アンデッドアンラック 不■の否定者   作:獅羅

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原作未読勢のために原作で否定能力が判明するタイミングまでは反転状態にしてます。


我々は否定する
No.001 不■の否定者


 

 

「―――殺っちまおうぜ!」

 

 

 円卓に響く男の声。

 それと同時に彼の手から弾丸のように指が勢いよく発射される。

 メンバー達は指をそれぞれのやり方で防いでいく。

 

 

 ――――彼らが、二人(ボイドとジーナ)を降し、シェンが推薦した新たなメンバーか。

 

 

 そう思案に耽りながらオレもまた指を裏拳で破壊する。

 

 

「チッ、死んでくれたら早かったのになあ」

「報告通りの二人だね。不死(アンデッド)不運(アンラック)

 

 

 不死(アンデッド)不運(アンラック)……シェンの報告で聞いていたが、中々にクセのある連中だな。

 特に不運(アンラック)、ただの少女にしか見えないが、報告通りなら強力な否定能力になり得るポテンシャルを感じる。あの否定能力で良く生き抜いたものだ。

 

 

「ようこそ、組織(ユニオン)へ」

「いいね、最高d」

 

 

 不死(アンデッド)が言い終わると同時に隣にいたタチアナから極大の拳が飛んでくる。

 彼女はジーナを慕っていたから分かるが、不死(アンデッド)と言えど流石にやり過ぎだ。

 

 

「やめろ、タチアナ。メンバー内での喧嘩はご法度だ」

「でも、アイツはジーナ(おば)様を殺したのよ!」

「それでもだ。これ以上やればジュイスが強硬手段に出るぞ」

 

 

 そう言ってタチアナをジュイスの方に視線を向かせる。ジュイスは不正義(アンジャスティス)を使おうとしている素振りを見せていた。

 

 

「ご、ごめんなさい、ボス」

「わかってくれればいい。不死(アンデッド)、君は?」

 

 

 不死(アンデッド)の方を見てみると不運(アンラック)に対して刀を向けていた。

 さっきの一瞬で不正義(アンジャスティス)を発動したか、相変わらず早いな。

 

 

「参った、もうしない。止めてくれ」

「潔し」

 

 

 不死(アンデッド)はすぐに引き、不運(アンラック)と一緒に席に戻る。

 彼らの座る席はⅩと―――Ⅺ席。

 円卓にはそれぞれ別々の否定能力を持った連中が座っている。

 

 

 Ⅰ席 不正義(アンジャスティス) ジュイス。

 Ⅱ席 不真実(アントゥルース) シェン。

 Ⅲ席 不可信(アンビリーバブル) ビリー。

 Ⅴ席 不感(アンフィール) フィル。

 Ⅵ席 不可蝕(アンタッチャブル) タチアナ。

 Ⅶ席 不壊(アンブレイカブル) 一心。

 Ⅷ席 不停止(アンストッパブル) トップ。

 Ⅸ席 不忘(アンフォーゲッタブル) ニコ。

 Ⅹ席 不運(アンラック) 風子。

 Ⅺ席 不死(アンデッド) アンディ。

 

 

 

 そして、俺はⅣ席のレイ―――不■(アン■■■■■)の否定者だ。

 

 

 

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 

 

 

 

「全員席についたな。いいぞ、黙示録(アポカリプス)

 

 

 11人の否定者が円卓に座った事で黙示録(アポカリプス)が目覚め、不運(アンラック)へと近付く。

 

 

『―――新入りか』

「ヒッ!?」

 

 

 不運(アンラック)は突如喋った黙示録(アポカリプス)を見て驚く。

 まあアレを見たらそら驚くだろうな。不死(アンデッド)と出会うまで引きこもっていたようだし……何より古代遺物自体見慣れていないだろう。無理もない。

 彼女の驚きをよそに黙示録(アポカリプス)によって課題(クエスト)が開示されていく。

 

 

『今回の課題(クエスト)7つ(・・)

 

 

 UMAバーンの捕獲 報酬 12人目の席の追加

 UMAイートの捕獲 報酬 不燃(アンバーン)の否定者の所在

 UMAランゲージの討伐 報酬 全世界言語統一

 否定者不可視(アンシーン)の捕獲 報酬 UMAコールの所在

 UMAパストの捕獲 報酬 古代遺物(アーティファクト)リベリオンの所在

 UMAスポイルの捕獲 報酬 不治(アンリペア)の否定者の所在

 

 

 そして―――

 

 

『―――UMAウェザリングの捕獲 参加人数1人 報酬 不能(アンファンクション)の否定者の所在。期限は8月31日 すべての課題(クエスト)をこなせぬ場合、(ペナルティ)としてUMA銀河(ギャラクシー)を追加する。さあ、選べ』

 

 

 今回の課題は7つか。かなり多い上に6つ目、報酬は悪くないがかなりヤバそうだな……これは今回捨てか?

