アンデッドアンラック 不■の否定者   作:獅羅

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ここから言語統一の影響でタイトルを英語に統一していきます。


No.009 Clothing Selection(服選び)

 

 

 9月8日

 

 

 俺達三人はジェット機に乗り目的地に着くまでの間、今回の仕事についての話をしていた。

 ちなみにタチアナはあの巨体のためジェット機には乗れないので別ルートでリオデジャネイロに来る予定だ。正直不可蝕(アンタッチャブル)が暴走するリスクも全くの0と言う訳じゃないし、こればかりは仕方がない……流石に空中で圧死は洒落にならん。

 

 

「とりあえず黒競売(ブラックオークション)について説明するが……アンディはもう知ってるよな?」

「ああ。昔一度ぶっ潰したからな」

「えっ、アンディそんな事してたの!?」

 

 

 あっけらかんと言うアンディに風子が驚く。

 過去に潰したという黒競売(ブラックオークション)の件に関してはユニオンでも資料として残っていたから見た事があるが、相当腹が立っていたのか徹底的に潰していた事がわかった。

 一応俺も二人の加入前に別の黒競売(ブラックオークション)に行った事があるが、アレは正に人の悪性が凝縮された場所だった。仕事でなければ参加してる連中を物理的に潰したいと思ったくらいだ……

 

 

黒競売(ブラックオークション)ってのはユニオンで管理し切れてないUMAや古代遺物(アーティファクト)、否定者を巡って競い合う裏の取引が行われる場所だ」

「裏の取引……」

「また復活したのか、懲りねえ奴らだ……」

「主催者は世界各地のマフィア達。開催する場所は毎回バラバラでユニオン(俺達)でも中々掴めないんだが、今回はジュイスが見つけてくれた」

 

 

 ジュイスに感謝しないとな。黒競売(ブラックオークション)に関してはマフィア連中が関わってるだけに中々尻尾が掴めない。このチャンスはモノにしなければ。

 

 

「場所はリオデジャネイロ港。そこに着く客船で明日の深夜0時から開催されるようだ」

「つまりそこに不治(アンリペア)不能(アンファンクション)がいる可能性が高いって事か」

「そういう事だ。どちら(売るか買う)側かはまだハッキリとわからないが……風子はここまでで何か分からない事はあるか?」

「だ、大丈夫です!」

 

 

 いい返事だ。

 彼女はこの一週間基礎メニューを叩きこんだから、少なからず動けるようになっている。今回の仕事で確実にそれを活かせる筈だ。

 他の三人とも連携出来るようにそっちの訓練もしてある。風子とタチアナは加入直後にある出来事によってそれなりに親睦は深められたので比較的スムーズに行えた。アンディに対するタチアナの態度にややトゲがあったが。

 俺が丁度ウェザリングを捕獲しに行っていた時の出来事だったのでニコに頼み過去の映像を見させてもらったが、アレはヤバいだろ……あんなエグいのを装甲越しとは言え直視は悪影響デカ過ぎる。

 それで暴走しそうになっていた所を風子によって未然に防いでくれたおかげで本部のダメージは皆無で済んだし、何よりタチアナと友達になってくれたのだから風子には感謝しかない。

 とりあえず話を続けるとしよう。

 

 

「今回は役割を分担する。アンディと風子は客として潜入、俺とタチアナは裏でお前達のサポートに回る」

「潜入……大丈夫なんですか?」

「当然そのままじゃ無理だ。仮にもマフィア……金持ちが集まる場所だからな。だからニコが作った偽造パス(これ)と、それ相応の服が必要になる」

「つまり変装か」

「そういう事だ。服に関しては現地に着き次第ショッピングブロンと呼ばれる服屋に直行してくれ。服代はキチンと経費で落ちるから好きなのを選んで構わない」

 

 

 アンディと風子なら夫婦という設定としては問題ない組み合わせだ。関係性を考えて余程の事がない限りボロは出ない。

 俺は自分で言うのもなんだがアンディより筋肉質な体だし悪目立ちしかねん。タチアナは言わずもがな。そういう消去法で分担したというのもある。

 前回の黒競売(ブラックオークション)の時は記憶改竄を利用してそれが自然なように見せかけたからどうにかなったが、本来記憶改竄は多用すべきモノじゃない。大事になり過ぎると改竄に無理が生じるし、出来る事なら使用しないのがベストなのだ。だから今回は裏方に徹する。

