そのJ、外れし者につき   作:むすけ

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本筋書いてる途中に浮かんできたネタで息抜きを。

こんなんばっかし考えてるから本筋が進まないんだ。


17話 if~もしも~1

~もしも028が地球にちょっかいを掛けていたら~

 

 

 何かにかこつけて地球の様子を見ていた訳だが、やはり地球への興味と言うか郷愁を呼ぶというか、堪え切れんものがある。アルマの育成は順調、さしあたっての問題も今の所は無い、そして私は決断する。

 

 

「トモロ、地球に降下するぞ」

 

『放ッテ オクノデハ 無カッタノカ?マァ オ前ガ言ウ ナラ構ワンガ』

 

 

 トモロは消極的賛成、かく言う私は魂の故郷(ただし日本に限る)に戻れる事に気分がウッキウキである。そうと決まれば早速擬態用の姿を考えねば。正直この格好の姿だと周囲から浮くというか明らかに空気が違う。故に人間に近い姿に偽装する必要がある訳だが・・・まぁ002の機界四天王のすがたを参考にすればいいか。あれをこうしてそうして・・・こうじゃ!

 

 オービットベースは建造中、という事は未だパスダーは健在という事である。物語中のどの辺に相当するかは分からんがそう進んでいないと思いたい。元より地球の技術とは隔絶したステルス性能を持つジェイアーク、気取らせる事無く降下できる自信はある。GGGの体制も完全に整っていないならば猶更である。

 

 

 

 首尾良く地球へ降下しジェイアークを東京湾近海へと隠しGアイランドシティへの潜入に成功した。生前?の私の知る日本とは異なるが確かに日本である。TOKYOである。通りを行き交う人々、そこかしこで聞こえる日本語、何だか安心する。チラチラと注目を集めている気もしないでもないがそんな事は些末事だ。

 

 私はベージュのハンチング帽に、漢字の書かれたシャツ、黄色のスボン、薄緑色をしたロングコートを肩から羽織り、左腕にはJジュエルが入ったブレスレットを身に着けている。中々に個性的だと自画自賛だ。

 何?ダサい?何を言う、かの復讐の黒い王子様はあの格好で電車に乗っていたのだ、この程度は大人し過ぎるくらいだ。

 

 降下するぞ!と意気込んだものの、特別したい事がある訳でなかった事を思い出す。着る服を買ったところで今後着る機会があるとも思えんし、食い道楽に走ったとしてもジェイアーク内で同じものが生産できるわけでも無し。何か文化的な・・・書籍などを見て回るのが関の山か。何事も勢いだけで行動してもいい事は無いな。誰だ地球に降りるなどと短絡的に言いだした奴は、まったくもぅ。

 

 

「トモロ、WEBにアクセスして電子書籍やお前が気になった情報を片っ端から取り込んでいいぞ」

 

『ワタシノ 目ニ適ウ モノガ ソウソウ アル訳g・・・ホウホウ コレハコレハ フムゥ ムムム・・・』

 

 

 何がムムムだ!お前興味津々じゃねぇか。端末を通じトモロに命令するとたちまち静かになる。まぁトモロに掛かれば地球のセキュリティシステムなんぞ無きに等しい、ジェイアークから動けないトモロの暇つぶしにでもなれば幸いであるな。

 

 この時の私は舞い上がってすっかり油断し忘れていた。ここがどこであるのかを。ここはGGGのお膝元であるという事を。

 

「そこのお前、ちょっといいか?」

「長官、Gアイランドシティ内で不正なアクセスを多数確認しました」

 

 猿頭寺チーフオペレーターから奇妙な報告が上がる。不正なアクセス?この宇宙公団の、GGGのお膝元ともいえるこの場所で?随分と大胆なものだ、と呆れる。

 

「猿頭寺君、場所は特定できるか?それにGGGの情報を探っている様子はあるか?」

 

「隠す気があるのか、というレベルで街中を転々と移動している様子です。また、こちら(GGG)を探られているという訳ではありませんが、節操なく様々な情報にアクセスをしていますね。あ、このポイントで停止しました。西区の公園の模様です。映像出ます」

 

 公園に設置された防犯カメラの映像がモニターに表示される。そこに映し出されたのは・・・2mもあるかという長身、ハンチング帽を被り長髪を背中に流し、絶妙にマッチしていないズボンにコートを羽織った、鼻の高い男だった。そしてコートから覗くシャツに燦然と輝く忍者の文字。控えめに見てダs、個性的な身なりの男だ。見た目で判断してはいけないとは言え、クラッキングの元はこの男であると調査データは言っている。この時メインオーダールーム全員の心は一つになった。

 

“怪しい奴いる~!”