 課題内容を聞いたジュイスがニコに組織(ユニオン)にあるデータの照合を行うよう伝える。

 そしてニコがサイコポットを額に接続し、データを探す。

 

 

「―――こなせそうなのは最初の三つだな。調査員のおかげで生息地や対策もある。最優先はバーンだな、報酬が良い。スポイルはやめとけ。データがなさ過ぎる、面子が減るだけだ」

 

 

 やはりな。俺が知る限りそんな名前のUMAは聞いた事がないし、どういうタイプのUMAか予想が付きづらい。こういうUMAの情報収集は普通、調査員がするものだが……データがないって事はそういう事だろう。

 ニコの返答にジュイスがすぐに結論を出す。

 

 

「そうか、ならまずは①②③のクリアに向け動いてくれ。(ペナルティ)は受け入れる、今回は戦力補強につとめよう。では各自の参加クエストを決める」

 

 

 俺の予想通りジュイスが捨て、(ペナルティ)を受ける前提で課題(クエスト)を進める方向性で固めた。

 仕方がないとは言え、オレが加入してから大分(ペナルティ)を受けている。今回で99回目、このままでは近いうちに世界が滅びてもおかしくはない。

 とりあえず今回はどれに参加するかだg「おい、ガキ本」

 

 

「こん中で難易度一番たけークエストはどれだ? 答えろ」

 

 

 ……は? アイツなにやってんだ?

 気付けば不死(アンデッド)―――アンディが黙示録(アポカリプス)の口を力づくで広げていた。

 

 

「あ、アンディ!?」

黙示録(アポカリプス)にケンカ売るなんて……イカレてんのか!?」

 

 

 トップの言う事ももっともだ。今まで何人かの加入を見届けて来たが、あそこまでクレイジーな否定者は見た事がない。

 数十年前に実験体としてここにいたらしいが、俺はまだその頃生まれてもいなかったからな……

 黙示録(アポカリプス)がアンディの手を噛み千切り、一番難易度の高いスポイルの課題(クエスト)を提示する。

 

 

「いいね、最高だ。参加すんのは不死(オレ)不運(コイツ)……そこの中華のガキだ」

「ボク!? ちょっ、聞いてな…」

『受注した……』

「えっ本当に!? ウソでしょ!?」

課題開始(クエストスタート)だ』

 

 

 そのままトントン拍子にシェンを巻き込みクエストが受注され、開始された。

 初っ端からとんでもねえ事をしやがる……クリア出来れば儲けものだが、本当に大丈夫かコイツらで……

 シェンがいるなら大体はどうにか出来そうだが、相性次第だな。

 そんな俺の懸念をよそにジュイスは何もなかったかのように話を再開する。

 

 

「さて……他のクエストの参加者を決めてしまおう」

「ちょっといいかジュイス」

「なんだい、レイ?」

「俺が最後のクエストを受ける。その代わり、今回の他のクエストはパスしたい」

「……理由を聞こうか」

「俺の否定能力と相性がいいってのと報酬がいい。だが万が一と言う事もあるしれん。だからこそこのクエストに尽力したい」

 

 

 不能(アンファンクション)と言われるとイ〇ポテンツとかアレなイメージが先行してしまうが、おおよそ機能に関する否定能力と予想される。

 それも発動条件次第だが個人的には不治(アンリペア)不燃(アンバーン)よりも欲しいタイプの否定者だ。

 そのためにはこのクエストを俺自身がクリアしておきたい。幸い今回のクエストの中には席の追加がある。直接見ない事には断言できないが12人目としては打ってつけだ。

 何よりスポイルとウェザリングを除けば他のメンバーでもクリアは十分可能だ。それとは別にやりたい事もあるしな……

 

 

「わかった。君にウェザリングのクエスト参加を許可する」

「そういう事だ黙示録(アポカリプス)。UMAウェザリングの捕獲のクエストに参加する」

 

 

 参加宣言を聞いた黙示録(アポカリプス)がウェザリングのクエストに俺の名前を刻んでいく。

 

 

『受注した……課題開始(クエストスタート)だ』

「どうも黙示録(アポカリプス)。ニコ、コレが終わったらヤツの情報をくれ。情報を読み終わり次第現地に向かう」

「了解。ウェザリングの情報はスポイルよりかはあるし、お前の否定能力(ちから)古代遺物(アーティファクト)なら対処出来るはずだ」

 

 

 その後はいつものようにそのクエストに誰が参加するかを順調に決まっていき、円卓はお開きとなった。俺はニコのラボへと行き、ウェザリングの情報を貰い対処方を頭の中で構築する。

 

 

「レイ、これがUMAウェザリングの現在の生息地と対策だ。ただ情報量が不十分だ。何かしら予測外の行動をしてくる可能性がある、気を付けろ」

「分かってる。これでもここに所属する前から奴らとは戦って来てる、慢心はしないさ」

 

 

 風化(ウェザリング)……スポイルと違い、意味がある程度搾られる上、情報も手に入った。これなら勝率は大分上がる。

 

 

「念の為、ウェザリングの付近にいる調査員をある村に集結させている。現地に飛び次第、そいつらと合流してくれ」

「ああ、わかった。それじゃあ行ってくる」

 

 

 さて、いつも通り行くとしようか。神と言う名のクズが作った、UMAという存在を叩き潰しに。

 

歴代不労を見たい?(先代は確定で出します)

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