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こんなに来れるとは思ってませんでした。
本当にいつも読んでくださってありがとうございます!
アリスちゃんが変わると決めたのなら、あの子には清算しないといけない過去がある。
原作の流れを知ってるんだ、それを使わない手はない。
「···こんな分かりやすいところ殴るなんてバカだな!!」
「お前らから殴ってきただろうがっ!!」
「はっ!この誰も来ない特別棟で誰が信じるんだよ!」
──ごめんね、あとを尾けてた僕がいるんだ。
一部始終ばっちり撮ってるし、音も入ってるよ。
この日のために、6月後半は部活が終わる時間帯を見張ってたんだ。
さて、ここまで撮れたらいいや。
後は音出さずに、しーゆー。
タッ!
(──あー誰かいたのね···あの後ろ姿は、確か佐倉さん?だっけ?···ちょいめんどくさいけど、あの子なら最後に話すだけだから、なんとかなるかな?)
これを使えば確実にあの人は来る。
···ま、7月になってからのお楽しみだね。
─────────
7月1日。
朝行くときも、昼ご飯を食べるのも、放課後帰るのも、夕食を食べるときも、
「アリスちゃん、おはよ」
「白兎君、おはようございます」
「···今日ポイント振り込まれた?」
「···いいえ。私たち2人が振り込まれていません。ということは学校側が何かあったか、学生同士で何かあったかですよね」
「その2択だね···アリスちゃんはどっちだと思う?」
「──最近というより少し前、白兎君が私との夕食を断っていたときがありましたよね?」
「うん」
「それがありますから、私は後者であると考えます」
「···そっか」
「ええ···ですが、聞きませんよ」
「ありがと」
「ふふっ···私を楽しませようとしてくださってありがとうございます」
「···ま、楽しみにしててよ」
「はい♪」
ほんとに鋭いし、僕が関わっているってバレるの早いよ。
アリスちゃんが素直になったときから、アプローチが激しくて心臓が持たなくなる。
まだアリスちゃんに勝っていないのに、アリスちゃんのものになってしまいたくなる。
──でも、耐えるのもあと少しで終わるかもしれない。
そう希望を抱き、アリスちゃんと手を繋ぎ、ざわついているであろうAクラスへと向かった。
─────────
「先生、俺らのポイントが振り込まれていないんですけど···」
「実は少しトラブルがあってな。1年生のポイント支給が遅れている。悪いとは思うがもう少し待ってくれ」
僕らのクラスはざわついているかと思ったけど、そうではなかったらしい。
ま、確かに高校生とは思えないお金をもらってるんだ。
Dクラスとは違うか。
真嶋先生の答えに対し、文句を言うものはおらず、いつも通りにLHRが終わった。
僕としては、クラスポイントが原作と同じくらいであろう数値が出ていて満足だった。
「白兎君」
「なに?」
「···勝ちに来てくれるんですか?」
期待を込められていた声と目をしているけど、そうじゃない。
僕じゃなくて、君と彼との戦いなんだよ。
「あー、そういう訳ではないかな···ただただアリスちゃんを楽しませたいだけ──ごめんね」
「いえ、謝らないでください···ですがそうですか···少し期待してしまいました」
「何を?」
「ふふっ♪」
「──ま、僕らの関係が一歩前に進めるかもしれないから。期待しといて」
「!···はいっ···!」
「そんなに顔赤くして微笑まないで?──可愛すぎるよ···」
「!!···ふふふ···ありがとうございますね」
「〜ッ//!くっ···き、聞こえてたの?」
「ええ、ばっちりと」
「──そ···まぁあとちょっと掛かるから、待っててね」
「待ってますね」
(((((これで付き合ってないは嘘でしょ!!!!!!)))))
