ロボトミなど色んな小説に逃げてました。
船上試験以降の展開について、自分はまだ理解できてないのでもうしばらくお待ち頂けると嬉しいです。
今回は白兎くんの母親がいなくなり、父親が一之瀬家と再婚したら···って感じです。
アリスちゃんはお休みです。
僕のお姉ちゃんは一之瀬帆波 1
彼女と出会ったのは小学校に上がる前に、シングルファザーとなっていたお父さんが再婚したのがきっかけだ。
···あのときの彼女は良かった。
まあ、僕の異質な外見では友達は多く作れなかったけど、それでも何人か友達ができた。
これは紛れもなく彼女のおかげだ。そこらへんに関してはちゃんと感謝してる。聖母みたいな明るさと優しさで学校生活は楽しくずっと過ごせた。
そんな彼女のままいて欲しかった。いや、彼女の性質そのものは全く変わっていない。
けど···けど···
「白兎くんー!今日は何食べたい??お姉ちゃんなんでも作っちゃうからね!!」
──僕の体に抱きつき、胸を顔に押し付けて殺そうとしてこないでよ···せめて答えられるようにしてくれない??
──────
昔の記憶は時が経てばなくなっていくって言うけど、私の場合はそんなことはない。
なにせ小学校前の出会いが今でも昨日のことのように思い出せるんだから。
「──はくとって言います。白いにうさぎで白兎です。ネーミングセンスに関してはお父さんに文句言ってください。よろしくお願いします」
「白兎?もしかして僕たちが一生懸命に考えた名前が気に入らないのかい?」
「元々考えていた名前が白兎なら僕は何も言わないけど、産まれた僕見た瞬間にお父さんがこの名前に決めたってお母さんから聞いたよ。一生懸命に考えた名前の方が絶対良かったっていうのが僕とお母さんの意見だよ」
「そ、そうなのかい?···まあ覚えやすいし、愛嬌があって白兎にピッタリだと思ってくれるよね?」
そう私たち家族に問われ、母親は困った顔で柔らかく笑って、妹は何を聞かれてるか分かっていないのか私の手を掴んでいた。
···そして私は名前の通り、白く兎のような白兎くんに「 」をした。これが私の原点だと思う。
···そういえば、一つだけ不思議だったことがあったんだった。なんで白兎くんは私の名前を聞いて驚いていたんだろ?
──私たちの運命を感じ取ってくれたのかな?!後で聞いてみよっ!!
────────
「お姉ちゃんはさ、高校どうするの?」
「···うーん···」
姉と出会ってから10年弱経って、僕ら一つ選択の時期を迎えていた。「よう実」の原作キャラである姉、一之瀬帆波には「高度育成高校」に行ってBクラスのリーダーとしてがんばっていただきたい。
僕は行けたら行くくらいの感じでいいが、原作キャラの一之瀬帆波には行ってもらわないと困る。幸い、姉の学力•運動神経は原作よりも少し良くなっているし、このままいけば多分通る。
──ってか、普通に良くなりすぎてたらAクラスに行ってしまいそうだし、あんまり教えることなくここまで来たけど、Aクラスになってたらどうしよ?
