遊戯王GX 天上院明日香がオベリスクフォースに狙われています。守ったらおっぱい揉nーー   作:SOD

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難産だった……。
おかげでもう新規E-HEROすっかり旬が過ぎとる……!!


でもデュエルは頑張ったので、次の話もちゃんと書き上がりましたとさ。


高評価よろしくお願いしまーす♡


あ、あと。新作の方で挿絵のアウトラインの研究とかしてたので、そろそろこっちの方もアクセルをもう少し深く踏んでもいいかなって。


【VS覇王十代】地球(ほし)の剣 沈んだ都の猛き(きらめき)

 

 

 

 

 

 「開幕早々の波乱……いえ、そんな言葉では足りませんね」

 

 そう口にしたのは、嘗てパーフェクトデュエリストと呼ばれた男ーー天馬月行。

 穏やかな口調で話す彼の心情は、握り締められて血が垂れている拳が雄弁に語る。

 

 攻撃力が低いモンスターを攻撃表示で召喚して、ターンエンド。

 あわやワンターンキルでの決着も有り得たところを、意識外から放つ一撃によって生存した一連の流れは、完璧とは対極に位置した綱渡りのプレイング。行き当たりばったりあっちこっち。偶然。運が良かっただけ。

 

 だが月行には、その細い生存の糸を辿った朝田のプレイングに、完璧を越えた別の摂理が見える気がしてならない。

 

 

 「フン。偶然だろう。

  

 遊城十代と朝田朕。すでに優劣は見えた」

 

 天馬夜行は、双子の兄の月行と比較して爆発力に主眼を置いたデュエリスト。

 その性質は朝田朕よりも、覇王十代に近く。シンパシーのようなものを感じているらしい。

 

 

 「………………ミーの予想は間違ってはいなかったようデスね。

 やはりあのイメージは、彼の為のものだった。

 

 Mr.朝田」

 

 夢によってイメージされたカードを創造したペガサスは、満足そうに微笑む。

 

 

 

 朝田のプレイングに、三者がそれぞれ思うところがあるが。

 一番重要なことはただ一つ。

 

 

 (((次の朝田朕のターン。一体どう動いてくるのか))) 

 

 

 3人の興味は、次のターンに向いている。

 

 

 

 

 

 

 覇王十代 LP4000

 

 手札2枚 

 

 場

 

 E-HERO インフェルノ・ウィング ATK2100

 

 E-HERO ヘル・ライダー ATK2100

 

 伏せ2

 

 

 朝田朕 LP1200

 

 手札4枚

 

 

 「俺のターン。ドロー」

 

 朝田は引いたカードを一瞬見て、そのままディスクへ挿し込む。

 

 「永続魔法『斬り裂かれし闇』を発動」

 

 

 『斬り裂かれし闇』。

 朝田がこれまで使用していた通常モンスター主体の装備ビートデッキで、手札補強と攻撃補助を一手に担っていた強力な永続魔法。  

 新調したデッキになおも健在の存在感には、朝田の信頼が入り混じる。

 

 (斬り裂かれし闇……アレが場に出た以上、もう遊んではいまい。そうだろう朝田。

 デュエルモンスターズの生みの親がお前の為に創造したカード達の力を見せろ。

 オレの力とお前の秘剣。激突の果てに勝利を掴まねば覇道が廃る!)

 

 

 「俺は、手札の『天威龍ーナハタ』の効果発動。

 場に効果モンスターが存在しない場合に発動可能。

 このモンスターを特殊召喚する」

 

 「新たな【天威龍】か……!」

 

 「因みに、天威龍は大体みんなこの効果を持っている。ここ、テストに出ます」

 

 「つまり、天威竜とは手札から特殊召喚出来るモンスター軍というわけか」

 

 

 (ここまで見る限り、朝田のデッキは『天威龍』モンスターを特殊召喚し、ソレを生贄に一ターンで上級モンスターを召喚。更に墓地へ行った天威龍たちが場のモンスターをサポートするというデッキに見える。

 あくまでも主体は効果を持たぬ通常モンスターか。

 

 

 なるほどそれならば、これまで使用していたデッキの低級モンスターの数を減らし上級モンスターの数を調整するだけで、十全以上に力を発揮するデッキとなる。

 

 やつの通常モンスターを多用するデッキを、正当かつ順当に強化するだけで済むのだから、オレがデッキを調整している間に女の尻を追いかけるような暇が空くわけだ。

 

 

 …………いや、暇が空くではない。決闘の前にそんなことしていないで欲しいんだが。

 

 まあ、いい。いや、良くはない……)

 

 

 

 「俺は『天威龍ーナハタ』をリリース。

 

 手札から『パワプロ・レディ三姉妹』をアドバンス召喚!」

 

 

 パワプロ・レディ三姉妹 ATK1950

 

 

 (………………パワプロ・レディ????

