「お久しぶりですね」
「おぅ……変わりはなさそうだな」
あれから幾分かの時が流れた。政務が終わった後の将和の前には于吉達が現れた。于吉達の姿も相変わらずの変化は無く、まぁ当然だろうと思う。なお、将和は年を取るもまだ白髪は数本しかなかった模様。
「今日は一瞬だけ悪いニュースと良いニュースがあります。どちらから聞きたいですか?」
「なら一瞬だけ? とか言う悪いニュースからで」
「老害達がまた将和殿を大陸に呼び戻そうとしています」
「何? 俺の役目は終わったし大陸は平和になっただろ」
「はい。ですが老害達は戦乱を見たいからという理由で三国をけしかけ、将和殿を大陸に呼び戻そうとしていました」
「ました?」
「はい。老害達は更に上の上司達からのお咎めを食らい全滅状態です」
「そうなのか?」
「はい。更に上の上司達は……まぁそちらで言えば神……ですかね」
「あっ(察し)」
于吉の言葉に誰か見当が付いた将和は察し、あまり聞かない事にした。
「まぁいいや……それで良いニュースとは?」
「三国内で不穏な気配をしています」
「ほぅ。具体的にはというと?」
「蜀は暗君が即位しました」
「ブハッ。結局は即位したんか」
于吉の言葉に将和は爆笑する。日本にいる時からも将和は情報収集をしていた。例えば魏には司馬とか言う者が仕えていたり蜀の暗君が食うのと酒を飲む事しかしてないとかであった。
「しかし、北郷は何で暗君を即位させたんだ? 三国志の歴史は知ってる筈だろ?」
「恐らくは……自分が歴史を知っているから暗君を矯正出来ると思っているのでは?」
「それ、史実と演義の孔明の前で言っとけ。てか蒋琬と費禕も悪いけどな」
「それを言ったら劉備の教育もですが……」
「……やめとこう。多分盛大に話が脱線するわこれ」
「ですね……まぁ暗君も今のところは平穏ですが北郷や孔明がいなくなれば……ですかね」
「だろうな。そんなこったろうな」
「魏は司馬懿が順調に出世してますね。まぁ匈奴や鮮卑での戦いに貢献してますから」
「息子達に期待しよう、そうしよう」
「呉は文官が離れてますね。張昭が早死にしたのが切っ掛けかもしれませんが」
「まぁ呉だしな」
「ですが此方に比べたらまぁ……ですかね」
于吉は苦笑する。将和達がいるのは日本の関西、大阪の東ーー生駒山地にありその主峰の生駒山ではなく北にある飯盛山にいた。そしてその飯盛山には城(飯盛山城)が築かれ、その麓には街が形成されていた。
全ては将和達が一から作り始めたモノであり順調であった。大阪(上町台地)に上陸した将和達は最初にそこを拠点に砦を作り、砦から城を作り、街を作っていった。そして本拠地として飯盛山に城を作りその麓に街を作ったのである。無論、簡単に道ではなかった。大和方面からは敵の襲来が相次ぎ戦争となったが星や楼杏達が指揮する事もあり将和の軍勢は勝利を収めて大阪(河内)一帯を支配下に置き、大和や紀伊にも進出しその地にいた豪族達をも下して支配下に置いた。なお、その過程で葛城王朝や三輪王朝があったらしく将和の命令により明確に示されて歴史書に記載される事になる。
この領土拡張で将和は近畿を手中に治めて中国、四国地方にも進出していたりする。
「そういや匈奴や鮮卑の連中は侵攻しないのか?」
「魏が踏ん張ってますからねぇ」
そう言って将和と于吉達は話すのであった。そして夜半、于吉達は立ち上がる。
「さて、そろそろお暇します」
「もうか?」
「はい。大陸の動向も気になりますからね」
「そうか……」
「ちなみに三好殿はどの国が先に滅びますか?」
「やっぱ蜀だろ」
将和は日本酒をチビチビと飲む。
「というと?」
「北郷と孔明が暗君を即位させたんだ。秒読みは始まってる。交州辺りで孫呉と衝突が起きていると聞いているから多分呉にでも侵攻すんじゃね?」
「成る程。協定は破ると?」
「無かった事にしそうだな。どうせ大陸特有の事になる」
「……もしかして貴方が大陸を離れたのって……」
「さぁてどうかな?」
于吉の言葉に将和はニヤリと笑みを浮かべる。全ては闇の中……と言いたいのだろう。于吉も追及しない事にした。
「ま、大陸はまた一波乱あるのは確実だな」
「参加は……しないので?」
「日本という風呂敷で満足だな。てか老害やお前達の希望は叶えてるし」
「まぁそうねぇん。ご主人様を含めた三人の御使いは生きているものねぇん」
「だからホンマにくねくねすんなって……」
「ではまた会いましょう」
そう言って于吉達は帰るのであった。いつの間にか明け方近くになっていた。将和は一人で片付けをする中、日の出となる。
「夜明け……か……」
将和は呟くと同時に苦笑する。まだまだ、何を思っているんだ俺は……。
「試合に負けて勝負には勝った。つまりはそういう事だな」
