結ヶ丘高等学校のスクールアイドル『Liella!』と、その光に共鳴した一人の少年『東音羽』が、星々の音楽を紡ぐ物語。これは、今開かれたページよりも少し先のお話。
『───選ばれるのは 強く願う者だけ』
新たに新入生をメンバーに迎え、1年ぶりに出場した代々木スクールアイドルフェスティバル。『クーカー』名義で出場した前大会での『Sunny Pation』への大健闘と、ラブライブ地区予選で初出場2位という実績もあり、出番は大トリ。誰もが注目する優勝候補となっていた。
しかし、その大会で優勝を搔っ攫って行ったのは、謎の少女『ウィーン・マルガレーテ』だった。
文句もつけようのない惨敗だった。
音羽は心の底から悔しかった。だが、それと同じくらい感動してしまったのだ。
見る者、聞く者、その全てを問答無用で自らの世界に惹きこむパフォーマンスの膂力。囂々と燃える静謐のような、そんな矛盾の幻想を容易く表現する技術。その圧倒的な実力と、神秘的な“音”に、彼はきっと誰よりも魅入られた。
彼女は一体何者なのか。謎ばかりが深まる中で───
「あ、おかえり音羽。今日もマルガレーテちゃん来てるわよ」
「遅かったわね東音羽。お邪魔してるわ」
その少女、ウィーン・マルガレーテは週に数回の頻度で東家に訪問するようになっていた。
なんで?
「あの……マルガレーテ……さん?」
「なに?」
「今日は何か用事があったりする?」
「別に無いわ。来たいから来ただけよ」
分からない。本当に全然分からない。なんでこうなった?
こうなったきっかけは、彼女に家で待ち伏せされたことで───いやまずなんで家知ってたのだろう。
母の詩穂は彼女のことを音羽の友達だと思っているらしく、手厚い歓迎をした上でマルガレーテもそれを受け入れている。今日はチョコレートを貰っているようだ。
東音羽はウィーン・マルガレーテのことが分からない。歳はまだ中学3年生で、オーストラリア出身で、圧倒的な歌唱力を持っていて、今日の反応を見るにチョコレートは好きそうなことくらいしか分からない。
「東音羽」
あと彼女は音羽を何故か必ずフルネームで呼ぶ。
「……貴方はゼットンとキングジョー、どちらが強いと思う?」
東音羽はウィーン・マルガレーテのことが本当に分からない。
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「なんだったんだろう……今日のマルガレーテさん」
マルガレーテは音羽と大した会話を交わすことも無く、1時間ほど時間を潰すと帰った。音羽は、今日の彼女がどこか普段と違うように感じた。
重ね重ねにはなるが、音羽は彼女のことをよく知らない。『Liella!』の仲間や学校の友達の次くらいにはよく会う間柄なのに、だ。
『ゼット……キン、ジョー……? ってなに?』
『……!? 知らないの!? 日本の男子なのに!?』
『ごめん……』
今日の会話のハイライトはこれである。音羽の返答に対し、心底信じられないという顔をすると、マルガレーテはそれきり何かを気にして黙ってしまった。とてもじゃないが十分な意思疎通が出来ているとは言えない。
初対面でも共感を持てる相手に対しては自然に話せるのだが、昔の経験のせいもあるのだろう。音羽は不可解に直面すると非常に
近寄りがたい一般人離れしたオーラと、少しだけ威圧的な口調もあって、音楽と言う共通項を持ちながらも音羽はマルガレーテと距離を中々詰められずにいた。だが、いい加減そうも言っていられないのは彼も自覚している。