 

 ミーはあんなカードをデザインした記憶は無いのデスが………………………………?

 

 ま、徹夜をし過ぎて忘れてしまったのでショウ。一週間以上完徹夜したクリエイターの記憶力なんてダバダバデース)

 

 「パワプロ・レディ三姉妹は通常モンスター。

 

 よって、三姉妹のおっぱいを堪能するついでに斬り裂かれし闇のドロー効果を発動させてもらうぜ!」

 

 『…………(無言で浮遊して逃げる三姉妹)』

 

 

 

 「そうはさせん。

 チェーンしてリバースカードオープン『悪魔の杖(デーモン・グリッチ)』。

 

 自軍に悪魔族モンスターが存在する場合に、場のカードを対象に発動。対象のカードを破壊する。

 斬り裂かれし闇を破壊!」

 

 「デーモン・グリッチだと!?」

 

 「更に、この効果の成立後にデッキから悪魔族モンスターを墓地へ送れる。

 

 『E-HERO シニスター・ネクロム』を墓地へ。

 このカードは、墓地から除外することでデッキからE-HEROを特殊召喚する。

 

 

 さあ朝田。生半可なことでは、今度こそその僅かばかりのライフは消え去るぞ」

 

 「ぐぬぬぬ……」

 

 覇王の防御と妨害、さらに次の攻めの一手を一度に済ませる手腕に夜行が満足そうに舌を巻く。

 

 

 「フッ。素晴らしいじゃないか遊城十代……いずれのカードも相手を討ち倒す殺気そのもの。

 

 罠カードでさえ、次のターンに敵を倒すための攻めの手段か。まさに力のデュエルだ」

 

 

 「一方でご主人サマの方は、天威龍以外はいいトコなしテンガ。

 

 ハァー。

 そろそろカッコいいトコのひとつも見せてくれないと、濡れ無いぞ朝田朕(ごしゅじん)ー!

 

 やる気()せンガー!!」

 

 斬り裂かれし闇が破壊されたことで、朝田は手札から一枚のカードを抜く。

 一瞬だけ気乗りしない表情を浮かべて、差し込んだ。

 

 「……………………しゃーねえな。

 魔法カード『馬の骨の対価』発動。断腸の思いでパワプロ・レディ三姉妹を墓地へ送って2枚ドロー」 

 

 デッキの真ん中辺りから上へ向かって指でパラパラとカードを弾き、ちょうど上二枚の所で止めて引くと言う無駄にスタイリッシュなドローを実行。

 そして、その2枚を確認した時……朝田の目に鋭さが浮かんだ。

朝田の表情が変わった…………来るか?)

 

 

 

 「俺は、カードを2枚伏せてターンエンド」

 

 

 覇王十代の警戒とは裏腹に、朝田はカードを伏せてターンエンド

 

 

 「まだ攻めんか。ならば、オレのターン。ドロー!」

 

 

 「ハッ、カードを伏せただけか! 今度こそ朝田朕は終わりだな」

 

 夜光は完全に覇王十代の勝利を確信し、上機嫌に果汁100%ぶどうジュースをゴクゴクしながら悦に浸っている。

 

 

 

 E-HERO インフェルノ・ウィング ATK2100

 

 E-HERO ヘル・ライダー ATK2100

 

 

 

 「………………」

 

 覇王十代は、引いたカードを確認して自陣を見やる。

 

 モンスターが二体に、伏せカードが一枚。手札は三枚ライフは潤沢。

 一呼吸置いて、引いたカードをディスクへ挿し込んだ。

 

 

 「手札を一枚捨てて、速攻魔法『ツイン・ツイスター』発動! 二枚の伏せカードを、破壊する!」

 

 

 覇王十代の宣言と共に強烈な竜巻が舞い上がり、朝田の最後の防壁へ襲いかかる。

 

 

 

 「フハハハハーー!! これで朝田朕は終わりだ!!

