【外堀物語】   作:Halnire

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初詣回です。



辛辣女と粗忽者 その8

 

 

 

 

      ⅩⅦ

 

 

「明けましておめでとうございます!」

 

 二◯一九年、元旦。

 乾家では、年賀の挨拶のあと、年少者である心寿、紗寿叶、母親、父親の順でお屠蘇 (とそ)を干した。といっても未成年者の心寿と紗寿叶は舐める程度である。

 そして母親と紗寿叶が腕を(ふる)った正月料理に舌鼓を打つ。献立はオーソドックスなお(せち)料理だ。

 

「今年のお雑煮は、けんちん仕立てにしてみたの」

 

 母親がにこやかに言う。

 例年、乾家のお雑煮は江戸風の鶏出汁のお澄まし仕立てだが、今年、母親は新しい味を試してみたかったらしい。

 紗寿叶も味見をしており、納得の行く味だと思っている。

 

「美味しい! お母さん、こんなお雑煮もあるんだね!」

 

 心寿が目を輝かせて感想を伝えた。

 紗寿叶も一口(すす)った。

 美味しい。思わず頬が緩む。

 

「料理教室に来てる、二丁目の奥様に教えてもらったの。北関東のほうでは一般的なんだって」

 

 紗寿叶は一杯で満腹になった。

 心寿は早々とお替りをしている。彼女は健啖家だ。しかも育ち盛りな――付くべき所にだけしっかり肉が付く――のが羨ましい。

 心寿はさらにお節に箸を伸ばす。

 甘いものが大好きな心寿は、伊達巻き、きんとん、林檎羹(りんごかん)と賞味していった。それらはすべて、母親と紗寿叶の手作りだ。

 心寿は本当に美味しそうに食べる。紗寿叶はそれを眺めて幸せな気持ちになっていた。

 

「お姉ちゃん、本当に今日はお母さんたちも一緒でいいのかしら? お友達が困らない?」

 

 朝食が済んで、片付けも終わったところで母親が紗寿叶に訊いてきた。

 

「お母さん、気を使ってくれてありがとう。でも毎年家族で参拝しているのだもの、その予定は崩すつもりはないわ。私も楽しみにしているの。それに向こうから合流していいか訊いてきたのよ。困ることはないでしょう」

 

 紗寿叶は努めて笑顔で答えた。

 本音を言えば、ほとんど初対面に近い相手といきなり初詣を一緒に過ごすのだ。そこで紗寿叶がやろうとしていることを考えると、自らアウェーに出向いていくほどの度胸はまだ無い。

 それこそ文字通りホームグラウンドでホームメンバーと共に迎え撃つほうが良い。

 

 ――気恥ずかしいけど、堂々とやるだけだわ。

 

 そのまま午前中は一家で団欒のひとときを過ごし、乾家はゆっくりと外出の準備をした。

 幸いに空は奇麗に晴れ渡り、雨雪に備える必要はまったく無さそうだった。しかし寒波の影響で気温は相応に低い。

 紗寿叶はすみれ色のタートルに茶と黒のギンガムチェックの膝丈スカートをあわせ、お気に入りなボルドーのロング・ダウンジャケットを羽織った。

 靴は悩んだがキャメルのニーハイブーツを履いた。

 高デニールのタイツを履いてはいるが今日は外にいる時間が長い。あまり足を外気に晒したくはなかったからだ。ちなみに紗寿叶はパンツスタイルが好きではない。

 妹の心寿はミントグリーンの厚手リブニットにネイビーのガウチョパンツを合わせている。そこにブラウンヘリンボーンのチェスターコートを着て、ダークチェリーのショートブーツを履いた。そして紗寿叶にもらったマフラーを大切そうに首に巻いている。

 紗寿叶も昨年、心寿から贈られたマフラーを丁寧に首に巻き、姉妹二人並んで玄関を出た。

 父親と母親が身支度を済ませて出てくるのを待ってから駅向こうの天祖神社に向かって歩き出す。

 紗寿叶は斜め掛けのポーチの他に、紙袋を二つ、手に持っている。

 荷物がすこし多かったが、それを渡すときのことを思い浮かべると、むしろ気持ちは軽くなった。

 

 駅前のロータリーはすでに初詣客と思われる人々の姿が大勢見られた。

 待ち合わせの時間には少し早いが、LIMEにはもう駅に着くという連絡が入っていた。

 実際、間もなく改札から見覚えのあるナチュラルストレートヘアの男性が見えた。

 隣に長い黒髪の女性も見えるからおそらく彼とその姉だろう。

 そちらに向かって近づいていくと、男性のほうがこちらに気づいたらしく満面の笑みで手を振ってきた。

 ちゃんと森田健星だった。

 それを確認したとたん、紗寿叶の鼓動が跳ね上がった。

 

