Infinite stratos / False prophecy   作:✕せんたくだま

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 コレのどこがセクシーなのか教えてくれよ。


38 Ich breche/steche dich.

 

 

「──やっぱりハヅキ社製のじゃないかな」

 

「え? あそこのってデザインだけって感じじゃないです?」

 

「そのデザインが良いの~」

 

「私は性能でミューレイの使ってるよ。スムーズモデルは肌触り良いし着脱も簡単だし……」

 

「あー、でもアレって高いじゃん。お財布に厳しいよ──そういえば織斑くんってどこの使ってんだろうね。1年ちゃん知ってる?」

 

「授業で見た感じ特注のやつなんですけど、何処のかはちょっと……白式と同じく倉持だったりして」

 

「あーありそう、上下で別れてるのも珍しいし。そしたら沢村さんのも特注かな? 着てる姿を誰も見たことがないって噂だけど」

 

「あ、それならこの前フラフラ歩いてるのを見かけたんだけどさ、なんか全身覆ってて分厚かったね。何ていうか、ウィスラー社のアレに似てたよ。ダイナマイトシリーズ」

 

「あっ、それ気になってたんですよね。何でも特殊なジェルの層のお陰で適性値が一段上がるとかって」

 

「……ホントにやめたほうが良いよ、それ」

 

「ん? なんかマズいの? ラインが出やすいとか分厚いから着づらいってのは聞いたことあるけど……」

 

 


 

 

 

「──ふーんふん めいだっ ばーちゅあるいんさーにでぃ」

 

 レールガンを虚空へ一発。変速しつつ即座に反転して、背後を通り過ぎた中型の表面のバックファイアでコンガリ焼けたところにレーザーブレードを差し込む。

 

「なおーうぇいず しーむとぅ びがばんばい でぃすらーぶうぃはーぶ」

 

 周りを一掃したかと思ったところで大型の登場だ。今度は分離タイプか。

 同じタイミングで何処かから漂ってきたコンテナをぶった切って、中からコンバーター「Vバルカン」が出てくる。データ上だけ存在するこの武器は腕からの射角が45度ズレる厄介者だ。ブレードを使う手と射線が被らないのがメリットだが、大物狩りには使いづらい。レールガンの残弾もあるから無いよりはマシってところか。

 

 ドーモ、グランゼーラ所属の沢村ショウです。

 今日も今日とてイメージファイトでデータの取得を続けているところだが、会社としてはリアルの方でガルーダを飛ばしたいらしい。しかしながら中々外部コースでの飛行許可が出ないのと、狭っ苦しいアリーナの中を飛ぶんじゃやりづらいってことでシミュレータだけやり続けているのが現状だ。

 俺は正直どっちでも良いんだよね、イメージファイトの方が色々気にしないで済むし。

 

 リングはあるけど土星とは似ても似つかない色をしたガス惑星を背景に、機械と植物の間の子みたいな見た目の敵を壊し続けるこのシナリオ。前まではちょっとリアルなSFのつもりでいたが、今こうして見るとバイドにも似ている感じがして、以前と比べて嫌悪感が跳ね上がった。もう敵すべてにモザイク掛けてほしい。

 

 2年前の件もそうだが、これを作ったオラクル財団ってところは何者なんだ? 2年前の時点でバイドのことを知ってたような振る舞いだ。チフユによればタバネ博士と繋がってそうって話だが、俺はそこの命令で近い内に技術交流に行く事になっている。

 現場でなら何か分かるんだろうか、またしても何も知らない沢村ショウさんでございます。

 

 自分にさん付けするの気色悪いって? 俺も言ってから同じこと思っちゃった。誰だよ。

 

 そうこうしている内に大型は前後のパーツに分かれて俺を挟むと、接合部から生えた砲台を向けながら、前後から無数の光弾で芋洗いにしてくる。

 だが同時にそこが弱点だ。接合部の装甲が貧弱だから避けながら叩いてるだけで勝てる。何なら隙間から動力源が見えてたりする。

 データ上だとコイツの名前は確かシン……なんだっけ。

 

「ふぉあゆーずれす とぅいすてぃん──────ああ?」

 

 レールガンの残弾が心許ない。回避に徹しながら撃つとブレードも使えないので、事実上のVバルカン縛りで攻撃していると、ガルーダのOSから着信通知が来た。

 

「……もしもし沢村ですけど」

 

『やっほー沢村くん、元気してた?』

 

「なんだ、スオウさんですか」

 

 なんだとはなんじゃい、と叫んでくる電話の相手は、俺と同じテストパイロットのスオウさん。この前北陸支部に帰ったときはどこかに行ってたんだったか。

 

「それで、ご要件は?」

 

『わーん、冷た~い! もしかして今暇じゃなかったりする?』

 

「イメージファイトの真っ最中ですけど。話すくらいなら気になりませんよ」

 

『これはこれは……片手間プレイとは沢村くんも結構な変態に成長したもんだねえ』

 

 誰が変態だコラ。というかホントにどの辺が変態なのかな。

 毎度スオウさんのことは理解できない。ずっと前からそうだ。

 

『……いやね、色々忙しかったから言えなかったんだけど、OF-3が完成した件のお祝いとお礼をいいたくてさ』

 

