好きな死際シチュ 作:紅茶と珈琲
テンプレでベタ。それで良い。
土砂降りの雨が降る。
辺り一面には夥しい数の魔物の亡骸。
だが、それ以上に膨大な数の魔物が虎視眈々とこちらを窺っている。
瞬間、素早く飛びかかって来た魔物を撫で斬り、飛び来る魔法を避け、
出来る限り多くの魔物を道連れにするための考えを必死に巡らせる。
……駄目だ、血を流し過ぎて、頭が朦朧としている。
嗚呼、ここで僕は死んでしまうのだ。じわじわと摺り潰されるように。
絶望的な状況を前に、心を強く保てない。魔物の群れに死神を幻視してしまう。
どうせ体力も魔力も、この物量を相手にしていては必ず底を突く。
だから。
「
まさか本当に使うとは思っていなかったけれど。
これも陰険ドクターがよく言ってた「備えあれば憂いなし」ってことなのかな。
このまま順当に戦って死んでしまったら、僕を素材とした新しい魔物や武器が生まれてしまう。
それだけは防がないといけない。
死んだ後も皆を傷付けたくないし。
僕だって魔物にされた仲間を殺すのはとても苦しかったから。
「ロキサス、クレア、みんなごめん…… 」
通信機は戦闘開始後、早々に壊れてしまって返事は何も返って来ない。
この声が届いているかすらも分からないけれど。
「僕の代わりに、義妹を、ミアを頼みます」
「僕が居なくなったら一人ぼっちになっちゃうし、ああ見えて意外と泣き虫だから」
「だから、どうかお願いします」
思い出す。帰り道の口約束。
「ねぇお兄ちゃん。戦いが終わったらさ、
昔みたいにまた皆で一緒に遊びに行こうよ。海とか! 」
「約束だからね! 」
夕焼けに映る彼女の笑顔は、とても綺麗で。
「ごめんね、ミア。約束、守れそうもない」
「ごめんね…… 」
直後、閃光と爆発が大地を揺るがした。
◆キャラ設定
・義兄
魔物対策組織に所属している優秀な義兄。
山の麓へと魔物の調査に来たら罠でした。
無事、爆死しました。
ついでに土砂崩れで魔物の大半を道連れにしました。
遺品も遺体も土の下。決して見つかる事は無いでしょう。
そもそも残っているかも怪しいですが。
・魔物
元人間。魔族が人間を素体として作り上げる。
魔族が持つ武器は人間を素材にしている。
・仲間
魔物対策では3人で1部隊。ですが、"偶然"が重なり仲間と離れ、義兄が一人になりました。
なんででしょうか。
ちなみに幼馴染で仲良しでした。
・義妹
生きる気力を無くしました。生ける屍です。
しかし、義兄の仲間からの献身的なメンタルケアにより魔物対へ所属することでしょう。
その後は本人次第です。
ちょっとキャラ設定が露悪過ぎ……?