 

転生というものに憧れが無かった訳では無い、だが何も連続で転生というものを食らうというのは辛いものだ。

それも姿形を変えて2度も同じような状況に名前まで同じだと余計にである

1度目の転生が人から馬、2度目の転生が馬からウマ娘という種族への転生した存在それが私ウミネコアイレスだ

 

とぼとぼと自分の指定された寮に向かう

まだほかの入学者はあまり多くは来ていないようだ

まあそんな時間を選んできたのだが

こんな小さく貧相でヒョロヒョロでガリガリの体を見せたくはない

そもそもなぜトレセン学園に入学できたのかよくわからない

環境がよくない中勉強はできる方だとは思う

実技もかなり力を控えめにせざるを得なかったがハナ差勝利

とはいえタイムは控えめだった

一番の問題は私の今いる所だろうがこればかりはどうしようもない

逃げ出したいが逃げるための資金すらないし私がいなくなれば代償はあの子たちに向かうことになる・・・

あと数年、あと数年そうすればあのゴミどもを・・・

 

 

 

そんなことを夢想しながら歩いていたらこれから暮らす寮である美浦についた

寮に入り見取り図を確認する

すると横合いから声をかけられた

 

「おう!新入生かい?」

 

そちらを向くとそこには長髪青髪褐色肌のウマ娘がいた

 

「はい、新入生のウミネコアイレスです。よろしくお願いします。」

 

「よろしく!寮長のヒシアマゾンだ!何かあったら私にいいな!」

 

快活で何とも心地いい頼りがいのある姉御肌な人だ

・・・おそらくいろいろ世話になるだろうなと思う

届いてるであろう荷物を考えながら

 

 

 

ヒシアマゾンに連れられて自分の部屋についた

なんでも入学者と辞めていった人の関係で私は一人部屋らしい

何ともありがたいことだ

この体をあまり晒さなくてすむ

 

 

片方のベットに畳まれたシーツ毛布布団が置いてある

このベットが私のベットらしい

クローゼットには追加の予備制服にジャージに体操服が入っている

 

そして床にはほどほどの大きさの段ボールが一つだけ

 

ものすごく嫌な予感しかしない

 

意を決して開けてみる

 

私服など一枚もない替えの下着や靴下、自分の足のサイズに会うだけの安物の靴が数個

 

あとは手作りの髪飾り・・・・・・・そして・・・・

 

 

とても・・・・とても・・・

私にとって一番さわり覚えのある・・・髪の毛がひと房と桜の枝

 

 

・・・・・・・・ああ・・・くそ・・・・・

 

パタパタの水滴が髪と桜段ボールに落ちる

 

きっと今の私の顔は他の人には見せられないだろう

 

ギリギリの歯を鳴らす

 

誰も見ていない彼女の横顔は・・・・

 

怒りに・・・憎悪にまみれた・・・顔だった

 

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