白兎とアリスちゃん   作:パッチワーカー

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 前回、「一之瀬」さんのことを「一ノ瀬」表記してしまい申し訳ございません。
 イナイレを見返していたので、一ノ瀬になりました。
 
 時の流れは早いですね。


ニセコイの終わり 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もうちょっと清隆くんに優しくしてあげてね?」

「考えておきます」

「そっか」

 

 久しぶりに抱いたアリスちゃんは随分細くなっていた。

 行く前から健康的なご飯食べさせてやっと結構細いくらいに落ち着いてたのに、1人になったらご飯サボってたらしく簡単に折れそうなくらい細くなっていた。

 この娘はほんとに心配になる。

 

「···今日は何か食べた?」

「いえ、何も食べてませんよ」

 

 ···アリスちゃんは将来生きていけるのだろうか?

 

「···何食べたい?」

「そうですね···白兎くんのポトフが食べたいです」

「いいね。最近しっかり食べてないだろうし、スープくらいから慣らしていかないとね」

 

 そう僕が言うと、アリスちゃんは微笑を浮かべた。顔の肉も少なくなったね。

 

「ふふ──白兎君、本当におかえりなさい。元気で帰ってきてくれてよかったです···」

「僕は君の子どもかな?」

「白兎君が子どもみたいな扱いをされたいとおっしゃるなら構いませんよ?」

「アリスちゃんの子どもはちょっと嫌かな」

「あら、嫌われてしまいましたか?」

 

 そういうことではないよ。ただ、

 

「守られる存在は嫌なんだ。アリスちゃんを守りたいし、頼ってもらいたいから、子どもは嫌だね」

「···白兎君は本当に···私以外にそういうこと言ってはダメですよ?」

 

 少し顔が赤くなりつつも呆れ顔をしてた。···どういう反応??

 あと、ポトフ作りたいからそろそろ離してくれない?

 

「??···分かった。それとさ、アリスちゃん離してくれない?」

「──もう少しだけ白兎君の温かさに触れてたいです···」

「···ん」

 

 アリスちゃんがそんなことを言うなんて驚いた。この娘は強くて1人でも生きていけると思ってたけど、今はこんなに弱々になってしまったらしい。

 ···僕のせいならごめん。だけど、こっちの方が可愛いよ。

 

 アリスちゃんとくっついてると安心感がすごい。全てを捨ててでもそこに居たくなるような何かを感じる。堕落したくなるようなそんな感じがする。

 その誘惑に抗おうとはならなかった。

 

 

 

 

 

「白兎くん?···寝てしまいましたか」

 

 久しぶりに見た白兎くんは変わっていませんでした。いえ、少し痩せたり、隈ができてしまったり、髪質が悪くなっていたりしていたから完全に変わってないということではありませんが。

 ですが、私の好きな白兎君のまま帰ってきてくれて本当に嬉しいです。

 

 ──仏頂面の人に抱っこを奪われてしまいましたが、まあいいでしょう。後で何かけじめをつけてもらいましょう。

 

 ともあれ、貴方が帰ってきてくれたのが私は嬉しいです。

 貴方がいなくて安心して眠れなかった分、いっしょに寝ていただきますから覚悟してくださいね。

 

 そう思い目を瞑った瞬間にコンコン、と音が鳴った。

 

 ──白兎君、おやすみなさい。好きですよ。  

 眠っている白兎君の頬に少し触れるくらいのキスをし、意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神室、あの2人は寝ていると思うか?」

「さあ?···ちょっとアンタらは待ってて、様子見てくる」

「分かった」

 

 ガチャッ、バタンッ

 

「橋本、お前は俺がリーダーを譲ることは意外だったか?」

「──ああ。対抗心剥き出しにして龍園の誘いに乗ると思った」

「そうか、ならよかった」

「···葛城、お前も白兎も分かんねぇな」

 

 ガチャ、バタンッ!!

 

「無理。私らだけで反省会」

「そうか、まあ久しぶりに恋人同士2人きりなんだ。そっとしておくか」

「「恋人じゃない」ぞ」

「······は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1人の女を虐めていた奴らを処分し、その女を見る。

 

「軽井沢、お前はなんで平田と付き合ってるんだ?」

「···なんでって···」

 

 その瞳には動揺が見える。おそらく、何が起こったのか理解できていないのだろう。

 だが、答えないと自分もやられてしまうということは理解していそうだ。

 

「···平田くんみたいな人が恋人なら···」

 

 ああ、本当にくだらない。恋人というのはもっと尊いものであるはずだ。そんなくだらない考えで付き合ってるお前を助けようとは思えない。

 が、今のままでは平田も軽井沢もどうにもならないな。

 ──本気で軽井沢が平田のことを好きになったらどうだ?平田も軽井沢のことは悪くは思っていない。

 ···見本は多い方が絶対にいいしな。

 

 長々と理由やいじめられていた経緯を話していたが、そんなものはもうどうでもいい。

 

「そうか、大変だったな」

「···ありがと···」

「だが、オレはこれ以上お前に肩入れする気はない」

「え!?──そんな···」

 

 絶望した表情でオレを見るな。平田と本当の恋人にさせて救うから待ってろ。

 

「お前には平田がいるだろ?その恋人関係が()だったとしても、共に積み上げてきた関係はそんなに脆いのか?」

「それは···」

 

 

 オレがこんなに人の気持ちを理解できるなんて本当に予想外だ。

 白兎、坂柳。お前ら2人のおかげだ。ありがとう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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