「はあ、それはどうも……でもお礼って何です? スオウさんの機体ってOFじゃないじゃないですか」

 

『それが無関係でもないのよ、パラメータが確定したおかげでこっちでもPICとXICSの二段構成が使えるようになって性能アップしたわけ。だからおめでとアンドありがと、ダンケダンケって感じ?』

 

 当時はアレが出来なければ全部が終わっていた。今でもそう思っているし、そうやって完成したガルーダが他にも影響を及ぼしているとしても俺には今一つ実感がない。

 だって、俺が死にたくなかっただけだもの。

 

「まあ、それは良かったですね。親父もきっと喜びますよ」

 

『相変わらず他人事だなあ……お父さんとは連絡取ってるの? あの後色々大変だったって噂は聞いてるけど、心配してるはずだよ』

 

「一応メールは送ったんですけどね、返事ないので。まあ、いつも通りですよ」

 

 正確には直接は送れていない。財団の使いのジェイドに自分を通せと言われたのを律儀に守っているから、実際のところ親父に届いているかなんて分からない。

 けど、何故だろう。あまりそれを気にかけていない自分がいる。チフユとイチカの方がずっと身近で、意識を占有しているような。

 

『家族ってもうちょっと賑やかなモンじゃないかなあ……あ、そろそろ切るね』

 

 それだけ言い残して通話は終わった。

 ちょうど目の前の大型も炎を上げて撃破間近だったので、俺は最近機能が開放された波動砲をブチ込んで次に向かった。気軽に撃てる相手だと引き金も軽い。

 

 


 

 

「……今のは、どなたと?」

 

「私と同じ、テストパイロットの同僚です。名前くらいならご存知かと思いますよ」

 

「もしや、2()()()のショウ・サワムラですか? いやはや、同じ企業所属ともなれば、世間の耳目を集める彼とも気軽に話せるわけですな。羨ましい限りです」

 

 ドイツはデュッセルドルフ近郊を走るリムジンの車内は静かなもので、走行音が会話を妨げることはなかった。

 

「彼はそんな特別な人じゃありませんよ。普通の人間です」

 

「でしょうな。しかしながら、羨望も少し角度を変えれば嫉妬と敵意です。アレほど目立つとなると身の危険も少なくないのでは?

 ……7年ほど前の論文でしたか、ヒトの脳の扁桃体は、外界にあるほんの少しの違和感ですら危険と結び付けようとするんです。人間が他者を嫌ったり敵対視するのもそれが理由なんだとか」

 

 会話の主の片割れ──周防(スオウ)(ハルカ)は、複数の企業と契約を結ぶテストパイロットだ。機体の開発においてはグランゼーラ、その他周辺機器に関しては、提携する各国の企業へ出向いてのデータ採取を行っている。

 

 壮年のもう一人は、遥が今日向かう企業「ウィスラー・スペース」の幹部モリッツである。ドイツ語の正式名称ではWißler(ウィスラー) Weltraum(ヴェルトラウオム)と呼ばれるこの会社では、IS産業においてISスーツのようなパイロットのための周辺機器の開発を行っている。

 

「……それ、何か関係あるんですか?」

 

「まさに、ですよ。これからアナタにお試しいただく改良品は、そうしたヒトの思考に踏み入ることで更なる性能向上を可能としたのですから」

 

「なんだかゾッとしますね」

 

 

 

 

「……あの、Herr Moritz(モリッツさん)、コレちゃんと女性に試着して貰った上で開発したんですよね?」

 

「え? ええ。何を隠そう、これをデザインしたのはウチの女性デザイナーですから」

 

 市街地から更に離れたウィスラー社が持つ開発施設では、お題の試作ISスーツを困惑しながら纏う遥の姿があった。これからこれを装着した状態でISを起動し、その振る舞いを計測するのである。

 

「改めてご説明いたしましょう。今ご試着頂いているISスーツ──B-3C2《ダイナマイトⅡ》は、一般的な製品に用いられるシリコンCNT繊維薄膜を二重構造とし、その間に特殊な神経伝達触媒を充填したものになります。前作であるB-3Cの時点で既存のISスーツよりも伝達率が40%程度向上しておりましたが、本製品では触媒の充填部分の面積を増やすことで更なる性能向上を試みています」

 

 問題は、そのISスーツの見た目であった。

 充填された特殊なゼリー状物質と皮膚の距離を可能な限り近付けるためか、そもそもの布が薄いために着心地が良いとは言えない代物だ。しかもゼリーも布も透けるので、身体のラインどころか肌まで見えてしまう欠陥を抱えていた。

 前作のダイナマイトシリーズは強度のために局部や関節部など広い面積を分厚い布地で隠せていたが、今回はそれから更に露出面積が増えてしまっている。

 

 これを乙女に着ろというのか、というか、乙女がこれを作ったというのか。あと何だその変なネーミングは……。

 遥は信じられないものを見る目で己の纏ったダイナマイトⅡとモリッツとを何度も見比べた。

 

「……実際の製品化のときは、上からヒーター設備とか何かしら被せてくださいね。露出面積デカすぎますって……あとちょっとゼリーが冷たいし」

 

「エンジニアに伝えておきましょう。それではお願いします」

 

 うう、ヘンな感じするよぉ……と身を捩らせながら、遥は自分の愛機──R-9A3(レディ・ラブ)を呼び出す。そのまま加速して試験コースを10秒も飛べば、遥には違いがすぐに分かった。

 

(うわすっごい。前より思い通りっていうか、アクチュエータの応答遅延がコンマ01オーダーで縮まってるね。ねえレディ、こっちの方が嬉しいのかな?)