 

「・・・凱に連絡だ!ちょいとキツ目のお灸据えて、その格好も問い詰めなきゃ気が済まねぇ!」

 

「ン゛ン゛!火麻君の言う様な手荒な真似は推奨できんが・・・犯罪を未然に防ぐ為にも注意だけで済ませる訳にもいかんな。あの格好も・・・凱機動隊長を現場に向かわせてくれ」

 

「了解しました。凱機動隊長へ連絡、西区公園にいる不審者へ向かわせます。念の為、周囲の人々を遠ざける指示も出します」

「サイバー犯罪の不審者が公園に?分かった、現場へ急行する」

 

 ガンドーベルを走らせ現場へ向かう。2年ぶりに出現したEIことゾンダー、そしてゾンダー化した人間を元に戻す不思議な能力“浄解”を使用する少年、天海 護の協力体制も整ったとは言えまだまだゾンダーの力は未知数だ。いつ何が起きても対応できるようにパトロールを続けていたが時にはこんな事も起こる、か。お巡りさんの仕事のような気もするが態々メインオーダールームから連絡が入るくらいだ、万が一を考えるとその判断に異は無い。

 目的の公園に到着すると既に人払いは済んでいるようで目的の人物はすぐに見つかった。見つかったというかその人物しか居ないというか・・・何だアイツは。ベンチに一人の男が座っている、イヤホン越しに何かを喋っているようだがハタから見れば独り言を呟いているようにしか見えない。現行犯で確保する事が出来れば!

 

 

 

 声を掛けられ顔を上げてみると一方的にだが見知った顔があった。獅子王 凱か・・・

 

「俺の事を知っているのか?まぁそれは良いとして、お前に聞きたい事がある。心当たり、あるよな?」

 

 心当たりと言っても・・・あぁ、トモロか。皆さんも不正アクセスRTAをする時は気をつけましょう(1敗)。冗談はさて置きどうするべき・・・あ、そうだ(閃き)トモロトモロここら一体のジャミング頼めるか?

 

『何ダ マダ情報 ノ取捨選択ガ・・・ソノ端末 デハ性能ニ限リ ガアル、コノ公園?トカ イウ土地クライ シカ出来ンガ 構ワンナ?』

 

 十分だ、それほど時間をかけるつもりも無い。勇者の実力、見せて貰おうか。

 

 

「あぁそうだな、心当たりはある。話をしようじゃないか、例えば」

 

 

ゾンダーメタルの話、なんてのはどうだ?

 

 

 その一言を聞いた瞬間、俺は言いようのない不気味さを感じ、男から咄嗟に距離を取った。コイツは今何と言った?()()()()()()()、そう言ったのか!?ならばこいつはゾンダー、いやゾンダー人間なのか!

 

「そう離れては話ができないじゃないか。話を聞きたいと言ったのは其方だろう?

 

 !ッ、気が付くと男が目の前に立っていて俺の首筋に手刀が!?目を離したつもりは無かった、俺のサイボーグアイでも見切れなかった!メインオーダールーム!・・・何だ、通信が繋がらない!?クソッ、何が起こっているんだ!?

 

 

「近くまで来てやったのに何を驚いている?あぁ、我が電子使役獣ペンチノンに無粋な邪魔は入らないようにして貰っている」

(ナンダ ソレハ。ジャミング ヲシテイルノハ ワタシ ダロウガ!)