その日は何事もなく終わった。
─────────
次の日。僕のスマホにメッセージが1つ来ていた。
(多分綾小路くんだよね)
見てみると思ってた通り綾小路くんから来ていて内容も、
「須藤とCクラスの争いについて知ってることがあるか」と想定していた通りの感じだった。
(まぁ、まだだよね)
事件について知ってるし、証拠もあるけどまだ出さない。
1日前とかでいい。
証拠も目撃者もないときの僕の映像は刺さる。
これで綾小路くんを呼び出す。
──あとは佐倉さんが原作通り、ギリギリまで黙っててもらえれば僕の完全な勝ち。
僕の存在を話されたら、まあまあ勝ちってところかな?
僕がスマホで撮っていたことがバレていたら負けってとこだね。
そう考えつつ、
「知らないかな。力になれなくてごめんね」と打った。
さあ綾小路くん、君はどれだけ佐倉さんの心を開けられるかな?
僕の存在を気づいたとしても、アリスちゃんと本気のチェスしてもらうからね。
勝ったら僕の映像を、負けたらアリスちゃんの奴隷に···さすがにそんなことにはならないと思うけど···
がんばれー。
─────────
7月3日。
お手洗いに行くと、アリスちゃんに言って、Aクラスから出て少し歩いたときだ。
満面の笑みをして近づいてくる1人の女の子に捕まった。
「···弟くん?···お〜いっ弟くん!!」
最近アリスちゃんと学校内でもいっしょにいることが多いから、油断していた。
僕の前で手を振っている、この女の子を忘れていた。自分の中から消していた。
「······」
この人はいつまで僕を弟扱いしてくるんだろうか?
···それに君のせいで僕の首に大きな絆創膏を貼る羽目になったんだ。反省してくれよ。
「──兎月くん?」
そんなに悲しそうな顔は反則じゃない?
「···なに?」
そう言うと、普段のにこやかな顔に戻った···
女の人って怖いね。
「ちょっと聞きたいことがあってね···」
「ごめんだけど何も知らない···じゃあね」
綾小路くんにも言ったけど、今は知らないんだ。
「あっ待って待って!···もうっ!すぐ逃げちゃうんだから···」
「ほんとにこの件は知らないよ?」
「そうだと思ったけどね、ほらっ!図書室で会った以降、最近全然出会えてなかったからさ、寂しくって···」
···まあ確かに。友達とここまで会わなかったら寂しいよね···僕らが友達かどうかは定かではないけど。
「確かに全然会ってなかったね」
なぜか、アリスちゃんといっしょにいるときは会わない。
最近アリスちゃんといっしょにいることが多かったから、一之瀬さんと遭遇していなかったのか···
「でしょ〜!だからお姉ちゃんともう少し話そ?」
「何度でも言うけど、君は僕の姉ではないし、僕は君の弟じゃないよ」
「もうっ!そんなことばっか言って···反抗期長いよ?」
「僕に反抗期はなかったけど···確かに今は反抗期かもね」
「私はツンツンしてる兎月くんもいいけど、素直に甘えてくれる兎月くんの方が好きだなぁ···」
まるで、僕が君に素直に甘えていた時期があると、そのように誤解されるようなことを言うのはやめてくれ。
「君に甘えた覚えh「素直に甘えたことがあるんですね」a···そんな覚えは···な···い···です」
···嘘でしょ?···一之瀬さんは君がいないときの限定じゃないの?
──今までが奇跡だっただけか···なんで今白波さんはいないんだ···!いつもなら助けてくれるのに···!
「あっ!はじめましてっ!···坂柳有栖さんだよね??」
アリスちゃんもやっぱり有名人だね。
「はい。坂柳有栖と申します。そういう貴女は一之瀬帆波さん、ですよね?」
橋本くんが食堂での僕の一之瀬さんとの会話撮ってたからね。そりゃ知ってるよね。
「えっ!···私のこと知ってくれてるの?」
「ええ、存じていますよ。──随分白兎君、失礼兎月君と仲が良いようで」
ここで初めてアリスちゃんの方を向いた。
怖すぎて見る勇気が出なかったけど、見るしかなかった。
予想通りアリスちゃんの視線怖いし、声も冷え切ってて怖い···
頼むから否定してください···僕らはただの知り合いだって。
友達でもいい。だから変な対応はしないでよ??