「なっ……」

 

 自分の心臓の反応に紗寿叶自身が驚いた。

 十日前に初めて出会っただけの、それ以降は一度も直接見ていなかった、彼の顔。

 紗寿叶は自分でも意外なほどにはっきりとその顔を覚えていた。

 今、手を振っている森田健星の笑顔。

 それはちょうど十日前、別れ際に見せたあの顔と同じだった。

 

 ――きょうだいは一生、きょうだいっすから。

 

 その言葉を思い出すと、鼓動はますます速度を増した。

 紗寿叶は顔がどんどん熱くなっていくのを感じた。

 紗寿叶は今更ながら思い知らされていた。

 心を振り回されたまま、顔も合わせずに彼のことを考えて過ごした日々が自分の中でどんな気持ちを育んでいたのかを。

 それはもう〝会いたい〟という言葉だけでは表しきれないほど大きく強い心のうねりになっていたのだった。

 

「お姉ちゃん、顔真っ赤だよ! 大丈夫⁉」

 

 紗寿叶の様子に気づいた心寿が声をかけてきた。

 両親も心配そうに紗寿叶の顔をのぞき込む。

 

「暑い……ってわけでもないわよね。そこまで着重ねてなさそうだし、寒波だし」

 

 母親が額に手を当ててきて、熱がないことも確認すると不思議そうに首を傾げた。

 外気と少しひんやりした母の手のおかげで紗寿叶の顔もようやくほてりが収まってきた。

 そんなやりとりの間に森田健星と女性がすぐ近くまでやってきていた。

 二人とも笑顔がそっくりだ。

 女性のほうは、先日紗寿叶が森田健星と選んだ大判のマフラーを巻いている。間違いなく彼の姉だ。

 

「はじめまして! 森田と申します。明けましておめでとうございます!」

 

 森田健星の姉が最初に挨拶をし、名乗った。森田健星もその後に続いた。

 次はそれを受けて紗寿叶が自分と家族を紹介する番だ。心臓の高鳴りはまだ収まりきっていない。

 

「あっ、明けましておめでとうございます……。こちらこそはじめまして。私が乾紗寿叶です。こちらは妹の心寿。そちらは私たちの両親です」

 

 紗寿叶は森田健星に目を合わせる代わりに、その隣の姉をしっかり見つめて挨拶した。

 相手の彼女は感激したように目を輝かせ、あらためて挨拶をした。

 森田健星も一緒に、こちらは少し緊張した様子で両親に礼をしている。

 両家がお互いに新年の挨拶を交わし終えると、森田健星の姉は紗寿叶に向き直って興奮気味に口を開いた。

 

「紗寿叶さん、会えてうれしい! びっくりしちゃった。あなたみたいな奇麗な子が健星の知り合いだなんて!」

 

 面と向かって褒められ、紗寿叶はせっかく収まってきた胸の高鳴りが再び盛り返してくるのを感じた。思わず言葉を返すのも忘れて棒立ちになった。

 

「姉ちゃん! 乾先輩びっくりしてんじゃん! 詰め寄んなよ!」

 

 過去の自分の行いをすっかり棚に上げて森田健星が姉を咎めた。それだけではなく、森田健星が紗寿叶をかばうように姉との間に体を割り込ませてきたので紗寿叶の視界をその広い背中が覆った。

 紗寿叶は自分の顔が痛みを感じそうなほど熱くなっていくことを自覚した。

 そうして声を出すことすらままならなくなり、無言のまま立ち尽くしている紗寿叶の肩に手がかけられた。

 

「――えっと、いいかしら?」

 

 紗寿叶の母が森田健星とその姉に向かってにこやかに声をかけた。その顔はとても上機嫌に見えた。

 

「森田さん、紗寿叶のお友達になってくださってありがとう。男の子の友達なんて初めてじゃないかしら。私、嬉しくなっちゃって」

 

 後ろの父親はそれに対して口を挟もうとしたように見えたが、母親がすぐに言葉を続けた。父親がたじろいでいる。

 

「最初、そちらのお姉さんのほうが紗寿叶のお友達なんだと思ってたのだけど、初対面なのよね? だから弟さんのほうがお友達だったこと、今さら解ったのよ。この子、何も説明してくれないのだもの」

 

 咎めるような口調にも聞こえたが、口にした母親の表情はますます楽しげだ。

 母親は妹の心寿と顔立ちも性格も似ているが、興味を引かれたものに勢いよくアプローチをかけていくところも実によく似ている。今の母親は新しいホラーゲームを前にした心寿とそっくりに見えた。