 

 

「通信が繋がらないのはそういう事か!舐めるなよ、俺は最強のサイボーグだ!イークイップ!」

 

 イークイップによる能力向上のおかげでヤツの動きを追えるようになった。が、やはり速い!こちらの攻撃は悉く躱される代わりに奴の攻撃は全て寸止めなのが気に障る。コイツ、馬鹿にしているのか!

 

 

「いいぞ、動きにキレが出てきた。?何だ、殴られるのをご所望か。これは失礼した」

 

 

 そう言うや否や真っ直ぐ突っ込んでくる。この動きなら・・・カウンターを合わせる直前に真横にスライドした!?まるで滑るような動き、いや、滑っているのではなく飛んでいる!カウンターが空を切りガラ空きの胴にヤツの重い一撃が突き刺さる。コイツ、人間じゃない?

 流れるように足を払われ、目の前に地面が

 

「ぐはっ!」

 

 近づく前に真上に蹴り上げられた。さらに拳の連撃を食らい続ける俺の体は高度を上げて行き

 

 

「だがまだ遅い。食らっとけ、それとオマケもだ」

 

 

 背中に踵落としを食らい地面に叩きつけられると同時に先回りで待ち構えていたヤツに蹴り飛ばされる。一方的に攻撃され続けて蓄積されたダメージに体が悲鳴を上げるが、まだだ!俺は倒れる訳には行かない。何故なら俺はこの街を、世界を、護らなければならないんだ!

 湧き上がる闘志が、Gストーンが、俺にパワーを与えてくれる。震える脚に活を入れ、奴を睨みつけながら立ち上がる。

 こちらの動きは見えているようだが反応がまだまだだな。隠し玉のハイパーモードを使われると分からんが実力は発展途上、と言った所か。だが傷めつけられても闘志を失わず、強い光を宿す力強い眼差し。こりゃ002が気に入る訳だ、自然と口角が上がるのを自覚する。さて次は、と考えた所でトモロから通信が入る。

 

『J、コチラ ニ接近スル 動体ヲ確認。20秒以内ニ 接敵サレル。気ハ 済ンダカ?』

 

おっと、つい入れ込み過ぎるところだった。別に獅子王 凱を倒しに来た訳では無かったな。フム、ここらが潮時か。ジャミングが続いている間にお暇した方が良さそうだ。では・・・

 

 

「そろそろ時間も時間だ、引かせて貰おう。覚えておくがいい、私の名はピッツァ!お前に敗北を刻んだものの名だ!(キリッ)」

 

「待てッ!逃げる気か!」

 

「そのザマでそう言われてもな。機会があればまた話し合おうではないか。さらばだ!」

『遅れて申し訳ございません!凱機動隊長、ご無事ですか!』

 

「ボルフォッグ!済まない、俺はこのザマだ・・・あのピッツァとかいうヤツ、ただ者じゃない・・・!」

 

 結果だけを見れば俺の惨敗と言ってもいい、だが負けっぱなしは俺の性に合わない。あの動きは見た、次に戦う時は必ず・・・!

 

 

 

 公園から離脱しジェイアークに帰還、発進させながら考える。久々に体を動かしたが、やはり適度な運動は気晴らしになる。・・・ん?あれ、何しに地球に来たんだっけ??獅子王 凱との運動が思いの他楽しくて忘れてしまったが、満喫できたから良しとしよう。

 そういえばトモロは何か面白そうなものを見つけたか?

 

『ン、アァ、中々ニ 個性的ナ 機械群ノリストヲ 見テイテナ。高評価ヲ シテ オイタゾ』

 

ほう、どれどれ・・・

 

「(有)アカマツ工業・・・だと・・・」

 

 

 

 余談だが謎の高評価が後押ししたのか、アカマツ工業はこの月の売り上げが前年度比+25%を記録。社長の阿嘉松 滋氏は「時代が俺に追いついた」と上機嫌だったとか。




これだと11話イゾルデの門での凱とピッツァの初邂逅が大分変りそう。

ピッツァとペンチノンは怒ってもいい。記憶を取り戻した002が最高速度でのストレートを028に叩き込むレベルで。

あと1、2話バカな話続けたらFINAL再履修で時間空けようと思いますです。
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