Wizardry 薄汚い欲望に囚われし者たちの迷宮   作:無職のプーさん

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5 導かれし変態たち

 

 シーインの迷宮で半日ほど過ごした後、ボリスとガンズは冒険者の酒場に戻ってきていた。

先王失踪とシーインの謎を解くにしろ、金目の物を漁るにしろ、先に進むには更なる戦力が必要だ。そういう話にまとまり、適当に新しい仲間を探すことになった。

ディアは疲れている様子だったため、先に修道院に帰らせている。

 

「適当に連れてきたぞ」

 

ボリスが男二人を引き連れ、ガンズの席までやって来た。一人はひょろりと背が高く、もう一人は小柄でずんぐりとしている。

 

「よろしくお願いします」

 

ひょろりとした方が礼儀正しく頭を下げた。少し癖のついた黒髪が特徴的な青年で、小さな丸眼鏡と白衣に似た白いコートから、知的で清潔感のある印象を受ける。

 

「いいよいいよ、そういうのは適当で。座って楽にしろよ」

 

「はい。ありがとうございます」

 

白いコートの青年はボリスの言葉に甘えて席につくと、さっそく自己紹介を始めた。

 

「エルノ・フォルセルです。エルノとお呼びください」

 

「職業は?」

 

「ビショップです。大学で資格を取っただけですが」

 

「へー。じゃあディアの先輩みたいなもんか。将来ビショップ志望のプリーストが仲間にいてさ」

 

「本職のプリーストの方と比べると、経験でかなり劣ってしまいますが……」

 

頭を掻いて恥ずかしそうに笑うエルノ。人当たりの良い、いいとこのお坊ちゃんといった感じである。

ガンズは黙ってエルノを見ていたが、彼の額に生えた一本の角に気づき、口を開く。「お前もノームか」

 

「はい。まだ若輩ですが」

 

エルノが答えると、ボリスは首を傾げた。「『も』って何だよ。うちにノームなんかいないだろ」

 

「ディアはノームだ」

 

「え、そうなのか?」

 

「前髪の隙間から二つ、小さい灰色の三角が飛び出していただろう。あれは角だ」

 

「髪留めだと思ってた……」

 

呆然とするボリスをよそに、ガンズはエルノにさらに質問する。「大学では何を研究している?」

 

「それは……えっと」

 

エルノの顔が急にこわばった。ガンズはそんな彼をじっと見つめ、ボリスは不思議そうな顔をする。

 

「何だよ。言いにくいのか? 研究ってだけで偉いだろ。おいらなんかはそもそも勉強すらまともにしたことないし」

 

「その……」

 

ボリスの気遣うような顔を見て意を決したか、エルノは小さな声で言った。「女性を強制的に……裸にする魔法の研究を」

 

「何だって?」

 

「女性を裸にする、魔法の……」

 

「そんな研究があってたまるか!!」

 

ボリスが怒鳴り散らすと、エルノはびくっと縮こまる。

「恩師からの強い推薦で……先行研究が少ないんだそうです」

 

「そりゃ少ないだろうよ!」

 

「すいません……」

 

「何を謝る必要がある?」

 

明らかに上機嫌な様子で、ガンズはエルノの肩に手を置いた。「女性を裸にする。素晴らしいじゃないか。お前の恩師は的確だ。胸を張れ」

 

「は、はあ」

 

「ところで、意見交換がしたいんだが。まずはこいつを見てくれないか」

 

懐から例の小瓶を取り出すガンズを横目に、ボリスは頭を掻きむしったあと、残る小柄な方の冒険者に向き直る。

ドワーフのような豊かな口髭を蓄えた白髪の男で、目元もボサボサした眉毛に隠れており、表情が読めない。額にはエルノやディアのものよりはるかに立派な角がある。

高齢のノームのようだ。百年、いや二百年、三百年……もしかしたらもっと長く生きているかもしれない。

 

「悪いな、後回しにして。あんた、名前は?」

 

「……」

 

年寄りノームはもごもごと口元を動かすが、ボリスの耳まで声は届かない。ボリスは眉を寄せ、聞き返した。

 

「何て言った?」

 

「……」

 

「ルシュタ? そう言ったのか」

 

ノームの老人、ルシュタはこくりと頷いた。

 

「そっか。職業は?」

 

「……ぼう」

 

「なに?」

 

「……泥棒」

 

「泥棒、つまりシーフか。俺と被るな。まあいいけど」

 

ボリスの言葉に、ルシュタは首を横に振る。ボリスは少し慌てて言った。「違うのか? 悪い」

 

「……ぎ泥棒」

 

「は?」

 

「……下着泥棒」

 

「!!」

 

ボリスは目を見開くと大きく飛び退き、ルシュタから距離をとる。「テメエ! あのときのチビか!」

 

ルシュタはほっほっほ、と笑って自慢の髭を揺らした。

舌を打ち、ベルトに挟んだ武器に手をかけるボリス。その隣には、いつの間にか長杖を片手にガンズが立っていた。

彼はルシュタを見据えたまま、ボリスに顔を近づけて囁く。「魔力の気配が同じだからな。気付いてはいた」

 