日の出を見ながら将和はそう呟き、疲れた身体に酒を入れて今日も頑張るのであった。
「おい旦那。朝から飲んだな?」
「てか将和、夜中に飲んでんのウチ見たからな」
「これはお仕置きですね!!」
「ご、ご主人様。今日は私のところですよね……?」
「オーッホッホッホ!! 今日も私は綺麗ですわー!!」
「………今日も今日だなぁ……」
賑やかな面々を見てそう思う将和であった。
~~~後書きという名の反省会~~~
短いながらも最後までお付き合い頂き、真にありがとうございます。
恋姫に関しては以前から活報の方で設定はしていましたが実際に出す機会が無かったのでモヤモヤ感はありましたが思い切って出せて良かったのかなと思います。
当初は10話程度で終わらすつもりがあれよあれよと5話、6話と増える事になったのは申し訳ないなと思います。
あっさりする話は何処に行ったんだというあれなんですけどね……。
最初の予定としては荊州を足掛かりに揚州を取って孫呉を仲間にする予定にしていました。が、横山三国志と横山水滸伝を時の河をBGMに見ていたら正史+演義で良いよなと思い初め、急遽変更したりしました。大体は死亡する者も男の武将とかの予定でしたが、将和側はあえて将和の主君である美羽を死亡という形に落ち着きました。美羽も当初は死なす予定は無かったのですが、時の河のBGMを聞いてたら刎ねる方向になってました。まぁその分、孫呉アンチになったのは副産物でしたが……。本来は孫呉派ですはい。
荊州を取ったのも当初は関羽と張飛の頚を刎ねる予定も入ってました。まぁやるかは未定だったのですがプロットをも用意してましたが……まさかの関羽生存ルート入りました(白目)
いや、ほんとに。精神崩壊させた後に衰弱死ルートだったんですが丁度そのプロット書いてる時に横山水滸伝を見てて皆が梁山泊に行く描写を見て関羽生存ルートに入れるのも一興かも。という事で生存ルートに入りました。(なお張飛)
というよりも本来は程普だったんですよ、仲間入りするのを。程普入れて熟女三姉妹(黄忠・孫堅・程普)の予定が気付いたら関羽生存ルートだったんで程普が入る隙間が無くなりました(何処からともなく飛来する大量の矢の襲撃)
反対に太史慈討死は予定してなかったのですが、孫呉の武将を減らすのを考えたら関羽の唐竹割りかなと、太史慈は唐竹割り被害倶楽部に入りました(酷い)
でも横山三国志みたいに全身に矢を受けての討死よりマシかなと。
真桜の仲間入りは絶対にしたかった、というよりも真桜の技術力を魏の北郷量産型に渡すのは忍びなかったので。(下手したら衝車や雲梯、井闌の大量量産の可能性もある)
北郷量産型も当初はちゃんと誠実・堅実をするつもりだったんですが気付いたら劣化コピー化してました(白目)
まぁなら劣化コピーなら劣化コピーらしくまた十常侍ぽく暗躍してもらおうかなと。(でも趙忠は頚チョンパされてるけども)
本当は董卓と賈駆も此方に引き込むつもりだったんですけど、流石の袁紹も疑うと思ったので泣く泣く諦めたりしました。
日本行きなのは当初からの予定でした。いやぁ曹徳の頃から変化無いですが、史実考えたら日本行った方が得かなと。(三国→晋(東晋・西晋)→五胡十六国→宋(斉)→北魏→南北朝→隋→唐。いや、代わりすぎだから分かんねぇよ)
なお、その後の大陸も5年は均衡状態で持ったと思いますが魏が匈奴や鮮卑を占領して均衡状態は変化するかも。後、南郷は早死にしてまた乱世かもね。恐らく魏が勝ちになると思う。(なお、司馬懿はいる模様)
こうしてみると魏の戦力低下はそこまで無かったかも……次は魏も戦力低下させるかな。
ちなみに日本に関しては倭国大乱後の卑弥呼が治めていた頃になります。(倭国大乱が霊帝頃のため)卑弥呼が貂蝉達と行動しているので邪馬台国は必然的に臺與が女王として治めている事になります。
また、この作品での邪馬台国は九州であり狗奴国は近畿(奈良の地域)と想定しています。なお、邪馬台国→九州王朝説も考えてたりしてました。
エピローグ時、将和の勢力(日本)は関西周辺(和泉・河内・摂津・大和・紀伊・京・近江・丹後・丹波)を抑えており、中国と四国、中部地方にも順次進出しているという感じです。
多分、真桜も武器開発が大いに進んで種子島とかも生産段階に入るんじゃないですかね。(知らんけど)
取り敢えず、この外史は此処までになります……が、電波受信したらまた違う展開の外史を書くと思います。
次は孫呉屈服させるのも手ですかねー(おかしいな、孫呉派なのにどうして孫呉屈服のを考えているんだ……)
書くとしたら第二シリーズとして投下かな。
それではまた別の外史にてお会いしましょう(・ω・)ノシ
御意見や御感想等お待ちしていますm(_ _)m