そのJ、外れし者につき   作:むすけ

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頭のおかしい話、はじまります。

あたまからっぽにしてごらんください。


9話 Jの戦士とゆうきの戦士ー1

 アルマが加入した訳だがトモロに作らせたものがある。まずはアルマ用に光量の自動調整と視力の矯正機能の付いたバイザーだ。急造品だがデータを取りつつ改良に勤しんで貰おう。アルマは力の開放を行えば問題は無いとは言うが、日常を過ごすとなると無いよりはあった方が良いだろう。

 

 次にトモロとの通信機と言うかトモロの子機と呼ぶべきか、情報のやり取りができる端末だ。片耳に装着できるサイズの大きさで作らせた。トモロとしても子機を通じ周囲の状況や情報網から情報収集も出来るようになる。その場で情報の収集や分析をトモロと共有できるのは大きいし、アルマのガイドとしても期待できる。

 

 そうした準備を整えつつアルマも日常に慣れてもらい、そろそろ次の航海へ、との話になった。

 

 

「私は初めてなので楽しみです。」

 

「そうだったな。まぁ色々あったのさ。あったと言えばあの時は・・・」

 

『異議ヲ 申シ立テル。ソノ時ハ ムシロ Jノ 行動ガ・・・』

 

 

 トモロも随分口が回るようになった。節操なく情報を取り込んで妙な事まで学習しなければいいのだが、まぁ困るような事にはならないだろう。

 

 

「さて、ふざけるのはここまでだ。出発するぞ、トモロ頼む」

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

 ESウィンドウを抜けた先に広がるのは驚いた事に視界の半分以上を占める青い海、浮かぶ白雲、そして緑に覆われた大地が広がる美しい星だった。これは地球?いや、地球型惑星と言うヤツか?これほどまでに条件の整った惑星を見るのは初めてだ。惑星から離れた宙域には衛星だろうか?岩山やクレーターが目立つ、暗い星が目視できた。これほどの惑星なら知的生命体が存在するかもしれないな。それが哺乳類とは限らないかもしれないが。

 

 

「これはまた見事な・・・」

 

『コレホドノ 惑星ハ 初ダナ。見タ所 ゾンダー ノ被害ハ 無サソウ ダナ』

 

「綺麗な青が広がっているのが分かります。あれが海というものなのですね。」

 

 

 初めて見た惑星がコレとはアルマも運がいい。生命の息吹を直に触れさせてみるのもいいだろう。だからこそ。

 

 

「覚えておくがいいアルマ。この美しい星もゾンダーの手に掛かれば一瞬で機界昇華され、死の星になるばかりか火種を撒き散らす害悪ともなる」

「星を守る為、等と偉そうな事は言わん。だが原種だけでなくゾンダーも駆逐せねばならぬ敵だ。そしてソレを唯一食い止める事が出来るのもアルマ、お前だけなのだ。期待しているぞ」

 

「はい、その時は任せてください。でもJ、その気持ち・・・伝わってきますよ?」

 

 

 そうだった、アルマには筒抜けか。烏滸がましくも星だけでなく人々も救いたいなどと考えている事を。話を逸らすか。

 

 

「この惑星に降りてみるのもいいとは思わんか、トモロ?」

 

『同意。コノ星ノ 生物ヤ植生 ニ興味ガアル。端末ノ テストモ 行イタイ』

 

「決まりだな。降下の準備を。目標は・・・あの一番大きな大陸でよかろう」

 

 

 惑星に降下しジェイアークが隠れそうな地形を探す。優れたステルス性能を持つとはいえ、目視されてしまっては隠せるものも隠せない。それ以前に知的生命体が存在しているかも未知数なのだが。やがて着陸できそうな山脈を発見し、谷合へとジェイアークを着陸させた。

 

 

『大気成分調査・・・調査終了、ソルダート戦士 ノ行動ニ 問題無シ アルマ ノ呼吸ニ 問題無シ』

 

「ご苦労。先ずは私が出てみる。安全が確認できればアルマを連れて出るぞ。」

 

「待っています。気分が高揚するのを感じます。楽しみです」

 

『ドローン デノ周囲探索 ヲ実行 スル』

 

 

 心なしか早口で話すアルマ、マイペースにタスクを実行するトモロ。仲間たちの声を背に大空へと飛びだすのだった。

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

――おや、どうしたんだい?

 

――なんだか鳥さんがおおさわぎしているみたいなんです。だからパトロールに行こうと思って

 

――そうかい。気を付けていっておいで

 

――はーい、行ってきまーす!