「えへへ···兎月くんっ!仲良いように見えてるんだって!嬉しいなっ」
「いや、ほんとに、そんなことないです···」
君にそんなことを期待した僕がバカだった。
見てみろ、君の返答のせいで僕を見るアリスちゃんの目がまた一段···あれ?そんなに怖くない?
──なんなら笑ってる?
「そうなんですね···白兎君、こちらへ」
僕はこれから何されるんだろう?
そう思いながら、アリスちゃんの方へ行った。
「うん···なn······うん···気持ちいいよ」
──ここAクラス前の廊下なんだけど?···こんな場所で満足そうな顔しながら僕の頭撫でないで?
まあ、逃げることはちょっと怖いからできないけど···
「え!?」
「ふふふ···何を驚いているんですか?」
「···兎月くん頭撫でられるの嫌じゃないの??」
「嫌だよ···アリスちゃん以外」
「あら、一之瀬さんは断られたのですか?」
「うん···そう、なんだね」
「···一之瀬さん大丈夫?」
流石にちょっと心配になった。
会う度にあれほど試みていて失敗したよしよしを、嫌がる素振りも見せずに他人にされてるんだ。
ショックが大きいだろう、と思った。
けど、そうではなかったらしい。
「──弟くんにも彼女ができたんだね···お姉ちゃん、悲しいようで嬉しいよ」
あ、ほんとにこの子はイカれてるから大丈夫だ。
この場ですら、そんなことを思えてるんだ。すごいとすら思える。
···あのアリスちゃんだって目を見開いてるし···
君はすごいよ、アリスちゃんの想像を超えたんだ。誇っていい。
「···一之瀬さん、白兎君のどこが好きなんですか?」
「どこか〜、んーそうだにゃぁ···いっぱいあるけど、1番は恥ずかしがりながら笑った顔かな?」
「!!···分かります···あの顔は破壊力高いですよね」
「そうだよね!!···庇護欲って言うのかな?···そういうのが湧いてきちゃう感じめっちゃするよね!!」
「ええ!···私でさえそれほど多く見られてないので、それを見ることができた貴女は運がいいですよ」
「坂柳さんと兎月くんは昔からの知り合いなの?」
「ええ、小学1年生からの付き合いです」
「えっ!!そんなに小さい頃から!?絶対小さい兎月くん可愛かっただろうなぁ···」
「可愛かったですよ。今も可愛いですが、昔はまた違った可愛さがありましたね」
「···写真とか残ってないかな?」
「小さい頃のアルバムなら実家にありますが、卒業したら見ますか?」
「見たい!!···見せてくれるの?」
「ええ、貴女の白兎君を想う気持ちがそういうベクトルだと知れたので大丈夫ですよ」
「ありがと!!」
なんだこの状況は?
僕の頭を撫でながら一之瀬さんとの仲を急速に深まっていった。
···僕にはアリスちゃんも一之瀬さんも分からないよ···
その後も小さいときの僕の話や、手を強く握られると顔が赤くなることなど、僕の話で盛り上がっていた。
それが予鈴のチャイムが鳴るまで続き、そのときには彼女らは仲良くなっていた。
──話している間、頭撫でられたり、頬を撫でられたり、唇を触られたりと、
アリスちゃんに好き勝手にされていた僕を、神室さんや橋本くんたちが笑いながら見ていた。
···確かにここAクラス前だけど、そんなに笑いものにしないで···!
ただ、アリスちゃんから逃げるという選択肢はなかったため、彼女たちが別れるまで、僕はアリスちゃんのおもちゃだった。
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