ネックのジェイダーと言うか艦橋部分の差し替えと1回変形させたら満足して置物と化す未来しか浮かばなかったので見送ったんですが、実物見ると欲しくなる罠。
「J、何を!?」
「アルマお前だけでも脱出を!コイツは“生きて”いる!」
「J!!」
とある宙域デブリ帯。とある報告を受けて我々はそのポイントへ向かっている。その報告を受けたのはESウィンドウを出て間も無くの事であった。
『前方デブリ帯、大型ノ金属反応感知』
「金属反応だと?大型のデブリに鉱脈でもあったのか?」
『否定。鉱脈ノ 反応デハ 無ク・・・何ラカ ノ人工物ト 断定。シカモ・・・』
「人工物?しかも・・・何だ?」
『イヤ、判断材料不足』
歯切れが悪いトモロなど滅多に見られる物では無い。何があるのか確かめるべく、進路をそちらに向ける。トモロの操舵とジェネレイティングアーマーにより大小のデブリの中を進み、反応のあったポイントへ辿り着いた。そこにあったのはデブリにしては大きすぎる岩塊と・・・
「成程、確かに大型の金属反応で人工物だ」
『赤ノ星デ ノ戦イ後、コノ 状態デ 流レ着イタ ト推測』
右舷がめり込むような形で岩塊に埋もれたジェイアークだった。艦体後部の推進部を失い全長も本来の2/3にも満たない。艦首にはひび割れ欠損が目立つジェイクォース、左舷主砲台を残すのみで艦橋部も丸ごと失われている。ひしゃげた主砲が物悲しくこちらを見つめているようだ。有り体に言えば大破状態である。
「トモロ、修理して遠隔操作などは出来そうか?」
『非現実的。ジェイアーク運用ニ 精通シテイル トハイエ トモロタイプ 一機デノ 運用ハ 想定サレテ イナイ』
再利用は無理か。自動航行の砲撃機として使えれば心強かったのだが、そう上手い話は転がっていないらしい。修理可能な場所まで持って行くのも非現実的、放置すればソンダーに利用される可能性すらある。であればここで破壊してやるのが情けか。
「主砲、照準合わせ。前方のジェイアークを破壊する」
「ま、待って下さい、生存者の可能性は無いのですか?」
攻撃の指示を出した途端、アルマが慌てて口を挟んでくる。生存者?いる訳がない。第一どれほどの時間が経過しているかもわからない艦なのだ、可能性は無きに等しい。等しいのだが・・・
「それはあり得ない事と知っての事か、アルマよ?」
「っ、それは・・・で、ですがJも言っていたではありませんか。逃げ延びた個体がいると!」
視線を合わせアルマに問うが目を逸らす事無く言い返してくる。J-019の件か、それを今持ってこられるとは。しかしアルマが自ら意見を、自己を押し出すとは。これも成長の証とみるべきか。アルマから視線を切り考える。まぁそれでこの子の気が済むなら。
「良かろう。トモロ、アルマと共にジェイバードで大破したジェイアークに接舷させ内部調査を試みる。何もなければすぐに帰還するが、いざという時の判断は任せる」
『非推奨。艦橋部ロスト Jタワーコンピューター 反応ナシ。得ル物ハ 何モ無イト 思ウガ』
「J!」
冷静で真っ当な判断と喜びを感じさせる声。相反する個性に苦笑しながらも準備を進め、ジェイバードをプラグアウトさせ大破したジェイアークへと接近させる。近づいて改めて分かるが甲板部も損傷が酷くしっかりとした着陸は出来そうにない。辛うじて露出している副艦橋から侵入出来そうだ。
「多少強引になるが着艦させる。念の為力の開放をしておけ」
結果、かなり不安定な体勢だが副艦橋付近に着艦し艦内への侵入を果たした。その外観に反して内部の損傷具合はさほどでも無く、荒れているのは確かだが行動に支障は無い。艦内構成も同じと見て良さそうだ。
艦の半分近くを失う激戦が凄まじかったのかジェイアークの頑強さを誇るべきなのか・・・もっとも赤の星脱出の際にドックや他ジェイアークを派手に吹っ飛ばした自分が言えた義理ではないが。
ここからアクセス出来る端末に我々が触れても引き出せるような情報は出てこない。構成クルーや航行ログでも出てくれば儲けものだったのだが。仮にトモロが本気を出してくれればログを漁る事は可能だろうが、アレの興味を惹くような事が無い限り無理だろうな。
「ここで得られる情報は無いようだ。まだ艦内を探索するかを判・・・どうした、アルマ?」
「いえ・・・何か・・・見られている?これは、キコエル、マッテイタ・・・?」
頭痛をこらえるようなアルマの額で光が明滅している。リミピッドチャンネルが発現している証拠なのだが、見られている?聞こえる?ゾワリ、と沸き立つ己の勘に従いアルマを抱きかかえ飛びのくと、床を突き破り生えて来る金属のチューブ束、振動と共に蠢き始める艦内、そして
『ァァアアアキタノカァァァ!マッテイタゾォォ!』
見る間に周囲が機械と有機物とが混じり合う異界へと変貌、響き渡る声。大破し座礁していたのでは無く休眠状態だったか!アルマを庇いながら襲い掛かるチューブを光刃で切り払っていくが、その数は減るどころか次々と増殖している。我々を取り込む気だろうがそうはさせん!