「僕はもっと知りたいな、マルガレーテさんのこと……よし!」
彼女と仲良くなりたいのもあるが、この感情はきっとそれだけじゃない。
あの音楽に対する凄まじい技量と、熱量。その根源が知りたい。大切な友達───『Liella!』のために。今度は彼女に勝つために。そして、今それができるのは音羽しかいない。少し前までは考えられなかった前のめりな感情が、音羽を動かした。
「まず……なんだったっけ? 確か『ゼットン』と───」
仲間の為に逃げられない。変わりたいと思った時、何かと向き合う時、真に必要なのは躊躇も恥じらいも捨て去った本気と本音と衝動だ。大事な友達に何度も教えてもらったその教訓を胸に、音羽は決意した。
ウィーン・マルガレーテという少女を、絶対に理解してみせる。
数日後───
「待ってたよ、マルガレーテさん!」
「なっ、なに……!?」
学校と練習が終わった時間を見計らって家に来るマルガレーテを、今日の音羽は迎え撃つ形で歓迎した。今までに無い対応に、マルガレーテは怯えた猫のように細った視線を音羽に向ける。しかし、今日の音羽の攻めはここで終わらない。
「僕は……キングジョーの方が好きかな!」
音羽は数日越しの回答をマルガレーテに叩きつけた。
『ゼットン』と『キングジョー』はそれぞれ特撮ドラマ『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』に登場する怪獣だった。音羽は幼少からそういった番組を積極的に見るタイプではなかったので知らなかったが、この両者は所謂『最強怪獣』と名高い存在らしい。
ので、音羽は翌日すぐにレンタルショップに行き、DVDを借りてゼットンが登場する『さらばウルトラマン』とキングジョーが登場する『ウルトラ警備隊西へ』を鑑賞した。ドラマの内容を把握するため、他の話も幾つか見た。
とても面白くて思わず全話見てしまいそうになったのは置いておいて、内容を吟味したうえで音羽が軍配を上げたのは、ペダン星人が操る宇宙ロボット『キングジョー』。
だって変形して、合体するのだ。男子としてこの魅力に抗う事はできなかった。
ただ、敗因はその主観。本音に従い過ぎたところだろう。
「ゼットンの方が強いに決まってるじゃない」
音羽は自身のミスに気付いた。マルガレーテが持ち出した論点は『どっちが強いか』だったはずだ。それを音羽自身の主観を以てして『好きな方』で答えてしまった。
仮に勘違ってなくても、音羽は1/2を外したのだ。これは千載一遇の好機であり、マルガレーテが振った話題で渡りに船だった。これを逃せば彼女の本心は一気に遠くなる。
失敗した。しくじった。これはマルガレーテの気持ちも無碍にしてしまったのではないのか。今は謝ってまた彼女の気が向くのを待つか。それとも千砂都か可可、美麗あたりに助けを求めるか。本気で彼女と向き合うと決めたのに。どうする、どうすべきだ、どうすればいい。
(───落ち着け!)
乾坤一擲からの失敗。こんな些細なことでも昨年度のラブライブ予選敗退を思い出し、自分を見失うところだった。こういった音羽の不安定な一面も、仲間たちは受け入れてくれているだろう。
でも音羽だってもう『2年生』なのだ。来年には最上級生になり、後輩だって増える。音羽だって皆のように、『Liella!』を支えられる柱になりたい。だから不器用でも支離滅裂でもいい、ここで逃げるわけにはいかない。
意気投合の2択を外した。だからこそ開ける道はある!