 

 ちらりと視線を巡らせてOSに搭載された簡易適性検査プログラムを起動すると、驚くべきことに適性値が大きく上がっている。元々低くない適性値の遥だが、今なら各国の代表候補に余裕で迫れる勢いだ。

 PICだけで飛行する今でさえこれなのだから、ザイオング慣性制御システムも同時に使い始めたらどうなることやら。遥はちょっと身震いした。

 

 いかがです、と通信越しに聞いてくるモリッツに結果を伝えると、嬉しげに次のテストを始める旨の返事が聞こえてくる。今までのは飽くまでも慣らしである。

 

『次のテストですが模擬戦になります。隣の試験用アリーナへ移動してください。今回は折良くドイツ軍の協力を得られまして、先にお待ちいただいているところです』

 

 飛行専用の屋外コースから屋内へ。アリーナの中央では黒色のISを纏った女性がホバリングしている。何やら眼帯を着けている彼女のISは、顔面を装甲と同じく黒のラウンドバイザーで覆い、装甲の面積が多い構成だ。

 女性は遥を見つけると、堅苦しく敬礼してみせた。遥も見様見真似で返す。

 

「はじめまして、Schwarzer(シュヴァルツェ) Hase(ハーゼ)所属のFalke(ファルケ)少尉です」

 

「こちらこそはじめまして。テストパイロットの周防遥です」

 

「何と言うか……個性的なISスーツですね?」

 

「個性的なのは見た目だけじゃないですよコレ……ゼリーのプールに全身浸かった感じです」

 

 うわあ……。とりあえず試作品のテスターと戦えとだけ言われて来たファルケも、何となく感覚を想像して同情の視線を送った。あんなスケスケで変な感触のスーツ、命令でもなきゃ着たくはない。

 ……やっぱり命令でもヤダ。

 

『それでは早速テストを始めましょう。ルールはセミ・コンタクトのクォーター、武装については事前に申請済みのものを使用してください』

 

 モリッツの指示に従って、両者は開始位置に就く。武装の確認を軽く済ませれば、後は合図を待つのみである。

 レディ・ラブの赤いラウンドバイザー越しに相手を覗けば、遥にはその正体がすぐに分かった。

 

(うーん、装甲増やして黒に変えたサンデーストライクの軍用カスタムってところかな。文字通りの換骨奪胎レベルで別物だろうけど、コンセプトはステレオタイプなドイツ人っていうか……実用的な感じ?)

 

(ていうか、EUなんだからラファールかと思ったのに意外……それに少尉さんだっけ? 見た感じ士官学校出てすぐっぽいのにIS持たされてるってことは……あれドイツってコア幾つ持ってんだっけ)

 

 テストパイロットの性とでも言うべきか、遥は戦う相手のことを一々分析してしまう癖があった。そして、大抵の場合それが活きたことはない。

 カスタム機とはいえグランゼーラ製のIS同士の戦い。ファルケもそれに気付いたのか、戦意を高めて身構えた。

 

『では、始め』

 

「──ガルムッ!」

 

 真っ先に動いたのはファルケだった。61口径アサルトカノン《ガルム》を呼び出しつつ、遥の上を通るコースで突っ込みながら、すれ違いざまに3点バースト。加速の乗った弾丸はより威力を増し、回避を困難にする。

 だが。

 

(わあ、すっごい単純。ここの軍隊じゃ個人戦はあんまり鍛えないのかな──まあ部隊所属だし連携して当たり前か)

 

 遥はフラリと身体を傾けるだけでそれを躱しながら、いつもの通りに勝利の呪文を呟く。

 

「──ROOSTER(ルースター)ROOSTER(ルースター)

 

 わざわざ口に出しての武器の呼び出し。遥にとって最初のコレはたまに行うルーティンだ。

 両手にそれぞれ8ゲージショットガン《ルースター》を呼び出しつつ、直上を通るファルケ目掛けての瞬時加速(イグニッション・ブースト)。ファルケには精密に自分の軌道に合わせて距離を詰めてくる遥の姿がまるでコマ送りのようにゆっくり見えた。

 

(え、いきなり瞬時加速(イグニッション・ブースト)──!?)

 

(あ、スラスターの噴射時間長すぎたかも)

 

 ──ガガンッ、ドォオッ!!