 

 ライフがゼロになった瞬間に、頭を砕いて中身を洗浄してくれるぅぅぅーー!! 罰ゲームだァ!!」

 

 「夜行!! 闇のゲームじゃありませんからね!!? と言うかそれはもうグールズよりも人の道を踏み外している!」

 

 

 「流石に今度こそ終わりデスかね……Mr.朝田」

 

 

 「………………ご主人サマ」

 

 

 

 

 

 

 

 「………………いい加減見せたらどうだ? 貴様の『秘剣』とやらを」

 

 「ああ、見せてやるぜ。ただし、秘剣じゃなくて俺の故郷みたいな所をな。

 

 

 

 チェーンして、リバースカードオープン。

 

 罠カード『想定GUYS』!

 デッキからレベル4戦士族モンスターを特殊召喚する」

 

 

 「フハハハハ!!!! 無駄無駄無駄アァァァーー!! 今更下級モンスター一体を呼んだところで何が出来るゥ!!」

 

 

 「ーー更にチェーン。

 

 罠カード『メタバース』。

 デッキからフィールド魔法を手札に加える…………又は」

 

 

 

 ザァァァ…………。

 

 「ーーキャッ!? 冷たいンガ!」

 

 

 突然、潮騒が聴こえて、足元が濡れていった……。

 

 

 「ーーこれは!?」

 

 「水……!? 一体何処からそんなものがーーコボゴボッ……!?!?」

 

 やがて水はその場にいる全員とサイクロンの竜巻を呑み込んで一つとなり、下へ下へ降りていく。

 もちろんこれはソリッドビジョン。実際は座標は縦にも横にも移動していない。

 

 なのに、深海に招かれる浦島太郎のような言いしれぬ不安感が拭えない。

 

 しばらく落ちていくと、神殿のような場所に降り立った。

 

 

 

 

 「ーー又は、フィールドゾーンに表側で配置する。

 

 

 俺は、フィールド魔法『幻煌(げんおう)(みやこ) パシフィス』を配置する」

 

 

 「幻煌の都 パシフィス……?」

 

 

 「かつて地上で繁栄し栄華を極めた大陸…………が、深海に沈んだ成れの果ての姿。それがこのパシフィスだ。

 

 

 このカードがある時に下手に動くと、慣れないやつは酸欠になるぜ。  

 

 ……つっても、もう遅いか」

 

 

 「何……?」

 

 

 「想定GUYSの効果を処理。

 デッキから我が親友(きょうだい)『戦士ダイ・グレファー』を特殊召喚!!」

 

 

 

 戦士ダイ・グレファー ATK1700

 

 

 「我がきょうだい……?」

 

 「そうだ……コイツとは、モテない男同士のシンパシーを感じたんだ……異次元の女戦士から、まるでゴキブリの産卵を見るかのような目で見られてるとことか。

 俺も、さっきゴキブリ用の殺虫剤とか釘バットを片手に女子社員達に追いかけられてじょうじしてたんだよ……悲しいよな。ダイ・グレファー」

 

 

 「「…………ひしっっっっ!!!!(男たち、号泣の抱き合い)」」

 

 

 「………………(覇王十代、感情を無くした目)」

 

 「さあ! やるぞダイ・グレファー(キョウダイ)!!

 俺達ふたりで、融合次元(アカデミア)の連中を(みね)(ごろし)にして、今度こそ女子に黄色い声援を受ける!

 あの日交わした五分の盃、果たす時だ!!」

 

 『■■■■■■■■■■■ーーーー!!!!』

 

 

 兄弟(とも)の声に応えるべく、ダイ・グレファーが雄叫びを上げた。

 

 

 「俺の場に通常モンスターが召喚・特殊召喚されたこの瞬間、パシフィスの効果発動! デッキから『幻煌龍』カードを手札に加える!