「マルガレーテさん!」
「だから何っ!?」
「ちょっとだけ待ってて! 外に出てくる!」
「はぁっ!? ちょっと待って東音羽……ちょっとぉ!?」
音羽の長考、そして覚醒。音羽は何か吹っ切れたようだがマルガレーテが知ったことではなく、彼女は完全に困惑の渦中にあった。
そして数十分後、息を切らして音羽は帰って来た。
「ゼットンとキングジョー、どっちが強いか勝負しよう!」
ショッピングモールのおもちゃ売り場、その買い物袋の中から怪獣ソフビを2つ取り出して、音羽は熱が籠った頭で『怪獣ごっこ』を提案した。
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「意味がわからないんだけど!?」
「僕はキングジョーが強いと思う。マルガレーテさんはゼットン! だからどっちが強いのか、折角だし全力でぶつかってみようよ! って思って!」
目の前には床の上に並べられた空箱や筆箱、食器などのオブジェクト。そして屈みこんだマルガレーテの手にはゼットンの、音羽の手にはキングジョーのソフビが握られていた。
展開があらぬ方向に行ってる気がしないでもないが、音羽はもう気にしない。すみれに睡眠薬を飲まされて拉致監禁された時みたいに、音羽にはあのくらいの強引さが必要なのだ。きっと。多分。
「ゼットンはゼットン星人が操る身長60m、体重3万トンの宇宙恐竜。あのウルトラマンを倒した最強の怪獣。僕のキングジョーは身長55m、体重4万8000トンの宇宙ロボット。こっちもウルトラセブンを倒した強豪怪獣だよ!」
「知ってるわよ。それで、私に人形遊びをしろって言うの? そんなの───」
マルガレーテが音羽に近付いたのは、その血統故だ。
『歌姫』東詩穂と『音楽界の巨匠』東湊人の息子、東音羽。世界的な音楽家を両親に持ち、彼自身も常識外れの能力を授かった天才。打算的な思惑を腹に抱えながらも、マルガレーテは日本で『天才』と呼ばれる音羽を大いに意識していた。
「位置に付きなさい東音羽。ゼットンの方が強いってこと、私が思い知らせてあげる」
そんな彼に持ち掛けられた勝負。マルガレーテの対抗心に一瞬で火が点き、この場に冷静な人間は一人もいなくなった。
こうして始まった。女子中学生と男子高校生による、仁義なき怪獣ごっこが。
「くらいなさい東音羽! ゼットンの火球よ!」
「うわっ! どうすればいいんだろ……まずキングジョーはえっと……目からビームが撃てる! ゼットンより先に攻撃だ!」
「ふふっ、知らないの? ゼットンのバリヤーはウルトラマンの八つ裂き光輪も通さない。そうでなくとも光線を吸収する力を持っているわ。しかも……」
初手から両者とも恥を捨て去ったフルスロットル。マルガレーテがゼットン人形を持って素早く回り込む。ふわふわした髪が音羽の頬に触れるくらい近付くと、マルガレーテはしたり顔でキングジョーの後ろにゼットンを置いた。
「ゼットンはテレポーテーションができるわ。キングジョーの背後から攻撃よ!」
「そ、そうだった……えっと、でも、キングジョーの体も硬い! セブンのアイスラッガーだって跳ね返したんだ! そんな攻撃効かないよ! カキンッ!」
「ぐっ……やるわね東音羽。だったらパワー勝負はどう!?」
ゼットンとキングジョー(の人形)が正面から取っ組み合いを開始する。ビルに見立てた箱を倒しながらぶつかり合う両者。ちなみに取っ組み合いと言っても、互いに人形を押し付け合っているだけである。
「ふふっ……どうしたの東音羽! 巨大船舶を軽々と振り回すキングジョーのパワーはそんなもの……!?」
「っ……はぁ、はぁっ……まだまだ……! このまま押し倒せればセブンみたいに……!」
時間が経つにつれキングジョーが優勢に。単純に女子中学生のマルガレーテに比べれば、いくら軟弱気味でも男子の音羽の方が筋力で勝るというだけの話なのだが、頭に熱が昇った両者がそれに気づくことは無い。
しかし、負けそうになったマルガレーテはスッと立ち上がると、キングジョーから抜け出して高い空箱の上にゼットンを置いた。