 遥はレディ・ラブの膝装甲をファルケの鎖骨部分にねじ込んで、自分の運動エネルギーの全てを流し込む。更に一瞬置いて距離が離れたところに8ゲージスラグ弾の2連射を叩き込んだ。

 無慈悲な連撃でPICがダウンしたファルケは、勢いのままアリーナ天井のバリアに叩き付けられ、そのまま重力に従って落下──する途中で遥に抱き留められた。

 

「あがッ、げほげほ……ッ、ぇぅぇ……!」

 

「……あのォ、大丈夫ですか?」

 

 更に一瞬遅れてブザーが響く。戦闘終了の合図だ。

 遥の視界にオーバレイされた経過時間は14秒。文字通りの秒殺であった。

 

 降下しつつピットエリアでスタッフにファルケを預けると、管制室からモリッツが歩いてきた。後ろには何やら眼帯を着けた女性の軍人を引き連れている。ファルケの同僚か上官だろうか、目付きはシビアで鋭い。

 

「如何でしたか、B-3C2は──その様子だと何も感じる前に終わってしまいましたか?」

 

「いえ、かなり違いますよ。むしろ違いすぎて驚いてしまったんです」

 

 それから遥は自分から見た試合のあらましを話す。

 ISのハイパーセンサーの性能と応答速度は極めて高く、基本的にパイロットがその速度にそのまま追従することは出来ない。静止状態なら銃弾を見てから回避するなんて無理だし、だからこそ始めから当たりづらい機動が求められている。

 だが、ダイナマイトⅡを纏った遥にはそれすら可能だった。勿論、ファルケの行動が予想しやすかったこともあるが、ハイパーセンサーで銃弾を認識してから着弾までに身を反らして躱すことが出来たのである。

 認知・判断・操作の3ステップはあらゆる機械を運転する上で必須要素だが、このISスーツは判断と操作の間のラグを大きく削ってくれた。

 

 一方で、ラグの低減は感覚の変化を生む。緩やかに加速するつもりで踏んだアクセルでいきなりトップスピードに行けば誰でも驚くように、遥にとっては操作のラグまで感覚に馴染ませたレディ・ラブが突然高い反応速度を見せると、少なからず操作が狂う。

 結果として瞬時加速(イグニッション・ブースト)の加速を乗せたスラグ弾2連射は危うく衝突事故寸前の膝蹴りに変わり、自分もバリアを削られながらの勝利となった。

 遥にはこの程度の相手に、1%だってシールドを消耗させられるつもりはなかったというのに。

 

「……ふむ、そうですか。貴重なご意見ありがとうございます。しかし、以後のテストはどうしましょうか。今の様子ではある程度負荷のかかる模擬戦でなければ特性を測るには不適切でしょうし」

 

 顎髭を玩びながらモリッツは困り眉で視線を上に遣る。ウィスラー社は飽くまでも周辺機器メーカー、自前のテストパイロットが常にいるわけでもない。こんなとき、都合の良い相手がどこにいるものか……。

 

「──Herr Moritz(モリッツさん)、私が相手をしてもよろしいでしょうか」

 

「ええと、貴方は……?」

 

 ずい、とモリッツの前に出てきた女性の軍人だった。真っ黒い制帽と軍服で揃った青髪の彼女の左眼が眼帯で覆われていて、その意図がなくともひどく威圧的に見える。

 

「自己紹介が遅れました、ドイツ空軍Schwarzer Hase(黒ウサギ)副隊長のClarissa(クラリッサ) Harfouch(ハルフォーフ)中尉です。ファルケの上官に当たります」

 

「ああ、これはどうもご丁寧に……」

 

 互いに敬礼と自己紹介をしたところで、遥には疑問があった。軍というやつは国の暴力装置であるために、厳しい規律が存在するはずだ。国が管理する重要な機械について、こんな現場判断で代理を決めても良いのだろうか。

 

「ああ、クラリッサさんが代理をしていただく分には問題ありませんよ、今回は彼女の部隊との契約ですので。しかし……貴女の専用機はロールアウト前の代物では?」

 

「概ね完成していますし、現在は実働テストと調整の段階です。模擬戦に出して問題はありませんよ。それに……」

 

 クラリッサの右眼がギロリと遥に向けられた。その表情は笑顔。挑発の意図が込められていることくらい誰にでも分かった。

 

「──どうやら部下を秒殺されて黙っていられるほど、私も大人ではないようです」

 

 

 

 

「……どうですかクラリッサさん、やっぱり着心地に問題ありません?」

 

「むう、確かに気になる部分はありますね……」

 

 10分ほどして、アリーナには2機のISが向かい合う。

 方や遥のR-9A3(レディ・ラブ)、もう一方は、クラリッサが駆る第3世代機《黒い枝(シュヴァルツェア・ツヴァイク)》である。

 黒を基調とした先鋭的なデザインの各パーツを赤と金で彩った外見は、ドイツ国旗の色をイメージしたものだろうか。そして何より目を引くのは、それらのパーツから対称的に伸びた赤い棘付きフレーム。まるで茨の茎を纏っているような外観が、第2世代機との明確な設計思想の差を感じさせる。

 

(ええい、何だこの感触は……雨天の塹壕設営を思い出して気持ち悪い……)

 

 そんな先進的な外見のISを駆るクラリッサも、ダイナマイトⅡを纏ってこの場にいる。

 遥とクラリッサの対戦が決定したところで、「どうせならサンプル増やしましょうよ」と遥が相手もこのISスーツを使うことを要求。たまたま試作品のスペアがあったことと、若干の売り言葉もあってクラリッサも承諾した結果がこれである。