「真っ先に教えろよ! どうする? 相手は空間転移まで使える魔術師だろ」

 

「いや、下着泥棒だ」

 

「どっちでもいいよ! すごい魔法が使えることが問題なの!」

 

「そうだな。仲間にすれば心強い」

 

「はあ?!」

 

ボリスの苛立つ顔を見て、ガンズは苦笑する。「らしくないな、ボリス。まずは相手の敵意の有無を確認すべきじゃないか」

 

「ぐっ……正論だな」

 

渋々といった表情で、抜きかけていたダガーから手を離すボリス。しかし彼が動くより先に、すでにエルノがルシュタに近づいていた。

 

「おい、離れてろよ。そいつは……」

 

ボリスが言い終わる前に、エルノは老人の前に膝をつき、彼の言葉に耳を傾ける。ほどなくして立ち上がると、二人の方に振り返って言った。

 

「『声をかけられたから、なんとなくついてきただけ』と仰っています」

 

「あ……そう」

 

 

 

 

 若者と老人、二人のノームを仲間にしたボリスとガンズは、明日の朝酒場に集まる約束を取り付けた後、帰路に着いていた。

燃えるような夕暮れの灯火が、大通りを紅く彩っている。

 

「今のパーティの全員の職業、言えるか?」

 

ボリスの言葉に、少し考えてからガンズが言った。「盗賊、魔術師、僧侶、司教、下着泥棒」

 

「前衛が一人もいねえよな」

 

「私も同じことを考えていた」

 

「つーか、下着泥棒って何だよ……」

 

「一人は戦士が欲しいところだな」

 

そんなことを話しながら宿の前まで来たときだった。ふと近くの路地裏に目をやったとき、ボリスは足を止める。薄暗闇の中で、何やら二つの影が揉めていた。

よく見れば長身の人影が小さい人影を捕まえ、壁に押しつけている。小さい方は必死にもがいているが、力で劣っており、拘束から抜け出せない。くぐもった悲鳴のような声も聞こえてくる。どうやら口元も抑えられているらしい。ただならない雰囲気だ。

 

「チッ。この辺の治安はどうなってやがんだ?」

 

ボリスはそう愚痴ると、迷わず路地に向かって走り出す。ダガーを抜くべきか迷ったが、結局抜かずに飛び込むと、長身の人影の脇腹に膝蹴りを見舞った。

影は怯み、よろけて後ずさる。

 

「衛兵を呼んだ。すぐ逃げないとあんた、捕まるぜ」

 

小さい方を背中に庇いながら、ボリスが口からでまかせを言った。この辺りは貧民街の一角で、衛兵は常駐していない。国籍も不確かな流れ者たちが寝泊まりする場所の治安を、王国が保証する義務はないのだ。

しかし、長身の人物は動きを止めた。彼らの出方を窺うように、日陰に身を潜めたまま動こうとしない。

はったりが効いたと確信したボリスは、肩越しに後ろを向いて囁いた。「逃げろ。こいつはどうにかする」

 

小さい人影はボリスと同じ、ポークル族の少年だった。背丈は彼よりもやや低く、海原のような青い髪が目を引いた。彼は涙目で頷くと、思いのほか素早い身のこなしで大通りに飛び出し、あっという間に見えなくなってしまう。

 

「逃げられちゃったわね」

 

長身の人影が一歩踏み出し、夕日の光にその身を晒す。ボリスは目を細め、呟いた。「あんた、女か」

 

「見れば分かるでしょう?」

 

長身の女は薄く朱の塗られた唇に笑みを浮かべた。長い黒髪を頭の後ろで結い、右目には眼帯をしている。胸元が大きく開いた黒い服を着ており、腰には一振りの刀が納められていた。「でも、女だったらどうするの?」

 

「どうもしねえよ。失せろ」

 

「つれないわね。せっかく出会えたのに。……もうお別れだなんて」

 

「!」

 

ボリスは息を呑んだ。眼帯の女の身体が地を滑り、彼との距離を一瞬で縮めたからだ。

次の瞬間、指先で鍔を弾くようにして抜かれた刀の刃が、ボリスの首筋に触れる寸前で止まっていた。

 

「……ふふっ」

 

眼帯の女は白い歯を少し見せて、嬉しそうに微笑む。

刀とほとんど同時に抜かれたボリスのダガーが、彼女の胸元につきつけられていた。

 

「何が可笑しいんだ? イカレ女め」

 

ダガーの柄を握りしめ、憎々しげにボリスが呟く。額には汗が滲み、彼女と違って笑う余裕はない。結果的には痛み分けだが、女の方が少し本気を出せば結果は違っていたことを、肌で感じていた。

 

「素敵な出会いが多い日は、気分が高揚するものでしょう?」

 

眼帯の女は小首を傾げてそう言うと、ゆっくり刀を引き、鞘に納めた。だがボリスのダガーの切っ先は、未だに彼女の心臓を捉えている。

 