上下左右からの攻撃をいなし捌き叩き切る。どれくらい続けただろうか、ふと違和感を覚える。ジェイバードに攻撃が及んでいない?侵入口から見えるジェイバードは健在、コイツがゾンダーメカである事は明白だが無人のジェイバードは一番に取り込む対象では無いのか?それにこのチューブ・・・触手とも言おうか・・・の狙いが私に集中し過ぎている。
マッテイタ、待っていた、取り込むべき何かを?ジェイバードが接舷した時点で活性化していてもおかしく無かったはず、必要としていたのは生体ユニット?ゾンダーメカと化しているならそれ自体で完結したバケモノになっているはずだが狙いが読めん。
などと余計な事を考えていたのが仇となったか、触手の一本が私の足に絡みつき壁に引き寄せられ始める。迂闊!だがアルマは無事、アルマを狙っている触手は無い、であれば!
「J、何を!?」
「アルマお前だけでも脱出を!コイツは“生きて”いる!」
「J!!」
アルマを侵入口へ向かって思い切り投げる。完全に体勢が崩れた私に次々と触手が絡みついて行き、壁に引き込まれて行く。こちらに来ようとするアルマを制し、言葉を紡ぐ。
「J、今助けに!」
「お前が今成すべき事は!一刻も早くトモロと合流し敵を打ち倒す事!目標を違えるな!」
「何よりお前を、お前達を・・・」
信じているぞ
言い終えたのが先か壁に引き込まれたのが先だったか。確かめる術も無く視界は闇に包まれた。
・・・
「む、グッ・・・ハァハァ、ここは・・・?」
壁の中に引き込まれどこかに出た。身動きが取れん、両腕・下半身が完全に壁の中だ。状況を確認すると普段とは似ても似つかぬ異界と化しているとはいえJタワーコンピューターか、ここは。金属のチューブ・金属の触手が絡み合いその形を成しており、トモロが鎮座するはずの場所には巨大な目玉、としか言い表せないようなナニカが納まっていた。ゾンダー人間、いやゾンダリアンだろうか、ギョロギョロと忙しなく周囲を見渡し・・・目が合った。
『ヲヲヲ、ジジじぇい!モドッテキタノダナァアアア!マッテイTAゾオオォォ!!』
『sssスゥァフタタビTAタカイヘ!コウゲキヲツヅケヨ!ハカiセヨ!アベルノノコセシワザワイ・・・!トモニセンメツツツツWOw!』
「馬鹿を言え。私は貴様と共闘なぞした覚えは無い」
『SaアァィイッショニィユクZOォォヒヒヒヒョウテキハメノマママママE』
アレはトモロだ、ゾンダリアン化したトモロの成れの果てなのだと確信した。ありもしない妄想の、存在しない記憶の中でアレは生きている。その身にインプットされた使命の赴くまま、原種との「戦い」を、ソルダート戦士やアルマと「共に」、敵を「殲滅」するまで行動を続けて来たのだろう。もはや何が現実かも分かっていない様子で喚き続けている。
ひょっとしたら偶然起動に成功し、ソルダートの戦士と共に戦闘を行ったジェイアークがあったのかもしれない。だとするとその記憶に縋り付いて生き永らえて来たのだろうか?哀れな、思わず向けた憐憫の眼差しに、奴は気付く事は無かった。
『ジジェジズズィーアーク起動。メガフュージョンシークエンス開始。目標カクニN、攻撃準備』
「何!ぐ、ああぁ!強制的に・・・メガフュージョンだと!」
通常のフュージョンでは味わう事の無い、体中の神経に異物を強引に接続されたかの様な痛みと不快感が全身を襲う。
岩塊からその身を引き剝がすようにゾンダーアーク・・・Z=アークが浮上を開始しその身を縦に折り曲げる。左舷主砲台が巨大な右腕に変形し接続される。周囲のデブリや鉱物資源を引き寄せ、取り込み足りない左腕・脚部を形成し、損壊し半分しか残っていないジェイクォースが装着される。
そこには本来あるべき首が無い異形の巨人が宇宙に産声を上げた。
『ゥルルィGYUィィィ!!』
独占欲強めの拘束系彼氏ってこんな感じですかね?不明なユニットが接続されました。
昔・・・ガオガイガー11話イゾルデの門で・・・拘束されてる・・・スワンさんを見たんですよ・・・
あれ・・・初めて見た時・・・なんていうか・・・その・・・下品なんですが・・・フフ・・・(略)
↓
拘束されてる美女はいいぞ凱
↓
うちの子にそんな酷い事出来る訳無いだろ!
↓
J、お前自身がヒロインになる事だ
何なら並みのヒロインより捕まり慣れていそう(偏見)
って言うか健全なジェイアークが普通に放置されてる訳無いだろ、常識的に考えて・・・
力の開放と言えば「我、生きずして死すことなし。理想の器、満つらざるとも屈せず、これ後悔と共に死す事なし。」格言ですよね。