 

『今度は武装の制限はありません。試合用レギュレーションが許す限りは拡張領域にある全武装を使って構いませんので、より多角的なデータを期待します』

 

 女子2人にとんでもないデザインのISスーツを着せて平然としているモリッツのいる管制室を揃ってじろりと睨みつつ、両者は合図を待った。

 

(花束みたいなデザインしてるなあ……なーんか第3世代ってチャラチャラしてるの多いから苦手なんだけど、そこからエッグい武器が初見で飛び出してくるから怖い怖い)

 

(この女……飄々としているようで隙が見られんな。初手で瞬時加速(イグニッション・ブースト)を成功させた技量といい、一企業が抱えていられるパイロットとは思えんが)

 

 今度はブザーが開始の合図となった。だが、見合ったまま両者は動かない。

 

「……先程は後攻だったでしょう。そちらからで構いませんよ」

 

「あれェ、良いんですか? アウェーゲームなので受けに回るつもりでいたんですけど」

 

「ええ、これでも軍事のプロですから──先ほどの挽回ということで、ここは一つ」

 

 かちり。そんな音が聞こえた気がするくらいに空気が変わった。鋭く相手を見据えるクラリッサに対し、遥は穏やかに目を閉じている。だが、両者共にその声は戦意を隠していない。

 

(なるほど、カウンターはさせないって言いたいワケだ。2度も同じことするなんてつまんないの、始めからする気無いのにね)

 

(黒ウサギが2度も負けるなど、隊長に申し訳が立たんのだ。先ずは観察させて貰うぞ、攻めることなど何時でも出来るのだからな)

 

 んじゃ、お言葉に甘えて──。遥が姿勢を低くしながら両手のショットガンを構えると同時、その眼がカッと見開かれて、直後に姿が消える。

 

(──疾いッ!?)

 

 クラリッサの両腕が跳ね飛ばされるようにして左右に開かれる。撃たれたらしくジンジンと衝撃が残って痺れた。

 反射的に急上昇すると、目の前には嗜虐的な笑みを浮かべた遥が、顔面にショットガンの銃口を向けていた。

 

Gute Nacht(おやすみなさい)ォ~!」

 

「──なんのォっ!」

 

 クラリッサは腕部に搭載されたワイヤーブレードの1つをしならせながら伸ばし、即座にショットガンを両断する。反対の腕からもワイヤーブレードを2本伸ばして、遥を追い掛けるように叩き付けた。

 

「あらら?」

 

(変な感覚だ、普段ならやられていた。というか今の戦い方、どこかで……)

 

 壊れた武装を放り捨てつつ身を捩らせながらワイヤーを躱して、間合いを取って立て直しを図る遥を追い掛けつつ、クラリッサは直前の自分の動きに驚いた。相手の反応速度も異常だが、それに追従して武器を破壊できた自分も異常という他ない。

 これがダイナマイトⅡの力なのだろうか、思考から実行までのラグが非常に小さい。本能的な反射までISが拾ってくれるようで、まるで自分が天才にでもなったかのような高揚と未知の感覚への不安が駆け巡る。

 

「……随分、荒っぽいですね。それだけで負ける気はありませんが」

 

「そちらこそ、随分恐ろしい武器を持ってるんですね。よく見たら全身ワイヤーブレードだらけじゃないですか、10本……いやもっとありますね」

 

「数えてもいいですよ、その間にズタズタになりたいのなら──ッ!」

 

 ざわっ。

 シュヴァルツェア・ツヴァイクの全身から計16本のワイヤーブレードがまるで触手のようにうねりながら遥へと殺到した。同時に呼び出した八八口径レールガン《ナハト・ナハト》で逃げる先を射抜きに掛かる。

 

(うわ、さっきので潰せなかったの大分痛いな。これもう身一つじゃ近付けないし)

 

(チッ、敏感過ぎるのも考えものだな……遠距離武装の照準がいつもよりブレる)

 

 ワイヤーブレードの群れを躱しながら遥は代わりの携行武器──拡散火炎弾投射器《KIWI(キウイ)》を呼び出したそばから連射して火炎を撒き散らす。弾ける焔がワイヤーの先端を追い払うように押しのけ────プラズマの尾を引きながら飛んできたレールガンの弾丸が頭の横を掠めた。

 

「こっわ! 流石は軍人さんだ、すぐ順応して当てに来るッ」

 

「一体どこに目を付けてるんだか、どう狙ってもぬるりぬるりと……!」

 

 追いかけっこが続くこと約30秒。攻めに転じられないことでいい加減に焦れったくなってきた遥は、次の手を引き出す。

 レディ・ラブが持つ左右一対の腰部大型スラスターの、その表面にあるハードポイントに大量の真っ白い粒子が集まっていく。一瞬間を空けて形を得たそれは、白鳥の翼のように広がる白い金属の塊だった。

 

(丁度いいからネオンちゃんの秘蔵っ子、ここで使わせてもらおっかな)

 

 クラリッサの頭上を狙ってキウイを連射しつつ火炎の天井を作り上げた遥は、その更に上──アリーナの天頂へ滑り込む。

 ガシャン、と音を立てて腰に付いた白い金属の塊が鳥の翼のように変形・展開した。

 

(何か、来る……!)