···まあそのときは綾小路くんの頑張りがもっと必要になるだけだし、別にいいっか。
僕がそう考え事をしてる隣で、姉もまた悩んでいた。普段こういう話しないし悩むのも仕方ないかとそう思っていたが、違っていたらしい。
「···うん!やっぱり今日は帆波お姉ちゃんの方が良いかなっ!」
ああ、この姉はどこまでいってもこんな感じなんだろうなと諦めに近いような気分になった。
「あ、うん。いつも通りで安心したよ。帆波お姉ちゃんはどこ行きたいの?」
いつもならここで話ぶった斬って、母さんやお父さんに押し付けるが今回だけは事情が違う。「高度育成高校」に行ってくれないと色々まずくなるし、あの高校に行かないのなら行くように仕向けなければ原作がぶっ壊れてしまう。
「そうだねー、白兎くんと同じところがいいな。白兎くんはどこ行きたいの?···私白兎くんがどこに行こうと着いていけるように勉強してきたし、どこでもいいよ!!」
──ああ、君の行動理念はそういう感じだよね。分かってたけど、めんどくさい。けど、今回それが初めてありがたいと思ったかもしれない。
「高度育成高校行こ「うん!分かった!!」···じゃあ母さんとお父さんに言いに行こっか」
経済的な面から見ても「高度育成高校」に行くのは選択肢としてありだし、了承してくれると思う。
あとは、妹に説明して準備を進めないと。
──────
「···白兎くん〜そろそろ起きて〜?」
「──ぅん?···あ、寝ちゃってたのね···お姉ちゃんごめんね」
「ううん、白兎くんの寝顔を見れたしむしろ良かったよ!」
「···そっか、ならよかったよ。あとここバス内だし声控えめでね」
朝から騒がしい姉が顔を赤くして謝っているのを横目に、バスが学校に着くのを待った。
友達が言っていた「その世界は実力が全て」という言葉が僕を突き動かし、あらゆる面で努力してきた。
だから不良品のDクラスはないし、我が強いCクラスではないだろう。
坂柳さんが待ち構えるAクラスか、姉がいるBクラスか。
別にどっちでもいいなぁ···どっちもめんどくさそうだし。
「僕Aだ。お姉ちゃんは···そんな死にそうな顔しないで??」
僕は「う」だし、姉も「い」で始まるため、僕らは結構見つけやすい。五十音順の上から数えていって僕の名前があり、姉の名前がないことから僕らは別々のクラスになったことが分かる。
原作の一之瀬帆波がBなことには納得だが、僕がAで、姉がAではないことがかなり不思議だった。
──なんで姉がAじゃないんだ?僕らの能力は大分逸脱してるのに···なにか僕が知らない採点項目があったんだろうか?
原作とは違い一之瀬帆波は事件を起こしておらず、賢さも運動能力も上がっていると思う。
それなのに原作通りBということは、
「···お姉···いや、クラス離れたし、帆波さんとかの方がいいかな?僕ら名字は違うから、姉弟って言わないと分かんないし」
流石にこの歳で「お姉ちゃん」や「帆波お姉ちゃん」と公衆の面前で言うのは嫌だ。今までも嫌だったけど、そう言うと姉はさっきみたいに死にそうな顔をする。
今回もそういう顔をして無理やり押し切ってくると思った。
「──うん、私も白兎くんって呼ぶから、お姉ちゃん呼びは···おねぇちゃん呼びは···やめてね···」
──なんでこの姉は自分からやめてと言ってるのに、こんな死にそうな顔をしてるんだろ?
けど、お姉ちゃん呼びをやめられるチャンスだ。
「──まぁ2人きりのときはなんでも呼ぶし、そんな顔してないで行くよ」
そう言うと、姉の顔に輝きが戻った。
よかった、君にはBクラスをまとめてもらわないと困るし、さっきのテンションはダメだ。
この調子で頼むよ。
「白兎くん手繋いだり、ぎゅーってしたりするのもダメ?」
「部屋の中なら別にいいよ、こういうところでするのはやめてね」
飛びついてきた姉を躱し、僕らは別々のクラスに向かっていった。
──────
(あ、危なかった···お姉ちゃんとしての私が強すぎて、せっかくのお願いを台無しにしちゃうところだった···)
私の初めての
「別姓」にして欲しいとお母さんに言った意味がなくすことは許されない。「選択的夫婦別姓」にしないと私がしようとしてることの意味が失われる。
(これからはお姉ちゃんとしての私じゃなくて、1人の女性としての私を···!)
義理ではあるけど、弟である白兎くんに対して、私は抱いてはならない感情をずっと持ち続けている。それも始めからずっとだ。初めて会ったときから私はダメな思いを抱え続けている。
だから別姓にしないとダメだった。だって、
(結婚して一之瀬帆波から、兎月帆波に変わりたいだもん)
母親は色々手続きをすることなく楽そうで苗字にこだわりがなかったけど、私はある。
普通の結婚なら別にどっちでも良かったかもしれないけど、白兎くんなら別だ。
(一之瀬白兎は収まり悪いし、やっぱり兎月帆波の方がいいよね···!)
そうなる明るい未来のため、別クラスとなってしまった白兎くんを全力で墜としにかからないと···
白兎くん可愛すぎるし、ライバルが多くなっちゃう恐れがある。
そうならないためにも、牽制は必要だよね···!
(がんばるぞー!!)
そんな私の決意を踏みにじるかの如く、帰りには私の知らない女の子と歩いている白兎くんがいることを私はまだ知らない。
頭の良さはアリスちゃんルートの方がずっと高いと思いますが、アクティブさはこっちの方が上って感じですね。
評価や感想、お気に入り、しおり、感想などがモチベーションになって書けています。よければよろしくお願いします!