8月31日
スポイルのクエスト、そしてヴィクトルとの戦いから一週間。
あれから他のメンバー達がが次々とクエストをこなしていき、
俺はと言うと今回は他のクエストへの選出はされなかった為いつもの鍛錬をこなし、時折舞い込むUMAや
勿論ウェザリングのクエストに集中したいと言ったのも理由の一つだが、他の主な理由はこの捜索と確保のためだ。
デメリットである記憶の流入がある以上、あまり多用するのは流石にマズいが、俺の場合は
残念ながら今回もお眼鏡に叶うモノは見つからなかった。如何せん
そして俺は
「今の時刻は……集合時間5分前か。この距離なら少し走れば間に合うな」
軽く踏み込みを入れ、俺は
このペースなら3分もあれば行けるか……流石にトップには負けるが、俺もそれなりに速く移動する事は出来るし、わざわざ
背景がブレる程度の速度で道を走り続けていると、横から武骨な鎧を付けてドスドスと走っている奴を発見する。おそらく一心だな。
俺は急ブレーキを掛け、一心に話しかける。
「一心じゃないか。お前が遅れるなんて珍しいな」
『作った武具に不壊を宿すのに少々手間取っていたで候』
俺の言葉に一心はすぐさま紙に速筆で書いていき、それを俺に見せる。
相変わらず極度の人見知りなのは変わらんな……一心は全く喋れないわけではないのだが、過去の出来事が原因でかなりの引っ込み思案になってしまっている。筆談で話すのもその為だ。
「成程結構、熱心な事だ。もう時間もないし折角だから俺がおぶって連れてってやるぞ?」
そう言い一心の返事を待たずその巨体を背負う。デリカシーな問題に触れる為とやかくは言わないが、この程度なら屁でもない。
俺が言った瞬間一心の動きが硬直したように見えたが、それに突っ込む暇はない。
「それじゃ行くぞ。しっかり抱き着いてろ、振り落とされるからな」
「ちょ、待―――」
体勢的に筆談出来ないせいか珍しく声を出して静止しようとしてくるものの、もう後の祭り。俺は再び円卓に向かって先程よりも少し速く走り出す。
「(待ってって言おうとしたのに~!!)」
一心の心中を俺が知る由もない。
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「よし、どうにか間に合ったな……って、大丈夫か一心?」
『し、死ぬかと思ったで候』
「悪かったな。お前なら大丈夫だと思って速くし過ぎた」
無事集合時間までに円卓に辿り着いた俺と一心だが、一心は息も絶え絶えになり膝を突きながらも達筆を見せる。
中身的に耐久度高いと思って少しギア上げたんだがキツかったか。すまん一心。
「来てないのはアンディと風子だけか……まだ風子の意識は戻ってないのか?」
「風子の方ならつい先程意識が戻ったらしい。今こちらに向かっているようだ」
「それは良かった。なら
ジュイスの言葉に俺は安堵し、円卓の席に座る。
今回のクエストの間で席次の入れ替えはアンディと風子を除いてなしか……ポイントの差に関してはあまり変動しなかったようだな。
それから少ししてアンディと風子が来たのだが……
「おせーぞバカップル! 集合時間とっくに過ぎてるぞ」
「……また不運でやったか、コイツ等」
アンディが不運を受けたせいか服もといクローゼスがボロボロになっており、男の象徴を完全に晒していた。
誰も突っ込まないというかもう突っ込む気にもならないんだろうが、丸出しになり過ぎだろ! 正直若いメンバーの教育によろしくないと思うのは俺だけなのか?
まあそこら辺は一旦置いといて……いよいよ
アンディと風子が席に座わった事で円卓の席が埋まり、ジュイスが合図を出す。
「全員揃ったな。いいぞ
「あ゛あ゛。
UMAバーンの捕獲
UMAイートの捕獲
UMAランゲージの討伐
UMAパストの捕獲
UMAスポイルの捕獲
そこから順調に
『UMAウェザリングの捕獲
そう言われて刺された場所は――――
「……マジか」
俺は額に手を乗せながら頭を上げる。ここで嫌な予感が更に悪い形で当たるとは……
そして更に畳みかけるように
『否定者
「……手掛かりはあった。調査に向かった奴らは全員死んだ、人気の無い所で体を拘束されての……失血死」
「こちらもさっきの報告でわかった事だが、予め編成した別チームが謎の失踪。ユニオンの追跡を以てしてもそのチームの消息を掴めなかった……ほぼ十中八九
アンディの言葉に俺が先程得た情報を付け足す。否定能力から失血死は容易に予想出来たが、失踪に関しては全く謎。ただ一つ分かるのは、間違いなくもう生きてはいないだろうという事。
おそらく
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ブラジル リオデジャネイロ
深夜の廃工場。人気のないその場所に二つの人影があった。
一人は眼帯を付けた金髪の男、そしてもう一人は顔の左側に火傷を負った紫がかった黒髪の女。
「面白いな、本当に不可視だ」
「そりゃ当然だろ。アイツがそう言ってただろうが」
「実際に見るまではそう信じられるものじゃないだろ? 俺はお前と違うんだ」
二人は拘束された透明な
何かは拘束されながら血を流し続けており、失血からか息が荒くなっている。
「とりあえずコイツの情報だな……ショーン=ダッツ、18歳。地元のギャングチームに所属し、主に否定能力を利用した盗みや暗殺を担当……中々のクソ野郎だな」
「……!!」
女は侮蔑の眼を向けながら得た情報を何かに話す。
情報を知られて動揺したのか何かの姿が見えるようになる。おそらく能力の解除条件が目を見開く事だからだろう。
「否定能力は目を閉じる事で自身と所有物と認識したものを不可視にする……でもおかしいな、その血はお前のだぞ? 自覚ないのか?」
「まだそこまで解釈の拡張が出来てねーんだろ。あまり伸びしろあるように感じねえし、本当にコイツ必要か?」
「黙ってろ、今は俺が話してるんだ」
女の言葉を制止し、男が話を続ける。
「逃げられると困るから、お前の腹に発信機を入れてある。
「ま、そーいうこった。選択の余地も時間もねえからさっさと決めな、クソ野郎」
「よし、交渉成立だ。じゃあ早速本拠地に行こうか」
「ハァ……やっとこの下らねー仕事も終わりだ」
「そう言うなよ、もう少しで面白い事が起きるんだから」
「そうだといいけどな……オイ、
「言われなくてもそのつもりさ。お前の能力は強力過ぎるからな」
そう言いながら男はショーンを背負い、二人は歩き出す。
「次の仕事は
「ああ、うちのボスがついさっき新しい情報を掴んでね。そこそこいい
「またあのクソどもの巣窟に行くのかよ……今度の
「さあ、それは実際に行くまではわからないな。ひとまずさっさと海岸に行こう、カインを呼ばないとね」
「そうだな……あーさっさと帰って一眠りしてえ」
二人は他愛もない話をしながら闇へと消えていく。
この二人が
歴代不労を見たい?(先代は確定で出します)
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見たい
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見たくない