 

「──範囲攻撃ならこっちにもあるんだなァっ!」

 

 ……轟ッ!

 細かい火花を散らしながら、レディ・ラブから黒い球体が無数に何度も撒き散らされる。一つ一つは人間の拳を一回り小さくしたくらいの大きさで、方向を変えながらアリーナ全域をカバーするように降り注いだ。当然、火炎を嫌って高度を下げていたクラリッサの頭上も範囲内だ。

 

「このバラ撒き方と数……クラスター弾か!」

 

「御名答ッ、その細っこいワイヤーじゃ迎撃は出来ないでしょ!」

 

 ──散布型爆雷《ROKH(ルフ)*1

 ネオンが火力に物を言わせるために開発した試作武装の1つで、そのコンセプトはアリーナという限られた空間を自由に爆発で飽和させるという一点に尽きる。方向を区切って数回に分けて大量の小型爆弾を全方位へ散布し、それを使用者の任意のタイミングで起爆できるお手軽絨毯爆撃マシンだ。

 

 仕様のため大型化を避けられなかった上に、弾数も大量になってしまったため、元から拡張領域の広いグランゼーラの機体でもなければ現実的に運用できなくなってしまったという曰く付きでもある。一度起爆すれば完全回避は極めて困難であり、火力の伝道者に相応しい武器だとネオンは語った。しかも圧倒的な火薬量にも関わらず、これで試合のレギュレーションには違反していないという。

 

 どこへ逃げるべきか、投射のタイムラグで隙間が生まれることはクラリッサも即座に見抜いた。ハイパーセンサーを総動員して最寄りの空隙を探す彼女の耳は、信じがたいものを聞いた。

 

「……それじゃあ殴り合おっか」

 

「なにっ」

 

 見上げれば、降り注ぐ爆弾の雨よりも速く、レーザーブレードを構えた遥が突撃を仕掛けてきている。接近に伴って急速に拡大していく彼女の瞳は、瞳孔が開ききって漆黒に染まっていた。

 クラリッサの背筋がゾワリと冷える。

 

 重いルフ本体は既にパージされて速度を増したレディ・ラブに、伸ばしきったワイヤーブレードを引き戻しても間に合わないだろう。即座に近接用スパイクナックル《嵐のように(シュトゥルム・ドランケ)》を呼び出して、クラリッサは迫りくるレーザー体の刀身を裏拳で弾いた。

 

「貴様、一体何を考えている!?」

 

「一見してアナタの戦い方は嵐のような電撃作戦(ブリッツ・クリーク)。しかしてその実情は安全マージンを捨てられない軍人のやり方! さっきワイヤーブレードを全部出してこなかったのが良い証拠だよねッ!」

 

 バチバチと火花を散らしながら激しくブレードで攻め立てる遥の背後──上空から無数のクラスター弾が降ってくる。ダイナマイトⅡで感度の上がった機体操作は、遥とクラスター弾の間で揺れる集中のブレを如実に拾い、その打撃のキレを鈍らせた。

 合間合間で差し込まれる、即座に3丁目のショットガンを呼び出してのゼロ距離射撃も合わせて、シュヴァルツェア・ツヴァイクのシールドが着実に削られていく。

 

(自爆覚悟かこの女!? それとも仰々しいだけのブラフか? クソ、思考が感覚に追い付かない……! ISスーツの性能だけではない、第2世代機でここまでやるなど)

 

(それにこの喉笛に食い付いてくるケモノじみた戦い方、何よりその開ききった漆黒の瞳孔……顔こそ別人だが覚えがあるぞ。日本の代表候補の──)

 

 クラリッサは猛烈な既視感に見舞われていた。遥の雰囲気があまりにも似ている。

 数年前、各国の代表候補を叩きのめして回っていた日本の代表候補だ。複数枚のシールドと大型のグレネードランチャーを多用した拘束戦術がとにかく嫌らしくて、その癖根本的な部分が堅実だから対処に困る。

 黒ウサギ隊に配属される前の彼女も、その日本人に負けた一人である。暫く相手が使っていたラファールがトラウマになったのは今でも忘れられない。

 尤も、技量が今と比べて未熟だったこともあり、勝敗には納得していたのだが。

 

(荒々しく厄介……だが、終わりだッ)

 

 伸び切っていたワイヤーブレードの回収がたった今終わった。激しく動き回っているとはいえ至近距離の遥を捉えることくらい、合計20本あるワイヤーブレードを今度こそ総動員すれば容易に捕らえられるだろう。

 一度捕まえてしまえば後は煮るなり焼くなり。トドメはそこで考えれば良い。

 

「時間を掛けすぎたな、私の勝ちだッ!」

 

 クラリッサは思考のままに命じる。クラスター弾が到達する前に()()を付けるのだ。

 ひゅひゅっ、と音を立てて無数のワイヤーブレードがシュヴァルツェア・ツヴァイクの全身から放たれる。それはまるで食虫植物の蔓のようにレディ・ラブを取り囲んで回り込み、一瞬にして斬撃の檻を作り上げる。

 

 

────そう思う?