「あぁもう! ズルいよマルガレーテさん! そのテレポート反則!」
「ふん、甘いわね。勝負は非情の世界、強い能力があるなら使い倒して当然よ」
「だったら僕だって! ガシャン、ガシャン! キングジョーは分離して空を飛べる! ゼットンは空を飛べなかったはずだよ! 上から攻撃すればいいんだ!」
「私を誰だと思っているの? そんな遅くて大きい的、クレー射撃をマスターした私からすればイージーよ。ゼットンの一兆度のメテオ火球で撃ち落してあげるわ!」
「一兆度!!?? ていうかそれマルガレーテさんの話になってない!?」
並べられた空き箱も教科書もバタバタと倒しまくり、低い姿勢で動き回る足音と口から出す効果音で騒がしくなる部屋の中で、最強決定戦に相応しい激闘は繰り広げられる。
「音羽ー、今日カレーにしようと思うんだけど、マルガレーテちゃんは……」
「待ちなさい東音羽! どこ行くのよ!」
「キングジョーは水中戦が得意なんだ! このままお風呂場に行けばこっちのものだよ!」
「っ、いいわ。受けて立とうじゃない! ゼットンに弱点なんか無いってこと、見せてあげる!」
音羽とマルガレーテは詩穂の横を突っ切ると、人形を持って風呂場に全力ダッシュで向かって行った。詩穂は珍しく活発な様子の息子の姿に目を丸くする。
「なんだなんだ、今音羽が凄い勢いで通り過ぎて行ったぞ!? どうしたんだ!?」
「うーん……まぁ、楽しそうだからいいじゃない! あれがきっと青春なのよ!」
「青春……にしては随分と幼い気もするが……?」
青い春というよりは、白い冬に庭を駆けまわる犬のようだったと、父の湊人は後に語った。
__________
ゼットンVSキングジョーが開戦してから1時間後。
散らかりまくった部屋でヘトヘトになった体を仰向けにし、キングジョーとゼットン───もとい音羽とマルガレーテは力尽きた。
「何やってたのかしら私たち……」
「僕は……うん、楽しかったよ!」
「意外と幼稚なのね貴方……って何よその目。私もそうだって言いたいの!? 忘れなさい! 今日の事は全部! ていうか貴方が誘ってきた勝負だし私が子供なわけじゃないから!」
「ま、まだ何も言ってないよぉ……」
こうして東家を物理的に揺るがした戦いは終局した。
「はい、マルガレーテさん。時間があったらどうぞって、お母さんが。用事があるらしくてお母さんもお父さんも出かけちゃったから、2人で食べよう?」
「あ、ありがと……でもラッキーだったわ、こんな姿を詩穂さんや湊人さんに見せられないし……」
マルガレーテはこの上なく恥ずかしそうな様子で、カレーライスを受け取る。あれだけ体を動かしたため、そのスパイスと白米の豊かな香りに腹も鳴り、彼女の顔は更に赤くなった。
風呂場で遊んでいたので服が濡れてしまい、詩穂の服を無断で借りるわけにもいかないので、今のマルガレーテは音羽の部屋着を着ていた。音羽とマルガレーテは身長もほとんど同じであるため着こなしに違和感がなく、その似合いっぷりに驚いたものだ。
「……美味しい! なんだろ、いつものカレーよりもっと味が深いような……」
「チョコレートね。カカオが持つ独特の渋みとミルクのまろやかな甘みがルーに溶け込んで、味わいに上品な奥行きを生み出してるわ。ま、私はもっとビターな方が好きだけど」
「へぇ……チョコが隠し味。そんなに詳しいってことは、やっぱりチョコが好きなんだね、マルガレーテさん」
「音楽で頂点に立つ者として当然の教養よ。東家の人間の癖に貴方は意識が低すぎ。一流は何もかもが一流じゃなきゃいけないの。才能と実力を持つ者は、相応しく生きるという義務がある」
そう言いながらも彼女の緩んだ表情は、『幸せである』と隠しきれてない様子だった。改めて観察すると、彼女は意外と感情豊かな顔をする。
今日は彼女と正面から本気でぶつかってみた。結果やはりあらぬ展開にはなってしまったが、本気になった甲斐はあった。音羽は少しだけマルガレーテのことが分かったような気がした。
