艦これ洋画劇場   作:創生路ハイローラー

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手直しせずに投稿してしまった。こっちが本物


第1話 木こりのテーマ

 どっかの深い森の奥。球磨でも出てきそうな山道を、筋肉モリモリの女性が歩いていた。右手にはチェーンソー。肩に40.6㎝砲身を担いで、その堂々とした肉体美を晒す露出の多い服を着た女性。他でもない、彼女こそビッグ7の一隻、元連合艦隊旗艦として数々の作戦で活躍した戦艦長門である。

 長門は山を下りて家に戻ると、砲身はそこらに立てかけておいて、普通に薪割を始めた。なぜ丸太ではなく、砲身を担いでいたのかというと、ながもんがそっちの方が重くてかっこいいと思ったからである。

 なれなくてうまく割れずに、ビッグ7の筋肉パワー(80000馬力)で無理やり薪を割ろうとして勢い余って薪を粉々にし、アワアワしている様は微笑ましい限りだが、力強く斧をふるう様子はそれなりに絵になっているので気にしない。

 さて、薪を割っている長門の背後に黒い影が近づいてきた。長門も斧の反射でそれに気づいて、知らん顔をしながらも意識を背中に集中する。

 5m、3m、相手が十分に近づいたところで、長門は斧を捨てて振り返り、近づいてきた人影を抱き上げた。

「わ、ながもんおろして、おろして!」

 長門に持ち上げられて小さな唇から脳をダメにするボイスを浴びせかけてくる、ブラウンの髪の少女の名はみんな大好き雷である。

 長門におろしてもらうと、わき腹をくすぐる。雷の愛らしい所作の前には鬼の元連合艦隊旗艦長門も降参せざるを得ない。

 引退して以来、愛する娘の雷と2人で山奥に移り住んだ長門は、木こりとして生計を立てながら、家では一人の子煩悩な母親として雷と楽しく暮らしていた。

「間宮のアイスだ。うまいだろう」

「ながもんにもあげるわ!」

 雷が無造作にアイスを長門の顔に吹っかけるが、長門は笑顔だ。そのあとは空手の稽古をしたり、鹿に餌やりして、釣をして家に帰る。

 家に帰ると大きなお風呂に2人で入る。ここでも長門は雷を持ち上げて遊んであげる。

「はははははは」

「きゃー」

 長門は戦場が恋しいときもあったが、雷とのささやかながら楽しい暮らしがいつまでも、とは言わないが、せめて雷が大人になるまで見守っていたいと思っていた。

 

 

 いつも通りの朝、冷蔵庫に貼られていたピンクの紙に長門は気付いた。ハート形の大きな紙には、かわいらしい筆跡で、「ながもん大好き!」と書かれている。

「ママも雷を愛してるぞ」

 長門は雷にキスをする。

「は~い、サンドイッチお待ちどう」

 雷が作ったサンドイッチを運んできてくれた。長門は新聞を読みながら気になった記事の話題を振る。

「なんでこの歌の歌詞が艦隊のアイドル那珂ちゃんなんだ?解体のアイドル2‐4‐11の方がすっきりするのに」

「もう、ながもんったら古いんだから」

「ママが子供のころ、日本で演歌が生まれて、退廃的だって評判悪かったぞ。そのとおりかもな」

 長門はサンドイッチを口にする。昨日までよく山道を走っていたかのような、しっかりとした食感の肉が入っていた。

「中身は何だ?」

「知らない方がいいわ」

 雷は意味深な笑みを浮かべると、そのまま食事を続ける。長門も考えるのをやめて食べていたが、筋肉レーダー(14号対空電探)が近づいてくるものを察知して、手を止めた。

 見ると、山影からUH-60が現れ、家の前の降り立った。

 

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