「……一つ教えてやる。おいらはな、女に舐められるのが一番ムカつくんだ。そっちはお遊びのつもりだろうが、こっちは一度抜いたもんは、そう簡単に納められないぜ」

 

「そうなの? でもお互いを理解しあうには、こうするのが手っ取り早いでしょう?」

 

「納得できないね。そもそもさっきの青い髪のチビを襲ってた意味も分かんねーし」

 

「そう……それじゃあ」

 

言うや否や、眼帯の女の腕が素早く動いた。ボリスの手首を掴んで軽く捻ると、あっさりとダガーを取り上げてしまう。しまった、と彼が思うのも束の間、彼女はボリスの手首を両手で包むと、自身のふくよかな乳房へと誘導した。

彼の手の平に、暖かく柔らかい感触が伝わってくる。

 

「ほわあああっ?!」

 

「私の心を感じて。ほら、分かるでしょう?」

 

「そこは心じゃねえ! おっぱいだ! 離せ!」

 

「もっと近くで感じてみる?」

 

「いーいーいーよもう分かった! 分かったから離せ!」

 

「遠慮しなくていいのよ」

 

眼帯の女は悪戯っぽく笑い、ボリスの頭をぐいと引き寄せ、胸に抱きとめる。

 

「んぐううっ!?」

 

「ほら……もう分かったでしょ?」

 

「このイカレ女ぁ! ぶっ殺しゅ!」

 

「ふふふ……」

 

眼帯の女が暴れるボリスの身体を抱きしめ、優しく頭をなでなでしていた、そのとき。

 

「……!」

 

彼女が気づいたときには、すでに銀色の髪を靡かせたエルフが背後に立っていた。

鋭い強風が吹くと、彼女の服は一瞬で細切れになる。しなやかで強靱な肉体が、夕日に美しく照らし出された。

 

「そこまでだ、変態。友人を離してもらおう」

 

「お前も変態だろうが! けど助かった! ありがとう!」

 

「礼には及ばん」

 

ボリスは彼女の抱擁から逃れ、ガンズの後ろにささっと隠れる。

女は名残惜しそうにボリスを見た後、ガンズを静かに見つめた。「貴方……やるわね。気配が掴めなかった」

 

「お遊びに夢中になっていたせいだろう」

 

「まあ、それもあるでしょうけど」

 

少し気まずそうに言った彼女の裸体を、ガンズは上から下までじっくりと見た。「相当鍛えているな」

 

「女の身体じゃ限度はあるわ」

 

「裸への恥じらいもないのは自信の表れだ。東洋人か?」

 

「……ええ」

 

「我々の仲間にならないか?」

 

ガンズのこの言葉に、眼帯の女は目を見開いた。透き通った琥珀色の瞳がガンズを見つめる。「……いいの?」

 

「ダメだ! ヤダ! おいらは反対!」

 

後ろからボリスが叫ぶが、ガンズはまるで聞いていない。

「頼もしい前衛が欲しかったところだ。一緒に来てくれれば心強い」

 

「その子は反対って言ってるけど……」

 

「問題ない。こいつは合理主義だ。善悪の括りに縛られず賢い選択ができる。頭を冷やした後ならな」

 

「最も賢い選択は、衛兵に引き渡すことだ! お前ら二人とも!」

 

ボリスのわめき声に、ガンズは首を傾げる。「どういう意味だ。私が何をしたと言うんだ?」

 

「おっ、おま、お前、それっ、本気で言ってんのかぁ?!!」

 

もはや怒るのを通り越して泣き叫ぶボリス。

眼帯の女は二人を交互に見やると、おずおずと自身の性癖を暴露した。「私、かわいい男の子を苛めるのが好きなの。それでも良ければ……」

 

「うむ、良いだろう」

 

「何も良くねえよ!」

 

 

 

 

 




 改めて読み返すと、おっぱいより圧倒的にちんちんが露出する機会が多いんですよね。これは別に私がホモというわけではなく、単純にリスクの問題です。
昨今のポリコレとかを鑑みるに、おっぱいを出すことはコンプライアンス的にハイリスクです。ところがちんちんはね、出し放題なんですよ。おまけにちんちんはみんなが好きなんです。老若男女みんなちんちんが好きなんです。考えてもみてください。ちんちんのことが嫌いな男がいますか? いないでしょう? 大事なムスコですもんね? そしてちんちんのことが嫌いな女がいますか? まあいるかもしれませんが、大抵の女性はちんちんが好きです。正確にいえば、好きになった男性のちんちんなら好きになると思います。そうすると、ほらね? みんなちんちんが好きなんですよ。なんならそこらのガキどもなんて男子も女子も「おちんちーん!!」って叫びながらその辺走り回ってるじゃないですか。おちんちんが好きになるという事象が遺伝子に刻まれているんです。ちんちんはローリスク、ハイリターンで出し得なんです。格闘ゲームの弱攻撃連打みたいなもんです。そういうわけで、みんなバンバンおちんちんを出していったら良いんじゃないかなと思います。貴方のおちんちんで明日の世界が一歩平和に近づくかもしれませんよ。
もちろんリアルで出すと捕まるんで、フィクションの中でのみお願いします。
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