加えて原作では大分先で出て来る用語も出してるのでご了承ください
「過去だと? どうやって知るんだよ。アイツ等と同じ方法でも使う気か?」
「いや、それじゃどちらかの過去しか見る事が出来ない。時間があればそれでもいいだろうけど、生憎これから起こる出来事は重要な
そう言って安野雲が出したのは、幾何学模様の走るキューブ型の
このキューブ、
「この
「
「なんだコレ……強力な力を内包している一方で、ガラス細工のように繊細……なんて歪な性質をしてやがる」
「流石高い審美眼を持つだけはあるね。これの用途はもう一つあって、記憶を保持した状態でどちらかの過去を追体験する事も可能にしている。ただし代償もあってね、一回しか使えない使い捨ての
「だからアンディと風子には使わなかったんだな。何回も使えるならそっちの方が効率がいい」
「それもあるけど、風子ちゃんはともかくアンディが記憶を持った状態だとややこしくなるからね。時には記憶がない方がいい事もあるのさ」
確かに追体験させるなら風子だけで追体験させた方がいい経験になりそうだな……どちらにしろアンディにも記憶が反映されるなら大した問題ではないのだろう。
しかしあの人とやらはよくこんな都合の良い
「……その力でコイツの中にある過去ループも追体験させる気か」
「察しがいいね。キミも目の前で彼が
「聞きたい事はまだあるが……時間がないんだろう? やってくれ」
正直言って俺の過去を見られるのはあまり好ましくないが……それは向こうも同じ事。猶予があまりない以上、四の五の言わずに事を進めるべきだ。
「レイ君は覚悟出来たみたいだね。リリィちゃんはどうだい?」
「ちゃんはやめろ、こそばゆい……どっちにしろ首を縦に振る以外の選択肢はねえんだろ? さっさとやれ」
「これで二人の同意は得られたね。ではキミ達は今からお互いの過去を追憶する。そして二人を合流させ、レイ君の中にある過去ループを体験する……始めよう」
安野雲がそう言った直後、
そして胸元に一寸の閃光が貫くと同時に、俺の意識はホワイトアウトした。
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「無事、行ったようだね」
おそらく二人はこれから、長い時間を掛けて関係を育む事になるだろう。ボクの知る二人も亡くなってしまうものの、かなりの実力者だった。でも
そんな二人が記憶の中で自身の否定能力の解釈を拡げられれば、少しでもこの状況をいい方向に傾ける事が出来るかもしれない。
四人をそれぞれ記憶の旅路に出した以上、ボクに出来る事は四人が目覚めるまで護る事。特に
四人を護る準備を始めようとした所で、新たな来客が部屋に入って来た。だがそれは予想していたアンダーではない。
長い白髪を靡かせ淡い紅色の瞳を輝かせたアルビノの少女。それが新たな来客であり、ボクにとっては数少ない知己と言える存在だった。
「……来たよ、ウン君」
「キミは……マギアちゃん? あの人から来るって聞いてないけど」
彼女はマギア。何人かいるあの人の仲間の一人で、あの人を母と慕っている少女だ。
度々会う中で友好的になっていったのだけれど、僕が初めて会った時から全く年を取っていないため、普通の存在ではないのは間違いない。あの人の仲間はどこかしら人間離れしているので今はもう慣れてしまったが……
「あの後やっぱり心配になったみたいでアタシに助けになって欲しいって言ってきたの。お母さんから離れてるから力はあんまり出せないけど、サポートくらいは出来るよ。どうする?」
「そうだね……じゃあボクの家周辺に結界を貼ってくれないかい? これから来るアンダーは対象外にしてね。勿論そこにいる本になったアンディ君もお願い」
「わかった。それくらいなら行ける」
そう言ってマギアちゃんは両手を広げて、結界を貼る。相変わらず早くて助かる……これで弱体化してるなんて全く思えない。
他はどうしようか……彼女がいるなら、保険を重ねておくのもアリだな。
「後はレイ君とリリィの二人の時間の流れを少し遅くしてくれないか? 戻って来るまでの間まででいい」
「出来ない事もないけど、あまり長い時間遅くするのは厳しいよ? その間にアンダーが来てもウン君の支援はあまり出来ない。それでもいいの?」
「構わない、リップ達の手の内は嫌と言う程知ってるからね。少しでも支援してくれるだけありがたいよ」
ボクの中にある最も避けたい出来事なだけに、リップ達に関する情報は反復して来た。だから対策は十二分に考えて来たつもりだ。この上マギアちゃんの助けがあるなら、これ以上にありがたい事はないだろう。
彼女は
「……二人の時間を遅くした。こういうのはルート程得意じゃないけど、これで記憶の中で長い時間を過ごしても余裕は出るはず」
「それでも十分だ。ありがとう、助かるよ」
マギアちゃんのおかげで少しの余裕が生まれた。これで万全の準備を持って事に臨めそうだ。
「ここまで来させて何の話もしないのも悪いし……アンダーが来るまでお話でもしようか」
「うん、いいよ。しばらく会ってなかったしウン君と話したい事がいっぱいあるの」
それまでは束の間の時間をマギアちゃんと過ごすとしよう。こうやって話せるのは、きっと最後になるから。
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「つい心配し過ぎてマギアを送っちゃったけど、大丈夫かな……どう思う?」
『通信があったかと思えば、わざわざ私に言う事がそれか……心配性が過ぎるぞ』
啖呵は切ったはいいものの、本来そこにいないはずの存在がいる事による乖離の懸念を感じた僕は、保険としてマギアを九能君の元へ送った。
血の繋がりはないが、それ以上の繋がりを持つ僕の子供の一人。僕が離れている事による弱体化という懸念はあるものの、あの子がいれば前述した問題を解決出来る……と思いたい。
『言いたい事がそれだけならもう切るぞ。君の指令で私は結構忙しいんだ』
「ああ、それの件も兼ねて通信したんだよ……で、
『世界各地を周って探したが、依然として全くと言って良い程に手掛かり0だ……
やっぱりか……これまでも僕が世界放浪しながら探し続けていたけれど、全然見つかる様子がなかった。
三種の神器の出現条件に悪意しかない事と言い、やはりクソどもの妨害が厄介だ……一応繋がる情報を持つ
でも今回のループで彼女―――リリィ・ネセサリーがそれを手に入れた事で状況が少しいい方向に傾いた。
それによって発生した出来事に関しては心を痛めるが……今回の出来事で彼女に少しでも経験を重ねてもらえば、きっとアレの所在に至る事が出来るかもしれない。
『ジュイス=ダルクを始めとするユニオンのおかげで現ループにおいて
「そうか……所在を探すのはもういい。奴等の事だ、成功しようが失敗しようが
『了解した。可能な限り多くのUMAを集めよう』
「頼んだよ、僕の剣」
僕がそう言ってから少して、通信は切れる。彼には元から持つ否定能力を含め、特殊な力を託してある。少しでもユニオンの助けになる事を願おう。
そしてこのループで出来るだけ布石を打ち、次のループで……僕の全てを賭けて、確実に神を殺す。それがここまで生きて来た、僕の悲願なのだから。
歴代不労を見たい?(先代は確定で出します)
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見たい
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