好きな死際シチュ 作:紅茶と珈琲
書く量が変わらず少ないのは、ご愛嬌。
『どうして皆は生きる事に拘るの? どうせ、いつか死んじゃうのにさ』
だって、今死ぬのも、明日死ぬのも変わらないでしょ?
明日が明後日でも、明々後日でも、半年でも、1年でも。
いつか死ぬことに変わりはないのに。
長生き出来たって、別に良いことばかりじゃない。
それは、この身体が不死であっても同じ事。
私はもう……、生きるのに疲れちゃった。
長い永い時の果て。来るかも分からない
なんで、私は生きているんだろう。
なんで、私は死ねないんだろう。
どうして、こんなに死にたいんだろう。
◆
悲劇の主役みたい。
誰もが求める不死なのに、独りで奏でる嘆き歌。
口から漏れ出る泡沫が、私の心を優しく撫でる。
ここなら私は眠っていられる。
死ねないけれど、ずっと眠っていられるんだ。
絶対に浮かび上がらないように、足枷を嵌めて海の底。
いつか必ず覚めるとしても、これが一番覚めない夢だから。
全て忘れられるくらい、長い夢だと良いな。
昏い水底に、月の光は届かない。
眠っている時は何も痛くない。
今が苦しくても、苦しみはいつか消えるんだ。
――どうせなら、私ごと消し去ってよ。
死のうとしても生きてしまうこの私に。どうかせめて。
幾千幾万の安らぎを。
◆◆
死者が羨ましい。
私の前に現れる欲に塗れた者達が。
どれだけ多くを殺しても、虫みたいに、沢山増えて元通り。
なんで虫の如き存在が、死の安寧を得られるの?
不条理極まりない。
私から多くを奪った者達に死の安寧が与えられて、
私には与えられないだなんて。
絶対に許せない。恨めしい。妬ましい。憎たらしい。死ね。
死ね。死ね! 死ね!!
……もう死んでるんだった。
呪詛のせいで、辺り一面が死海になっちゃった。
ごめんなさい。私が生きてるせいで、お魚さんが死んじゃった。
ごめんなさい。でも、私の前で死ぬな。死ね。
殺す。殺す! 殺す!!
……もう死んでるんだった。
呪詛のせいで、辺り一面が動く死体になっちゃった。
ごめんなさい。私が生きてるせいで、動く死体が増えちゃった。
まぁ、いっか。
お前らも一生、苦しんで死ね。
死ね。
死ね。死ね。死ね。死ね。死ね。
はぁ……、早く死にたいなぁ……。
◆キャラ設定・背景設定
・不死者の女の子
皆が生きていることを疑問に思う不死者。皆が容易く死ねることが羨ましい。
何万年もの間、死ねていない。
ちゃんと意識のある年数で年齢を数えると、500歳くらい?
世界基準で、10人分くらいの人生経験。大体、碌でもない事しか起きてない不死人生。
研究対象。奴隷。不死の肉。何をしても死なない存在等として扱われ、
眼が覚めている時の記憶に良いことが、ほぼ無い。
なんで、死ねなくなったのかは分からない。
本人は、神さまの悪ふざけ程度に捉えており、激しく恨んでいる。
不死であり、不老でもあるので人間社会には溶け込めず、
仲の良い相手も、過去の経験上、出来るわけがないため孤独。
そもそも、鬱屈し積もりに積もり切った死への呪いが、
あらゆる生者を動く死体へと変えてしまうため、
人界では、死を振りまく不死者の王としてその姿が広まり、
恐れられている。
そんな灰色の不死者人生を忘れる為に、
しばしば海底で仮死状態となって自らを封印しているが、
時折、眠れる獅子を起こしてしまうものがいて、
ほとんどの者はその報いを受ける事になる。
もし仮に友好的に接していても、
この子は一人ぼっちで寂しがりなので、殺される。
しかし、そうして身近に置いた動く死体は何も喋らないし、
たとえ生きているように見えても、
その実、ちゃんと死んでいて、魂といったものは存在しない。
永遠の苦しみを知るのは彼女だけ。
本人はその事に気付いておらず、あるいは気付かないふりをして、
盲目的に死の人形遊びを続けている。
仲の良い死体(だと思っている物)を破壊してしまうと、
大切なものを壊された怒りであらゆる者に死を招くだろう。
何億と生きても彼女に、死の安寧だけは決して与えられない。
不死ネタは、流石に書かないのがおかしいくらいには鉄板でしたね。