 罠カード『幻煌龍の浸渦』を手札に!」

 

 

 「…………だが、罠カードを手札に加えた所で今この時には間に合うまい」

 

 「そう思うなら、掛かってこい!」

 

 「……………………良いだろう。天威龍の力か、このフィールド魔法の力か。

 何が来ようとも、お前が持つ自信を蹂躙し、オレは覇道を突き進む。

 

 インフェルノ・ウィングを対象に、装備魔法『フェイバリット・ヒーロー』を発動!」

 

 「そのカードは……!!」

 

 

 「望み通りの展開だろう。 

 バトルフェイズ開始時、フェイバリット・ヒーローの効果発動。

 デッキからフィールド魔法『覇王城』を発動する!」

 

 

 海底に沈んだ都を遥か上空から見下ろすように現れたのは、無骨な採掘を刻み紫電を纏った石の城。

 

 朝田が自身のテリトリーで戦うように、E-HEROの決戦の場はココ、覇王城だ。

 

 

 「フェイバリット・ヒーローの効果により、インフェルノ・ウィングの攻撃力が守備力分上昇する。更に、相手は効果の対象に出来ない」

 

 

 『ヒャハハハハーー!!!!』

 

 

 E-HERO インフェルノ・ウィング ATK3300

 

 

 「この瞬間。幻煌の都パシフィスの効果を発動する」

 

 「パシフィスのさらなる効果だと?」

 

 「そうだ。自軍にトークンが存在せず、ターン中に自身が効果モンスターを召喚・特殊召喚していない限り発動可能。

 相手が効果を発動した場合に、『幻煌龍トークン(幻竜族・水属性・星8・2000/2000)』を特殊召喚出来る」

 

 

 幻煌龍トークン DEF2000

 

 

 

 「どれだけ下僕(しもべ)が増えようと、主の命が尽きれば同じことだ。

 

 行け、インフェルノ・ウィング。

 戦士ダイ・グレファーに攻撃。インフェルノ・ブラスト!!」

 

 

 

 

 E-HERO インフェルノ・ウィング ATK3300 VS 戦士ダイ・グレファー ATK1700

 

 

 

 「他の天威龍が如何なる効果を持つかは知らぬ。

 だが、破壊されるならばその前にライフを狩り取る!

 

 攻撃力を上回るならばその上を行ってみせる!!」

 

 「なら俺は、その『上』をしれっと煙に巻いて…………背後から頸動脈でも掻っ切るさ(卑怯)

 

 攻撃宣言時、()()()()()()()()()()。『幻煌龍の浸渦』。

 相手モンスター一体を対象に発動。

 対象の攻守を1000ずつ下げて、エンドフェイズが終了するまで効果を無効化する」 

 

 「手札から罠カードを発動するだと!」

 

 

 

 「先程手札に加えたのは、そう言う思惑があったのか……!!」

 

 「ワオ! これでインフェルノ・ウィングの効果を無効につつ攻守を1000ずつ下げることで、攻撃力が2300になって効果ダメージも防ぐわけデスね!」

 

 「いや。それは無理ンガ。

 十代のインフェルノ・ウィングはフェイバリット・ヒーローの効果で対象に取れない。

 

 だから攻守が下がって効果が無効になったのは……」

 

 

 E-HERO ヘル・ライダー ATK1100

 

 

 「ウップス! そうデシタ!」

 

 「何ということだ……!!」

 

 「……フン。所詮は女性の下着を被って悦びデュエルを汚す変態か。

 バトルフェイズ開始時で発動したフィールド魔法を発動する効果にチェーンしておけば、対象に取れて助かったものを。

 

 やはりあのような男にペガサス様の創造されたカードを使いこなせるような実力など無かったのだ!」

 

 「夜行。何度も言うが彼は……!!」

 

 

 弟の度重なる正論(しつげん)に、兄の月光が苦言を言おうとしてその時、嘲笑が響いた。

 

 「ハッ……!!

 その程度のことを思いつかないくらいなら、著作(メイド)子はあの男をご主人サマなんて呼んでないテンガ」

 

 夜行がドヤ顔で嘲笑するのを遮ったのは、それまで主人を馬鹿にされても何も反応しなかった著作(メイド)子の呆れ顔だった。

 

 「なんだと貴様。では、あの手遅れのプレイングに考えがあると言うのか?」

 

 「ある。

 …………黙って見てれば分かる。

 

 

 朝田朕の戦巧者振りは、普段のアレな性犯罪者(バカヅラ)からは想像も説明も出来ない領域にあるンガ。

 

 正直言って。普段からあの様子なら、女なんて黙ってても寄って来て股を開くンガね」

 

 (…………黙っていなければ寄ってこない。の間違いではないデスかねぇ……?)