「マルガレーテさんって……優しいんだね」
「何よ急に。食べてる最中に話しかけないでくれる?」
「ごめん。でも、この間怪獣の話題を出したのって、きっと僕に合わせようとしてくれたんだよね」
「はぁっ!? 何言ってるのよそんなんじゃ……ただ強い生き物が好きなだけよ。怪獣や、狼や鮫もそう。私の歌に欲しいイメージは『強さ』……『力』だから」
「そうなんだね。でもなんだか
テレポーテーション、全方位バリヤーに一兆度の火球。どれも子供じみた空想特撮の産物だ。極限まで洗練されたマルガレーテの音楽のイメージ、その『色』とはかけ離れている、というのが音羽の印象だった。
しかしマルガレーテは動じることなく、確固たる信念を以て言葉を返す。
「観客が見たいのは『現実』なんかじゃないわ。歌は……音楽は私だけが表現できる『物語』。それは誰もを感動させるとびきりの『
マルガレーテはスプーンを皿の上に置き、音羽と視線を合わせる。
あの時と同じだ。あの圧倒的なステージのことを思い出し、音羽は身震いした。
「舞台の裏でいくら努力したって、観客はそんなもので満足しない。結果がそこに無ければ無意味なのよ」
そうだ、寝る間も惜しんで努力するなんて当たり前のこと。
プロの世界なら、天才と呼ばれることでさえ大前提。
だからこそ、この国のスクールアイドルには失望した。
今や世界的文化と化したスクールアイドル発祥の国。
それが蓋を開ければ低レベルのパフォーマンスをひけらかす遊び半分の素人集団。それだけならまだしも、大した努力もしてない癖に一喜一憂して、腑抜けて腐った天才や身の程も知らない凡人が『結果より過程が大事』だとか、『本当に価値があるのは仲間との絆』だとか、勝ち負けの場でそんな歌を平気で歌う。
違う。そんなものは歌じゃない。
ここは試練でもなければ通過点ですらない。こんな次元の低い連中に負けるわけが無い。
「だから私は歌で表現する……この国に知らしめるのよ。全てを抑えつけて勝利する圧倒的な『力』、そんな誰も見たことの無い私だけの幻想を。その力で私は、もう一度……!」
その翡翠の瞳の奥にあるのは、執念や飢えとでも呼ぶべき荒々しい熱。
向けられた視線、敵意にも似たその感情の先には、音羽がいた。
「……取り乱したわ。忘れて」
「ううん……忘れないよ」
「なに? 私のことバカにしてる?」
「違うよ。僕、やっとマルガレーテさんのこと分かった気がする。分かっただけで、まだ知れてはないんだけど……でも───」
マルガレーテは恋のように不器用な優しさや可可のような純粋さを持ち、すみれのように高い理想を掲げ、千砂都のように強い覚悟と信念をその心に宿している。そして、かのんと同じくらい、音楽を愛している。
彼女は音羽が尊敬する友達の強さを一人で抱えているのだ、強いに決まっている。そんなマルガレーテのことを、音羽はきっと
「きっと僕は、君のことを好きになれる」
そんな歯の浮くような台詞を、どこまでも穏やかに、それでいて強かな口調で音羽は言った。
「……何よそれ。その顔で言われると何か気に入らない。大体、私の歌に魅了されるなんて当然のことなんだから」
今はまだ勝てないのかもしれない。まだ彼女の眼中にすら無いのかもしれない。
でも、『Liella!』はこれから変わっていく。今年、そして来年も。音羽たちが結ヶ丘を去る日まで、新しい星を巻き込み続け、きっとどこまでも強く輝いて───その光はいつか必ず彼女の孤高に届く。
「……あ、そうだ。調べてる間に知ったんだけど、キングジョーとゼットンが合体した『ペダニウムゼットン』っていう怪獣がいるらしくて……」
「っ!? なにそれ知らない! 今すぐチェックするわよ東音羽!」
「えっ今から!?」
その後、マルガレーテの服が乾くまでの時間、2人はサブスクで『ウルトラマンジード』のペダニウムゼットン登場回を鑑賞するのであった。
「ウルトラマンベリアル……中々やるじゃない……」
「リクくん……っ!」
それからしばらく、2人の間でウルトラシリーズが流行ったのはまた別の話。