 

 

 ぎょろり。遥の眼が覗き込むようにクラリッサを見ていた。それは虚空に貼り付けられた紅い仮面のように無表情で、だからこそクラリッサの意識を釘付けにした。

 ──直後、ワイヤーブレードが1つ残らず空を斬った。

 

 悪寒がした。

 七色の光がぱっと舞う。

 

(なん、だと……?)

 

 クラリッサの背後──上下逆さまになった遥がブレードを振り被っていた。

 速度の鈍る近接戦闘の最中に緊急回避は困難だ、ましてやワイヤーに囲まれた中でそれは不可能。

 すなわち、瞬時加速(イグニッション・ブースト)による速度の生成と、特殊無反動旋回(アブソリュート・ターン)を繰り返しての稲妻のような変則機動。身を捩らせてワイヤーの隙間を縫うように、遥は一瞬にしてそれら全てを実行してみせたのだ。

 

 彼女は笑っていた。

 

(有り得るはずがない、こんな動き、こんな技術……)

 

 なんだこの女。この瞬間になって初めて、クラリッサは恐怖を覚えた。

 そして、その感情と震えをダイナマイトⅡは精密に拾い上げる。

 

 今度は遥の背筋が悪寒で冷えた。

 シュヴァルツェア・ツヴァイクの装甲から伸びた、茨のような棘付きフレーム。それが僅かに震えた気がした。

 

(後ろから首たたっ斬れば絶対防御で────ん?)

 

 それは遥の感覚より速かった。

 伸びたワイヤーブレードとは独立して棘付きフレームが稼働して、その棘を全て遥に向けて撃ち放った。数十は下らない刺突を今更回避する余裕はなく、無茶苦茶な態勢になりながら隙間に身を滑り込ませるレディ・ラブのスラスターに、避けきれなかった数本の棘がズブリと突き刺さる。

 

 バリアは発動しない。

 否、それを乗り越えて破壊がもたらされた。

 

「ちょッ────!?」

 

 これこそが黒い枝(シュヴァルツェア・ツヴァイク)が有する第3世代兵装。攻性AICユニットの《ツヴァイク》だ。

 自機に掛かる慣性を受動的に制御するPICを発展させ、能動的に指向性を持った慣性場を発生させるAIC──アクティブ・イナーシャル・キャンセラー技術をドイツは完成させた。それを攻撃的に運用するこの武装は、棘の先端部で力場を発生させることで、接触部分を抉り取るように変形させる。

 通常の弾丸との違いは、威力に速度が関係ないことである。どれだけゆっくりでも、先端を押し当てれば効果が現れる。

 仮にバリアに阻まれようが力場はその向こうにまで影響を及ぼすため、シールドバリアを持つISへの有効性は極めて高いのだ。

 

 スラスターへの被弾は致命傷である。単なる機動力喪失以上に、火災や爆発の危険が伴う。

 このままでは負けで済まない──過集中状態の遥の脳は限界まで思考を加速する。

 

(XICSとPICを同調、被弾部とそれ意外の慣性付与を分離して────)

 

 その時、アリーナの空が爆発で埋め尽くされた。

 

 

 

 

「あの……さっきの棘、ちゃんとレギュレーションに入ってるやつですか?」

 

「何分、ロールアウト前の試験中なので……そこに収められるような威力の制御が当面の目標ですね」

 

「じゃあアウトじゃん! ルールで禁止! ルールで禁止っ!

 

 模擬戦を終えた両者は、爆撃でボコボコになったアリーナの中央で握手していた。

 結果は僅差でクラリッサの勝利。最後のツヴァイクの被弾でシールド残量が逆転したところで、時間差で発動したルフによる無差別爆破で、両者同じくらいのダメージを受けた結果がこれである。

 

 しかしながらツヴァイクは現行のルールに準拠したものではないので、それに異を唱える遥がぴょんぴょん跳ねていた。

 彼女のレディ・ラブのスラスターには浅く穴が数箇所空いている。ギリギリで棘の刺さった部分とそれ意外を別の慣性制御システムで離すことで、どうにかAICによるダメージを内部に届かせることなく抑えられたのだ。PICとXICSという2種類の慣性制御システムを持つ本機ならではの芸当であると同時、ガルーダによる同調パラメータの発見が無ければ不可能だった。

 

「しかし……とんでもない操縦技術ですね。実はSDF(自衛隊)の所属ではありませんか?

 お恥ずかしながら日本の選手の中で貴女の名前を聞いたことがないもので」

 

「別にそんなことないんですけどね。ここ暫くグランゼーラでお世話になってるだけの、普通のテストパイロットですよ」

 

 どこが普通だ。とは言えないクラリッサはとりあえず笑顔を貼り付けておく。

 明らかに遥の技量は異常そのものだ。これがどこかの国の代表でもなければ納得できないが、今の日本代表は別にいるし、代表候補なら名前がクラリッサの耳に入ってきておかしくない。

 在野の、無名の怪物。ダイナマイトⅡという特殊なISスーツで反応速度が向上しているから、完全にその実力を測ることは出来ないが、この評価だけは覆らないだろう。

 

「御冗談を……戦っているときと今とでまるで別人みたいですね。さっきはちょっと怖かったですよ」

 