 

 

 「チェーンして、墓地の天威龍ーナハタの効果発動。

 

 自軍の効果モンスターでない下僕がバトルする攻撃宣言時に、手札か墓地から自身を除外して発動。

 

 バトルするモンスターの攻撃力を1500ポイント下げる!」

 

 「やはり攻撃力に干渉してきたか。

 だが甘い。その程度ではインフェルノ・ウィングの業火は防げまい!」 

 

 

 「更にチェーンして、手札から『新鋭の女戦士』のモンスター効果発動。

 戦士族モンスターがバトルする攻撃宣言時に、手札か場からこのカードを墓地へ送ることで、対象を取ることなく相手の攻撃力を元々の攻撃力分ダウンさせる!」

 

 

 「ーー!! 対象に取ることなく更にオレのモンスターの攻撃力を下げて来た……!?」

 

 「驚くことか? いいや、知ってた筈だぜ。俺の剣は二度刺すと!

 

 『新鋭の女戦士』の効果により、『インフェルノ・ウィング』の攻撃力が2100ポイントダウン。その後、ナハタの効果を適用して『インフェルノ・ウィング』の攻撃力は……!!」

 

 

 

 

 E-HERO インフェルノ・ウィング ATK0

 

 

 

 

 「攻撃力……ゼロ……!?」

 

 

 「何ということだ……まさか3300もあった攻撃力を0に。

 

 これが、彼の狙いだったのか」

 

 

 「くっ……! 

 だが、ペガサス様が仰るには、『覇王城』にはダメージ計算時にデッキか融合デッキから、E-HEROを墓地へ送ることでレベル×200ポイント攻撃力を上げる効果があるそうじゃないか。それでレベル9以上を送れば攻撃力1800アップ。ダイ・グレファーは敗北だ。

 

 何より、わざわざ『幻煌龍の浸渦』を遅らせて発動した理由にはなっていないぞ!

 

 やはりあの男はただの愚者ーー」

 

 

 「バトルステップ時。墓地の『幻煌龍の浸渦』の効果。自身を除外して自軍通常モンスターを対象に取って発動。

 

 手札か墓地から『幻煌龍』装備魔法を装備させる」

 

 

 「なっ……!?」

 

 

 「装備魔法……ついに、私が見たかったものが現れましたか!」

 

 

 月行が思わず立ち上がった。

 

 ここまで月行が朝田に興味を示した最大の理由がこれだ。

 

 自身と同じ、装備魔法の使い手。自身が敗北した相手に勝利した朝田朕の装備ビート。

 ずっとこれが見たかった!

 

 「……いずれ来るとは思ってはいたが、まさか伏せカードを全て破壊してなお、オレのターンで装備魔法を発動してくるとは……!!」

 

 

 

 

 「俺は手札から『幻煌龍(げんおうりゅう)螺旋絞(スパイラル・ホールド)』をダイ・グレファーに装備」

 

 戦士ダイ・グレファー ATK2200

 

 

 「攻撃力2200!!」

 

 

 E-HERO インフェルノ・ウィング ATK0 VS 戦士ダイ・グレファー ATK1700

 

 「くっ、やむを得んか。

 

 ダメージ計算時、フィールド魔法『覇王城』の効果発動!

 融合デッキから『E-HERO ワイルド・サイクロン』を墓地へ送り、インフェルノ・ウィングの攻撃力を1600ポイント上昇させる!」 

 

 

 E-HEROインフェルノ・ウィング ATK1600

 

 (まさかあれだけの攻撃力と対策を乗り越えてくるとは……!)

 

 

 "力で敵を威圧し、支配するお前に対して俺の剣は『秘剣』。悟らせない事を良しとする。

 

 見せびらかしておく必要なんかない。必要な時、必要な分だけ、斬り捨てる。"

 

 「…………っ」

 

 

 「斬り裂けダイ・グレファー! 大天空!!」

 

 『ハアアアアアーー!!』

 

 インフェルノ・ウィングの業火を跳躍で回避したダイ・グレファーが、そのまま空中で回転しながらインフェルノ・ウィングを一刀両断。

 …………少し名残惜しそうにおっぱいを見ながら見送った

 

 

 覇王十代 LP3900

 

 

 「インフェルノ・ウィングが、二度やられるとは……」

 

 「お悔やみの言葉はまだ早いぜ十代。

 

 装備モンスターが戦闘でモンスターを破壊した時、『幻煌龍(げんおうりゅう)螺旋絞(スパイラル・ホールド)』の効果を発動。

 

 手札・デッキ・墓地より、パシフィスの猛き護り神『幻煌龍スパイラル』を特殊召喚。そしてこの装備魔法を装備する!」

 