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

「002ではないが・・・うむ、空はいいものだ」

 

 

 ジェイアークを飛び立ち一先ず木々が茂る森の方面へと向かう。若々しい草木の香り、流れゆく雲、視界一杯の青空。何より風を切るこの感触!このように晴れ晴れした気分で行動するのは初めてかもしれない。これではアルマの事を笑えんな、苦笑を浮かべ飛んでいると森から一斉に鳥達が飛び立つ。む、驚かせてしまったか?

 飛行を解除し森の中へと降りる。柔らかな土の感触に、強くなる草木の匂い、そして木漏れ日。木陰で休んだらさぞかし気持ちの良い事だろう。今の所原生動物以外の生命体は見ていない。知的生命体がまだ存在していないのか、はたまた思い切り郊外なのか。結論を出すにはまだ早いと思い直して歩き出す。

 

 

『通信状況、良好。J、コチラニ向カッテ来ル飛行物体ヲ確認。全長推定150cm』

 

 

 トモロからの通信、何だ?大型の鳥類か、全長となるとかなりの大物だな。原生生物ならばどうにでもなると思うが見つからないのが肝心と、木陰に身を潜め飛行物体が来るという方向を警戒。青空に点のように見えていたものが真っ直ぐに近づいてくる。飛び方からして鳥類ではないな・・・徐々にその姿がハッキリしてくる。

 

 やけに大きく見える丸い頭部、腕が2本の足が2本、ヒューマノイドタイプか。この星の知的生命体かもしれない。赤いスーツに身を包み、黄色いベルトにグローブ・ブーツ、マントをなびかせこちらに飛んでくる生物・・・生物?この星の人間は飛べるんだなぁ・・・速さはそれ程でもないなぁ・・・アレは、アレって

 

アンパンマンじゃねーか!

 

 え、は?アンパンマン?アンパンマンナンデ!?・・・よし、落ち着いた。ESウィンドウは時空を超えめいけんチーズに・・・耳元でトモロが何事かを騒いでいるが、私は口を開けたまま間抜け面を晒して空を見上げる事しか出来なかった。

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

―鳥さんがおおさわぎしていたのはここかな?うーん、特に何も・・・あれ、だれかいるぞ。すい

 ませーん、鳥さんたちがさわいでいたのを知りませんか?わっ、大きい人だなぁ

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

 いかん、意識が飛んでいた。気が付くとアンパンマンがこちらを見つめている。ここは素直に、と言うか別にやましい事も無いのだが。

 

 

「ン゛ン゛、失礼した。恐らくだが私が飛んできた事に驚いてしまったのだろう」

 

―そうだったんですか。よかった、鳥さんたちが泣いていたらどうしようかとおもっちゃった。

 ところでキミはだれですか?

 

「私はそうだな、Jと呼んでくれ。道に迷ったようでな、近くに町は無いか探しているんだ」

 

―だったらぼくが案内してあげます。ボクについてきてください!

 

「ありがたい。では案内を頼む」

 

―うわぁ、背が大きくて飛べるなんて、キミはすごいなぁ

 

 

 こうしてアンパンマン案内の元、町まで向かう事となった。だが遅々として進まない。何せ巣から落ちて泣いている雛がいれば行って巣に戻してやり、足を挫いて歩けない者を見つければ目的地まで連れて行き、極めつけにお腹がすいたと泣く子があれば自分の顔を千切って食べさせ・・・とにかく他人の世話ばかりなのだ。

 

 いや、この言い方は正しく無い。困っている者を見過ごせない、助けずにはいられないのだ。正に善性の塊、実際目の前にすると関心を通り越して呆れてしまう。何故そこまでするのか。しなくてはならないものなのだろうか?私の心が荒んでいると言われればそれまでだが、彼の本心はどんなものなのか、興味がある。

 

 彼の先導で飛びながらそんな事を考えていた。




公式ではアンパンマンの身長は
「アンパンマンワールドの大きさの単位は、私たちの住む世界と違うようなので、実際の大きさは私たちはまったく想像もつきません。」
という事になってます。

他には110cm~116cmとか、ジャムおじを150cmと仮定すると比率的に196cmになるとか滅茶苦茶です。

ソルダート戦士はマフラーを翼に変えて飛翔する、とありますが飛翔と飛行は違うんじゃ?とも思いましたが、都合上飛んでもらいました。
全てはJジュエルのせい。

一番驚いたのはアンパンマンと名付けられた小惑星があった事です。自分が知らなかっただだけでニュースになってたのかも知れませんが。

直接関係は無いですが、水木しげる先生のエルフも中々に衝撃でした。
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