 紗寿叶は母親がこのままの勢いで会話を続けていくと大変都合の悪いことになりそうな予感がしたので、力づくで顔のほてりを押さえつけるようにして口を開いた。

 

「彼は喜多川海夢のクラスメイトよ。年末ヘアショーに来てたらしくて、あの後たまたま会ったの」

 

 母親はそれに頷いた。

 当然両親もヘアショーでモデルを努めた彼女の姿を見ているし、紗寿叶と一緒にコスプレ合わせをやってきたことも知っている。

 ましてや心寿がサロンモデルをやろうと決心した直接の理由が喜多川海夢なのだから、彼女がどういう人物なのか紗寿叶も両親から根掘り葉掘り訊かれていたのだ。

 

「あの日からだったのね。そっかそっか、なるほどねぇ」

 

 何やら母親は納得した様子だ。

 父親のほうはきょとんとした顔をしている。

 紗寿叶は自分が手にしている紙袋に目をやった。

 早く渡してしまいたかったが、この雰囲気の中でなし崩し的に渡してしまうのは嫌だった。

 おそらく紗寿叶は憮然とした表情をしていたのだろう。母親が紗寿叶の顔を見て『しまった』というような仕草をした。

 

「……ごめんなさい。お母さん、嬉しくてつい浮かれすぎちゃったわ。森田さんもすいませんでした」

 

 頭を下げる母親を見て、父親がそろそろ参拝に進もうと声を上げた。そのまま先頭に立って歩き出す。

 歩きながら紗寿叶は森田健星を見た。

 ストレートデニムに彼らしく明るいオレンジ色のダウンジャケットを着ている。その下は紗寿叶が選んであげたセーターだ。首元が開いているデザインで、今は鎖骨まではっきりと見えてしまっている。今日みたいな日は寒いだろう。

 紗寿叶は手元の紙袋を見た。

 本当なら今こそ渡すタイミングだった。紗寿叶は機会を逸してしまったそれを胸に抱きかかえて、とぼとぼと一緒に歩いた。

 

「乾さんのおうちって、美男美女しかいないんすね!」

「ほんと! お父さんもイケメンだしお母さんも美人だし皆さんオシャレだし、すごい!」

「うちのおかんにも見習ってもらいっ痛ててて!」

「やめなさいよ。お母さんに怒られるわよ」

「もう姉ちゃんにつねられてるじゃん!」

「あらあら、まあまあ」

 

 母親は森田姉弟と楽しそうに談笑している。

 この姉弟は本当に屈託というものがない。初対面の大人との会話もまるで物怖じしない。

 紗寿叶は森田健星をちらりと見た。

 アニメなどで得た知識では、気になる相手の両親を前にしたらもっと緊張するものだと思っていた。

 実際に森田健星も最初の挨拶では緊張気味だった。でも今は全くそんな雰囲気はない。

 ひょっとして彼は、紗寿叶のことなど全く気にもしていないのではないだろうか。

 心を振り回されているのは自分だけで、全部紗寿叶の独り相撲なのではないだろうか。

 だとしたらあまりにも滑稽すぎる。

 五条新菜のときもそうだったが、結局自分は勝手に盛り上がって勝手に自滅するタイプなのではないだろうか。そういう浅ましい人間性なのではないだろうか。

 

「……お姉ちゃん、どうしたの?」

 

 心寿が心配そうに訊いてきたので顔をあげた。

 妹は紗寿叶の手を見ている。

 それで気づいたが紗寿叶は自分の髪の毛をぎゅっと握っていた。

 これは自分たち姉妹共通の癖で、小さい頃から『二人ともそっくりね』と母親に言われ続けてきた。

 寂しいとき、不安なときについ出てしまう癖。

 

「――なんでもないわ。ありがとう心寿」

 

 心優しい妹にまで心配をかけているようではいけない。

 卑屈になるな。

 紗寿叶はぐっとお腹に力を籠めた。

 昨日、自分に言い聞かせたはずだ――自分は恋愛に臆病だ。それでも顔をしっかり上げて自分らしく振る舞えと。

 

 ――やるなら堂々とやりなさい。

 

 あれだけ妹に偉そうに言ったのだ。

 妹の背中を押したのだ。

 妹の未来を変えた責任が自分にはある。

 

 ――そうよ。私は心寿の姉よ。

 

 今更後退りなんか、してたまるか。

 

 

 

 

      ⅩⅧ

 

 紗寿叶たちは参拝を終え、昼食を予約していた寿司屋で寛いでいた。

 森田姉弟の分も父親は予約を入れてくれていたので、今は六人全員で個室に入っている。

 