 

 「デッキからモンスターを特殊召喚する装備魔法だと……!?」

 

 

 幻煌龍スパイラル ATK2900→3400

 

 

 

 「…………現れろ、()()()()()猛き(きらめき)!」

 

 

 召喚者の喚び掛けに呼応して、パシフィスの都を護るように大きな渦が巻き上がる。

 やがて渦の狭間を斬り破るようにして、海よりも蒼き古の光を纏う龍が姿を表した。

 

 

 「幻煌龍スパイラル!!!!」

 

 

 『ーーーーーガアアアアアアアアァァァァァァァアアアアアアアアァァァアアアアアアアアーーーー!!!!!』

 

 

 

 「更に、スパイラルを特殊召喚して装備魔法を移したその後。相手に1000ポイントのダメージを与える!」

 

 

 

 「ぐぅぅぅ……っ!!!」

 

 

 覇王十代 LP2900

 

 

 

 「これが俺の嘗ての切札(イチモツ)。『地球(ほし)の剣』の内の一振り。

 全てを呑み込む暴虐の(あお)。『幻煌龍スパイラル』だ」

 

 

 

 『ーーガアアアアアアアアァァァァァァァアアアアアアアアァァァアアアアアアアアーーーー!!!!!』

 

 

 

 スパイラルは、解き放たれた喜びと生来の暴威ゆえに咆哮を上げる。

 ただのソリッドビジョンの筈なのに、何故か部屋の壁や天井がミキミキと悲鳴を上げている。

 

 

 「何だこの存在感は……っ、モンスターが実体を得ているかのようだ」

 

 

 猛々しい轟砲に、覇王すらも眉間に眉を寄せている。

 

 

 

 「なんだこのモンスターは!! 邪神より物質的影響が出ているだと!?」

 

 「三幻神とも、三邪神とも異なる。

 旧い都の小さな民たちの信奉した神…………だったのかもしれまセーン。

 

 

 その力は時に劣るでショウが……時に勝ル!」

 

 

 

 「は、はは……っ。コレが、ご主人サマの取っておきのイチモツ…………!! あはは……素敵。あぁ〜ん、ご主人サマァ……♡」

 

 

 

 

 『ーーガアアアアアアアアァァァァァァァアアアアアアアアァァァアアアアアアアアーーーー!!!!!』

 

 

 

 

 ガタッ!! ミシミシ……!!

 バキバキバキ……!!!! 

 

 

 

 

 壊れていく。実体の無いモンスターの影響を受けて、現実の物質が壊れていく。

 

 

 

 「………………これが、お前の切り札か。朝田」

 

 

 

 「いやぁ…………………………思ってたより大分色濃く『残ってる』な。コイツ。室内で出したの失敗だった説あるわ。

 

 

 

 …………まあ、あれよ。(かく)しとくに越したことない『秘剣(けん)』だろ? ハハハ」

 

 

 

 自分の下僕の所業に、渇いた笑いを浮かべながら。朝田は冷や汗を被っていたパンツで拭いたのだった…………。

 

 

 

 

 覇王十代 LP2900

 手札0枚 

 

 場 覇王城

 

 

 E-HERO ヘル・ライダー ATK1100

 

 伏せ1

 

 

 朝田朕 LP1200

 

 手札2枚

 

 パシフィス

 

 ダイ・グレファー ATK1700

 

 幻煌龍トークン ATK2000

 

 

 幻煌龍スパイラル ATK3400(螺旋絞装備)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「………………ふぅー。

 一旦CMでーす」

 

 

 

 

 





 著作(メイド)子「ついに姿を現したご主人サマの地球(ほし)の剣。ほしのけんって何ンガ? ってツッコミは取り敢えず置いといて、お股がウズウズしちゃう大きさしててもう……メイド子はおかしくなっちゃいそうテンガ。挿し込んで欲しい〜。

 ところでご主人サマ、フィールドに女の子モンスターいなくなると途端にペース握って本気出す節があるンガね? いっそ全部ヌイたらどうンガ?


 次回、『最強の力』。デュエルスタンバイ!」











 『今日の最強カードは「戦士ダイ・グレファー」!

 朝田とは非モテ心の涙連合の兄弟分で心の友。五分の盃を交わしているぞ!



 因みにカオス・ソルジャーはいずれ転売(ぜつえん)する関係だ……』

 
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