「あれ、そうですか? 気の所為ですって~。やっぱり軍人さんでも怖いものってあるんですね」

 

「軍人である前に人間ですからね」

 

 ははは……。互いに薄っぺらな笑い声を出しつつ、ひと息つこうとISを解除した。ジェルが充填されているダイナマイトⅡは試合中の熱気で温まっており、始めの冷たい感触は無くなっていた。

 始めからこれくらいの温度なら丁度いいのに、とスケスケでプヨプヨの全身を見渡しつつ、クラリッサが口を開く。

 

「ところで先ほどの戦い方、昔戦った代表候補生に似ているんですが、彼女のコーチか何か────」

 

「他人の空似ですよ、全部我流の────」

 

 その時、遥とクラリッサは地面と空がひっくり返ったような感覚に襲われた。

 言葉を言い切る間もなく、どさり、と重い音を立てて両者は地面に倒れ伏す。

 

(なに、これ……)

 

(一体何が起きて……)

 

 三半規管がまるで仕事を放棄したかのようにぐるぐる暴れていて、全身に力が入らないくらいに疲労感が襲ってきた。立ち上がれない。浅く呼吸するので精一杯だ。

 ISに慣れ親しんだ2人にとって、ちょっと戦ったくらいでこんな状況に陥った経験はないし、あり得ないとさえ考えていた。いつもと条件が違うとすれば、心当たりは……。

 

 20秒ほど遅れてやってきたウィスラー社の医療スタッフに運ばれて、2人はそのまま医務室送りとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

こんかいのまとめ

 

・ショウ

 

 イメージ・ファイトを繰り返すひきこもり。

 自分の所属に疑問を抱くが、それを確かめる方法を持ち合わせていないもどかしさ。

 ガルーダの存在が意外と大きい影響を及ぼしていることには驚いているけど、どうでもいいね。そんなの。

 

 

・遥

 

 久方ぶりに登場したショウの同僚パイロット。グランゼーラでは随一の実力派エリート。

 目新しいもので好き勝手するのが趣味なので、色々な武器に触れられるテストパイロットは性に合っている。相手を分析するクセがあるが、大抵はそれが活きる前に勝つので意味が無い。

 たまに変な新製品のテストをさせられるのが玉に瑕。な、なんだ、この、げっっそりする感覚は!?

 

 

・モリッツ

 

 ちょっとズレたおじさん。これでも一企業の重役なんですよ。

 ちゃんと女性にデザインさせたから大丈夫? B-3C2の開発にゴーサイン出した時点であなたも同罪なんじゃないですか?

 ウィスラーはグランゼーラと提携している企業グループの1つ。

 

 

・ファルケ

 

 士官学校を出たばかりのひよっ子ちゃん。部隊の仲間とISを使い回す形で訓練している。

 ヒヨコなので獣にすぐ食い物にされる技量の不足。先に医務室で寝てたら上官と対戦相手が一緒に運ばれてきてビックリしている。

 

 

・クラリッサ

 

 黒ウサギ隊の副隊長。一時期代表候補生を目指していたことがあるが、現在は軍属に集中することにしている。実はOTAKU。

 新型の専用機を与えられた手前負けるわけにはいかなかったが、今回は相手がちょっとおかしかった。なしくずし的に着せられたダイナマイトⅡの着心地が最悪でストレス。隊長には絶対に着せられないやつ。でも性能はめちゃ高い……?

 医務室では疲労の蓄積と診断され、栄養点滴を打ってから帰った。

 

*1
中東・インド洋地域の伝説に登場する巨大な白い鳥、ロック鳥のこと。シンドバッドの冒険に登場したことで有名。




 あれ、設定集抜いたらこれで50話……? と知らぬ間に進んでおりました。いつも応援頂きありがとうございます。

 ちょっと日本から飛び出して、ハルカの実力について描きたかった今回。

 オリ主より実力が上とかテクニックを教えたとか書いてきたので、一度くらいは戦わせなければと思っていた次第です。飽くまで模擬戦なのでレディ・ラブらしい戦いとは言えませんが……。

 戦いのキーとなったISスーツ《ダイナマイトⅡ》ですが、元ネタは型番のままB-3C2セクシーダイナマイトⅡです。性質のよく分かってないゲル状物質そのもので機体を作るなんて様子のおかしいコンセプトをそのままISに落とし込むことができなかったので、こういう形に……。
 何でもベース機のB-3Cセクシーダイナマイトの時点でR-9Aより操縦性能が40%上がっているらしいですが、改良版はもっとヤバいんだろうな、と。

 原作よりかなり早く黒ウサギ部隊が登場しました。ただし肝心の隊長は不在……。
 ツヴァイクのAICはバイド相手でも通じそうだなと思ったため、未完成を理由に今回は禁じ手としました。「バイドに有効=人間相手だとヤバい威力」といった感じで位置付けは波動砲と同じです。

 ここからは国外を中心に話が進みます。

既存キャラの強化パターンを見て……

  • もっとやって!何なら別機体渡しちゃえ!
  • 強化装備ポン付け位がいいかな……
  • 機体はそのまま新武器使わせる程度が好み
  • この水は飲めそうだ
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