「勝手に押しかけておいて、こんな素敵なお店にご一緒させていただいて。なんていうか、本当にありがとうございます!」

「ありがとうございます! 感謝感激です! めっちゃ美味しいです! ウチ、こんな高いお店で食べたことないんで! って痛っ⁉」

「いちいちそんなこと言わなくていいの!」

 

 森田健星の姉が弟のスネを強くつねったらしい。

 実際目にするまでは信じられなかったが、これはこれで一つの親愛の形なんだと紗寿叶は受け止めている。

 きょうだいの仲の良さにはいろいろな種類があるということを、紗寿叶はこの数週間でだいぶ学んだ。

 

「あれ、紗寿叶さん、何か可笑しかった?」

 

 森田健星の姉に訊かれて気づいたが、紗寿叶は無自覚のうちに笑みを浮かべていたらしい。

 

「……いえ。ご姉弟で仲が良いんだな、と思いまして」

 

 言われた彼女はそれに対して礼を言った後、続けた。

 

「――私は大切にしてきたつもりだけど、この子はどうかしらね。居なくなって清々するって思ってるんじゃないかしら」

 

 森田健星が彼にしては珍しく、皮肉っぽい顔で口を開いた。

 

「確かに清々するわ! テレビのチャンネル権、戻ってくるしな!」

 

 姉のほうがまた何か言い返そうとしたが、紗寿叶はその前に問い返した。

 

「あの、居なくなるというのは?」

 

 森田健星の姉は紗寿叶のほうに向き直ってその質問に答えた。

 

「私、関西の大学行くつもりなの。やりたいことがその大学じゃないとできないから、ずっと行きたかったんだ。受験は来月だけど、模試の判定でここしばらくは合格安全圏内だから大丈夫だと思う」

 

 天井を見上げるようにして語る彼女の顔は誇らしげだが、どことなく儚げでもあった。

 

「一人暮らしをなさるの? 感心だわ」

 

 話を聞いていた紗寿叶の母親が訊き、それに森田健星の姉が答えた。

 

「はい。初めての経験でワクワクしますね」

「偉いわ。私は結婚まで実家暮らしだったし、もしこの子たちが一人暮らしするって言ったら慌てちゃうと思う……」

 

 母親が自分の娘たちを見て呟くのを聞いて、心寿が口を開いた。

 

「一人暮らしか……お父さんお母さんと離れるのは心細いし、お姉ちゃんと別々に暮らすのは寂しいな……」

 

 紗寿叶も妹と同じ気持ちになった。

 きょうだいが離れ離れになるのはつらいし、想像するだけで身を切られるような感じがする。

 そう思いながら森田健星の姉を見たが、紗寿叶はそのときの彼女の仕草に否応なく目を惹かれた。

 紗寿叶は思わず問いかけていた。

 

「弟さんと離れるのが寂しいのですか?」

 

 森田健星の姉は驚いた顔で紗寿叶を見た。その長い黒髪をぎゅっと握ったままに。

 その姿は、不安を前にした妹の心寿そっくりに見えた。それはすなわち、不安なときの紗寿叶ともそっくりに見えるということだった。

 紗寿叶は森田健星を見た。

 彼は眉をわずかにしかめ、自分の姉を心なしか気遣うように見つめていた。

 そこで紗寿叶はやっと理解した。

 ヘアショーの日、森田健星が紗寿叶に『寂しいのか』と訊いてしまった理由を。

 彼が思わずそう声をかけてしまうほど、寂しさを感じているときの彼の姉と似て見えた、その理由。

 ますます自身の髪を強く握るその姿に、紗寿叶はもう一度、今度ははっきりと相手を見つめて口を開いた。

 他人と思えない、その姿に。

 

「弟さんは、お姉さんのことをとても大切に考えてらっしゃると思います。私にも、彼はそう教えてくれましたから」

 

 そう言って紗寿叶は森田健星を見た。

 彼も紗寿叶を見つめたが、心臓は飛び跳ねたりしなかった。

 穏やかな気持ちで微笑みを返すことができた。

 

「あたたかい言葉を。本当に素敵な言葉を、私にかけてくれました。『きょうだいは一生きょうだいですから』って」

 

 彼の姉は柔らかく微笑んで、紗寿叶に言った。

 

「乾さん、ありがとう。貴女みたいな素敵なひとに励ましてもらえて、私も元気が出たわ。それに、弟のことをそんなに褒めてもらって。もったいないくらい」

 

 森田健星がそれを聞いて、もったいないって何だよ、と憮然とした顔をしているのを見ながら、二人の姉は明るい笑い声を上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次で〆となります。
続きも明日投稿します。
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