 

 

「ふ、服って……私、もう何年も服屋なんて行ってないですよ!? それに、高い服なんてなおの事……」

「自分がいいと思った奴を選べばいいんだよ。最悪、アンディに選んでもらえばいい」

「おう、お前に似合う服を選んでやるぜ」

 

 

 アンディはよく服が消し飛ぶから簡素な服ばかり着てる印象だが、ファッションのセンスはある。風子の服もいいものを選んでくれるだろう。

 バレるリスクを減らすために俺も警備員っぽいスーツを買っておくか……

 

 

 

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 ブラジル リオデジャネイロ

 

 

 到着後、俺達は早速ショッピングブロンへ直行し二人と一旦別れた後、俺は二人が行った場所よりグレードの低い洋服店でスーツを探していた。

 事前の資料で警備員達のスーツは分かっているので似ているスーツを見つければいいんだが……コレでいいか。

 この地域にしてはそこそこいい値段するな……経費で落ちるからそこは問題ない。問題なのは、俺に合うサイズがあるかどうかだ。

 

 

「ちょっといいか。このスーツ、俺のサイズに合う奴はあるか?」

「ええ、ございますが……」

「それを持ってきてくれないか。試着したい」

「かしこまりました。少々お待ちください」

 

 

 そう言い、少しして戻ってきた店員が持ってきたスーツを試着室に持って行き着てみる。

 うーん……大体は合っている。が、太もも周りが少しキツいな。少しずつ筋肉を絞っていたつもりだったが、まだ無駄があるようだな。

 とにかく黒競売(ブラックオークション)の間だけ着れればいいんだ。コレでいいか……

 

 

「コレを買う。軽く仕立ててすぐに渡してくれ」

「ご購入、ありがとうございます」

 

 

 さてコレで俺のスーツは買った。少しアンディと風子の様子を見て来るか。

 買ったスーツを持って、俺は二人のいる店の方へと向かった。

 店に入ると丁度風子がドレスを試着している最中で、近くでアンディが待機していた。

 

 

「レイか。お前の服選びは終わったのか?」

「まあな、俺は警備員のスーツに似たモンを見繕えばいいからすぐ終わったよ。そっちはどうだ?」

「俺はもう選び終わった。今は風子のドレスを選んでるんだが、中々決まらなくて難航してるトコだ」

 

 

 ふむ……大方アンディの選んだ服が露出多い奴ばっかりだったから時間掛かってるんだろうな……不運起きやすくするためとかで。

 風子自身そういうのが苦手なのもあるんだろうが長い間引きこもっていたから耐性が少ないんだろうな。ポテンシャルは高いんだから、少しは慣れて欲しいものだ。

 そう考えていると、顔を真っ赤にしながら紅いドレスを着た風子が出て来る。

 

 

「……もう無理! これが限界! ダメならジュイスさんに代わってもらう!!」

「いいじゃねーか! 80点だ!」

「似合うじゃないか風子。これなら後はウィッグを付けてメイクをすれば完璧だ」

「れ、レイさん!? いつからいたんですか!?」

「ついさっきだ。お前達の話は聞いてないから安心しろ」

 

 

 アンディのセンスもあるが、素材である風子が出るトコは出ているスタイルであるためかなりしっくり来ている。自信を持って胸を張れば引き寄せられる男はいるだろう。アンディにボコられそうだが。

 風子のドレスを少し調整した後、事前に予約したホテルに移動し荷物を預ける。

 その後、二人は海岸近くへ散歩しに外出するが俺はホテルにそのまま残る。二人で積もる話もあるだろうし俺がいるだけ野暮だと考えての事だ。

 一応すぐ近くだしロビーから二人の様子は見えるが……また何かやってんな。

 風子と直接接触したアンディはトラックに吹っ飛ばされ、落ちた先でサメに食われ、止めに予定とは違う場所に落ちて来たタチアナに潰される。

 風子はああいうタイプの不運をコンボ(タイプ)って呼んでたか……コントロールさえ出来れば強そうなんだよなアレ。折角だし、三人と合流しておくか。

歴代不労を見たい?(先代は確定で出します)

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